花晴れ

……そういえば愛莉ともめるの初めてだな…。
(サロンの椅子に座るといつも頑固な自分に付き合わせていることを思い出し)

──こんな所でサボってたら海斗に怒られるしサロン行かなきゃ…。
(立ち上がるとゆっくりとサロンに向かって歩きだし)

……。
(貴方に会う際にどのように接するか悩みながら会議が始まるのを待ち)


－－－－－－－－－
(/海斗一茶杉丸あと音ちゃんかな？で、やりたい方いますか？私誰でも大丈夫です！)

あ、皆もう揃ってたんだ。…海斗今日の会議の内容なんだっけ？
(専用サロンに着けば全員の姿を見て、机に軽くもたれるように体重をかけ)


(/では、音ちゃんをやらせて頂きたいです！)

揃ったか、愛莉が最後は珍しいな。

内容だが、まず今年の文化祭は特に力を入れたいと思っている。何せ新元号も発表され、何かと話題を呼びやすい年になるからな。
そこでそれぞれ案を出してほしい。今すぐとは言わないが、考えておいてくれ。
(全員に淡々と説明し)

－－－－－－－
(/分かりました！じゃあ音ちゃんお願いします！)

文化祭か…。告白のイベントとかあったら楽しそうじゃない？あとは…誰かをゲストに呼ぶとか。
(ありきたりな案しか浮かばず笑顔で誤魔化しちらりと晴に視線を向け)


(/ありがとうございます！)

告白いいねぇ、楽しそうじゃん。
でもビッグイベントにするなら目玉がいるでしょ？例えば…ビッグニュースを最後に出すとか、俺達C5から誰かに告白するとか？
(告白に賛同しながら楽しそうに意見を言い)

…。
(視線をやや下に落とし考えている様子で)

でしょ？でもさ、C5から誰かに告白って誰か好きな人いるの？もしかして…一茶好きな人できたとか？
(悪戯っぽく笑いながら一茶をつんっとつつき)

いやいや、待ってよ。俺が一人に告白なんてそれこそないでしょ～。
それにできたら皆に言ってるよ。誰かさんと違って恋してることに気付かない、とかレアなこと起きないからさ。
(笑顔でこたえ、’誰かさん’と言いながら晴を横目で見て)

…ん？？
(一茶の変な視線に違和感を持ちながらも追求はせず)

あ、そっか。確かに一茶なら報告してくれるか。…ほんとだよねー。誰かさんにもっと言ってやってよ。
(腕を胸の前で組みながらじとーっと晴を見つめ)

え？、は？、俺は何もないぞ？
っつか、んなこといったら愛莉だってそうだろ。
(二人の視線が何故自分なのか分からず否定し、貴方が好きな人がいることを皆に隠していると思い込み)

愛莉？…何かあるの？
(晴の発言に驚きながら尋ねて)

…は？ちょっと、晴何言ってんのよ！あたしは別に…何も無いからっ…。
(まさかの晴の言葉にじろりと睨みふいっと視線逸らし)

え？ちょっと待って、二人とも変じゃない？
愛莉が晴に怒るなんて初めて見たんだけど。
(貴方の様子にとても驚きつつも気不味い空気を察知して苦笑いを浮かべ)

…晴、ちょっといいか。
(二人の様子に疑問をもち、晴の腕を強引に引っ張ると二人でサロンの階段を下りていき)

一茶うるさい。あたしは至って普通だから。変なのは晴の方だから。
(一茶を軽く小突きながら窓際に向かい小さくため息をつき)

何々～？遂に長年の恋も冷めちゃったの？…なわけないか。
(晴が離れたことを確認し元気付けようと笑いながら軽く冗談を言い)

ねえ、一茶…晴ってさなんであんな鈍感なんだろ。
(一茶の隣に行けばぽつりと呟き)