花晴れ

うん、そういうこと。…ねえ、それ晴から？
(頷きながら小さくため息をつき、携帯を操作する仕草に首傾げて)

うん、そうだよ。順調順調。
…因みにさ、愛莉から告白しようとか考えたことあるの？
(晴からのメール内容に満足そうにし、返信すると携帯をポケットにしまい)

…はっ？そ、そんなことできるわけないでしょ…。あたしは告られたい派なの。
(一茶の言葉に慌てた様子を見せたあと、納得させるかのようにゆっくりと口を開き)

だからって8年片想いは凄いね。一途すぎるよ、ほんと。
(心から凄いと感じており素直に言葉にするも顔はにやにやしてしまい)

…何ニヤニヤしてんの。その顔ムカつくんだけど。
(にやける一茶をジト目で見つめ握り拳を作り殴る準備を始めて←)

待って待って待って！！
(殴る準備をしていることに気付き、丁度車が着けば逃げるように外に出て)

ちょっと一茶！逃げることないでしょっ…！
(逃げるように外に出る一茶を追いかけるように車から降りたものの何かに躓き転びそうになり)

あっ、愛莉っ！
────大丈夫？
(転びそうな貴方の体を反射的に受け止め、心配そうに)

──…だ、大丈夫、ありがと…。
(受け止められれば不覚にもドキッとしてしまいほんのり頬を染めていて)

良かった～。愛莉に怪我させるくらいなら、殴られた方がマシだよ。
(心の底から安心して、貴方が頬を染めていることに気付かず)

か、買い物…するんでしょっ、早く行こ…！
(赤く染まる頬を隠そうと慌てて一茶から離れれば足早に先を進み)

うん。…愛莉？
(貴方の様子が違うことに気付き早めに歩けば後ろから顔を覗き)

み、見ないでっ！なんでもないからっ…
(声をかけられればパッと立ち止まるも、顔を覗き込まれてしまえば慌てて顔を背け)

あっ…ごめんごめん。
……あそこ入ろうよ。…愛莉はさ、晴に似合う服でも見る？
(頬を赤く染める貴方に可愛いと思ってしまえば恥ずかしくなり、話題をかえるようにメンズブランドのお店を指しつつ)

──うん、ちょっと見てくる…。
(頷きながらお店に向かえばどれにしようかと真剣に悩み始め)

…。
(店内を周り服を見つつも携帯が鳴れば晴からのメールの返信をして)

ねえ一茶、これとか晴に似合うと思わない？
(1着手に取れば携帯を弄る一茶に問いかけ)

おー、いいねぇ。さっすが愛莉、いつも思ってたけど、やっぱセンス良いよね。
(携帯を直し服を見れば晴に似合いそうだと思い微笑んで)

──あたしを誰だと思ってるのよ。一茶の服も選んであげてもいいけど？
(胸の前で腕を組みながら自慢げに答え、少し悪戯っぽく笑いながら問いかけ)

ほんと？じゃあお願いします。
(一瞬驚くもすぐに笑顔になれば嬉しそうにして)