【妖魔】
大気中の魔力濃度が一定以上に達したとき、人間の持つ根源的な恐怖に呼応して出現する魔術生物。鬼、悪魔、妖怪、魔物等様々な呼び名を持つが根本的には同一である。
【退魔師】
古来より妖魔の討伐を生業としてきた人を指す。エクソシスト、陰陽師、シャーマン等、起源こそ異なるものの、現在では総じて退魔師と呼ばれる。
正暦20××年。帝都。科学が発展し、光が夜を飲み込んだ現代でさえ、路地裏の暗がりに、ベッドの下に、物陰に、うっすらとはびこる闇に人々は恐怖し、妖魔を生み出し続けていた。いや、人間が感情を持つ限り、世界から妖魔が消えることもないだろう。退魔師たちは今日も夜の帝都に潜む妖魔を狩り。人々の安寧を守り続けている。