_ おかえり 僕らの虚空屋敷

＞中島
っ…だめ、です…！
君は、まだ…っごほっ…たくさんの物を両目で、見るべきっです、から…！
ね、…っやめ、てください…っ
(泣きそうになりつつ必死に手を伸ばし止めようとし)

＞＞黒部
ありがとうございます。でもね、これは僕のワガママなんだ。いっつもワガママ言ってるけどね。
（伸ばされた手を握りながらその手に涙をこぼしながら笑って）
せめて、せめて黒部さんの傷が治ったら、僕の目を見えなくしよう。黒部さんの目が唐突に消えてしまったように…。黒部さんの視界が唐突に狭くなってしまったように…。
（もう一度席を立ち上がり窓のへりに手をかけながら寂しそうに話して。最後の一言を言い終わったのと同時に泣き崩れて大声で泣いて）

＞中島
っ…中島、くん…っ
ごめん、ね…私が…っ、
なんで、死ななかっ、たんでしょう、ね…私、は…っ
こん、なに…なるな、ら…っ！ごほっごほっ…っ
(相手が大泣きする程追い詰め、決心をさせるくらい傷付けたと思い、泣きながら)

＞＞黒部
…死にたいなんて、言わないで……。
もともと、僕が悪いから…。飛び出した僕が、はっきり言えなかった僕が、全部、全部悪いから…。
黒部さんが悪いことなんて一つもない…。全部悪いのは僕、僕しかいないから…。
僕は、きっと誰からも必要とされない…。大切な人を傷つけて、自分のわがままを押し付けて、僕の方がきと死んだ方がいいよ…。僕の方が生きてる価値はないんだから。
（疲れ果てたように壁に背中を預け座り込みながら虚ろな目で話して。）

＞中島
っ…ｯ…
(無理矢理体を起こし、点滴や繋がってた医療機器を外して、相手に近付き)
中島、くん…そんなこ、とない…
私は…君が必要だよ…ごほっ…お願い…どこにも、行かな…っいで…っ
(そっと抱き締め)

＞＞黒部
あ…？ダメ、です…。僕が行くから、黒部さんは寝てて…？
（幾筋もの涙を流し相手の顔を見て。すべての医療機器が外れていることに危険を感じ相手の体を持ち上げると丁寧に寝かせ機器をつけて）
…黒部さんは、どうしてそんなに僕を必要としてくれるんですか…？
自分のために相手を平気で傷つけるような僕がどうして必要なんですか…？
僕はどうしてあの屋敷に来たんでしょう。どうやって死んだんでしょう。
どうしてここにいるんですか。どうして僕の記憶はないんですか。…どうして…どうして…？
（訳が分からない、というように頭を掻きむしり泣いて。）

＞中島
ｯ…ぐ…ｯ
(医療機器を外した為、少し苦しみつつ)
ふ、ふ…それは、…ｯ、中島、くんのこと、を…、愛してる、からです、よ…っ
(苦しんでる様子を隠しつつ、微笑み)
なぜ、あの屋敷に…っ来たかは、分かりません…、が…っげほっ…もし、かしたら…その、記憶を…っ…探す為、に…っ来た、のかも…それ、か…私に逢うた、めとか…っ
(相手に手を伸ばしつつ、安心させる様に優しく伝え)

＞＞黒部
…ふ、きっと黒部さんに逢うため、だと思います……。
僕はきっと、黒部さんに逢うために、必然的に行ったんでしょう…。
（相手の言葉を聞いて納得したように笑いながら汗で張り付いた相手の前髪を横に流し）
黒部さんにとって、僕は、必要、ですか…？
黒部さんは、僕を、必要としてくれますか…？
（ストン、と椅子に座ると言葉を選びながら聞いて）

＞中島
ん…もち、ろん…
私には、君が必要です…ｯ…ごほっごほっ…ぁｯ!
(真剣な眼差しで見つつ、安心させる様に話していると急に痛みが来て、苦しみ)

＞＞黒部
あ、ありがとうございます…。
あ！？だ、大丈夫ですかっ！？
な、ナースコールッ！
（涙ながらお礼を言うと相手が苦しみだして椅子を投げ出して立ち上がると受話器に手をかけようとし）

＞中島
っ、は…
大丈夫、ですから…っ
っはぁ…
(苦しみを隠しつつ微笑んで、止め)

＞＞黒部
大丈夫、苦しいの、隠さないで？
素直に、苦しいって言って？僕が守れるように。
（手を止められたことに怒らず安心させるように手を戻し、握って。）
患者さんにこんなことしていいのかわかんないけど…
（少し悩んでから呟くとキスをして）
僕は、ここにいるから。
（一言いうと病室まで医者を呼び）

＞中島
っ…くる、し…で、す…っ
(素直に苦しいと伝え)
はっ…、はっ…ｯ！
(浅い呼吸を繰り返し)

＞＞黒部
んっ、よくできました。
（二コリ笑って頭を撫で）
先生呼んだからもう少し我慢しよ？
……ん、過呼吸…？
（相手の状況を暫く見ていると少しずつ顔を青ざめて。自分で持った考えに確証がなかったため、廊下に飛び出し、先生を呼んで）

＞中島
はｯ…っ、ぁ…ｯごほっ…ｯ
なか…ｯ
(浅い呼吸を繰り返し、朦朧としつつ名前を呼び)

＞＞黒部
何？どうしたの？
（かすかに名前を呼ぶ声が聞こえベットに駆け寄り声を拾って）
…息、苦しい？
（とりあえず相手の状況を何とかしなければ、と思い聞いてみて）

＞中島
そ、こ…ｯい、る…？
(朦朧としてる状態で不安そうに手を伸ばし)
くる、し…ｯはｯ…!

＞＞黒部
いるよ。大丈夫。僕は、黒部さんが安心するまでここにいるから。
（伸ばされた手を優しく包み）
あっ…、息、吸い過ぎちゃダメ。だから苦しくなるの…。
（相手の声を聴き安心させるように声をかけて）
……ねえ黒部さん、少し苦しくなるかもしれないけど、我慢してくれる？
（少し考え、決意の目で相手を見て）

＞中島
ん…、中島、くん…
(弱々しいく手を握り返し、少し安心して)
げほっげほっ…ｯが、まん…ｯ？

＞＞黒部
うん、行くよ？
…んっ……
（安心した様子の相手を見て少し目を細めながら頷き。少し深く息を吸うと相手が息を吸い過ぎないようにキスをして口をふさいで）