とある優秀な生徒 2019-04-13 23:46:26 |
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うん、魔法なんだって忘れそうなくらい綺麗だった
(ただただ見惚れてしまった相手の幻覚を思い出しては「あれだけ凄い幻覚魔法、簡単じゃないよ」相手の書く魔方陣を見つめ)
…使いたいとは思わないか?
(少しだけ間を置いてから問いかけ、魔法陣を描きあげれば今度はお菓子のようなものが次々に現れては消えていき、)
使いたいよ…やろうとした事もあったけど…
(またしても簡単に幻覚魔法をしてしまう相手に言葉が出てこなくなり「魔方陣は書けるんだけど、いつも上手くいかなくて」とりあえず幻覚を見せる魔方陣を同じように書いては見たものの、一瞬光っただけで何も起きず)
それだけ早く魔法陣が描けるなら、上手くいかないなんて思うな
(自分よりも早く魔法陣を描き上げた出雲に、「ちゃんと魔法も反応してる。見せたいものを強く思えばいい」と出雲の隣に立って様子を見。自分にはわからない苦労や努力が、彼女にはあるのだろうなと呆然と考え)
うん……イメージはしているんだけど何が足りないんだろう
(メモ用紙を取り出し鳩の絵を描き、呪文と息を吹き掛け「これだけは出来るんだけどね」出てきた鳩を空に飛ばし)
…なら、魔法陣の中にイメージしている物を描いたらどうだ
(図形と文字ばかりの魔法陣。多少の変形なら問題は無いはずであり、寧ろ強力な魔法が出来ることもある。「星とか、それこそ兎なんて出てきたら圧巻だな」少しだけ眉を下げつつ、出雲に提案してみて、)
…うん、やってみる
(もう一度最初からの手順で魔方陣を書き、最後に兎を描いてからいつもの呪文を少し変えてみることに「出ておいで、雪兎」冷たい風が魔方陣の周囲に吹き抜けると雪でできた兎が現れ)
……かわいい
(ひんやりとした空気と共に雪兎が出てくれば氷魔法で手袋をしている方の手に冷気を纏わせ、その手で雪兎に触れつつ「…難しいか?」と少し不安げに問いかけて)
……難しい、集中しないといけないし
(ずっと自分の魔法に付き合ってもらって申し訳ないなと思いながら少しふらつき「明飛君の凄さがよく解る」白い息をはきながら微笑み)
別に俺は凄く無い、…慣れればもっと楽に出来るから
(ポケットから飴を一つ取り出し、相手に片手を出すようジェスチャーすれば「おつかれさま」と労いの言葉をかけて飴を渡し、そういえば出雲の友達にやたら自分を気にする奴がいたなと思い出せば面倒事にならない様にと祈って)
明飛君、きっとみんなが知らないだけで沢山頑張っているんだね
(普段一人でいることが多い相手が影で努力している姿を勝手に想像し「ありがとう。美味しい」飴を貰うと授業がそろそろ終わる時間だろうと気づき「私ばかり…付き合わせてごめんなさい」)
クラスのやつが少ない時に誘うべきだった
(「気が回らない奴で悪いな」と、あの場で誘ったことを気にしているのか謝って。自己紹介が面倒だと、魔法に手を抜くクラスメイトもいたのに、出雲の魔法がとやかく言われたのが気に入らなくて後先考えずに誘ったことを反省し)
驚いたけど、少し嬉しかった
(教室に戻ったら、暫く何言われるかと考えると気が重いが「気にしなくていいよ」相手の気持ちはありがたいと思い、自分以上に気にしている様子の相手に普通に接し「ありがとう」)
また、誘ってもいいかな
(もっと腕を上げることが出来るだろうと出雲を見込み、「次は友達も誘った方がいいか」今日の様子を見て呟いては頭の中で次はなにを教えようかと既に考えており)
でも、…明飛君の邪魔にならない?
(思いもよらないお誘いに戸惑い「…うん」友達と言われ彼女たちを思い浮かべては、授業どころでは無くなりそうな感じがしつつ)
平気、友達も邪魔じゃない
(そんなことを気にしていたのか、驚いたように相手を見るが、すぐに首を振って。「友達に出雲から言っておいてくれないか」自分から誘っておいてとは思いながらどうにも話かけにくいので、)
…そうだな
(教室に入れば、席の近いクラスメイトからお約束のように茶化され出すも、「何もしていない」「何を期待しているんだ?」と呆れた声で返答しており)
「弥生ぃ、ちょっといい?」
(やっぱりか。教室に入ろうとすると、待ち伏せしていた複数の女子につかまり。話があるからとトイレに連れていかされ、いろいろと言われること数分間。彼女たちが戻るのを見送ってから、漸く教室へと戻り)
……本当に、そんなんだから…
(「人を下にしか見れないんだよ」誰にも聞こえないよう、気付かれないよう呟いてはいつものパーカーに着替えて手袋を外し、未だ続く茶化しに少し鬱陶しく感じて)
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