年下彼女。 2019-03-29 07:22:27 |
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──そこまで言われちゃうと流石に傷ついちゃうんだけど…。( ストレートな発言に胸の辺りを押さえつつぽつり呟いて。ふと彼の手が重なるとドキッと胸を高鳴らせ )…そんな事聞かれても私にだって分からないよ、でも年下は…ダメなことはないから…。
…僕はそういうところ、可愛いと思います。──会長、今ドキドキしてますか?( ホッと胸を撫で下ろすと、彼女の表情を見ては瞳を覗き込み )
──こっちを見て言ってください。これでもずっと好きだったんですよ、会長のこと。( 重ねた手を引き寄せると、切なげで、焦がれたような眼差しを送り )…後夜祭には返事ください。待ってますから。
……っ、こんな顔…見られたくなかったのに。( 赤い頬のまま仕方なく彼と視線を合わせれば恥ずかしさから瞳揺らし。「…わかった。それまでにちゃんと考えておくから」と続け )
…なんだかその言い方だと僕が虐めてるみたいではないですか。少しずつでも構いません。そうやって僕のことを考えてください。…今まで言えなかった分、伝えますから。( 彼女の手を離すと心臓が飛び出しそうなくらい音を立てていることに気付きながらも、抱き締め。そのあとは離れたものの、「…そろそろ仕事も終わりますし、帰りましょう。送りますから」と話して生徒会室の鍵を持ち )
……植野くん…。( 抱き締められた事に驚きながらもどうする事も出来ずただ立ち尽くし。彼の言葉にこくりと頷けば鞄を手に取り生徒会室をあとにして )
( そして、文化祭を目前に控えたある放課後を迎えると明日のこともあり今日は皆早く帰宅しようとの事でそれぞれ帰宅の準備をしていて。その時、生徒会室に一人の綺麗めな女子生徒が「あの、すみません。植野くんいますか?話があるんですが…」と訪ねてきて。周りが「告白か?」と囃し立てる中、それに気にかけることもなく女子生徒に呼ばれるまま生徒会室を出ていき )
……。皆、明日の文化祭成功させようね。お疲れ様。( 最終チェックを行っていた矢先、彼が呼び出しを受けて生徒会室を出たのを見送ると何やらチクリと胸が痛むのを感じながらも特に気にすることなく他のメンバーにそう伝えて )
会長は──…。( 女子生徒との話が終わると、小さなため息を零して。一旦荷物を取りに生徒会室へと戻り。彼女が残っていないかとバッグを肩にかけながらキョロキョロと室内を見回して )
さっきの告白だったの?あの子確か校内でも人気の子だよね。( 帰る支度をしていると、呼び出されていた彼が戻ってくればストレートに聞いてみて )
そうなんですか。…気になりますか、会長。( まだ帰っていなかったと彼女の姿を確認すると、直球な問いかけにちらりと視線を上げ聞き返し )
タイミング悪いですね。……その通り、告白ですよ。( はあ、と小さなため息をつくも生徒会室を出ていき、彼女が出るのを待つようにくるりと振り向いて )
それで…告白の返事って──あ、いやっ…やっぱり何でもない…!ごめん、今日は先に帰るね!( ついうっかり彼の返事が気になればそんなことを口にしては、慌てて否定しながらも気まずそうに足早に教室を出て )
え──…。会長!待ってください!( きっとそれほど彼女からは気にされていないだろう、と思っていた矢先に言いかけた言葉が引っ掛かり。教室を出ていく背中を追いかけ、手を取ると引き止めて )
……っ、どうしたの、植野くん。私急いでるから…( 手を取られ引き止められてしまえば、大人しく立ち止まるものの顔を合わせずにいて )
…少しは気にしてくれてるんですか?──会長が僕のことを好きになる可能性はありますか?( 掴んだ手を離すことはなく、少し強く握ると静かに問いかけて )
…そう、ですよね。すみません、焦っていたようです。( 彼女の手を離すと己を制し息を吐いて、一歩彼女に近付き )ですが会長。何故僕の方を見てくれないんですか。
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