美月 2019-03-24 16:45:05 |
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美月)おい、太郎太刀。
美月は立ち上がったが、酔ってるせいもありうまく立てなかった。
小狐丸)美月殿。危ないですよ。
美月)すまん。(こうなったら...)今剣、太郎太刀の様子を見てきてくれ。其方ならそう気づかれはしない。
美月は今剣に頼んだ。
美月)心配するな、酒で酔っただけだ。私よりも、伊達の方を見た方がよいかと。
美月は燭台切たちの方を見た。鶴丸と太鼓鐘は肩を組み合って、酒を飲んでいる。燭台切も笑って飲んでいた。
美月)揃ったのがよほど嬉しかったのだろう。そのせいで止まらなくなってる。明日二日酔いは確実だな。
美月はやれやれと言った。
美月)何を勘違いしておる?私は麗奈を襲ったりなどせんよ。三日月はこのまま朝まで起きん。そもそも襲いそうなのはお主の方ではないか?前に、一度麗奈を押し倒し、自分の物だと言うぐらい、麗奈を気に入っていたものなぁ。
美月はクスクス笑った。
美月)大倶利伽羅よ、麗奈は自分から私の所に来るのだ。私が付き添いだからとか、麗奈の世話役だからとかではない。麗奈の意思で私の所に来るのだぞ。私は麗奈に無理強いをしたことは一度もない。麗奈は私からしたら赤子も同然。ましたや女子だ。無理なことはさせてはいかんという事は私が一番分かっておる。麗奈と同じ女子だからこそ、分かるのだ。
美月)対抗するのは、構わんが、1000年生きている、私に敵うと思うなよ。背は小さけれども、これでもれっきとした太刀だ。お主より強いのも確かだ。それは、自分がよく分かっているのではないか?
美月)そうだな、そろそろやめて、お茶にするよ。
美月は、そう言って、自分の湯呑みにお茶を入れた。
美月)(麗奈、大丈夫かな?)
美月)ん~、どうするかな。少々独り占めしすぎと注意しても、離そうとせんだろ。
美月は、考えた末、自分にしか出来ないものを思い出した。
美月)(風車だ。あれを使えば...)今剣、見張りはもうよい。私は、用を思い出したから、部屋に行くよ。すぐ戻ってくるから。
美月は、自分の部屋に戻り、風車を手に取った。麗奈を自分のところに、連れてくることの出来る風車だ。麗奈が危ながったり、自分に構ってくれないときは、これで呼んでいる。美月は、風車に息を吹き掛けた。風車はカラカラと音を立てて回る。これは、美月と麗奈にしか聞こえない。
美月)さぁ、おいで。
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