主 2019-02-16 10:29:28 |
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…なるほど。そういう意味だったんですね。
(普段だらしなく見えてもやはり教師だけの事はある、教え方はムカツク程に分かりやすくスっと頭に入ってきており。先生の説明を受けながら重要な箇所をノートにメモしていけば静かに頷きぽつりと呟けば「…ありがとうございました。あの先生、古文ってさっきの所を重点的にやってれば今よりも点数伸びますか?いつもあそこで躓いちゃうんですけど」と肩を叩く先生に視線を向ければ不意に言葉を投げかけて)
んー…そうだな、お前が躓いているはいつもああいう部分だからな。さっき教えたとおりの方法を身に付ければもっと良い点数が取れるぞ。難しく考えすぎないで、簡単に考えればいいんだ。また分からなくなったらいつでも聞いてくれ
(自分の教え方が良かったのか相手の吸収が良いのか、自分では教え方が上手いなどと思っていないためきっと後者なのだろうと思い相手の言葉に頷いて今後の成績の伸びに期待すると、今の会話を聞いていた相手の隣の生徒が『あの…私も教えてほしいんですけど…』と話しかけてきて、それに周りも便乗して『俺も俺も!』となってしまい、頼ってくれる嬉しさはあるのだがそれ以上にめんどくささが増しているため溜息をついて)
──…はい、ありがとうございます。ほんの少しだけですけど先生の事見直しました。
(先生の言葉を聞いて何やら励まされているように感じれば思わず口元を緩めながら嬉しそうな表情を見せて。しかしそれはほんの一瞬で再び表情を戻し他の問題に取り掛かろうとしていれば自分の周りにいた生徒が先生に頼っているのを見て「…私でよければ教えるけど」とつい先生を助けるような言葉を発してしまい慌てて口元を抑えながら周りの反応を伺っており)
…お、聞いたか皆!この榎本大先生が代わりに教えてくれるってよ!俺はトイレ行きたいので後は榎本に教わってください!以上!
(こっちトイレに行きたいのに一気に言われてしまい正直めんどくさい、どうするか…などと考えているところに聞こえてきた相手の言葉にニヤリと笑みを浮かべると皆に聞こえるような声で上記を告げ、それを聞いた隣の席の生徒や前の席の生徒などが早速相手に話しかけようとしており、そもそも他人と積極的に関わろうとしない相手の口からあのような言葉が出たことに驚いており「…ありがとな、榎本」と相手にしか聞こえない声でボソッと呟くとそのまま教室を出ていき)
え、ちょっと…先生…!──って教室出るの早すぎ…
(なぜあんな事を言ってしまったのだろうかと後悔しながらも、教室を出ていく先生を目で追いながら小さくため息をついて。しかし言ってしまった事は仕方ない。今更教えない訳にもいかないわけで、自分の席の周りには数人が集まってきており、こんなに自分の周りに人が集まる事は今までなく上手く教えられるだろうかと不安に思いながらも自分なりに分かりやすく丁寧に教えていればふと先生が教室を出る時に自分に呟いた言葉になんとも言えない感情が芽生えているのを感じれば、気のせいだと言わんばかりに徐に首を振り「…あ、ごめん。えっと、ここはこうなるから…こっちの意味が正しいんだけど…」と自分の説明に納得してくれている様子に安堵の表情を浮かべ少しだけ頬を緩ませていて)
ふぃ…危ない…トイレで時間までサボるところだったわ……ん…?なんだ榎本のやつ…上手くやれてるじゃないか…。
(トイレに行ったことでいくらは目も覚め、授業終了までどう時間を潰すか考えながら教室へと戻ってくると目の前の光景に素直に驚いて。そこには普段他の生徒とあまり関わっていない相手が勉強を教えて交流をしている姿があり、初めてみたその姿に思わず笑みをこぼし「おーいお前ら、あまり榎本を困らすなよー?」と明るく声をかけながら自分は教卓の席へと座って)
──…あ、ううん。私の方こそあんまり教えるの上手くなくてごめんね。
(先生が教室に戻って来たのに気付いた何人かの生徒に「教えてくれてありがとう、また教えてね!」とお礼を言われ、少しだけ微笑みながら上記を述べて再び自習に戻って。その後授業終了のチャイムが鳴ると「榎本さん、次移動教室だからもし良かったら一緒に行かない?」と数人の女子生徒に声をかけられ、普段では有り得ない光景に思わずびっくりして固まってしまい「……え、う、うん」と小さく頷くだけの返事をしていて)
おーおー…微笑ましい光景じゃないの…。これでよくやく榎本にも良い友達が出来るかね…。
(相手は成績も良くて真面目で普段の行いがしっかりしているため他の先生達からの評判もよく、その優秀さは担任である自分が一番よく分かっているのだが、それより自分的には他の生徒達との友情だったりそれこそ恋愛だったりという当たり前の学生生活を送って欲しいという思いを持っており。それは絶対口には出さないが、授業が終了した後の相手と生徒達とのやりとりを見ていて、今後はあまり心配する必要はないかと思い席を立つと「はい授業終わり!俺の授業は別にいいが他の先生の授業は真面目に受けろよー?じゃないと俺が怒られるからな!」とふざけた発言と生徒達の笑いを誘い授業を締めるとそのまま自分は教室から出て行こうとして)
……城木先生…!
(これまでクラスの人達と会話どころか挨拶もまともに交わしていなかったのもあり、話しかけられている現実についていけない自分が居て。今までの自分は勉強だけを頑張っていればいいだけだと思い込んでいたのもあり、誰かと会話をする事がこんなにも楽しくて心が温かくなるものなんだと実感すれば自然と頬は緩んでいて。その時先生からのふざけた発言に教室内がドッと笑いで溢れる中先生が教室を出ようとしているのに気付けば何を思ったのか「…ごめん、ちょっと先生に用事あるから先に行っててもらっていいかな?」と誘ってくれた女子生徒達に断りの言葉を述べれば急ぎ足で先生の所に向かっていき)
えーっと…次はまた1年のクラスか…だるいな…。
(二時間目は1年生のクラスで授業があり、連続で授業をするのは教師にとってはもう当たり前のことなのだが自分は極度のめんどくさがり屋なため二時間連続で授業など本当は嫌で仕方ないのだが仕事だから仕方ないと割り切り廊下を歩いていると、ふと教室から自分を呼ぶ声が微かに聞こえてきたため立ち止まって振り返って)
──…あ、えっと…。
(先生の後を追うように教室を出たものの特にこれと言って用事はない訳で。自分でもどうして先生の名前を呼んだのか分からず何か理由を見つけなくてはと、思考を巡らせながらも先生に視線を向けながら「…放課後、勉強教えて欲しいんですけど…」と咄嗟に思い浮かんだ言葉を述べれば先生の反応を伺っていて)
…え、放課後…勉強…?お前が…?え、なんで…?
(誰が呼んだのだろうと思った矢先、現れたのはまさかの相手であり、あの相手が自分を呼ぶなんてこと全然ないため一体どうしたのだろうかと疑問に思っているところに飛んできた言葉に思わず耳を疑い思わず聞き返してしまい、「いやお前…俺の事生理的に無理って…」相手が自分を嫌っていることは今更なことで、そんな相手と勉強なんてどうしたのだろうかと眉をひそめて)
──…無理なら…やっぱりいいですっ…!
(自分でも何を言っているのだろうかと思いながらも少し離れた所にいる先生をじっと見つめていて。確かに先生の事は生理的に無理な存在に思っていたのだが、体調が悪くて廊下で蹲っていた時にお姫様抱っこをしてもらってから何故か少しだけ自分の中で違う感情が芽吹いているのを感じていて「…先生の事は確かに生理的に無理ですけど…でも教え方は…別に嫌いじゃないっていうか」と少し気まずそうに話を続けて)
…ははっ、なんだよそれ…結局は俺のこと嫌いじゃねぇか。まぁ、別に良いけど……放課後、教室で待ってろ。時間が出来たら俺も行くわ。それで良いか?
(普段はあまり見ないどこか気まずそうに、それでいてどこか悩んでいる様子の相手を見てより一層疑問が大きくなったのが結局のところ自分が嫌われていることには変わりがなかったため、思わず笑ってしまったがそんなこと気にしても仕方なく、どこか変わり始めている相手からのお願いなど断る理由もなく相手の言葉に頷くと、笑顔で問いかけて)
…嫌いですけど、でも前よりは嫌いじゃないっていうか…。じ、じゃあ放課後よろしくお願いします…。
(先生の笑顔を見れば思わず言葉に詰まりそうになったものの、平静を装い若干視線を逸らしながらぼそぼそっと呟いて。なんとか放課後先生に勉強を教えてもらう約束をすれば少しだけ嬉しそうに頬を緩ませたかと思ったが直ぐにいつもの表情に戻し、先生にぺこっと頭を下げれば移動教室に向かうべく慌てて先生の横を通り過ぎその場をあとにして)
うーん…年頃の女子はよく分からん…。まぁ気にしても仕方ない…俺は俺で次の教室に行きますかね…。あーめんどくさ。
(嫌いですけど前よりは嫌いじゃない、という言葉になんだかんだで結局は嫌いのままではないかと内心で小さく笑みをこぼすも一瞬相手の表情が嬉しそうに緩んだのを見て思わず首をかしげて。自分の知っている相手という存在は他の先生たちには笑顔を見せているが、自分に絶対に見せずいつも冷たい表情で見られているという感じで、そもそも本当に表情が緩んだのかどうかは確かではないか自分にあのような表情を見せたのは初めてではないのだろうかと思い、ますます悩みが深まったのだが考えても分からないためすぐに考えを振り払い、自分は改めて次の教室へと向かい)
先生忘れてたりして…
(その後授業は順調に進んでいき、いつもの様にホームルームが終了するチャイムが鳴ればクラスの皆はそれぞれ帰りの支度を始めていて。ふと時計を見ながら先生はいつ教室に来るんだろう…と思いながら帰っていくクラスメイトを目で追いながら自分の席に座ったまま鞄からノートを取り出すと先生が来るのを待ちながら書きかけの日誌を机の中から出すと今日の出来事を丁寧な字で書き進めていき)
悪い、ちょっと遅れたわ。変に業務が溜まっててな…。
(放課後、生徒達が学校から帰っていく中自分達教師は職員室でそれぞれの業務がありそれは自分も例外ではないため面倒くさいと思いながら淡々とこなした後、相手との約束があるため急ぎ足で教室へと向かって。少しばかり業務に手こずってしまい時間も予定よりかは遅くなってしまったため、もしかしたら相手は帰っているのだろうかと思いながら謝罪の言葉に述べつつ教室へと入って)
大丈夫です、日誌書いてたので…。
(日誌を書き終わるのと同時に教室のドアが開けば謝罪の言葉と共に先生が入って来るのが分かれば、“忘れてなかったんだ”と心の中で思いながら首を横に振りながら上記を述べて。「あの、早速なんですけど…」と徐ろに教科書を開きながらやはり苦手な古文のページを指差すとメモを取るためにノートも開きながら先生を見つめていて)
あぁ、そこな…。考え方自体は一時間目に教えたことを応用すれば分かりやすいぞ。えっとだな――。
(教室から一切声が聞こえて来なかったため、もしかしたら誰もいないのではと思ったがそんなことはなく、ただ一人日誌を書いている相手の姿があり、自分が来ると同時に早速勉強の話をし始める真面目さに小さく笑みを浮かべると今は誰もいないため、隣の席の椅子を相手の机の前に置いて座って。分からないという部分を見て、すぐさま相手に一番分かりやすい教え方を頭の中で考え方、一時間目の時と同様分かりやすく丁寧に一つ一つ教えていき)
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