とある優秀な生徒 2019-04-13 23:46:26 |
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ありがとう
(相手の歩く早さに合わせるようにしては、ふと相手の横顔を見て「似合ってる、それ」男の子だけどお洒落さんだなと、今更ながら相手をじろじろと見てしまい)
…ピアスのこと?
(無難にまとまるよう、着る色はモノトーンだと決めていて。似合ってると言われればピアスのことだろうかと思い、耳にかかっている分をかきあげてよく見えるようにしてみたり、)
うん
(あまり見るのも失礼かなと視線をそらし、女の子たちがカッコイイと騒ぐのが少しは理解できたかなと一人で頷き「明飛君、勉強以外もしっかりしてるよね」自分自身に厳しいのかな、と勝手に思いながら)
そんなことない
(ふるふると首を振って否定し。自分にだって人並みに苦手なことがある、ただそれを出していないだけであって「そんな風に見られてるのか」と、問いかけて)
きっと頑張っているんだろうなって
(普段は冷静で一人でいる事が多いイメージだけど、みんなが知らない一面が沢山あるんだろうなと頭の中で考えながら「凄いな、明飛君」)
出雲の方が、頑張ってる
(ほとんどの魔法が使えたって、成績が良くたって治らないものは治らない。凄い、と言われたことが過去のあることと重なって一瞬言葉に詰まるが、少しだけ口角を上げて出雲を褒め)
今度は私が明飛君の力になれたらいいな
(微かに違和感を感じるも気のせいかなと「生意気なこと言ってごめんなさい」苦笑しては駆け出して「また明日」)
ああ、また明日
(軽く手を振り、出雲の姿が見えなくなったのを確認してから来た道を戻って自宅へと向い、ひそかに出雲がクラスの前で幻覚魔法を見せてやれたら、驚くであろうクラスメイトの顔を想像してくすりと笑い)
(翌朝。いつものように登校すると未だ女子たちは冷たく、友人たちも目が合うとさっさと先に行ってしまい「仕方ないよね」昨日はどうにか粉雪の幻覚魔法が出来たのはいいが、未だ不安定のため披露するには未熟で。今度明飛君と組んだときは、相手の力になりたいなと考えながら教室に入って)
しつこいぞ…
(別の女子達から囲まれており、ペアを組んでくれと頼まれていて。頑なに首を縦に振らないまま、顔色は変えずにそう言い放っても逆効果なようで)
あ…
(おはようと言おうにも、あの様子だと難しく。なるべく目を合わさないようにと教科書を開くと「弥生、もちろん今日はアタシたちと一緒だよね?」目の前に友人たちが企んだ笑みで。うん、と短く答えると満足そうに友人たちが席に戻るのを見送り)
突然腕が上がるとでも思ってるのか
(はあ、とわざとらしく呆れ切った様子で溜息をつき、後少しで1限目がはじまるにも関わらず席を立ち上がって教室を後にして)
あ…
(教室から出ていく様子に心配になり、つい座っていられず後を追うように教室を出て「明飛君、大丈夫?」相手の背に恐る恐る声をかけ)
大丈夫だ、…心配するな
(まさか出雲に声をかけられるとは思っておらず。後を追って出てきてくれた出雲に背を向けたままなのも如何なものかと、相手と向き直れば自嘲的に笑ってみせ)
…大丈夫って言ったら大丈夫なんだよ、魔法と同じだ
(心配してくれているのだろうか。それならと「1限目は休む、2限目からは出るから心配するな」と先程とは違い、優しく笑って)
……うん、わかった
(これ以上なにか言ったら失礼かな、と続けようとしていた言葉を変えて。チャイムが鳴り「引き止めてごめんなさい」頭を下げて、教室に戻って行き)
…こんなに使えてもなあ
(職員室に体調が悪いから1限目を休むと伝えた後、使われていない教室を見つければ魔法で鍵を開け、同じく魔法で鍵穴に多重結界を張り、そのまま床にへたりこんで)
……ごめん、お腹痛いから保健室行くね
(一時間目が終わると相手の事が気になり、探しに行こうかと席を離れようとすると友人たちに捕まり。言い訳をすると教室を出て、屋上や校舎裏など探しては「大丈夫かな、明飛君」)
もうちょっと冷静にいられると思ったんだけどなあ
(ははっ、1人だけの教室で声を出して笑い。多重結界をかけたことによる安心感からか自然と無防備になっていて。魔法も使わず、ただ時計を見つめながらぼんやりする時間が続き)
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