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No.41
by 桜庭 2019-06-23 11:20:01
「……!?」
驚きの表情を隠せず、響の顔を見開いた目で見つめる。
「え…なぁん?どーゆーこと…?」
(え…なに?どういうこと…?)
困惑気味の顔を赤く染め、奈津はぽろ、と零した。
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No.42
by 常連さん 2019-06-23 11:29:32
「俺が好きなんは、先生やで?」
響はその年にしては蠱惑的で、
妖艶な微笑みを浮かべる。
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No.43
by 桜庭 2019-06-23 12:38:28
「う、嘘やろ…!?」
口元を押さえ、搾り出すように奈津は言った。
「だ…だって、今まで一回もそんなん言わんかったやん…それに、俺20ばい?分かっとーと?響と4つも離れとーとよ?」
(だ…だって、今まで一回もそんなこと言わなかったじゃん…それに、俺20だよ?分かってるの?響と4つも離れてるんだよ?)
その場を取り繕うように奈津は響に言う。
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No.44
by 常連さん 2019-06-23 12:46:36
「…そら、言えるわけないやんか?
年の差なんか関係あらへん」
響はふるふると首を横に振る。
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No.45
by 桜庭 2019-06-23 14:10:30
「…そうやけどさ…」
そこまで言い、奈津は頬を染めた。
「ほんとに好いとーと?俺のこと…」
(ほんとに好きなの?俺のこと…)
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No.46
by 常連さん 2019-06-23 14:49:02
「何で冗談言うねん」
響はけらけらと笑い始める。
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No.47
by 桜庭 2019-06-23 14:53:03
「…!わ、笑わんでもいいやん…」
奈津はふい、と響から顔を逸らした。
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No.48
by 常連さん 2019-06-23 15:50:41
「俺、言ったで?奈津先生の好きな人って
誰なん?」
響は急に真顔に戻る。
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No.49
by 桜庭 2019-06-23 16:08:28
「…そんなん決まっとーやん…」
奈津は響から目を逸らす。
「ずーっと、思っとったもん…可愛いし、頭いいし…。
響以外に考えられんよ…」
耳まで赤く染め上げ、奈津は口にした。
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No.50
by 常連さん 2019-06-23 16:18:50
「んふふ、おおきに。俺も大好きやで?」
響はまた笑う。
「あ、せや。息抜きも終わったし、
勉強せえへん?数学で分からんとこあるんよ」
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No.51
by 桜庭 2019-06-23 16:22:40
「ん、よかよ、どこかいな?」
(ん、いいよ、どこ?)
切り替えが早い、と思いながら奈津は響の手元を覗く。
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No.52
by 常連さん 2019-06-23 21:39:10
「ここの題問1やねんけど、何の公式使ったら
ええんか分からへんねん」
響は苦笑しながら問題を指差す。
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No.53
by 桜庭 2019-06-24 00:41:18
「んー、どこどこ?」
奈津は身を乗り出して響の問題を睨む。
「…えっとねー、これは…昨日やった公式!覚えとらんと?しょんなか人やねー?」
(…えっとねー、これは…昨日やった公式!覚えてないの?しょうがない人だなー)
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No.54
by 常連さん 2019-06-24 06:32:51
「ああ、あれかいな…ど忘れしてたわ」
響はさらさらと問題を解き始める。
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No.55
by 桜庭 2019-06-24 07:44:43
「……」
問題を解く響に、奈津はなんとも言えない表情を浮かべた。
「…つまらん人やねー…」
そう一言言うと、響の耳に息を吹きかける。
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No.56
by 常連さん 2019-06-24 16:02:43
「……!?どしたん、先生」
響は驚いた様子でシャーペンを置く。
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No.57
by 桜庭 2019-06-24 20:19:09
「んーん、なんでもなかよー。はよ解かんね?」
(んーん、なんでもないよー。早く解いてしまって?)
奈津はいたずらっぽく微笑む。
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No.58
by 常連さん 2019-06-24 20:46:54
「……はいよー」
響はまたシャーペンを取ると、問題へと
向き直る。
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No.59
by 桜庭 2019-06-24 20:52:47
「………」
再び問題を解き始めたのを確認し、そっと響の耳を撫でる。
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No.60
by 常連さん 2019-06-25 06:30:11
「んふふ、くすぐったいわぁ。やめてぇな、
奈津先生」
響はくすくすと笑い、ぶるりと身を震わせる。