時の旅人 2019-04-11 22:06:09 |
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突然だが投稿
読みずらいけど許して下さい
(このタイトルは、とあるサイトでお借りしたものです。内容は一応オリジナル(なはず) )
厚化粧ナビゲーター
「殺人や強盗がはびこる世の中。この前は連続殺人が、昨日は保険金詐欺。毎日のように事件や事故が起こるこの現代の日本で、勝ち組になる方法は、一つ。そう、"美人"になること。しかし、顔の良し悪しは生まれつき、学力ののように努力すれば偏差値が高くなるわけではありません。そんな時、武器になるのが 化粧 です。しかも、ただ薄っぺらい化粧ではなく、『厚化粧』です。厚化粧をしている間は、元の顔を忘れられる。女の強力武器ですね。だけど、初心者の方にはどう厚化粧していいかわからない!という方もおられるでしょう。そんなあなたに、この 「厚化粧ナビゲーター」 !このサービスは、貴方の顔を撮影、スキャンすることで人工知能があなたの顔にぴったりの化粧の仕方を割り出します。手順は一つ一つ丁寧に人工知能が教えてくれるし、厚化粧ナビゲーターはいつもインターネット上にアクセスされているので、最新の化粧だけでなくファッションまでチェックすることができます。今なら、期間限定で今シーズンぴったりの化粧品がショップで販売されています。それでは、楽しい厚化粧ライフを!
【始める】」
長いチュートリアルが終わり画面にはスタートボタンが表示される。背景では、スタイルの良い綺麗な女性二人が決めポーズをとって笑っている。私も、こんな風になりたい。美人になりたい。そんな一心でこの端末アプリを買った。
私は家から2時間のとある職場についていた。あまり顔は良くないほうだが、働きは認められていた。はずだった。あの女がくるまでは…。
あの女の名は 明山梨花。見た目も良いし、スタイルも抜群。そのくせ、部長や周りの人間に媚を売るような人間だったので、直ぐに気に入られた。もともと女性社員が少ない小さな職場、彼女だけは特別扱いだった。きらきら光るその大きな瞳は、適当な扱いを受けている私を、嗤っていた。悔しい、憎い、そんなむせ返るような思いが体中を巡って私の頭はグルグル掻き回されているようだった。
そんな時、このアプリに出会ったのだ。
これを使えば私はすぐに美しくなれる。早速使ってみて、職場に行ってみよう。
私は、誘うようにピコピコ光るスタートボタンを押したーー
「な、最近荒木さん雰囲気変わったよな」
「あーそれ俺も思ったわ」
「なんかさー、お洒落になったっていうか?前は芋臭かったのに」
「好きな男でも出来たの?あ、これセクハラに入れないでね?」
「荒木さん、飲み会行く?」
「カラオケ行かない?」
厚化粧ナビゲーターを使い続けて、かれこれ3月はたっただろうか。私はあの明山梨花を凌ぐ程の人気者になっていた。まさか、これ程の影響があるとは、始めたばかりはたかをくくっていた私だが、すっかり感心した。嬉しくて誇らしくて。このまま、この調子で人気者のままでいてやる。
でも、現実はそうはいかなかった。
私が重い瞼を持ち上げながら、パソコンとにらめっこしていた時。
「先輩、もしかしてあの『厚化粧ナビゲーター』使ってるんですか?」
明山も、その存在を知っていたらしい。是が非でも暴いてやろうと私の袖を掴み、上目遣い、甘えた声で迫る。まるで、他人の秘密を「一生のお願いだから!」としつこく聞いてくるクラスメートのようだった。
私は、鬱陶しくて、すぐにでも離れて欲しくて…
これがいけなかった…
「明山さんさ、めっちゃ可愛いよなぁ?」
「前はかなり可愛いだったのが、今は世界一可愛いだよ!」
「きっもー」
「あ、そういえば今日の飲み会荒木もメンバーに入ってるんだっけ」
「えー、あいつはもういいよ」
「地味だよな、明山と比べて」
「てかあれ化粧っしょ?素とかやばくね?」
「うわ、なんだそれ詐欺じゃーん」
なんで。なんで。どうして。
私はきれいになりたかっただけなのに。明山とちがって、あの細いうでも、長いあしも、大きなむねも、くっきりとしたくびれも、持ってないから。せめて周りを着飾っておきたい。それだけなのに、それのどこがわるいの。
悔しいを通り越して、ただただ悲しかった。涙で濡れた厚化粧ナビゲーターの端末の画面を拭きながら、私は悲しみに暮れていた。拭けば拭く程画面は塩水に濡れていく。
画面を触った弾みで、変なボタンをタッチしてしまった。
びっくりして一瞬流れる水が止まった。暗い背景に浮かび上がる文字によくよく眼を凝らす。
「??秘密の??Q&A・・Q.厚化粧したのに、モテない!どうすればいいの?
A.それなら、「いっそ元の顔をかえて」しまえばいいのです!
"整形"は一番強力な厚化粧ともいえますよ。????参考に、こち
らのサイトをどうぞ ( ttps://seikei/○○ーーーー)
これ…だ
考える暇もなかった。あの心地よさが忘れられなかった。もう一度、あの気持ちを味わいたい。
私は、新たな道へ足を一歩踏み出したーー
(2レス目いきます。スレ主が長編書いてどうする。まだ、3レスいってないので、セーフセーフ)
「どうも、今日は。来ていただいてありがとうございます。ここは、貴女の意見に沿って整形をさせて頂きます。少々お値段が張りますが、素晴らしい仕上がりにしてみせますよ」
藁にもすがる思いできたが、手術担当らしき美形の男性、落ち着いた雰囲気の部屋を見て、高鳴っていた胸がおさまってきた。お金は、この人のATMに振り込んでおいた。
手術後の、美しい私の顔を想像する。もう、後には引けない。手術を受けるために目を瞑った。
瞼の裏に、沢山の人に囲まれた私が見えた ーーーー
大きな打撃音。
大声で叫ぶ人。物と物がぶつかる音。
外が騒がしい。恐る恐る目を開いた同時に、黒っぽい服を着た男の人が、ドアを蹴破って入って来た。
「動かないで下さい。ここは、○○整形であってますね?手術担当の○○さん、あなたに逮捕状が下されました。来てもらえますね」
来てって、どこに?
男の人が話しかけてくる。
「何もされていませんね?詳しい説明は後にしますが、○○さんを含む厚化粧ナビゲーター開発団体は、医者免許無しで高額な手術代を請求、手術を受けた沢山の女性に借金を追わせています。あなたも、そのうちの一人です。取り敢えず、起きて貰えませんか?」
なんで?
あと少しなのに。
あとちょっとで世界一綺麗な女の人になれるのに、邪魔するの。どうせ、美しい私を見たらバカみたいにヘコヘコするくせに。
動かない私に、男の人は呼びかける。応答がないと、腕を持ち上げて手術台から降ろさせた。
体が動かない。空気と一つになったみたいだった。
そのうち、脳が考えることを拒否する。空っぽの頭には入り口が無く、周りの雑音は耳の途中で跳ね返された。
何故か意識が薄れてく。幻想も消え、最後に見えたのは、ガラスに写った醜い私の顔だった。
・・・・・
暗い部屋に、TVの光が点滅する。
画面の中のニュースキャスターが、巻き舌で原稿を読み上げた。
「『厚化粧ナビゲーター』開発団体の、Seikei.navigatorトップの…………さんが逮捕されました。また、その開発団体と、一部の利用者が一斉検挙されました。Seikei.navigatorは____________ 」
・・・・・
(終わりです。あくまで私の妄想なので、色々変な部分が沢山あったと思いますが、そこは目をつむってください。小説書いたのは初めてなので、長くなってしまいました。誤字もあるとおもうので、読み辛いと思います。感想もらえたら、泣いて喜びます。もっと書いて面白いものが書けるよう頑張りたいです。)
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