_ おかえり 僕らの虚空屋敷

＞中島
ｯ…そんな…
いや、嫌です…ｯ私、先生の所に行って来ますｯ
(相手の様子で察し、先生に聞きに行こうとし)

＞＞黒部
あ…、
（思わず顔を上げるも悔しさと申し訳なさで声が出ず、再び顔を伏せて）

＞中島
(先生に聞きに行き、戻り)
…中島くん…っ
(ぎゅっと抱き締め)

＞＞黒部
あ、あの…
（抱きしめられ驚いた顔をするも腕を上げず立ちすくして）

＞中島
…んで…ｯ
なんで君が…ｯ全部私に移ればいいのに…ｯ
ごめんなさい、ごめんなさい…ｯ
(ポロポロ泣きつつ、ぎゅっと抱き締め)

＞＞黒部
あ、謝らないで下さい…っ！
黒部さんが悪いことなんてない、
僕が全部いけないんです。
僕が、、、、、、僕がっ、、
（必死に反論して涙で相手の肩に顔を埋め）
あ…、あ…
僕なんて黒部さんの傍にいない方がいい…
ご、ごめんなさい……ごめん、ごめんなさい…！
あああああああ！！！
（ハッ、と顔を上げ必死に抱きしめる手を振りほどくと涙を流し取り乱したように走り出して）

＞中島
中島くんｯ！待って!!
まっーｯ!!
(慌てて追いかける途中、信号無視の車に轢かれ)

＞＞黒部
あ…？え…？
（すさまじい轟音と共に愛する人の悲鳴が聞こえ振り返り）
ね、黒部さん……？
え……？嘘、でしょ…？
ああああああああああああああああああああああ！！！！！！！！！！！！！
（倒れる相手の姿の気づき近寄れば血まみれで。必死に肩を揺さぶり声をかけるも返事がなく誰もが驚くような大絶叫を上げて。）
「きゅ、救急車…！」……呼べ、早く。
（信号無視の運転手が慌てて車から降りとなりで平謝りするのを冷たい目でみながら低い声を出し）

＞中島
はｯ…中、島…げほっ、く、ん…？
ごめ…ね…ごめん、ね…
(辛うじて意識はあるが出血は止まらず、朦朧とし、徐々に目を閉じようとし)

＞＞黒部
ね、喋っちゃだめです…。
さっきも言ったでしょう？
まずは自分を気遣ってください…よっ。
今は寝てください、ちゃんとお医者さんが治してくれるから……
（涙を流しながら相手の手を持ち出血部分を抑えて。必死に笑顔を作りながら安心させようとして閉じようとしている目を優しく閉じさせて）

＞中島
なか、ない…で…
ん…おや…す、み…
(目を閉じ、体を相手に預ける様に意識を無くし)

＞＞黒部
……先生、お願いします……
（手術室に入る前に一言言って）
はあ…お願い、しますっ…！
（手術室前にある椅子に腰かけ祈るように手を合わせて）

＞中島
ーー、
(時間が経ち、元々案山子だったのが幸をそうしたのか、成功する。しかし、相手とは反対側の目は事故の際道路とぶつかり失明し。出血が多かった為、まだ意識は戻っておらず)

＞＞黒部
……ごめん、ごめんなさい…僕のせいでっ……
（電子音が響く部屋に相手は居て。白いベットに横たわる横に座り何度も謝って）
ねえ、黒部さん、失明しちゃったんだってね。僕と反対の方。なんか運命みたいだよね、ハハ。
（力なく手を伸ばし撫でるように目に触り。頑張って笑いを作っても涙に変わってしまい）
ねえ、黒部さん。僕ね？さっき先生に訊いたんだけど、僕はなんか生前？怪我とか病気とかよくしてたらしくて体が弱いから手術できないんだって。でもね？黒部さんは違う。強くて優しくて体力があるんだって。だから僕の目と交換できるんだって。ねえ、黒部さん。僕と目交換しようよ。
（席を立ち上がりながらも相手に聞こえるように話して）

＞中島
ーーゃ、です…よ…
(朧げながら相手の話を聞いていて)
君の、目は…君だけの、もの…だから…
それ、に…おそ、ろい…
(相手に手を伸ばし、優しく微笑み)

＞＞黒部
あ！黒部さん！…聞こえるの？僕の声……
（相手の声が聞こえ驚いたように顔を覗き込み）
でもね？黒部さん。僕の意地かもしれないけどさ、黒部さんには広い視界であってほしいんだ。眼帯ってね？片目が見えないってね？視界が狭いんだ。だから今まで見たいに黒部さんの笑顔がしっかり見えない、黒部さんの表情が良く見ないんだ。そんな視界を黒部さんには持ってほしくない。だからさ？交換しよう？
（手を握り微笑み返しながら説得して）

＞中島
そう、か…
でも、私は…要らない、かな…？
私は、君から目を奪ってまで…見たくない、よ…けほっ…
それに、…将来的に君、は片目が…
もし、今…私にその、目をくれたら何も見れなく、なるんだ、よ…？
そん、なの…悲しすぎるよ…
私は…君とこれから、先…ずっ、と…色んなものを見たい、から…例え…かた…っごほっ…目でも…
(途切れ途切れになりつつも、微笑みしっかり目を見て話し)

＞＞黒部
………分かりました…。……僕、手術受けます。……今すぐ、見えなくなるように。
（相手の言葉を聞いて席を立ちあがり窓のへりをもってし暫く黙って外を見て。決意をした目で再び相手に歩み寄るとはっきりとした声で言って）

＞中島
な、に言っ、て…っ!ごほっごほっ…ｯ!
いや、だ…っやめて…っ!!
ーｯ!
(驚き、無理矢理体を起こして止めようとしつつ、懇願し。
起こした反動で痛み、耐えつつ)

＞＞黒部
無理に起きたら駄目です…。一生治らなくなっちゃいますよ？
（体をあげたことに目を丸くしながら泣きそうな声でやさしく寝かせ。）
僕は、僕より黒部さんのほうが大切なんです。お揃い、ですよ？実際黒部さんの右目はもう見えてない。…だから、僕の左目も見えなくします。黒部さん一人、苦しませないように。
（さらり、と包帯がまかれている右目に触りやさしく話して）