とある優秀な生徒 2019-04-13 23:46:26 |
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どういたしまして
(普段の表情に戻ってしまい、少し残念に思うもふれず。十字路に差し掛かり「じゃ、また明日、学校でね」駆け足でその場から去り)
ああ
(気をつけて、そう付け足して自分も家に帰ればコップに水を汲みつつ、普段からああやって夜遅くも練習しているのだろうかと出雲のことを考えて)
眠い…
(翌朝、歩いて登校しながら瞼を擦り「徹夜しちゃった」あの後、場所を変えて幻覚魔法の実戦の練習をしたので睡魔に悩まされ)
…誰もいないか
(早くに目が覚めてしまい、少し迷ったが登校して。教室のドアを開ければまだ誰もおらず、ふわふわの猫を紙に描いては実際に猫を出してみせ、)
早かったかな
(まだ登校時間にしては早かったため、静かな廊下を一人で歩き「あれ、もう誰か来てるのかな」気配を感じると教室の前で立ち止まり)、
よしよし、かわいいなーおまえ
(かりかりと猫を撫でながら、まだ誰も来ないだろうと思っていて出雲の気配に気づかず。猫と戯れる表情は幼い少年のようであり)
…あ、いや、おい、いつからいたんだ
(ふと気配を感じ、ちらりと振り返れば出雲がいて。いつから居たのだろうか、かなり焦りながら猫を抱きつつ出雲に近づき)
…今来たばかりだよ
(あたふたしてる明飛君に微笑みながら、おはよ、と挨拶すると「かわいい…撫でていい?」抱っこされてる猫に顔を近づけて)
はい
(ずい、と猫を差し出して。猫の様子を見て、出雲のことを気にいったのだと判断すれば「こいつ、人が多くなると消えるんだ」と猫の頭を撫で、)
変なとこ見られたな…
(まさかこんなに早く誰かが来るとは。そう思って時計を確認すれば、自分が登校してきたよりもかなり時間がたっていて。「出雲ならまあ、良いか」)
明飛くんって、いつもこんなに早いの?
(ネコを抱っこしながら、時計を見る明飛くんに「みんなの知らない明飛くんは優しい眼をしてるね」ネコの鼻を撫でては小さな声で)
…まあ、暇だからな
(テストが近くなれば、さらに早くなるだろうと考えつつ。優しい眼をしている、その言葉を否定しようと口を開いた瞬間、遮るように「にゃう」と猫が鳴き。)
誰もいないと教室も広いよね
(暇だと答える相手に視線を向けては、本当は一人で努力したり大変なんだろうなと思いつつ。ネコの鳴き声に微笑み「だよね、このコもそうだって言ってるよ」と燥いでみせて)
あんまりそう言うこと言うな、
(調子が狂う、そう付け足せば近くの席に座り、「出雲は毎日、この時間に来るのか?」ごく自然に足を組み、頬杖を付きながら問いかけ)
落ち着いて勉強できるから
(参考書を開くとマーカーや付箋でチェックした箇所を確認しながらノートに書き込みをして「少しでも頑張って上を目指したいから」)
…出雲の隣がいいんだって
(応援しているのか、自分の隣にいた猫がとことこと出雲の隣に移動して。頑張っても報われないのが世の理だ、そう心の中で呟いては少しだけ口元を歪ませ)
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