飴色 2019-03-20 22:17:51 ID:abd0e7223 |
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ノーマン)ふふ、ごめんごめん
(ムッと頬を膨らませていたかと思えばすぐに笑顔に戻る相手に思わず笑みが溢れる。表情豊かな彼女といるとこちらも自然と笑顔になる。予想通り大丈夫とこちらに告げる相手に微笑みつつも少し眉尻が下がる。本当に辛い時彼女は辛いと声を上げてくれるだろうか。そんな事を考えると自身の眼の前に細くきれいな指が伸びる。腕を伝って視線を上げると逆光に照らされてキラ〃光る髪が眩しい。素直に手を重ねるも、あまり相手に体重をかけないようにしながら立ち上がり)
エマ)さっ!教室に急ぐよ!
(まるで羽のように、ちっとも重さを感じないノーマンの手を引く。ちゃんと食べてるのか不安になったけど、食べてないことは無いはずだと思い直す。だっていつも一緒に居るけど、ノーマンは私とほとんど同じくらいのお昼ご飯をとってる。朝だって私より早起きなんだから時間もあるだろうし、晩御飯だって招いてもらった時すごく豪華だった。食べてないはずがない!それなのにこの細さ…うう、羨ましい…。手を引いたまま図書室のドアを開け、階段をかけ下りる。下りたら教室はすぐだ。あっという間にノーマンの教室の前だ。)
ノーマン)わ、エマ、そろそろ手...
(手を引かれるまま相手についていくと、もちろん教室前に出る。予鈴を聞いて教室に向かう生徒が多くいるなか、彼女は手を離していない。このままだと多くの同級生に目撃され、有る事無い事噂されてしまうのではないか。そんな考えが脳裏をよぎると、つないでいる手元を隠すようにして相手に身を寄せる。彼女を傷つける要素は作りたくないが、自身から振りほどくのも気がひける。正直これだけ近くの距離に立っている時点で、思春期真っ盛りの同級生にとってはおいしいネタになってしまうだろうが、そこまで考える余裕がなく)
エマ)?あ、そうだね。
(慌てたような様子のノーマンに思わず首をかしげてしまう。ノーマンに引かれて2.3歩ノーマンの方に近づく。言われた通り手を見てみると繋いだままであったことを思い出した。近くにあるノーマンの顔を見上げると、へらっと笑い、「ごめんごめん、もう着いたもんね」と、ゆっくり手を離す。)
それじゃあまたお昼休みにね!ノーマン!
(手を離すと同時に小さく後ろに下がりながらそう言うと、自分のクラスの方に軽い足取りで向かって)
ノーマン)...ほんとはずっと、つないでたかったけどね
(相手の後ろ姿が教室に入るまで手を振りながら見送ると、もう人がほとんどいなくなった廊下でそんなことをつぶやく。行き場のなくなった自身の手のひらを見つめれば、2、3回拳を握り力を抜いてだらんと腕を下ろす。昼になれば、また彼女に会えるのだ。と自分に言い聞かせては教室に入り)
...!、よし。
(授業の終わりを知らせるチャイムが聞こえれば、机の上に出ている教科書やノートを一通り片付け少し急ぎ足で廊下に出る。昼食は、いつも決まった場所、決まったメンバーで食べている。自分のクラスから少し離れた空き教室に到着すれば引き戸を開け、窓際の席に腰を下ろし頬杖をつく。この教室をお昼に利用する生徒はいない。穴場なのだ。まだ誰もいない静かな教室にいると普段は気に止めない音が自然と耳に入ってくる。ゆっくりと目を閉じては、校庭から聞こえる賑やかな声に耳を澄まして)
エマ)それでね?ノーマンってばあんなに早起きして行ったのにそれでももう家からでてたんだよ!?今日こそノーマンに勝てたと思ったのにやっぱり勝てなくって…だから明日こそは頑張るんだ!
(授業終了を知らせるチャイムがなるとざっ!と音を立てて椅子から立ち上がると、ノーマンが作ってくれたお弁当、したのはここだけの秘密。お弁当と少しの小銭を持てば、いざ!ノーマン達のところへ!と歩き出したのだが、ちょうどレイとばったり会った。レイもいつものところへ行くところのようだ。行くついでに今日の勝敗についてレイに報告しつつも、すぐに空き教室は見えてきて、その扉を開けると、やっぱりノーマンは待っていた。「おまたせ!ノーマン!」とニコッと笑うと、ノーマンの近くの席から椅子をとり、ノーマンの使っている机を跨いでノーマンの目の前に座り)
レイ)はいはい。
(いつから続いてるのやらその勝負は。エマの話をうんうんと聞いてやりながらも、そろそろその無謀な勝負を止めさせないとなと考える。何か策はないかと考えたけれど、まぁそれはノーマンにまかせるか。と放棄してしまう。たとえ無謀で意味の無い勝負でも、ノーマンは微笑ましいとでも思っているのだろうと思い、大人しくエマの話を聞いてやっていれば空き教室はすぐだ。先陣切って扉を開けるエマに続いて教室に入ると、えま同様、先にいたノーマンの近くの椅子をとり、3人でひとつの机を囲むようにして座って)
ノーマン)!、エマ、レイ(ぼーっとしていると扉が開く音が耳に入る。音がする方に目を向ければ、二人が同時に入ってきたので、満面の笑みを向け自身の顔の近くで手を振る。エマの言葉に「僕もいま来たところ」などとキザなセリフをはいてみる。いつもどおり机を囲んで座ると、何故か安心感を覚え、二人の顔を交互に見合わせてはまた笑みがこぼれた。「じゃあ食べよっか」と巾着から弁当箱を取り出せば、手を合わせて
エマ)うん!いっただっきまーす!
(私達の顔を見て嬉しそうにするノーマンに自然と私も嬉しくなる。お昼休みは学校生活で一番の楽しみだ。ささやかなランチはいつも話が絶えないし、お昼ご飯はノーマン特製だ!幸せいっぱいのお弁当を口いっぱいに頬張れるこの時間はやはり至福の一時だ。私も巾着袋からお弁当箱を取り出すと、ノーマンの言葉に頷き、手を合わせてげんきよくいただきますの挨拶を口にする。ぱくっ!と、午前中に1個は食べてしまって残り一つの卵焼きを1口食べて)
レイ)いただきます。
(2人して笑うもんだから、俺も釣られて頬が緩む。3人ともばらばらのクラスにはなってしまったものの、こうやって昼に集まれるのは俺も嬉しかった。ノーマンはまだしも、エマは目を離すと何をするやら。心配ではあったが、お昼休みにこうやって勝手に報告してくるし、両隣のクラスが俺とノーマンだし。中身はまだ小学生だが、一応はもう高校生なのだ。そこまで過保護になることは無い…と、一応は思ってる。エマの大きな声にかき消されながらも、小さくいただきますの挨拶を済ますと、俺も弁当袋から弁当を取り出して、食べ始めて)
(わぁぁぁ!ぽすくん!久しぶり!ごめんね、BANDの方はスマホの容量が足りなくなっちゃって、写真とかの画質が悪くなったりし始めたから消しちゃったんだ泣。久しぶりにお話出来て嬉しいよ!)
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