御鏡 2019-03-23 18:45:40 |
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あ ー …… 好きです …… !!
水面様の作品では赤ずきんちゃんが結構怖い。でも好きです。ちょッと別の童話も入ッてるのも色々考え深まッて面白いです。よすぎてにやけましたすみません。( )
御鏡様の作品ではほんとすげェッてなりました ( 語彙 ) 。お話が …… 色々しゅき …… 、難聴ちゃん可愛いなあ ……
それからお待たせしましたぁ …… 深夜テンションで書いたものを多少修正したものです。色々察してください。
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深夜。
空が真っ黒に染められ、満ちた月と星が輝いている。
昔は月も星も夜も嫌いだった。でも今は違う、最高の夜だ。最高の夜が、始まった。
今日から夜の全てが好きになりそうだ。それほど今日は大切な日……姫も従者も、仲間も揃った。準備も整ったから、後は私が進めるだけ。
皆を、動かすだけ。
「どうしてっ……!」
するとここで、従者の……彼の、消え入りそうな声が響く。他の皆も唖然とした顔で見つめるか、憎悪に満ちた目で睨んでくるか、呆れたような表情を浮かべていた。
ああ、『これ』だ――『これ』を、ずっと、待っていた。
己の瞳は三日月のように形を変え、口角が歪みを持って上がる感覚があった。
なんて楽しいんだろう。
「……あは。私がいつ、鬼様に従うと言った? 大多数の人はそうかもしれないけど、私は違うんだよ。わかってるんでしょ、キハク!」
わざわざ問いかけんな、ということを含めて無邪気な風に言葉を返す。
自国を含めて五つの国は基本鬼に従い敬う。だが『基本』だ、例外もいる。その例外に当てはまるのが私。ましてや私は姫。それに皆の性格。さっきのような反応するのも分かってた。
想定内で何かつまらないものも感じるけど、楽しいならそれでいい。
心の中で楽しさがどんどん募っていく。きっと私の表情は笑顔だけれど歪んでいるのだろう。
「……反逆者。あなたは前から姫らしくないとは思ったけれど、まさかこれまでとはね。失望しましたわ」
わざわざご丁寧に扇子を持って口を隠し、眉を寄せてはつり上がった青い瞳でこちらを睨んでくる青姫サン。あからさまなところがまた面白い。
――反逆者。基本的鬼様信仰なのだが、少数それを拒む人がいる。
そんな人たちが集まり、やがて反逆者と呼ばれるようになった。
反逆者の詳細はほとんど知られていない。まあ現に私が反逆者とばらしているのだけど。
「それはありがとうごさいますぅ。だけどこちらにも色々事情はあるのよ。そもそも『色鬼』なんて馬鹿げてる。あんな鬼に何故従うの?」
にっこりと笑ってみれば顔を真っ赤にしたものが数名。
儀式名『色鬼』、別名『色姫争奪戦』は簡単に言えば一定期間鬼に姫を捧げるということ。目的は魔力補給。……表向き、は。
だけれどこれを知らない姫の方々は裏切ったように聞こえるらしい。鬼も酷いよね、伝えないなんて。
「なっ……! 失礼ですよ、貴女! 鬼様はとても尊く素晴らしい御方で……!」
「へえ、そうなんだ? で?」
肩を震わせ、こちらを鋭く睨んでくる黒姫サン。黒姫サンの隣から舌打ちも聞こえた。
思い通りなのが楽しくて笑ってしまう。
「……あなた、そんな人……なんて……」
「元々こんな性格なの、知らなかった? ふふ、それとも覚えることができなかったのかしらあ」
普段大きな動揺はしない白姫サンすらもこちらを睨んでいる……というか目を細めている。
わざと煽るように言えば彼女は唇を噛み更に目を細めた。白姫を溺愛している彼女の従者もこちらを射貫くようにして睨んでくる。
怖いんじゃなく面白いのだけれど。
「黄姫、これ以上はやめようじゃないか、まだ、まだ戻れるはずだ……!」
……面白いはずなのに、どこか冷めたような感覚が広がる。
折角下準備したのに、やめようだの戻ろうだのはしない。したら全部が水の泡だ。
あれ、おかしいな、赤姫サンはもっと賢かったはずなのに。
「……馬鹿だなあんたら。何にも分かってない。あいつの表面だけしか見てないんだろう?」
自分でも驚くほど低い声が出た。どうやら苛ついているらしい。少し頭も痛くなってきた。
しかし苛立ちと同時に、愚かな人たちを見て笑いが込み上げてくる。
思わずくつくつと喉が鳴った。
従者たちも鬼様を信仰しているようで。こちらを睨んでくる。……キハクを除いて。
手出してくれた方が面白いんだけど、痛いのは嫌だしなあ。
ああ、そうだ。反応が見られる言葉がまだあった。自然と頬が緩む。
「……ねえ、みんな。このことを他人に喋ったら、崩壊すると思ってね?」
にっこりと笑って、仲間以外のこの場にいる人たちに魔法をかけた。なにが、とは言わない。皆承知だろう。
私の魔法の恐ろしさは昔の事件で知っているはずだ。逆らうなんて自害を望むようなもんだ。自分でいうのもあれだけど、それほど強大だ。
その証拠に顔が青くなったり白くなったり。忙しい人たちだ。面白くてたまらない。
この後どうやって動くのやら。予想しながらこの場を去ろうとした。
「じゃあもう用はないよ、さよな……」
「待って姫さん! ……うそ、ですよね? いつもの冗談ですよね……?」
震えたような声で問われた。そんな声でも足は止まる。
普段なら明るくヘラヘラとしたようなキハクが、泣くのを堪えているような……そんな気が、した。
いつもなら、冗談で済ませていた。その冗談で反応を見て楽しんでいた。
だけど今は今。冗談じゃなくても面白いはずなのに。なのに、どうして。
――やめよう、意味が、ない――
「……本気だよ、分かってるんでしょ? 馬鹿だね」
何で、そんな傷ついたような顔をするかな。ぞわぞわして落ち着かない。貼り付けた笑みが崩れてしまいそう。
キハクの表情をなんだか見たくなかったから、さっさと行こうと近くにあった木へ向かって飛んだ。
ミシッと大きな音が鳴ったけれど気にしない。おも……いや、とにかく行こう。気にしない。
誰か一人くらいは追ってくるのかと思ったけれど、誰も追ってこなかった。
何故、とは思うが、まあ逃げれたしいい。どうでもいい。きっと仲間がうまくやったのだろう。
反逆者の集まりに向かおうとした刹那、とても晴れていたのに、雨がぽつぽつと降りはじめた。
やがて強い雨となり、私たちの髪や服を濡らし、地面には水溜まりができはじめた。
それでも空は晴れたまま。
……我が国名の由来とされる天気だ。特に珍しくもないから普段は濡れても構わなかった。
だけど今日は違う。最高な、最高な夜なんだ。だから濡れて少しだけ苛ついてしまった。
まあ天候は変えられまい。取り合えず今は本拠地に行くだけだ。
「……え?」
突然、雨が降る前感じた違和感が、消えた。
……違和感は少しの間だけだったし、気のせいなのかもしれない。
それにあのとき、確かに感じたあの快感。楽しかったんだ。楽しかったはずなのだ。愉快さが最高潮に達したような感覚、だったんだ。
そう、だから。
雨が降る直前、目の前がぼやけて、頬が少し濡れたことなんて気のせいなんだ。
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▽ 視点主設定
「面白けりゃなんでもいいでしょう? いいじゃない、別に」
「今ここで選んでね。さあ、自分を取るか、仲間を取るか。どうするのォ?」
【 名前 】
キョウカ - 通称『 黄姫 』
【 性別 】
♀
【 年齢 】
15
【 容姿 】
腰まで伸びた黄髪をツ ー サイドアップにしている。瞳はぱッちりとしており、赤から黄色のグラデーション ( 黄色の割合 多 ) 。服は暖色を多く含む ( 主に黄色 ) 、着物をアレンジしたような服。帯から下はスカートみたいにふんわりと広がッている。ミモレ丈。柄は様々な大きさの円。黒タイツに茶ブ ー ツ 。身長163cm。
【 性格 】
『 日雨ノ国 』のちと狂ッたお姫様。矛盾が激しい。色々な意味で無邪気で、時によッて残酷。幼い子どものよう。子どもッぽいかもしれない。気分屋であり、物事は楽しければ基本的よし、という思考の持ち主である。楽しいことや面白いことが大好き。ものや人を好きになることはあるけれど、執着することはほぼない。興味があるものには構うが、興味のないものは最低限しか接しない。はッきりとしている。愉快犯。
【 能力 】
『 崩壊 』 .. そのまま。主に精神についてを得意とする。指定が細かければ細かいほど後に全身が痛くなる。
【 備考 】
隠れ反逆者。『 色姫争奪戦 』もとい『 色鬼 』をよく思っていない。というか過去にあれこれあッたため、鬼自体が嫌い。怪力。一発殴られるとくらッとくるレベル。尚木登りが得意。口調は整ッたり崩れたり。姫としての義務はこなしているつもり。姫です。姫です。 ( 二度目 )
ついでのイメ画。最近描いた絵です。 ( 全身なんて知らない )
https://i.imgur.com/fIopCr1.jpg
https://i.imgur.com/ZVcxPI5.jpg
アナログの方は絵柄を変えてみたかッ …… た …… ( あんまし変わッてない )
キョウカちゃんの表情は描いているといつの間にか似たようになッてしまう …… あッ耳はちゃんと丸いでs 、
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