. 2019-04-07 10:42:17 |
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〈Re!〉雲雀×骸妹(創作) / 雲雀目線
風紀委員の仕事を終え一息。何も入れない珈琲を啜り、椅子に深く腰掛けた所で嫌な気配(に似た気配)がした。
「 フフ……恭弥おにいさまッ! 」
濃紺色の霧から現れた霧の守護者の妹は何故か僕を"おにいさま"と呼ぶ。一度君には兄がいるじゃないか、と言ったが聞きやしない。曰く"あのパイナップル嫌い"らしい。アレは何やった訳。
「 ねえおにいさま、今日は何してあそぶ? 」
この霧の守護者の妹は僕を怖がる訳でもなく、寧ろ好き勝手に振り回しては帰っていく。身勝手な所は兄と同じ。それでも嫌悪感が無いのは小動物だからか───。
「 ねえ、聞いてるの! 」
不貞腐れて僕を見上げる目は純粋そのもの。少しくらい付き合ってあげてもいいか。自分の手を引く細腕を横目で見遣り。
「 あまり引っ張らないでよ。 」
つん、とした態度で言えばまた笑う。何がおかしいのか全く分からないけれど、君が楽しいなら僕は何も言うまい。
「 全く、僕も毒されたものだね── 」
「 え?おにいさま、今何か言った? 」
「 何も言ってないよ。ほら、遊ぶんでしょ 」
「 あ、そうだった!行こッ! 」
───この気持ちを知ってるのは僕だけでいい。
ー俺の側には“天狐”がいるー
「ねぇーねぇー遊ぼうよ~」
ーとてもウザイ、とてもしつこいー
「ねぇー、聞いてる?」
ーとてもうるさいー
「もぉー無視は酷くない?」
ーお前がうるさいからだろうー
「……さい」
「えっ、何?」
「うるさい、仕事の邪魔だ」
「ひど~い、マフィアさん俺のこと嫌いなの?」
ーそんな訳ないだろう…だがー
「嫌い…ではないな。好きでもないが」
「ふぅーん、そっか」
[続く]
〈Re!×DC〉 雲雀×骸×コナン / 怪盗×探偵
「 ヒバード、もっと早く走って下さい 」
「 僕に指図しないでくれる?パイナップルの癖に 」
繁華街の喧騒がぼんやりと空を染め上げる新月の晩。暗闇を縫う様に走り抜ける影が二つ。
特徴的な髪型に長身の男はクスクスと嘲笑を浮かべながらもう一人の男を見遣る。もう一方の鋭い双眸の男は不機嫌そうに吐き捨てた。
その時、路地の先に現れた小さな影に二人は足を止める。
「 アルコバレーノ…、では無さそうですね 」
特徴的な髪型の男───パイナップルは薄ら笑いを浮かべながらそう言った。
「 やっと見つけたぜ、怪盗ボンゴレ…!!! 」
大きな眼鏡にジャケット姿の子供は険しい顔付きで二人を見遣るなり声を張り上げる。小学生がこんな時間に、と言いかけてパイナップルは口を噤んだ。
「 おやおや、君は─── 」
つい最近、同業者の怪盗キッドから聞いた話。
キッドキラーと呼ばれる少年に追われていると言っていたが、この少年の事か……とパイナップルは納得した様に頷いた。
「 君に構ってる暇は無いんだけど 」
苛立ちを隠さず言った男───ヒバードは何処からともなく取り出したトンファーを構え言った。
「 待ちなさい、ヒバード。此処で争うのは得策ではありません 」
「 何、君。僕に指図するの 」
「 周りを見てご覧なさい、聞こえるでしょう 」
遠くで響いていたサイレンが、いつの間にか直ぐ脇の大通りを通り過ぎていく。
「 観念して宝石を──── 」
にやり、としてやったりと言わんばかりの笑顔を浮かべて言った少年───江戸川コナンの言葉を遮る様に、パイナップルの笑い声が響き渡った。
「 クハハハハハ!!!残念ですね、タイムオーバーです。僕達をここまで追い詰めたのは君が初めてですよ 」
濃紺色の霧が辺りに立ち込め、パイナップルとヒバードの姿を覆っていく。コナンが腕時計型麻酔銃を構え、照準を合わせる頃には二人の姿は霧に包まれ見えなくなっていた。
「 arrivederci, 工藤新一 」
針を打ち出すよりも早く、聞こえてきた言葉にコナンは目を見開き固まった。二人は霧散する様に消え、そこには初めから何も無かった様に静寂が戻る。
「 くそッ…!!! 」
はっ、と我に返ったコナンは歯噛みし、吐き捨てた。あの霧は何だったのか、そしてあの目付き。一般人ではない事を確信したコナンは阿笠博士の協力を得るべく、路地を後にした。
/中途半端だけど終わり。書き方が統一感無さすぎ。小説読んで勉強しようかな
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