「 墨の残り香 」〆

「 墨の残り香 」〆

小説家  2018-11-29 01:25:00 
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稀代の小説家とお世話役の、二人暮らし。





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  • No.82 by 棗 総一郎  2018-12-10 00:00:49 



─、
(眠気を催すと、そのまま意識を預ける。ふと電車の音が聞こえハッと起き、立ち上がるが向かい側のホームの電車だった。一瞬で心臓が跳ね上がり、同時にどこかホッとした気持ちもあった。電車に乗ってしまえば、後戻りは出来ない、その事実が怖くもあった。時計を見ると、時刻まで30分程。睡眠自体は10分も眠っていなかった。一気に気疲れしたようで、落ち着けと一呼吸を大きく。学も地位も無い無一文の田舎者を拾ってくれた事が奇跡だったのかもしれない。あの頃の希望に満ち溢れていた自分がこんな姿をみてはきっと、悲しい顔をするだろう。内心、ごめんな、と一言吐露した、)

  • No.83 by 東雲 藤吉  2018-12-10 00:18:30 




──…こんな所に居たのかい。(ようやく駅に着き、人気のないホームに上がると身体を縮こませるようにしてベンチに座る相手の姿。数時間ぶりに見た彼の姿に安堵が込み上げるのを押し隠し、ゆっくりと彼の側まで近寄った。反対の電車が駅を離れ、再び静寂が戻った駅に響く下駄の音、静かにそう声を掛けると差していた傘を少し傾げて相手の上に。数時間前、苛立ちを浮かべ鋭く彼を射抜いた冷たい瞳は、既に普段の穏やかさを取り戻していて静かに彼を見下ろした。)


  • No.84 by 棗 総一郎  2018-12-10 03:36:45 



─…せ、先生。…、
(電車が出発し路面を走る音がどんどん遠くなってく。不意に聞こえてきた声は、いつも聴き慣れているものでハッと頭をあげる。そこには、紛れも無い相手の姿。思わず表情も綻び駆け寄りたくなる衝動が芽生えるが、先程破門同様の扱いを受けた身、何を考えているんだと甘ったれた思考を取り払い、「…先程は、失礼な事を言ってしまい申し訳ありませんでした。先生が紡ぐ小説、とても大好きでした。場所は違えど、これからもその気持ちは変わりません。」と言葉を早々紡ぐ。彼が喋り出す前に喋ったのも、きっと相手の最後の言葉を聞くのが怖かったのだろう。最後の最後まで世話になりっぱなしだと自嘲的な笑みを零し乍も立ち上がり、一息を吐く。頭を深々と下げて、今までの思い出を脳裏に、お礼を言おう、)お見送りに来たのでしょうか…すみません、最後の最後までお世話を掛けてしまい。…今まで、ありがとうございました。

  • No.85 by 東雲 藤吉  2018-12-10 04:06:37 




…愛想尽かしたってなら止めはしないけどね──迎えに来たんだ、お前さんが何処かでめそめそと泣いてるだろうと思ってさ。(一方的に紡がれた言葉、自分が突き付けた言葉のせいで彼を傷付けた事がその表情からも言葉からも手に取るようにわかった。ひと呼吸置き、あくまで相手の好きにして良いという選択肢を与えた上で自分が此処まで来た理由を話す。彼を見送りに来たのでは無く、迎えに来たのだと、この寒空の下できっと泣いているだろうと思って探しにきたのだと。片手に持っていた傘を少し決まりが悪そうに持ち直しつつ相手を見据えると、そう言って自分の非を認めて謝り。)…悪かったよ、さっきは言い過ぎた。


  • No.86 by 棗 総一郎  2018-12-10 05:20:30 



…迎えに来た、とは。……あ、愛想なんかつかしていません。逆です、先生が、僕に…!嗚呼、頭が追いつきません。僕は眠気のあまり夢でもみているのでしょうか。
(迎えにきたと言う相手の言葉がどうも理解出来ず、頭はより一層回転が悪くなる。破茶滅茶な返答順、腕を組み頭を傾げると一体全体どうなってるんだ、夢なのだろうかと唸る。しかし、冷たい風が頬をかする感触と目の前の相手の姿はまぎれもない現実で、落ち着けと深呼吸。身1つの自分に情けでも掛けてくれているのだろうか、未だに疑心暗鬼な気持ちも正直在る。落ち着きを取り戻し、真っ直ぐに見つめては、「…先生が謝る必要はありません。…僕からも言わせて下さい、…先生が、もし情けではなく、本心でそう望むのであれば、またお側でお世話させて頂けないでしょうか。」と一言。懐に手を添え、煙草の箱を服越しにきゅ、と握り乍、)

  • No.87 by 東雲 藤吉  2018-12-10 09:37:08 




──嗚呼、戻っておいで。(相手は初め自分の言葉を理解できなかったようだったが、やがて自分の言葉の意味が分かったようで目を見開いた。此方を真っ直ぐに見つめて側に居たいと、愛想も尽かさずに世話役を買って出る相手に、やはり相当の物好きだと思い乍も頷いてそう答え。気を張っていて少し疲れたのか安堵と共に一度彼の座っていた隣の椅子に腰掛けると息を吐く。彼との蟠りは解消された、しかし自身のスランプは継続している。憂いを帯びた瞳を地面に落とし一人抱えていた思いを相手に吐き出しつつも、この寒空の下あまり長居をすべきではないだろう、早く帰った方が良さそうだと相手に傘を渡しつつも、怒られるのは目に見えていたが、一本要求を。)……終ぞ一文字も書けなくなっちまった、…私ももう歳だ、小説家としての寿命かと思うと、怖くて堪らない。──…煙草、持ってるかい。


  • No.88 by 棗 総一郎  2018-12-10 19:36:21 



─はい!有難う御座います。
(相手の言葉に表情は明るく、同時に見える景色さえも色が付いたようで、先程までには酷なだけであった雪も白く綺麗な景色へと早変わり。差し出された傘を受け取り乍、隣では未だにどこか不安げで悲しげな様子の相手。スランプ、という事実と向き合えば向き合う程に余計に不安を煽ってくるのであろう。生憎、自分には助言が出来る程の学も技量も無い。出来る事と言えば、ただ一つ。残り1本しかないタバコの箱は、今だけはそう伝えずに、「…すみません、さっき全て吸ってしまいまして。家にはきっと、先生の事だから隠し持っているのがあるのでしょう?僕は暖かいご飯を用意しますので、先生も暖かいお部屋で一服されて下さい。」と。立ち上がり、手を引いて戻って来ることを許してくれた先生、今度は自ら手を差し出し帰りましょう、と帰路を示した、)

  • No.89 by 東雲 藤吉  2018-12-10 20:14:18 




お前さんも吸うようになったのかい。──仕方ない、帰るよ。(煙草の要求は彼が吸ってしまった事によって却下され、相手が煙草を吸ったという事実に驚いたように視線を向けつつ、どうやら箪笥に隠し持っている事も気付かれていたらしい。見透されていたのがなんだか癪で、溜息を吐き乍立ち上がり。同時に自分の弱音に対して同情の言葉をかけてこない事にどこか安堵しつつ、相手に差し出された手は当然気恥ずかしくて取らなかったが、それでいて先に行ってしまうこともなく相手と歩調を合わせて屋敷への帰路に着き。吐き出した白い息が広がるのを見ながら、相手とこうして歩くのなどいつぶりだろうかと考えて。)


  • No.90 by 棗 総一郎  2018-12-10 21:29:07 



先生がいつも美味しそうに吸っているのでどんなものかと思ったのですが、百害あって一利なしとは良く言ったものです、体現しているような味でした。
(立ち上がった相手は手を取る事なく、隣を歩き始めた。いつもの先生の様子に戻ったようで、小さく笑い乍タバコの味を思い出す。一時の迷いと好奇心で手をつけた其れは、今後再び味わう事はないだろう味で。今はそう縛りのない本数も行く行くは制限するべきだろうと内心思案。屋敷へと帰る途中、商店を歩いてると出来合い品の良い匂いがしてきた。立ち止まり、隣を見ると「夜ご飯の仕込みは出来ていないので、ご要望があるなら買い出しに行きますがどうしましょう?」と尋ねてみて、)

  • No.91 by 東雲 藤吉  2018-12-10 22:07:32 




…特段美味しい物じゃないけれど、無性に身体を煙で満たしたくなる事があるんだよ。気持ちを落ち着かせるのにも良い、話を書くときには手離せない。(煙草の良さが分からないとはまだお子様だとでも言いたげにそう告げて。相手の言うようの百害は有れども健康に関して利をもたらす事はないだろうが、若い頃から吸っているもの。今更やめろと言われた所で辞められるはずもない。相手の提案に暫し悩む様子を見せる。珍しく腹は減っているが、もともと食事にはあまり興味がない、食べたいものと言われてもこれといって思い浮かばないようで。惣菜を買って帰るのも良いが一軒だけ、近くに贔屓にしている料亭がある、相手が来る前は食事を用意するのも億劫で、よく顔を出していた。重要な打ち合わせやもてなすべき人物と食事をする時などは使っていたが相手を連れて行った事は無かったため、そこに連れて行ってやろうかと思いつき。)──昔から贔屓にしている良い店がある、行くかい。



  • No.92 by 棗 総一郎  2018-12-11 03:36:52 





先生の、大事なお供なんですね。(相手の生活の身の回りにあるものは全て替の効かないもの。煙草も然り、今ばかりは煙草の本数について釘をさす事もせずに小さく笑って。次の問いに、ハッとしたように慌てて、「え、あ、すみません。催促をしたように感じましたよね、」と謝罪。以前自分が来る前は外食もしていたと聞いたことがある。お世話役として働き始め、機会はなくなったが先生が好む味というのは興味があるのも正直なところ。しかし、寒空の下、これ以上身体をさらす訳にもいかない、「…先生がそう仰るとは、少しばかり興味もありますが寒い中歩いて疲れたでしょう。また今度の機会で大丈夫ですよ、風邪を引く前に帰って体を温めなければ。」と。)

  • No.93 by 東雲 藤吉  2018-12-11 05:57:30 




戻ってから作るんじゃあ大変だと思って。外食は今度にするとして私はまだ食べられていない筑前煮を食べるから、夕食の準備は構わないよ。早く戻ってゆっくりしよう。(戻ってからまた夕食を作るのでは相手の負担が大きいかと思い外食を提案したが、正直なところ早く屋敷に戻ってゆっくりと身体を休めたかったのは事実。にも関わらず急に外食をと思い立ったのは、相手に楽をさせたいと思った事に加えて今は小説に向き合いたくなかったからかもしれない。相手が次の機会にと言ってくれたために屋敷へと足を進め乍、戻ったらまだひと口しか食べられていない筑前煮を食べるから買い出しは要らないと告げ。随分と身体が冷えてしまったが、自分よりも長く外にいた相手の方が冷え切っているはず、玄関の戸を開けると傘を置き乍不意に相手の頬に手を添え「食事よりも先に湯に入って身体を温めた方が良い、すっかり冷えてる。」と言いながら雪を払って。)


  • No.94 by 棗 総一郎  2018-12-11 19:17:20 



…嗚呼、筑前煮。食べてくれたんですね。では、お言葉に甘えて、今日は先生と一緒にゆっくりさせて頂きます。
(昼ごはんの献立は伝えた覚えはない、きっと家を出た後に摘んでくれたのであろう。ほっと一安心、口元緩ませ笑って。頬に伝う細い指は体温こそは冷たいが優しい手つきには不思議と温かみを感じる。雪を払って貰い、ありがとうございますと礼を、午前中に掃除は済ませておいたのでお湯を張るだけで充分かと「では、すぐにお風呂の準備だけ済ませますね。お湯がはれたら、またお呼びします。それまでは、どうぞゆっくり休んでいて下さい。」と扉を開け、居間を示す。屋敷に入ると、早々に台所へ寄りやかんでお湯を沸かし始めた。その後、お風呂に支度を、)

  • No.95 by 東雲 藤吉  2018-12-11 20:00:38 




(相手に促され、居間へと向かうと腰を下ろし溜息をひとつ。新しい煙草の箱を開け、火を点けるとまた煙を吐き出す。不安な事がある時、苛々している時、無性にこの煙を欲するのはどういう訳だろうか。湯を張る水の音が聴こえていたが、一人になると再び思考は小説の方へと。相手が戻るのを待ちながら、元々酒には弱い質だが今日は深酒でもしてしまおうかと、また相手から叱られそうなことを考えつつ。)


  • No.96 by 棗 総一郎  2018-12-12 04:04:14 



…、
(お湯が張れるのを待つ間は再び台所へ戻る。丁度良く湧き上がったお湯、いつも使い慣れた湯呑みを2つ取り出し手慣れた手つきで緑茶を淹れる。そういえば、以前自宅で取材を受けた際に記者から手土産を頂いた事を思い出す。生憎、先生の体調も悪く開封する暇はなかったが、晩飯まで時間はある。風呂に入る前に、糖分だけでも取っておかせようと箱を開封し、つぶあんの小さな饅頭と一緒に「はい、熱いので気を付けて下さいね。」と卓上に2人分の茶菓子、)20分程でお湯は貼れると思います、それまでゆっくりされて下さい。

  • No.97 by 東雲 藤吉  2018-12-12 09:54:59 




…嗚呼、ありがとう。(ふと我に返ると相手が湯呑みと饅頭を手に居間に戻ってきた所。そう答えつつ湯呑みを手にすると熱い茶を啜り。冷えた身体を内側から温めてくれるようで落ち着いたようにひと息吐きつつ、湯が沸いたら先に入るように告げ乍もずっと駅にいたのだろうかと尋ねて。)私より長く外に居たんだから、湯が沸いたら先に浸かっておいで──お前さん、此処を出てからずっと彼処に座って居たのかい?


  • No.98 by 棗 総一郎  2018-12-12 23:30:43 



い、いえ、家主の先生より先に1番風呂を頂くなんて、恐れ多いです。(隣に鎮座し、冷えた手先で湯呑みを包み温める。一口、啜ると身に染み、ほっと一息を履いた。相手からの申し出に、目を丸く、申し訳ないですと手を横に振りながら「お気遣いありがとうございます、」と微笑んだ。問いに、「はい、お恥ずかしながら。…当たり前ですが、僕の目の前に何本も電車が来るんです。なのに、一歩が踏み出せず、…一体、何本の電車を見送ったでしょうか。」と。思い返せば不思議な光景だっであろう、どうりで駅員からの目線を感じる訳だ、やけに1日が早く過ぎたようで微笑みは苦笑いへと、)

  • No.99 by 東雲 藤吉  2018-12-13 09:13:09 




…そうかい、そう言うなら先に貰うけど冷えないようにしておきなさいよ。(相手はいつも自分優先でそんなに遠慮をしなくて良いのにとも思うが、そう言ってくれるならば先に入らせて貰おうと。ただし自分が先に入る間も冷えないように茶を飲んだりしつつ身体を温めるようにと伝えて。饅頭を1つ口に入れ乍相手の言葉を聞き、彼が電車に乗ってしまわなくて本当に良かったと。追い出しておきながら、彼が電車に乗ってしまっていたらきっとこの先会うことは無かっただろうと思い、相手を追い出すに至った言い訳こそせずとも相手が今隣に居てくれる事に安堵している自分が居て。)


  • No.100 by 棗 総一郎  2018-12-13 20:45:03 



はい、分かりました。…美味しいですね。このお饅頭は、粒餡でしょうか。お茶も相まって、疲れた体に沁みますね。
(先生は自分を追い出した後も原稿に没頭していたのだろうか、尋ねたい気持ちもあるが今だけは心に留めておく。一口啜った緑茶は体の芯までを温めてくれる。それに加えて甘味が疲れた体を癒し、頬を緩め笑ってみせ。指先もだいぶ温まり、感覚を取り戻して来る。「だいぶ体も温まりました、ほら。」と適度に熱を持った手で相手の手を包み温めて、)

  • No.101 by 東雲 藤吉  2018-12-13 22:26:52 





私のはこし餡だ、…彼処の新聞社も良い手土産を持ってくるようになった。(新聞社が手土産に持ってきた饅頭は粒餡とこし餡の両方が入っている小さな饅頭の詰め合わせだったようで、ぱくりと饅頭を口に入れて茶を飲み乍そう答えて、近頃自分好みの土産を持ってくるようになった新聞社に御満悦な様子を見せ。相手の手が重ねれば普段から体温の低い自分の手よりも既に温かくなったその手を珍しく軽く握り返してやりながら、)


  • No.102 by 棗 総一郎  2018-12-14 00:14:02 



先生は、こし餡派ですか?粒餡派ですか?僕は…、……選べませんね。どちらも大好きです。
(一口かじった断面を見つめ乍、つぶあんこしあんの味を思い出し長考。しかし、どちらも選び難く、頬をかきながらへらりと笑った。相手が言うように、新聞社の記者も長い付き合いになればなるほど手土産も安定してくる、「最近は洋菓子の手土産も多いですもんね。焼き菓子もたまにはいいですが、和菓子の食べ慣れた美味しさも捨てがたい所です。」と。握り返してきた手は、冷たく感じる程に自分より低い体温の手を握り返し「先生の手が冷たく感じる、…お風呂で温めて下さいね。」もうそろそろお風呂もはれるころかと、)

  • No.103 by 東雲 藤吉  2018-12-14 07:19:26 




私はこし餡が好きだ、舌触りがなめらかで良い。それにどちらかと言うと、洋菓子よりも和菓子の方が嬉しい。取材だとか会見だとか厄介事の依頼の時は特別な和菓子を持って来て貰いたいものだけど。(相手の問いには暫し思案したのちこし餡と。舌触りが滑らかで上品な甘みのあるこし餡の方が好きだと答えつつ、同様に洋菓子よりも和菓子の方がやはり好きだと言って。自分が好きではない厄介な依頼の時にはとっておきの和菓子を土産に持ってきて貰わないと受けないと、ただの我儘を言い乍湯呑みに入った茶を飲み干し。握られた相手の手を軽く叩くと腰を上げ「私は元々の体温が低いから。…それじゃあ先に頂くよ、着替えだけ外に用意しておいておくれ。」と声を掛けつつ羽織だけその場で脱いで軽くたたみ、風呂場の方へと歩いて行き。)



  • No.104 by 棗 総一郎  2018-12-14 22:53:23 



こし餡は小豆の風味がさっぱりしていて、美味しいですよね。この先洋菓子の店が多くなり、和菓子の店が衰退していかないと良いですが。
(自分の中に描いた物語を文字として書き起こす作業は、自分には想像出来ない程頭を頭を使うのだろう、糖分が良いとはよく言ったもので。端正な顔立ちと厳格な雰囲気の相手が饅頭を美味しそうに食べる姿、本人にこそは言えないが可愛いらしくもある。微笑乍、見つめつつ自分も残りを咀嚼。立ち上がる相手と一緒に自分も立ち、「はい、分かりました。夕飯も一緒に準備しておきますね。」と返事をすると相手の服を取りに、箪笥へと足を進めた、)

背後から失礼します。明日から年末年始にかけて、以前の返信速度より遅くなる見込みです。少なくとも1日1返信、多くて1日2.3返信程になるかと思います、申し訳ありません…。(orz)
この後ですが、このまま続けるか、はたまた主様がしたい場面を消化していくか、どちらになさいますか?

  • No.105 by 東雲 藤吉  2018-12-14 23:41:28 




此方も背後から失礼致します。
承知致しました、ご報告いただきありがとうございます。忙しい時期になりますので、無理のない範囲でお付き合いいただければと思います。

また別の展開に移る方向が良いかと思いましたので、大変失礼ながら一度蹴らせて頂きました。
背後がややシリアス目な展開が好みで、少し暗め展開が多くて申し訳ない限りです…小説家の人柄的にも暗めになるのは致し方ないといえば致し方ないのですが、いつもお付き合いいただきありがとうございます。
小説家が体調を崩すネタは歳もあるので間を空けて今後も何かと使えるかとは思うのですが、現時点では二人での晩酌と言った柔ネタや、体調を崩すかとても悲しい事があって心身共に落ち込んでいる棗君をとことん甘やかしたり、珍しく小説のために行きたい所があると二人での小旅行というようなのが思い付きます。
あとは、第三者的な人物を出してのストーリーも面白いかなとも思っています!例えば小説家の世話役を志願してくる一時的なライバル的存在だったり、文芸評論家や週刊誌の記者といった二人の敵になり得る存在、など…!
色々思いつく事ばかり話してしまいましたが、背後様も是非ご希望を聞かせて下さい!



  • No.106 by 棗 総一郎  2018-12-15 00:33:07 



ありがとうございます、忙しい毎日ですが此処のストーリー展開が毎日の楽しみです、これからも宜しくお願いします。
いえいえ、当方、明るめ暗めの展開どちらも好みなので主様の提示してくださるアイデアは全て魅力的で選び難い程です。そうですね…献身的な棗君が先生に介抱されると、先生のまた違った一面も見れそうで良いですね。2人で電車に乗ってののんびりとした旅行ネタも捨てがたく…。
ライバル的な存在もとても胸熱ですね。暗めの展開でしたら、例えば遠く離れた両親から電話がきて、棗君にお見合いの話を申し出、たまたま先生がそれを聞いてしまい、一旦は保留、棗君は内緒にしてそのまま話を流れさせようと思ったが先生からお見合いの話を出され…というアイデアはどうでしょう。主様のアイデアはどれも選びがたいので、もし宜しければ順を追って1つずつストーリー展開出来たらと思います。

  • No.107 by 東雲 藤吉  2018-12-15 00:53:57 




嬉し過ぎるお言葉です!ありがとうございます。
お見合いネタもとても素敵ですね、小説家も棗君を側に置いておきたいけれど彼の幸せを考えての葛藤に苛まれそうですし、お互いがお互いを思い合うからこそのすれ違い的な展開が最高です…!
そうですね、いずれ全て消化するという程で進めて行きましょう。さて、となるとどれから手を付けるかと言うのが問題になって来ますが、ここは次の展開に採用するネタを背後様がひとつ選んで頂けますでしょうか?今の気分でも、何でも構いませんので!
そこから初回を回しますので、次の展開をスタートさせていきましょう。


  • No.108 by 棗 総一郎  2018-12-15 01:25:32 



お見合いネタとしましても、最終的には先生の元に帰ってくる着地点で進めたいと思っております。
此方こそ、好みが一致したようで安心しました。
そうですね、一個前が喧嘩ネタでしたのでこの流れで駅で一日いた棗くんが次の日起きてこないと思ったら熱が出て寝込んでいた看病展開で、どうでしょうか。もし宜しければ、棗君を起こしにいく場面からスタート出来ればと思います。

  • No.109 by 東雲 藤吉  2018-12-15 10:03:21 




ですね、この二人は何だかんだあったとしても結局は最後まで一緒にいると思うので、事件が起きても最終的にはまたくっつけましょう!
了解です、ではその場面からスタートしますね!不備等あればお申し付け下さい。


(朝目を覚まし、起き抜けのやや乱れた髪のまま明るい光が注ぐ廊下を通って執筆部屋へと向かうと机の前に腰を下ろし。用事が無い休みの日は軽く執筆をしてから朝食を食べ、その後に身なりを整えることが多く、普段外での小説家を知る人にしてみればその姿は随分と気の抜けたものかもしれない。お決まりの煙草を片手に、あまり考えすぎないようにしてそっと筆に墨を染み込ませつつ、久し振りに原稿へと文字を書き始めた。まだ本調子とは行かないが昨日までの酷いスランプは落ち着いたようで、ゆっくりと筆を進めていき。いつもなら彼が毎日ほとんど同じ時刻に朝食だと呼びに来るはずなのに、今日に限って屋敷の中は静まり返ったままで、その違和感に気付いたのは少ししてからで。何かあったのだろうかと、時計を見上げ乍立ち上がり寝間着の上に羽織だけ掛けて彼の部屋の扉を軽く叩き、部屋へと入り。)…総一郎、入るよ。



  • No.110 by 棗 総一郎  2018-12-15 22:29:34 


はい、ありがとうございます。不備はありません、進めやすいロルの提示ありがとうございます。(蹴推奨)




(昨晩お風呂を終え、その後は晩御飯に後片付け、朝ご飯の仕込みなどいつもの流れで就寝。次に目を覚ましたのは、聞き慣れた声で不思議と目覚めは良くて、意識が緩く鮮明になっては目の前に相手の姿。状況を認知すると、目を丸く、「─んん、…え…あ、すみません!今すぐ、用意しますね、…っ」と混乱を現していて。うまく体を起こそうとするも、重りを付けたように重く、体も熱っぽい。思い出すと昨晩は少しばかり咳き込む事もあり、体も熱を帯びていた。しかし当の本人は咳き込むのは1日清掃をしなかった為だと思ったし、熱に至っては風呂上がりが故だと特段きにすることもなかった。明日の掃除に力を入れよう、と意気込んでいた迄で、昨晩よりも鈍く重く感じる体をぐいっと無理に起こせば頭が痛む。眉を潜め、指先でとんとん、と側頭部を軽くつついて、)

  • No.111 by 東雲 藤吉  2018-12-15 23:02:32 




(部屋に入るとまだ眠っている相手の姿、疲れているならそのまま寝かせておけば良かったと思ったものの部屋に入る時に声を掛けてしまったため相手は直ぐに目を覚ましてしまったようだった。慌てて身体を起こそうとする相手の動きが緩慢で、少し違和感を感じ布団へと近づくと普段よりも赤い頬。まさかと相手の布団の脇に腰を下ろすと、そのままこめかみ辺りを抑えている相手の額に手を当てて。いくら自分の体温が低いとはいえ相手の体温が普段より高いのは明確で、僅かに不安げに眉が下がる。この熱では身体も辛かっただろうと立ち上がろうとする相手を制止し肩を押して再び横にさせると布団をかけ直して。言い聞かせるように言うと火照っている相手の頬に手を添えて少しでも冷やしてやろうと。)──起きなくて良い。…熱がある、これじゃあ辛かったろう。今冷やした手拭いを持ってくるから。



  • No.112 by 棗 総一郎  2018-12-17 21:09:45 



…も、申し訳ありません。
(肩を優しく押されると再び布団に身を預ける。仕込みはしておいた物の、もう一手間が必要な朝食も昨日のうちにある程度完成させておけば良かったと後悔。少しだけでも準備のお手伝いをとも思うが風邪菌を屋敷に撒き散らし、先生に移す訳にはいかない。指先が頬に触れ、いつもより冷たく感じる其れは今だけは不思議と気持ちよく、「…こうなるなら、近くの喫茶店に入るべきでしたね。何本も見送って、情けないです。」と眉下げ、罪悪感を感じ、)



当方の勘違いで文章を打ちっぱなしで投稿ボタンを押し忘れておりました…遅くなり申し訳ありません(orz泣)


  • No.113 by 東雲 藤吉  2018-12-17 23:17:53 





…ちょっと待ってな、(しばらく己の掌で相手の額を冷やしていたもののそう言うと立ち上がり部屋を出て行き。薬缶を火にかけて湯を沸かしている間に桶に水を張り氷と手拭いをその中に浸しつつ、戸棚へと向かい中を探ったものの生憎風邪薬は切らしてしまっているようで。一先ず沸騰したお湯を少し冷まして湯呑みに注ぎ、桶と一緒に持ちつ相手の部屋へと戻ると静かに襖を閉めて。普段家の事は相手に任せっきりではあるが相手が来るまでは長く一人で暮らしていた訳で、家事は嫌いでこそあれ苦手という訳ではないらしい。相手の身体を一度起こして白湯の入った湯呑みをを渡し、相手がそれに口を付けている間に冷たい水へと指先を浸して濡れた手拭いを軽く絞りつつ相手に視線を向けて。)──ほら。飲んで少し喉が潤ったら大人しく寝ておいで、薬と食事は後で持ってきてやるから。


いえいえ、お忙しい中お相手いただき嬉しい限りです。お気になさらず!



  • No.114 by 棗 総一郎  2018-12-18 23:34:37 



あ、はい…
(相手が部屋から出て行くと、再び溜息と共に改めて肩を落とす。暫くして戻って来た相手、渡された白湯は飲み込むには丁度良い温度でしっとりと体を中から温めてくれる。冬の乾いた空気で痛めた喉も潤い、気も和らいだ。半分程を飲み終え、「先生は朝ごはんまだ取っていませんよね、そちらを優先して下さい。お言葉に甘えて、僕は暫くは横になっていますので。」と一言。朝ごはんの準備さえ出来上がっていない状況で、普段の朝食の時間はとっくに過ぎている。相手は空腹に違いがないだろう、まゆ下げ静かに笑って、)


そう言って頂き有難う御座います。返信速度は落ちますがか気長にお待ち下さると幸いです。これからもよろしくお願いします…!

  • No.115 by 東雲 藤吉  2018-12-19 00:14:24 




…そんなに、腹は減ってない。(相手に促されたにも関わらず、少しの間を空けてそう答えただけ。全く腹が減っていないという訳ではなく、心配で側を離れられないというのが本音だったが不器用な小説家は相手にそれを伝える術も知らない。そう言ったきり絞った手拭いを相手の額に起き、布団の脇に座ったまま普段滅多に寝込むことのない相手を僅かに心配気な色を浮かべた瞳で見下ろしつつその髪を撫で。自分が昨日、苛立ちを相手に八つ当たりして追い出すような酷い事をしなければ風邪を引かせるような事にはならなかったかもしれないという思いは少なからずあるようで、子どもを寝かし付けるように相手の髪を優しく撫でたまま一言だけ相手に尋ね。)──…辛いかい、


此方はあと1週間ほどはペース変わらずお返事できるかと思いますが、年末年始は同じく少しペースが落ちるかと思いますので、お願いいたします。ゆっくりでも末永くお付き合い頂けると幸いです!(蹴り可)



  • No.116 by 棗 総一郎  2018-12-20 18:29:52 



…嗚呼、確かに昨晩はいつもより一食の食事量も多かったですもんね。お腹が空いたら、すぐにでも食べに行って下さい。僕は、何より先生のお身体が最優先だと思っていますので。
(昨晩お互い日中はほぼ何も口にしていなかった。そんな中で食べた夕飯は空腹も何時もより相まり自然と量も増える。思い返せば、相手もまた僅かながら多かった気がした、元より少食な為、と思うと相手の心情を汲み取る事は出来ずに納得。されど、執筆活動もある手前いつまでもこの部屋に留まらせる訳にはいかず、自分の体を案じてくれる優しさに僅かな罪悪感を感じながら貴方が優先だと改めてはっきりと告げた。触れる手は相変わらず優しい物で、普段の口調や素振りからは予想もつかない程、熱で落ちる思考回路と重い体に抗う事なくそっと目を閉じ、小さく呟いた、)…はい、ほんの少しだけ。

  • No.117 by 東雲 藤吉  2018-12-20 21:27:11 





…少し目を閉じて待って居るんだよ、直ぐに薬を持ってくる。(直ぐに熱くなってしまう手拭いを再び冷水に浸し、絞ってから相手の額に乗せるとその頬を優しく撫で、待っているように言うと立ち上がり。生憎家には薬が無かったため、近所の薬屋に貰いに行くのが一番手っ取り早いだろう。相手の性格を思えば、自分が一人で外へ出たとなれば恐らく罪悪感を感じてしまう筈で、羽織に袖を通すと玄関の戸に手を掛け、静かに閉めて。外は小雨が降っていて、傘を広げると近くの薬屋へと歩いて行く。一人で歩いて門を潜ることなどいつぶりだろうか、いつも相手が側に居たし自分の用事以外で外に出る事など滅多に無いため酷く久し振りな気がして。傘で視界を遮れるため雨が降っていて都合が良かったなどと思い乍薬屋へと着くと傘を畳み、小説家の先生が、と珍しいその姿に驚かれつつ軽く会釈をすると要件を伝えて。)──突然すみませんね、ちょいと風邪薬と熱冷ましを頂きに来たんですが。



  • No.118 by 棗 総一郎  2018-12-21 00:30:41 




はい、
(冷やりとしたタオルが額に乗ると体温との温度差で一瞬だけ僅かに広がるキン、とした感覚に眉をひそめる。暫しすると体の熱を吸い取ってくれるような感覚に、心地良さを覚え、頬に伝う指もまた優しさは相変わらず。静かに立ち上がりその場を出る相手を見送り、静寂が部屋を包むと自然と目も重くなってきた。外から聞こえてくる小さな雨音も今だけはオルゴールのように、入眠導入剤と化す。意識が薄まり、抗う事なくそのまま眠ってしまい、)

  • No.119 by 東雲 藤吉  2018-12-21 04:11:21 





…どうも、お世話様です。(薬を詰めてもらっている間店の主人と会話を交わし乍少しして風邪薬と熱冷ましをそれぞれ1週間分ほど用意して貰うとおまけにと喉飴も袋に入れて貰い助かりましたと腰を上げて。頭を下げて店を出るとまた傘を差して薬の入った袋を手に家へと戻って行き。雨が少し強まってきた頃傘をたたみ静かに戸を閉めるとそのまま台所へと向かい、ちょうど冷めて温くなった水を湯呑みに注ぎ薬と一緒に盆に乗せて相手の元へと運んで。襖を開けると相手は眠っているようで、起こさないようにそっと側に腰掛けると脇に盆を置き心配そうな視線を向けつつ少し汗ばんでいる相手の髪を優しく撫ぜて。昨日の事を後悔するばかりで、誰にともなく呟くようにそう謝罪の言葉を。)…悪かったね、お前さんをこんなに苦しめる事になっちまうなんて…



  • No.120 by 棗 総一郎  2018-12-22 21:06:03 



─…、あ、すみません。寝てしまっていました、…いえ、元はと言えば僕の失言の所為なので、先生は気負う必要はありませんよ。
(髪の神経に這う指先の感覚にぼんやりと目を開けると相手の姿を捉えた。そういえば先程部屋を出て行ったのを見送ったばかりで、ハッと一気に目を覚まし急いで時計を見る。時間にして30分程は経過しており、早まった鼓動を抑えた。相手の発言に、昨日を思い出すと頬をぽりと掻き、ブランクに陥っていた先生を責め立てるような言葉を吐いてしまった自業自得だと自嘲的な笑顔を。ふと手を取り握ると先程より冷え切った指先。ふと、「…先生、お外に出られたんですか?」と尋ねてみる。しかし、相手が一人で外出することなどあるだろうか、視界の端に捉えた薬ではっと気が付いた。お世話係の為、どこに何があるかなど分かりきったこと。ちょうど風邪薬は切らしていた、さてはと相手を見つめると「…先生の執筆時間を削ってしまい、申し訳ありません」と謝罪の言葉を、)

  • No.121 by 東雲 藤吉  2018-12-22 22:42:58 





…お前さんが眠っている間、私はずっと此処に居たよ。夢でも見たのかい、(目を覚ましていたとは思わなかったため、返事が返ってきたことに驚きつつも、不意に手を取られると相手を見つめて。外に出た事も見破られると相変わらず自分の変化には敏いと感心つつも暫しの沈黙の後、そう答えて。大方風邪薬などの備品の個数も把握していたのだろうが、今は余計な気を遣わせ無いように本当の事は伏せておこう。熱で朦朧としている今なら言いくるめられるだろうと「一週間分の薬が入って居たよ、切れたからってお前さんが貰いに行ったんだろう。」と言いつつ、余計な事は考えずに休むようにと伝えて。薬と湯呑みを手にすると相手を起き上がらせ、それを差し出しつつ。)──ほら、薬を飲めばだいぶ楽になる。



  • No.122 by 棗 総一郎  2018-12-27 21:41:37 





そ、そうですか…それは失礼しました。(何の間もなく、あまりにもさらりとした言葉を掛けられ、夢でも見ていのかとか錯覚さえ起こす。それに今のぼけた思考回路での相手からの言葉は、説得力を増しそういえばこの間に貰った気がする、と記憶さえ無意識にねつ造。体をゆっくりと起こすと、より鮮明になる意識で差し出された薬を白湯で流し込む。特有の苦味に少しばかり眉をひそめ、「ありがとうございます、こんな事までしてもらって…。何だか、子供の頃に戻ったようだ。」と。幼い頃は、こうして家族から看病をしてもらったものだ。懐かしげに、静かに笑いつつ「先生、ご飯食べましたか…?朝ごはんの時間を大幅に過ぎていますし、お腹が空いたらいつでも食べに行って構いませんからね。」と首を傾けつ、時計を一瞥した、)


失礼します、インフルエンザにかかってしまった為に、お返事がとても遅くなり申し訳御座いません。体は回復しましたので、今日からまたお返事が出来ると思います。(orz)

  • No.123 by 東雲 藤吉  2018-12-28 01:17:15 





…お前さんが具合の悪い時くらい、私が甘やかしてやらねぇと。(相手が薬を飲んだのを見届けると湯呑みを受け取り、横になった相手の肩まで布団を掛けてやり。幼い頃に戻ったようだと言う相手に少し笑いつつその髪を優しく撫ぜて。こういう時でも自分の食事の心配をする相手は所謂職業病とでも言うのだろうか、自分の世話が染み付いてしまっているようで今はそんなことは気にしなくて良いと。とは言えあまりずっと側にいたのでは相手も落ち着いて休めないだろうと、もう休むようなら自分は席を外すと伝えつつ。)腹が減ったら自分で食べるから、そんなに心配しなくて良い。それより、何かして欲しい事は無いかい。休むんだったら、席を外すよ。


なんと、棗くんと同じく背後様も体調を崩されて居たのですね…もう回復なさったとの事で安心致しました。お返事頂けて嬉しい限りです。年末年始お忙しい時期かと思いますので、くれぐれも無理はなさらないでくださいね!


  • No.124 by 棗 総一郎  2018-12-29 15:31:09 



…お気遣い頂き、ありがとうございます。子供のようにえんやえんやと泣いて甘えたら、先生はびっくりするでしょうね。(世話役が世話を掛けられるという意味では今までそうそう無かった事でも、相手の優しさはたとえ自分がミスをしても声を荒げる事もない。そこに思わず甘えてしまいそうになる自分は常日頃居る訳で、先生は気付いていないけど毎日甘やかされていると言っても過言ではないのだろうと内心。今相手に頼みたい事は特段無く、お互いマスクもしていない為長い時間いては相手に移してしまう事を恐れて、再度お礼を一言。静かに笑って、)薬も飲みましたし、1時間程はこのまま横になってようと思います。同じ室内に居て移してしまってはいけませんので、執筆活動に戻られて下さい。本当に、ありがとうございます。


まさか物語の流れと連動するとは、思わず笑ってしまいそうになりました。予防接種は済ませていたので長引く事はありませんでしたが、主様も流行病にはお気を付け下さい…。はい、ありがとうございます。ぼちぼち返していけると思いますので、これからもよろしくお願いします。

  • No.125 by 東雲 藤吉  2018-12-30 21:28:11 




…ん、何かあったら呼ぶんだよ、直ぐに来るから。
(相手の言葉に頷きそう声を掛けると一度手拭いを冷たいものに変えて立ち上がり、相手に促されるまま部屋を出ると静かに襖を閉めて。少し話を書き進めたら粥でも作ろうかと思いつつ執筆部屋に戻ると、朝筆を止めたままの原稿を眺め再び筆に墨を染み込ませつつ原稿に文字を連ねていき。やがて手が止まりうとうとと微睡んでしまったのは、珍しく普段やり慣れない事をしたせいだろうか。粥を作ろうと思っていたにも関わらず目を伏せたままコクリと首が揺れ。)


良かったです、ご無理はなさらないで下さいね!
いえいえ、こちらこそこれからも宜しくお願い致します。

  • No.126 by 東雲 藤吉  2019-01-06 01:04:42 




少し新年の挨拶が遅れてしまって悪かったね。
1週間経ったから、お前さんが見つけやすいように一度上げておくよ。
まだ本調子じゃあないだろうし、無理はしないように。


  • No.127 by 棗 総一郎  2019-01-06 03:33:17 



ありがとうございます。先生も、体を温めながら執筆して下さいね。底冷えが厳しくなって来ました、半纏はいつもの棚に入れていますし灯油も補充しておいたので、今日1日は余裕で持つでしょう。お体に気を付けて。
(少々眠気を催して来ていたが、相手が立ち上がると、目をパッと開き思い出したように矢継ぎ早と言葉を紡いでいく。半纏はいつもの棚にある、ここ最近気温が低くなって来たので底冷えもするだろう、灯油は補充しておいたのでストーブもつくはずだと脳内で確認事項をちらほら。戸が閉まり、見送るとそこから夢の世界へと意識が沈んで行くのにそう時間はかからなかった。薬と濡れタオルのおかげか、幾分か体の心地よさを取り戻しつ、窓からの木漏れ日がまた一層気持ちよく。久しく、お昼寝をしようか。)




度々返事が遅れてしまい申し訳ありません。背後の方曰く、体調を崩し長期の休みを頂いていた分の皺寄せでバタバタしておりました…との事で。体は僕も背後の方も含めてぴんぴんですので、ご安心下さい。年末年始は忙しくなるだろうと思って予告はさせて頂きましたが思った以上にお返事が返せてない現状をとても申し訳なく思います。いつも優しい言葉で待っていて下さり、心から感謝致します。…改めまして、あけましておめでとうございます。今年度も先生にとって実りのある1年になりますように。まだまだインフルエンザは猛威を奮っています、お体にはどうか気をつけて下さい。今年一年も、何卒宜しくお願い致します。

  • No.128 by 東雲 藤吉  2019-01-06 10:47:31 




(体調が優れない時であっても自分を気遣う的確な相手の忠告に少々感心したものの、その忠告を何も守らないまま執筆の合間に浅い眠りに落ちてから一時間。寒さで目を冷ますと、書きながら微睡んでしまったのだと早々に立ち上がり相手に言われた通り半纏を羽織って。少し身体が冷えてしまったためお茶でも淹れようと思ったところで、そう言えば自分は粥を作るつもりで居たのだと思い出し呆れたように溜息をひとつ。普段相手に任せきりの為、なかなかスムーズには事が運ばないようだ。微睡んでしまっても身体を冷やす事が無かったのは相手がそっと半纏を掛けてくれていたお陰、原稿に染みを作ってしまわなかったのも気が付いた相手がそっと筆を硯の上に戻してくれていたお陰なのだと改めて感じつつ向かった先の台所で薬缶を火にかけ、やがてお湯の沸騰する音に薬缶から急須に湯を注ぎ。)



私の方こそ、忙しい状況なのに急かすような事を言ってしまって悪かったね。待っていると言いながら先走ってしまって…しょうがない背後だよ。事前に報告は貰って居たのだから、気にする事はない。年末年始と忙しいのは当然の事だ、お前さんのペースで返してくれればそれで良いよ。
今度こそきちんと待っているように背後にも伝えておくから。
私の方こそ、今年も一年宜しくお願いしますよ。


  • No.129 by 棗 総一郎  2019-01-07 21:23:50 



(ふと目を覚ますし時計を見ると、1時間程時間が経過していた。此処に来て始めての体調不良による休みに、疲れていた体も一気に癒す。自分の好きな時間に起きて、眠たくなったらまた寝る。食べ物も、相手が持って来てくれるので起きる事もしなくて良い。現状を字面だけで見ると何とも幸せで楽な時間は良いようにも思えるが、実際はそうはいかない。相手の優しさあってこそであるも、やはり自分には何だかむず痒くもある。今日の晩御飯は、予定では昨日購入した赤魚で煮付けでも作ろうとしていた所であり、仕込みは勿論出来ていない。脂の乗った良い物を手に入れた為、ぜひとも相手に食べさせてあげたかった、相手が良いと言えば今すぐにでも仕込みに入るのだけれど、と肩を落とす。幸いにも特段酷い症状も無く、体温も落ち着き始めたので明日にでも復帰は出来るだろうと早々に意気込みながら、窓からの木漏れ日を辿るように外の快晴により映える青空を眺めて、)



いえいえ、お気になさらず。僕が言うのも何ですが、返事のペースも遅くなり愛想尽かされてもおかしくない状況でも、優しく言葉を投げかけ待って下さって、凄く嬉しかったです。先生は良い正月を過ごせましたでしょうか、お互いのペースで、これからも支え合っていけたらと思います。

  • No.130 by 東雲 藤吉  2019-01-08 09:25:23 





(台所に立ち、鍋に水と米を入れて火にかける。台所に立つのには似つかわしくない身綺麗さ、普段筆ばかりを持つ手に箸やらを持ち、原稿に落としている真剣な視線を鍋の中に注いでいる小説家など、誰がいくら願っても到底見られないだろう。一人で暮らしていた頃も外に食べに行くことが多く自炊などほとんどしてこなかったため、家事の中でも唯一料理だけは苦手としていて。煮立って来たものの挑戦した粥はどうやら水の量が多かったようで、想定よりも緩く流動食にも近い。見た目はお世辞にも美味しそうとは言えないが今は其れを食べて貰うしかなく、茶碗によそり梅干しを1つ乗せるとお盆の上へ。自分が飲もうと思って淹れたお茶を湯飲みに注いで盆に乗せると、相手の部屋へと向かい。目を覚ましていた相手と視線が合うと、珍しく少し気まずそうに視線を泳がせつつそうひと言。盆を相手に差し出して。)…料理は昔から、からきし駄目なんだ。



愛想なんて尽かさないよ、背後はお前さんとのやりとりを随分楽しみにしているようだから。
気候も穏やかで、のんびりとした良い正月だった。
そうだね、くれぐれも無理はせず楽しんでいければ良い。


  • No.131 by 棗 総一郎  2019-01-09 00:56:25 



(台所から何やらお米の良い匂いが漂ってくる。食器のぶつかる音と忙しい足音に、思わず手を貸しに身を起こしたくなる衝動さえ。然し乍ら、相手も一人暮らしの歴もある為に大丈夫だろう、昼ご飯を食べようという気を起こしたようで一安心。ふと、襖が開く音にそちらに視線を向けると何処かばつが悪そうに視線を泳がせる相手の姿。差し出されたお盆の上には茶碗の上に小さく花を咲かせる赤い梅干しが愛らしくて、元より自分の為に台所の立って居たという事実に対して申し訳なさと嬉しさが競り合う。結果嬉しさが上回り、「…僕の、ですよね?」と失礼ながら再確認。相手の手料理を食べるのは初めてで、そっと茶碗を受け取り一口。お世辞にもお粥にしては緩い仕上がりも、喉への負担もなくするりと食道を通る喉越しが心地よく、温かさが体の内側から身に沁みた、)…凄く、美味しいです。ありがとうございます。



はは、奇遇ですね。新年早々、忙しい毎日が続いてますが僕にとっても、僕の背後にとっても此処は安らぎを与えてくれる場所なんです。はい、無理はせず、これからもよろしくお願いします。

  • No.132 by 東雲 藤吉  2019-01-09 10:44:40 





──当然だろう、自分の為に料理をするくらいなら食事を抜いた方が楽だよ。(まさか小説家が自ら台所に立つとは思わなかったのだろう、粥を見てそう確認する相手に呆れたように答えつつも相手の為に作ったのだと認めて、自分の為に料理をするくらいなら2日くらいなら食べない方がましだと例のごとく彼らしい極端な主張を。しかし自分が作った、決して美味しそうに作れた訳ではない粥を食べる相手の表情も、心から言ってくれているであろう美味しいという言葉も嬉しくて相手の布団の脇に座ったまま思わず少し表情を緩めて。)…そうかい、其れは何よりだ。食べたら、また昼の薬を飲んで休むんだよ。


嬉しい言葉だ、此方こそ、これからも末永く相手をしてもらえると嬉しい。こっちは蹴って構わないよ。


  • No.133 by 棗 総一郎  2019-01-10 20:43:12 



僕の為に、看病をしてくださるのは嬉しいですが先生もお食事は取って下さいね。
(時間と発言を聞き解く辺り、きっと先生は昼ごはんを取っていないのであろう。自分の為に台所へ立ってくれる気遣いは嬉しいが、それにより相手の食事時間や気力を削りご飯を取れないのでは元も子もない。しかし自分が台所に立つ訳にもいかず、食事を取る手を一度止めると困ったように苦笑を。少しずつ、粥を口に運び乍、最近の忙しなさと進捗がやや気がかりで。相手が原稿を落とした事は一度もなく、大丈夫であろうが世話人としても確認を1つ、)はい、ありがとうございます。先生、執筆の進捗はどうですか?

  • No.134 by 東雲 藤吉  2019-01-10 22:13:37 





はいはい、私は何でも適当に食べるから気にしなくて良いよ。(食事を摂るようにという聞き慣れた相手の言葉には頷きつつも続く相手の問い掛けには溜息を。今回の受賞を機に仕事が急に増えたのは確かで多少の疲れは溜まっている様子。これまでにも賞を貰うことはあったが、今回が一番大きな賞でメディアに取り上げられる事も増え、執筆依頼も増加している。嫌いな取材にも臨まざるを得ず、自分のペースで話を書けないせいで珍しくスランプにも陥ったりと、慣れない仕事に振り回されている状況ではあるが原稿は今のところきちんと書き上げていると。相手の言葉を揶揄いつつも、余計な事は考えずに休むよう告げると執筆に戻るため立ち上がって。)…なんだい、お前さんまで出版社の人間みたいな事を言うんだね。ちゃんと書いていますよ、書かねえと彼方さんが煩いから。──とは言え、締め切りが近いのがまだ2つも残ってるんだ。お前さんの言う通り、大人しく執筆に戻るとするよ。



  • No.135 by 棗 総一郎  2019-01-12 00:02:40 



確か、昨晩の煮物の残りを冷蔵庫に入れておきましたのでよかったら食べて下さい。残り物で大変心苦しいのですが…。
(そういえば昨晩の残りを冷蔵庫に入れたな、とふと思い出す。そういった残り物は次の日の小鉢や新たに別献立として仕立て直す物で、申し訳無さも感じつつ相手の胃袋の容量を考えると一食分には丁度良い量だろう。きっと、お昼も取らず執筆に戻る姿が容易く想像出来る、1つ提案を。先月の大きな会見から、仕事量は増え多忙の毎日。加えて、お互い体調を崩したり行き違いを起こしたりと公私共に慌ただしくもあった。自分の看病の時間さえも惜しいはずだ、と残りの粥を食べ終えると昼の分の薬をぐっと飲み込む。明日にでも、復帰をしようと意気込みを、)お忙しい中お手を煩わせてしまい申し訳ありません。今の時期は踏ん張り所でもありますが、どうか無理はなさらずに。僕も早く体調を整えて、先生のお役に立てるよう精進致します。

  • No.136 by 東雲 藤吉  2019-01-12 12:35:18 





ん、其れは丁度良い、頂くよ。…急く必要は無い、今はゆっくり休むと良い。(食事を摂る気があるかどうかはその反応で明らかに分かる、気の無い返事の時は口では食べると言っていても結局面倒で殆どの確率で食べないのだ。普段食べている相手の料理が残っていると聞けば頷き、食事を摂ることを約束しつつ無理はするなと声を掛けると部屋を後にして。一度熱中するとなかなかブレーキの効かない体質、執筆を第一に考えそれ以外のことは全て二の次にしてしまいがちなのは昔からで相手が来る前は朝夜関係なく執筆に没頭し、食事は気が向けば取り書斎で眠ってしまう事も多々あった。しかしその無謀なやり方は、相手が来て以来無理にでもブレーキを掛けて貰う事で、今では所謂普通の生活サイクルを送るようになっていて。しかし其の相手が居なければ再三注意を受けていても結局没頭してしまうのは今に始まった事ではない。筆を執って数時間、ようやく一度筆を置いた頃にはあたりは暗く、ずっと同じ体勢でいたため肩が酷く重く強張っていて。こういう時はいつも相手に解して貰うのだがそれも明日にしようと思いつつ夕食を相手に取らせなければと台所で粥をよそい再び相手の元へ。)



  • No.137 by 棗 総一郎  2019-01-13 02:34:25 



先生が用意してくださった草やお粥のおかげで、朝方より随分と気分が軽くなったんです。ありがとうございます。
(事実、早朝の起床後の身体の重さや熱っぽさもお昼を回ると幾分か軽くなった。相手の作る食事は自分が手間隙かけて作る料理より数倍美味しく感じたのはきっと想いが込められた物でもあるからだろう。病は気から、とはよく言ったもので、落ち込んでいた気分も晴れやかになった今は若干の風邪の症状は残る物の今にも体を動かしたくなるもので。相手が部屋から出て行ったのを見送ると、1つ考え事を。本来なら買い出しに行く事さえ出来なかった為、今台所にある材料で明日朝の食事を用意しなければならない。材料を思い出し、そこから献立を考えると同時に明日は恩返しの意味も込めて、少しだけ豪勢にしてしまおうと。その後は再び眠気を催し、微睡みに身を任せ深い眠りへ。相手が食事を用意する音でふと目を起こして、)

  • No.138 by 東雲 藤吉  2019-01-13 03:43:21 





…よく眠れたみたいだね、昼間よりも顔がすっきりしてる。(昼間の時点で既に緩かった粥を温め直すことで、一層緩くなってしまう。それに頭を悩ませつつも、同じ味付けでは飽きてしまうだろうかと珍しく彼なりの配慮から冷蔵庫の中身と睨み合った末溶き卵を絡ませて、相手の元に運ばれたのは緩い事を除けばそれなりの卵粥。ちょうど目を覚ました相手を見ると幾らか昼間よりも顔色もよくさっぱりした様子にそう言い乍額に手を当てて。「よく冷まして食べるんだよ、」と言いつつ器を渡すと自分は布団の横に座り一息吐いて、盆の上に二つ並んだ湯呑みに急須で茶を注ぎ一口啜り。相手の具合が良くなってきたことで安心したのか甘やかすのはやめにしたらしい。普段通りの様子で、もう料理はしないと宣言して。)──…料理なんて慣れない物に手ぇ出した所為で、今日はやけにくたびれた。…もう作らないからね、



  • No.139 by 棗 総一郎  2019-01-13 14:19:23 



はい、充分過ぎる程に休養も取れましたので。ここまで動かない日も珍しいです。
(ここまで動かずに1日を過ごした日があったであろうか、楽と言えば楽だがやはり物足りなさは感じておりつつも、額に這うひんやりとした指先が心地よく、頬緩め笑ってみせて。頂きます、と手を合わせ口に運んだ。昼間の粥とはまた違う味付けは何とも優しく控えめで。ふわっと綴じられた粥を食べ進め、見た目の量とは裏腹に水分を吸っている為あっという間に腹にたまる。緑茶を啜り、「先生、お昼は食べましたか?一晩経っているので少々味も濃くなっていたかと思います、お口に合いましたでしょうか」と視線ちらり送り問うて。相手の作る料理を食べる機会が今後無いのは少々残念な気もするが、やはり自分は作る側が性に合っている。先程脳内で立てた献立を明日振るおうと、内心意気込んだ、)それは残念。では、明日からのお食事は僕が担当させて頂きますね。

  • No.140 by 東雲 藤吉  2019-01-13 16:09:30 




良くなってきたとは云え、暫くは余り無理はしないようにするんだよ。またぶり返したんじゃあ困るから、(早速明日から普段通りに働き出しそうな相手の口振りに、牽制の意味も込めて敢えて自分が困る、という言い方をして注意を促し。「食べたよ、味が染みてたから飯も進んだ。その所為でまだ腹も空かないから、夕飯は要らないよ。」と相手の問い掛けには答えつつ、彼にしては珍しく昼からよく食べたらしい。茶を飲み干すと相手の食べ終えた器を盆に乗せ、薬を渡して。もう少し執筆を進めようかと考えつつ盆を持って立ち上がって、朝から一日中寝ているため何か本や文芸誌など暇潰しになりそうなものを持ってこようかと尋ね。)ん、お願いしますよ。今日はもう休みな、…寝付けないようなら何か持って来てやろうか。



  • No.141 by 棗 総一郎  2019-01-13 23:07:34 



…確かに、それもそうですね。明日から復帰しようと考えていたのですが、やはり休んだ方がよろしいでしょうか。
(体が幾ら回復したとは言え、迷惑をかけては元も子もない。当たり前のように語っていた事も、今一度確認を1つ。相手の言葉に、「本当ですか、それは良かった。」と一安心。後者の言葉に少しばかり引っかかる部分はあれど、今日は自分の為に食事を用意してくれた為、昼ご飯の時間は遅れた上に、普段の相手の食事量を考えると仕方無しかと。渡された薬を服薬して、立ち上がった相手に視線合わせつ、少しばかり考え事を。相手の作品は全て完読しているが、読むたびに深みが増すのも魅力の1つで飽きることがない。毎日、少しずつ読み進めている本もあるがせっかくゆっくりとした時間があるのだから、久しく1冊読み終えようと提案を、)可能であれば、先生の小説を読みたいです。書斎にあるもので、選択はお任せします。

  • No.142 by 東雲 藤吉  2019-01-14 00:27:51 





一日中寝ていろとは言わないけど、余り動き回らない方が良い。一先ず料理くらいにしておいた方が良いんじゃないかい。(少しずつ時間を掛けて通常に戻っていけば良いのだから、明日は料理くらいに留めておいた方が良いのでは無いかと提案を。いつも新刊が出ると真っ先に書店に向かう相手のこと、繰り返し読んで飽きないものかと思うが相手に限ってはそんな事も無いようで。少し待っているように言って一度書斎へ戻ると、本棚に並ぶ文庫本に視線を走らせさて、どれにしようかと。背表紙を眺めつつ手に取ったのは、6年程前に出版された一冊。毎日のようにやって来る青年に世話役にして欲しいと懇願されては家に帰れと追い返し、試しに淹れさせた緩い茶を飲んでは不味いと突っぱねていた頃にちょうど執筆していたのが、此の話だった筈だ。頁を軽く捲りつつ、原稿の上に茶を零され一日口を利かなかった日もあったと思い出し、思わず一人笑ってしまいながらもその本を手に再び相手の元へと戻ると其れを差し出して。)──…ほら、此れでも読んでいな。あんまり夜更かしするんじゃあないよ。



  • No.143 by 棗 総一郎  2019-01-14 01:31:59 



分かりました、…それと、先生がよろしければ肩くらいは揉ませて下さい。今日お休みしてしまったので、サービスしますよ。なんて。
(毎日解しても解しきれない相手の体は多忙を現しており、相手が良ければ明日にでも、いつもの時間より気持ち多めにしようかと提案を。渡された本はこの家に来てお世話役となって始めて刊行された小説で。自分が働き出してからは、ほぼ完成していた作品であるも寒い夜は微睡む先生に半纏を掛け乍、執筆途中だった其の作品に目を通しては憧れていた小説家の原稿は輝いて見え、発売されるのを心待ちにしていた記憶が蘇る。後者に至っては今も発売日を手帳に記し全て自分のお金で購入している。今も昔も、然るべき対価を支払う事にも意味があり、時に編集から渡される事もあったが断って来たのはその為で。新鮮な気持ちを胸に、本の題名を見るだけで、胸は静かに踊る。お礼を一言、)これは…あはは、懐かしいですね。ありがとうございます。では、今日はこれを読んでから就寝しようと思います。

  • No.144 by 東雲 藤吉  2019-01-14 10:21:08 




ん、頼むよ…此の所肩凝りが酷くて困る。(相手の提案は此方としても有難いもの、元々相手に頼もうと思っていた為頷いて、自分で片方の肩を解しつつぼやいて。渡した本を見て、相手も自分と同じように懐かしさに浸ったようでその反応に少し表情を緩めて。この6年は余りにあっという間で、家事から担当者の対応まで任せている今となっては既に相手の居なかった生活が想像出来ない程で。そう考えると相手もだいぶ成長したようだと思いつつ、本を見る相手の瞳が子供のように輝いているのを見て軽くその髪を撫でてやり。おやすみ、と声を掛けると部屋を出て再び筆を執り乍煙草を一本。その後執筆に没頭している間に丑三つ時を回り、やがて机に向かい頬杖を突いていた体勢が崩れ本格的に眠ってしまい。相手が来る前は幾度となく繰り返していた事だったがもう若くはない、明日にはまた身体が痛いとぼやく事になりそうだが、その体勢のまま小さく寝息を立てて深い眠りに落ちていき。)



  • No.145 by 棗 総一郎  2019-01-14 20:49:27 





─、(昨晩、相手にお休みなさいと告げた後小説を読み終えた頃には日を跨いでいた。一度熱中してしまうと周りが見えない程にのめり込んでしまうのは昔からで、久しく物語を最初から最後まで一気に見送る事が出来た。寝不足かと問われると否定はできないが昨日一日ゆっくり休んでいた為体も軽く気分も爽快。朝食の準備を終え、居間の机に配膳を。起床しているであろう相手を呼びに、部屋へと向かいノックを1つ2つ、「お早う御座います、先生。朝食が出来ましたので、お呼びしました」と一言。たった1日お休みを頂いていただけであるも、やはり自分はこうして相手に尽くす事が性に合っており、何気ない毎日の行いも今だけは改めて幸せを身に染みて、)

  • No.146 by 東雲 藤吉  2019-01-14 21:45:51 




…おはよう、もう起き出して良いのかい。
(変な体勢で寝たものだから目が覚めるのも早く、相手の呼びに来る数時間前から執筆を再開していて。締め切りに追われるのは好きではなく、普段から締め切りの随分前に書き終えるようにはしていたが、此の所は書かなければならない本数が増えたため多少なりとも締め切りを気にしなければならなくなった。相手の呼ぶ声が聞こえたのはちょうど筆を止めていた時分で軽く返事を返し、居間へと向かいつつ眉間を解して。食事の用意された自分の席に座ると茶を運んできた相手を見上げてそう尋ね乍、いただきます、と手を合わせ。)


  • No.147 by 棗 総一郎  2019-01-14 22:37:28 



ご心配ありがとうございます。はい、お陰様で身体も軽く
、先生のお陰です。
(声を掛け、居間へと通すと中で相手の動きが硬いように感じた。早朝に寝室へ寝具を片しに行こうとするが部屋は空だった。きっと昨晩は寝室に行くこともなく机で寝落ちしたのだろう。昨日言った通り、今日は支障がない範囲で少し多めに時間を取ろうと。静かにお茶を添え、自分も前に鎮座。頂きます、と手を合わせ一口。基本的に相手が書く作品は全て把握済みであるが、執筆途中の作品はあまり多く目を掛けない事にしている。自分の一言が影響しては元も子もなく、今ばかりは体調を気にかけ。)先生、睡眠はしっかり取れていますか?僕にできる事があるなら、なんだって言って下さいね。

  • No.148 by 東雲 藤吉  2019-01-14 23:27:36 





そうかい、…油断はしないで、一週間は毎日の薬を欠かさないようにしなさいよ。(相手の言葉と元気な様子に安堵するも、今後一週間は薬を欠かさず無理をしないようにと注意しておき。相手が己の体調を案じてくれるのはいつもの事だったが、今日はきちんと休めているかという問いが加わる辺り、自分が寝室に戻らなかった事も気付いていたのだろう。軽く首を回しつつ、自業自得としか言いようがないが節々が軋むようで深々と溜息を。しかし元はと言えば急に執筆依頼が倍増したせいで、少しは年齢も考えて欲しいものだと文句を。)──…昨晩は書き物をしながらいつの間にか眠っちまってね…其処ら中痛くて敵わない。…だいたい、もう歳だってのに在れをやれ此れをやれって要求が多すぎるんだ。…後で、肩さすっておくれよ、



  • No.149 by 棗 総一郎  2019-01-15 23:39:55 



はい、ありがとうございます。体調が万全になるまでは外出も極力控えますね。
(相手と食べる食事は美味しく、朝ごはんに何度も手をつけつつ今までの事をふと振り返ってみよう。先生の賞歴や知名度から今でも様々な出版社から声はかかる。自分がここに来てからもメディア嫌いは変わっていなが毎年一定数は粘り強くテレビ出演などの依頼もあり、今までも可能な限り対応し時に取捨選択を行ってきたつもりだが体力にも上限はある。相手が体力を理由に妥協をするとは思えない。スケジュール管理も今一度見直すべきかと、思案。)それはそれは、ほぐし甲斐がありますね。先生の作品が多くの人に知れ渡るのは嬉しい事ですが、掛けるべきセーブは掛けないといけない時期に入ったのでしょう。食べ終えたら、致しますね。

  • No.150 by 東雲 藤吉  2019-01-16 00:46:59 





ん、其れが良い。昔から顔見知りの商店なんかは、品物を持って家まで来てくれるから呼んでも構わないよ。
(相手の作る料理なら食べる気になるようで、特段食が細いという事もなく朝食に箸をつけつつそう提案して。お得意様とでも言うのだろうか、昔から顔見知りの商店は連絡さえすれば品物を持って来てくれる。昔は主に、家まで来てもらっては文具ばかりを購入していたが必要であれば食材などを持って来て貰えば良いと。仕事に関しては通常の執筆から、依頼される連載作品の執筆、はたまた文芸誌などに載るインタビューや講演、何やらの審査員。最近では普段の生活を追わせて欲しいというテレビ局の依頼まで、到底“小説家”というだけの肩書きでは追いつかないような仕事が増えてきているのは確かで。テレビ局の件は一度断りはしたものの根強く頼み込まれなあなあになっている。自分は特にその依頼があったことについて相手に報告はして居ないが、そろそろ相手の元にも正式に連絡が行った頃かもしれないと思い出しては小さく溜息を。相手が管理をしてくれているため本当に嫌がるような仕事は自然と外れているし余りに詰め込まれていることもない。世間に望まれるのであればなるべく応えたいとは思うが、何せ静かに好きな事をしているのが好きなたち、若くは無いことを改めて実感はさせられるが相手の言う事には納得できる。お茶を啜りつつもその辺りの管理に関してはいつもの如く相手に丸投げしつつ何処ぞの老人めいた言葉を。)…その辺はお前さんに任せておけば、上手くやってくれるだろうからね。…最初はお茶汲みだけでも精一杯だったのに、6年もあればお前さんみたいな子でも一端の世話役になるんだから、そりゃあ歳も取るさ、



  • No.151 by 棗 総一郎  2019-01-16 23:25:48 



ご足労頂くのは少しばかり心苦しいですが…1週間は、お言葉に甘えて、そう致しますね。
(昨日までは寝込んでいた身、見知った顔だからこそ心苦しい気もあるが、仕方なし。昼前に一報、掛けようと思案。ここに来た当初は学も歴も無い上に家事全般は人並み以下。右も左も分からず、お茶淹れ1つでも幾度と注意を受けてきた。料理だって今では板についてきたが、当初は調理本を読み漁っては失敗を繰り返して何度材料を無駄にしたであろう。そう考えると苦笑いさえ溢れてくる、ご飯を食べ終えると手を合わせた後、皿を台所へ。急須を片手に戻り、淹れたてのお茶を湯飲みに注ぎながら、)懐かしいですね。お恥ずかしながら、実家にいた頃はお茶汲みをした事がなかったので、濃い薄いの調整に一苦労でした。僕がここに来て、少しでも先生のお役に立てているのなら良いのですが。

  • No.152 by 東雲 藤吉  2019-01-17 02:50:29 




全くだよ、…お前さんが来たばかりの頃、少し濃いめに淹れてくれと頼んだら急須から溢れんばかりに茶葉を入れた事があったね。あれには度肝を抜かれた。よくもまあ右も左も分からない状態で私の所に直談判に来たもんだ、其の度胸だけは褒めてやらねえと、…
(相手の言葉を聞くうちに、6年前相手を住まわせ始めたばかりの頃の思い出が色々と蘇ってきて。一番初めに淹れさせたお茶は薄いし緩いしで拘りの強い自分にしては飲めたものではなく、口煩く注意し乍時間をかけて自分の好みを相手に叩き込んだのだ。また相手が来てすぐのある時は、少し濃いめにと注文をつけた時に加減が分からず大量の茶葉を急須に詰め込んでいた姿を思い出し呆れと笑いが入り混じった表情浮かべて。世話役を志願して来たのはこれまでにも相手だけではなく、かつては何処其処で経験を積んだ、という有能な志願者もいたため、全てが並以下で右も左もわからず、自分の身一つで実家を飛び出して来た相手は此方からしてみても異端だったのだ。しかし結局技術よりも、その熱量に押されて相手を生涯たった一人の世話役として迎え入れる事となった訳で、相手の度胸と熱量だけは讃えるべきだろう。お茶を一口啜ると肩を解して貰うため羽織を脱いで軽く畳みつつ、役に立てていれば良いという相手の言葉に対し、はっきりと言葉にこそしないものの相手の仕事ぶりを肯定している言葉を。)
…野暮なこと聞くんじゃあないよ、もうかれこれ6年も置いてるんだ。今更手離す気もないよ、お前さんには私が死ぬまで側に居てもらわないと。



  • No.153 by 棗 総一郎  2019-01-18 22:31:46 



あはは、そういう事もありましたね。実家にいると、時間になれば食事も出るし、淹れたてのお茶も動かずとも出て来ましたからね。…出身も名も知らない青年を受け入れてくださった先生の器の広さあってこその今です。
(6年前を思い出すと、身1つで飛び出し此処に辿り着いた時には特段胸が高ぶった。震える手を抑え、戸を叩き出てきた相手に向かって何を思ったか出身や名を名乗る訳でもなく、ただ一言お側に付かせて下さいと頭を下げた。すんなり受け入れて貰える訳も無く、何度も戸を叩き続ける技術もな自分を最後は受け入れてくれたのは先生のお人柄や器の広さもあって。今思うと、別の適切な方法もあっただろう、若さや無知は恐ろしいなと改めて感謝の念を。後者の言葉は、言葉を自分の中に落とすのに数秒。嬉しくて、妙に照れ臭い気持ちもある。小さい子供が、お手伝いをして親に褒められた時のように、照れから頬に朱差しながらも緩まる頬から嬉しさが勝っていること垣間見える。抗う事なく、へらりと笑いながら思い出したように、一言)…ありがとうございます。そうでしたね、その時にはお側でわんわんと泣き喚く予定でした。その時は、うるさいといつものように叱って下さいよ。

  • No.154 by 東雲 藤吉  2019-01-19 10:51:56 




…人生を変えるほど、心を揺さぶる物語が綴れて居たなら私も本望だ。お前さんが一人で延々と語っていた本の感想も、興味深かったからね。
(初めて戸を叩いた日から、何度追い返しても諦めることなく通い続けた相手。初めて相手を見たときは自分を前に酷く緊張しているのが伝わってきて、歳も若く到底世話役にする気など無く。しかしどれほど邪険に扱っても決して頭を下げることをやめず、如何に心を動かされたかや何処が好きかなど一方的に延々と細部の描写に至るまで語り尽くすある意味愛の深さに、閉ざしていた心が少し開いたのだから其れは確かに相手の成せる技だったはずで。続く相手の言葉と表情には呆れたように溜息を吐きつつ、わんわん泣かれたのでは堪らないと。肩を解して貰おうと相手に頼んで。)──嗚呼嫌だ、死んでまで煩いのは御免だよ。…肩、やってくれるかい。



  • No.155 by 棗 総一郎  2019-01-19 12:58:52 



先生のように博識でもなければ、語彙も乏しかったでしょうに…、そう言って頂けて何よりです。本当、どこまでも奇特なお方だ。
(自分の想いを伝えるには、その当時の語彙力では辿々しく聞くに耐えない部分も多かったであろう。最初は頭を下げた瞬間に戸を閉められた。それが段々と長くなり今となっては寝食を共にしているのだから、人生何があるか分からない。このような結末を誰が予想したであろうか、しみじみ相手の懐の広さを実感。年齢を考慮すると先に旅立つのは相手であろうが叶う事なら自分の寿命を分けたい位だ。先生の事だから、お空の上でも筆を取り続けるのであろうなとクスリ笑い。立ち上がり、背後へ行くと慣れた手つきで肩を揉み始め、)あの世でまた不摂生な生活をされては困りますからね。…はい、喜んで。

  • No.156 by 東雲 藤吉  2019-01-19 13:57:50 





私は自分の作品を、小難しい言葉で批評される方が嫌いだよ。お前さんの感想なんて可愛いもんだ。(相手は自分の感想が博識でもなければ語彙力も乏しいというようだが、此方にしてみれば博識で語彙力のある人間の方がずっと性に合わない。文芸評論家と言えば表現に口を出したり、其の文章から書いている此方の心情までを知ったかのように書き連ね、話を楽しむという概念が欠けていると常々思っていて到底分かり合えないのだ。そう考えると相手のように少し抜けている所が有りつつも真っ直ぐな感想を持っている人間の方がずっと良い。肩を揉んで貰い乍、ここ最近の肩凝りに増して昨日の寝落ちも響いているようで、随分と凝り固まってしまっており時折痛いとこぼしつつ目を伏せて。)──なんだい、今すぐ私を送り出しそうな物言いじゃあないか。生憎だけど、未だ数年は死ぬ気は無いよ、…



  • No.157 by 棗 総一郎  2019-01-20 02:38:18 



はは、学校で出される感想文にもならなかったでしょう。
(学生が課題で出される作文にもならない拙い言葉の羅列も、先生には丁度良かったようで。今ばかりは自分の無知が役に立ったと6年ぶりに安堵感。数年、という言葉に苦笑いを零す。受けた恩を返すには数年で足りる訳も無く、一桁付け足し一度手を止めると顔をひょっこり覗かせながら。凝り固まった肩は揉んでいても手のひらから伝わってくる。連日の多忙を表しており、痛いと言われては何度と力をその都度抜いて、微調整を。)数年では困ります。数十年、でお願いします。…結構、凝り固まっていますね。

  • No.158 by 東雲 藤吉  2019-01-20 09:18:37 





文才だの語彙力だのが有る人間とはどうにも折り合いが悪くてね。同業者とはなるべく顔を合わせたくない、…返って其れ位が私にはちょうど良いよ。
(自分がある程度の文才や語彙力を備え芯を持って執筆を行なっているからだろうか、其れに口出しをしてくるような我の強い人間は好まない。つまり自分と似たような人間は嫌いだと言うわけで、普段から同じように話を書くことを生業としている人間とはなるべく関わらないようにしていて。相手と相性が良かった要因のひとつはそこかもしれない。此方に顔を覗かせる相手の言葉には例の如く気の無い返事を返しつつも、軋むようだった肩や背中は相手の根気と丁度良い力加減で徐々に解れつつあり、痛いとも声を上げる事は無くなり。)……はいはい、善処しますよ。まあ、書き物をする時はいつも同じ姿勢だから仕方ないだろうね…



  • No.159 by 棗 総一郎  2019-01-22 02:44:15 



同業者の方とお会いしても、良くも悪くも気の遣い合いですしね。
(今まで会見等で他の作家と顔を合わせる機会は少なからずあった。お世話役となってからは、同席させて頂く場面が多く、先生と出会って他の作家の本を読む事も増えたがまだまだ知識は一般人程度の自分でさえ知っている名前が多く連なる中、やはり先生はその中でも一目置かれる存在で。若くして受賞した新人作家は自分と同じく先生に憧れて入って来たと挨拶の際に緊張しながら述べていたし、同年代の作家からも、これからもこの業界を盛り上げていこう、と肩を叩かれていた。この業界、いくら年齢を積もうと売上数や読者や世間への影響力が物を言う世界で、皆笑顔であるが根底はライバル同士。また作家は口もうまく、言葉のあやも達者な為、会話について行くのも必死だった事を思い出し、苦笑いを1つ。執筆部屋にある家具を脳裏に、年季の入った椅子も新調してみては、幾分か負担も和らぐかと提案を1つ、)椅子の背も年季の入った物ですしね、…一層、新しい物に新調してみてはどうでしょう。

  • No.160 by 東雲 藤吉  2019-01-22 21:03:33 




そもそも、物書きなんてのは誰と顔を合わせる必要も無いんだ。自分が話と向き合えば其れで良い、世に出したら書き手なんて話の陰に身を潜めて居れば良いんだよ。
(相手の言葉で色々会見の場での事などを思い出したのか、作家同士顔を合わせることも書き手として大々的に紹介されることも本来は余り良しとはしていないようで、日頃感じていたのであろう不平を漏らして。日頃の些細な苛立ちや不満も余す所なくぶつけてしまうのは相手を信頼しているからこそではあり。思い返せば確かに贅沢を好む性格でも無いため物を新調する事も少なく、長年使っている椅子は年季が入っていて。外出をそもそも余り好まない事もあり仕事以外の要件で相手と出掛ける事は殆ど無いが、珍しくひとつ提案を。)
…近いうちに、車を出して貰おうかね。筆や冬物の着物も新調しようかと思っていたから丁度良いだろう。…休みは人が多い、それ以外で日を調整しておいてくれるかい。



  • No.161 by 棗 総一郎  2019-01-23 13:47:13 



確かに作家さんは、そのような傾向を持つ方が多いイメージがあります。お節介にも潜めていた身を見つけてしまった僕としては、今こうして隣にいる事がとても幸せですけどね。
(今までお会いした作家は上記のような考え方の方が多いように感じた。中には取材や会見、メディアに積極的に出る方もいらっしゃり大きく2極化だという印象も。長年身を潜めていた相手の世界に無理くり潜り込んだ、と文字にしては失礼過ぎる事柄だが、幸せな毎日だと。相手からの申し出に、2人での外出を嬉々として頷き返事を。昔から先生の馴染みの呉服商は時間帯を指定しておけば時間帯を貸し切っておこう。先生ともなると執筆のみならず締め切りが終われば嗅ぎつけたかのようにほかの仕事が舞い込んでくる。予定は早めに付けておいたが勝ちな訳で、カレンダーを脳裏に2週間後辺りに手配をしておこうと。)はい、分かりました。では今の締め切りを終えた所で予定を付けておきますね。

  • No.162 by 東雲 藤吉  2019-01-23 17:07:24 





…まあ、出版社の人間がお前さんを通して連絡を寄越すようになった事は助かって居るよ。
(相手が来るまでは一人だった為、出版社などからの連絡の電話は否が応でも自分で出なければならなかった。相手が来たことでその辺りの対応は全て相手任せにすることが出来ており、その上家事をこなしてくれる事も考えれば圧倒的に以前よりも負担は軽減されていて。相手の嬉々とした様子を見れば偶には出掛けるのも悪くはないかと思いつつ、その時にでも馴染みの料亭に連れて行ってやろうと考えて。肩もだいぶ楽になったようで、軽く肩を回しつつもそう言ってお茶を飲み干すと机に湯呑みを置き。)はいよ、…それじゃあそろそろ執筆に戻ろうかね。だいぶ楽になった、


お世話になっております!
そろそろ次の展開に移る頃合いかなと思ったのですが、如何でしょうか?次は以前ご提案頂いたお見合いや、この2週間後の二人で出掛ける休日などでしょうか。
他にもご提案があれば、教えて下さいませ。


  • No.163 by 棗 総一郎  2019-01-24 01:07:56 



場面切り替えという事で、上記蹴らせた頂きました(orz)
そうですね、2週間後のお出かけを挟んでお見合いという流れは如何でしょうか…?また、その他、以前お話しもあったライバル(新人作家or新たな世話役志願)もしてみたいですね。

  • No.164 by 東雲 藤吉  2019-01-24 10:42:38 



そうですね、ではその流れで進めて行きましょう!
ライバルの出現も、お見合い騒動の後にでも是非やりましょう!どちらのライバル的存在でも面白く出来そうですね。
お出掛けの当日からロルを回しておきます!



(相手との約束の日、外は冷えるだろうと外行きの着物に冬物の黒い外套を着て玄関に向かうと、マフラーを首に巻き。表では車のエンジンの音が聴こえていて、出発予定時刻の十分ほど前ではあるが既に車は門の前に控えて車内を温めてくれているようで。マフラーを巻いている間に戸締りや準備を終えた相手がやってくると、懐から財布がわりにしている袱紗を取り出しつついつものように相手に預けて。今日は仕事ではないため相手の荷物も多くなくて済む、下駄に脚を通しつつ声を掛けて。)…さて、行こうかね。


  • No.165 by 棗 総一郎  2019-01-27 09:07:00 



すみません、またしても投稿ボタンを押し忘れておりました…(orz)!本当に申し訳ないです…!(orz)
ロルの投下ありがとうございます!続き投下しておきまし!


コンロと窓は閉めた、お財布と手帳と…
(当日の朝は朝食を終えた後はそそくさと食器を片し、服を正した後は防寒対策でマフラーと帽子を被る。その後は家の中の窓の施錠に火の元確認を指差しで行う。鞄の中には自分のお財布や手帳、相手の分の水筒や予備のハンカチに喉飴に絆創膏等細々とした物を一応と持参。不意に、相手の声が聞こえ待たせてはいけないと「はい、」と短い返事と共に足早に玄関へ向かい靴を履くと戸を閉めた。袱紗を受け取り、大事に懐へと収めると、乗車。運転手と行き先を再度確認した後、発車して、)今日は一段と冷えますね。そろそろ雪が降ってもおかしくはない頃ですが、先生は季節による情景の変わり目が小説に反映される事はあるんですか?(外の寒さと温めておいた車内の温度差を見にしみて感じ今一度寒波を実感。外を歩く人々も皆防寒対策で着込んでる為体も一回り大きくなっている。ふと、四季折々の変化がその時の小説に反映される事はあるのかと疑問を問うて、)

  • No.166 by 東雲 藤吉  2019-01-27 13:28:42 




いえいえ、お気になさらず!
引き続きよろしくお願い致します!


…私の部屋から、庭が見えるだろう。其処から見える景色から、言葉や情景が浮かんでくる事はある。…春に書いた作品の方が、冬に書いた作品よりも優しい仕上がりになる、逆に冬に書いていた作品は切なさや寂しさが前面に出る。…私は季節には影響されやすい方だよ。
(染みるような寒さの外から丁度良い温度に保たれた車内へと入ると背中を背後に凭れさせ、やがて車が出ると流れ行く窓の外に視線を向けつつ相手の問いにはそう答えて。執筆に使う部屋から見える庭の様子から言葉や情景が広がる事は多々あるし、季節によって物語の雰囲気ががらりと変わることもある。外出の機会こそ多くはないが、季節の移ろいには人一倍敏い所があるようで。車窓から外を見るだけでも冬の街や其処を行き交う人達の様子は文字となって流れ込んでくるようで、視線は窓の外へと向けたまま。)


  • No.167 by 棗 総一郎  2019-01-27 18:57:22 



….同じ景色を同じように見る事は出来ないかもしれませんが、こうして先生が筆を執ってくれる限り、先生が見る景色に触れる事が出来るのは、この上ない幸せですね。
(先生の作品は文章を読むとその情景が鮮明に思い浮かび一気に物語の中に引き込まれる感覚を持つ。今迄何冊もの本を出版してきた相手の作品が飽きなく愛されるのにはその年代のその時にしか見えない景色が相まっているからだろう。ミラー越しに後ろの席を見ると、窓の外へと視線を向ける姿。きっと同じ景色でも自分と相手では受け取り方も感じ方も違うのだろう。締切という分かりやすい目安があるこの世界はいつも慌ただしく、時に世話役として口酸っぱく言ってしまう事もあり忘れがちだが、先生が筆をとって、その情景を織り交ぜた世界観を持った作品を世に出してくれる事は贅沢な事であり、同時に幸せな事なんだと再実感。)

  • No.168 by 東雲 藤吉  2019-01-27 21:03:54 





…例え私が筆を執らなくたって、私の見る景色とお前さんの見る景色は変わりやしないよ。別に幸せな事もないだろう、
(相手の見る景色と自分の見る景色は見方は違えど殆どが同じ筈で、特段幸せな事も無いだろうと彼らしい淡白な返事をひとつ。窓の外に向けていた視線を外すと丁度前の鏡越しに相手と視線が重なり、今この瞬間でさえ同じものを見ているのだからと思いつつ。──買いに行きたい物は冬用の着物と執筆用の筆、本来の目的である仕事用の椅子。そして、外出ついでに前々から彼を連れて行きたかった料亭には既に話が通っており、運転手も最後の行き先として数えてくれているが当の本人には未だ何も告げていない。珍しくほぼ丸一日を要する外出だが、私用での外出は一年に片手で数えるほど。偶には良いだろうと、再び窓の外へと視線を向けて店への到着を待ち。)



  • No.169 by 棗 総一郎  2019-01-30 02:23:17 



そうでしょうか?梅雨のある日、先生は紫陽花に映える水滴を見て切なさを感じたとしたら、僕はきっと洗濯物を室内に干さなければと、風情の欠片もない感じ方をすると思いますよ。
(相手らしい返事に思わずふふ、と小さく笑ってしまう。変わりばえのある同じ景色を見ながら、例えを1つ出してみよう。きっと先生はある景色を見て繊細な感じ方をするのだろうが、自分は違う。雨が続くようなら買い込みをしておきたいし、洗濯物だって部屋に干さなければならないと思う。職業病だといえばそれまでだか、相手の品のある思考とは全く異なる感じ方は、世話役でなくとも変わらないだろう。今日のルートは、近い順から文具屋家具屋呉服商という流れ。どこの店主にも連絡済で、時間もじっくり選んで頂けるようゆとりを持って設定しておいた。しばらくして、車が店の前に止まると、「着きました。まずは、文具屋です。」と一言。降りて、後部座席の扉を開き、相手が降りると先にお店の方へ向かい店主と挨拶を交わし、中へと誘導、)

  • No.170 by 東雲 藤吉  2019-01-30 21:36:18 





──確かに、直ぐに洗濯物に繋げるだけの想像力は無かったよ…お前さん、漸く世話役も板についてきたようだね、
(「梅雨のある日」、相手の挙げたその言葉から直ぐに浮かんだのは濡れた紫陽花の鮮やかな色と静かな雨音、感情は寂しさや切なさだろうか。思考を覗かれているかのように続いた相手の言葉に、自分の描く世界を誰よりも知り尽くしている相手には、どうやら思考回路まで読まれているようだと思いつつ。確かに洗濯物という所までイメージは直ぐに広がらなかった、家事に疎い自分にすれば当然の事かもしれないが、相手の思考も面白い。相手に小説を書かせたとしても、全く自分とは雰囲気の違う作品を書き上げるだろう。但し同業者を好まないため相手に筆を執らせるような事はそうそう起き得ないだろうが。何より右も左も分からずやってきた相手も世話役が板についてきたようだと感心しつつ。少しして車が止まり、着いたのは馴染みの文具店。店へと入れば店主に挨拶をしつつ店内を見回して。此の所主流となっている万年筆やらインクが並ぶ中、上質な筆や墨、半紙と幅広く取り揃えていくれているのは有難い。綺麗に並べられた筆の中から執筆に適した太さの物を見定めて幾つか手に取り。)



  • No.171 by 棗 総一郎  2019-01-31 23:40:14 


─…、先生、この筆は純羊毛らしいですよ。
(元の知識技術がない為見るもの知るもの全てが新鮮だった為毎日が充実したいた。6年という歳月は長いように感じるが、今相手のお役に立てているのなら本望だと。店内に足を運び、真剣に筆を選ぶ相手の姿。作家にとって筆は大切な命でもある為、奥にいる店主とひっそり声を抑え会話を少々。筆に使う毛は純であると価格も上がり上物になるという知識を元に進めると、ここで取り扱う物は手軽に購入できる安価な物から高価な物まで取り揃えており今先生が見ているものは純物だと。となりに並び、一言隣で商品についての情報を一言添える。値段が全てではなく、結局は自分との相性の為じっくり吟味して欲しいなと内心。ふらり店内を回ると、万年筆に目に止める。長い時間じっくり物書きと向き合うには筆が良いが自分は仕事柄メモを取る事も多く、場面も様々。さっと取り出して書けるように自分もこの際、新調しようかと手に取り。)

  • No.172 by 東雲 藤吉  2019-02-01 09:23:42 





──…ん、やっぱり純羊毛は滑らかに書ける。後は、筆の細さは好みなんだろうけど…この辺りかね。
(相手の口添えに頷きつつ、筆は彼にしてみれば消耗品で其れ程金額の張る物でもないため金額などは特に気にせず、手にした時の重みや書き味の滑らかさなどを確認して吟味していて。眼鏡を取り出して掛け乍候補にあげた筆のひとつひとつの説明書きを読んでいれば、万年筆を手にする相手が視界に入り。スケジュールを管理したり出版社と打ち合わせを行ったりとメモを取ることの多い相手には確かに万年筆が最適だろう。今使っているのは随分長く使っている物の筈だと思えば、眼鏡越しに相手に視線を向けると声を掛けて再び筆に視線を落とし、やがて勧められた純羊毛の筆の中から最適な筆を決めたようで。)──気に入ったのがあればお前さんのも一緒に買ってやるよ、決めたら持っておいで。



  • No.173 by 棗 総一郎  2019-02-04 01:12:05 



─…え、あ、お気遣いありがとうございます。そのようにおっしゃってくださるのは嬉しいのですが、今日は先生のお買い物ですので、お気になさらないで下さい。
(手を伸ばすのは安価な物からやや高めの物から様々な物を試しに握ってみると、ちょっと長め背伸びをした気分で。まだまだ人生経験も無くしっくりとくる万年筆を吟味し出すも先生の声でハッと我に返り呼ばれたことに気がついた。慌てて筆を置き、その気持ちだけで嬉しいという事を伝え。)先生は、お気に入りのものは見つかりましたか?、

  • No.174 by 東雲 藤吉  2019-02-04 21:44:17 





嗚呼、今在庫を出して貰ってる。──総一郎、此れなんてお前さんに良いんじゃないかい、繊細な色合いが洒落てる。
(購入する事を決めた筆は、丁度店主に在庫を持ってきて貰っている所。濃い紫檀色の軸に対照的に澄んだ白の穂先が印象的な見た目も品があって綺麗な筆は書き心地に関しても拘りの強い彼の手にも合ったようで。相手の言葉は御構い無しに、側に歩み寄り並んでいる万年筆を一通り見るとその内の一本を手に取って。深い緑色と藍色が混ざり合ったような絶妙な色合いの筆は光の当たり具合で魅せる色合いが微妙に変化して。若者らしい洒落っ気もありつつ品の良いデザインは相手に似合いそうだ。相手はどういうものが好きなのだろうか、単色のものから模様の付いたものまで様々に並ぶ美しい万年筆を興味深そうに眺めつつ。)


  • No.175 by 棗 総一郎  2019-02-07 05:24:49 



先生のお気に召す物が見つかったようで、安心しました。
(店主が奥へと消える姿を見る限り、どうやら目星が付いたものがあるようで一安心。自分が憧れた先生が使う筆というのも大変興味深く、選ぶ際はぜひとも隣で付き添わせて頂こうと。不意に相手が手に取った其れは、とても鮮やかな色をしていた。混ざり合った色は綺麗にそれぞれが共存している、神秘的で不思議な色。自分が選ぶ物といえば無難に黒色や濃い紺色など控えめな色ばかり。いかんせん、フォーマルな場でも使えるようという理由があるものの、いざ目の前にしては惹かれる。まるで新しいおもちゃを眺める子供かのように、その筆を眺め、手に取る。今までとはまた違った系統の物を購入するのには少しばかり勇気もいるが自分の手に取ると、自然と馴染む筆に購買欲は止まらずに購入を決意。)…ほんとだ、とても綺麗ですね。僕が選ぶ物はどうも控えめな色ばかりなので、こういう色が一本あるだけで映えますよね…。あ、いえ、これは僕のお金で買います!先生にお世話になってもらってばかりでは申し訳ないので。

  • No.176 by 東雲 藤吉  2019-02-07 17:46:21 





私好みの道具が揃ってるのは、もう此の店くらいだ。他所じゃあ筆も置いていない所が多くなって困りものだよ。
(長年贔屓にしている此の店にこそ好みを吟味できるだけの品が揃っているが、他の店では既に筆を取り扱っていない所も出て来ているのだと困ったように溜息を吐き。相手の手に渡ったその万年筆は、其の手の内でも鮮やかかつ繊細な輝きを見せ、相手も気に入ったようで。我ながら良い見立てだったと満足気な表情を浮かべて。確かに相手の持ち物はシンプルで常に他のものの邪魔にならないが、偶には此れくらい華のあるものも良いだろう。鮮やかとはいえ、濃緑と藍色の混ざり合った色合いは落ち着きがあり、繊細かつ品のあるデザインで相手の他の持ち物にも映えそうだ。相手の分も一緒に買う事に抵抗はなかったが、そう言うのならと頷いて丁度戻ってきた店主から細長い桐の箱に入った筆を受け取りつ、万年筆を指指して。)
此れも一緒に頂くよ、会計は別で構わないから。


  • No.177 by 棗 総一郎  2019-02-10 01:47:26 



(失礼します、仕事が少しバタバタしており、明日までお返事お待ち頂けたら幸いです汗)

  • No.178 by 東雲 藤吉  2019-02-10 15:31:39 




(お忙しい中ご連絡ありがとうございます…!勿論です、ゆっくりで大丈夫ですので今後ともご無理のない範囲でお相手頂ければと思います。寒い日が続きますのでお身体ご自愛くださいね。)


  • No.179 by 棗 総一郎  2019-02-13 13:59:03 


最近の主流は万年筆に移りつつありますからね。わざわざ墨を磨って物書きを行う方も少ないのでしょう。
(相手の言葉は至極正論で、この6年間でも確かに変化は見られている。ある店は段々と筆のコーナーは小さく隅に追いやられ、またある店は筆を置かなくなった。万年筆は墨を磨る必要も後片付けもいらない。便利といえば便利だが、やや寂しい気持ちもぬぐいきれない。その内、更に万年筆に代わる新しい何かが主流となる世の中が来るのだろう、時代の移り変わりをしみじみ感じ。万年筆を手に取り、筆を持った相手に一言。お会計は2つ、やや時間を取るので立ちっぱなしは疲れるだろう、車で休んで頂こうと。)お会計は済ませておきますので、先生は先に車でゆっくりされて下さい。




(お返事遅れてしまい申し訳ございません汗
お体の方は元気です、お気遣いありがとうございます。
主様も、最近またインフルエンザが流行していますので、お身体ご自愛ください。

  • No.180 by 東雲 藤吉  2019-02-14 16:42:14 




…其れを不便だと感じるという事は、私も年を取ったという事だろうね。
(自分のように歳を重ねると世の中の変化に付いていけない事も多々あるとそう言いつつも、周りの変化に流されるつもりは今は無いようで。自分を気遣う相手の提案に頷くと会計を済ませてくれるという相手に財布を渡し、馴染みの店主と幾つか言葉を交わすと店を出て、目の前で待っている車の中へと。背凭れに背中を預けて息を吐き車窓の外に目をやるとちょうど店内で会計をする相手の姿が見え、朗らかに談笑をしつつ会計を済ませているその姿に頼もしくなったものだと心の内で6年前に想いを馳せて。その視線の先に相手が居ることに気が付いたのであろう運転手に「まさか先生が、これほど長く総一郎さんをお側に置くとは思いませんでしたよ。良い方がお側に居てくれて、安心ですね。」と声を掛けられ、窓から視線を外しつつ少し笑って。)──私も、まさかこんな事になろうとは思いもよらなかったよ。


(いえいえ、お返事頂けて嬉しい限りです。
ありがとうございます、身体を壊さない程度にお互い頑張りましょう!)

  • No.181 by 棗 総一郎  2019-02-17 15:53:07 



─今後とも宜しくお願いします。
(ここの店主は先生の作品のいち読者でもあり、店主と客という立場でありながらもまるでファン同士の語り合いのように先日出版された新作についての会話を少々。現在執筆中の物に関しての詳しい口外は出来ないはが期待しておいて下さいと一言だけ添えておこう。2つの会計を終えると2人分の袱紗と財布を鞄に仕舞う。毎度丁寧に包装までしてくれるこの店とは今後も長い付き合いになるであろう、1つ挨拶を交える。2つの箱を大事に抱え車に戻り、荷物をトランクに蔵う。運転手と次の目的地である家具屋の場所を確認、出発を。)先生、今回もとてもいい筆を購入出来ましたね。僕も心機一転、これからもこの万年筆と共に精進致します。(今日の目的はあくまで相手の買い物のお手伝いであるも、つい購買欲に負け万年筆を購入。公私混同してる気もするがそれを許してくれる先生のお人柄と心の広さに感謝しつつ、私物の購入は久しく、気分は新しいおもちゃを買ってもらった子供かのように開封するのが楽しみだと嬉々と笑って。)

  • No.182 by 東雲 藤吉  2019-02-18 11:56:55 




嗚呼、此れで書き物にも精が出る。
(車は静かに動き出し次なる目的地へと。相手の言う通り今回購入した筆は機能性も見た目の美しさも申し分ないもの、正に良い買い物が出来たと言うに相応しいだろう。相手が購入した万年筆も、自分が初めに勧めた物を相手が気に入り珍しく購入に至った事がやや誇らしくもあり何処か嬉しくもあったが、その子供っぽい感情は今は黙っておこう。互いに日常生活でよく使う筆記用具を新調した事で機嫌は良く、次なる目的地である家具屋の前に車が止まるまでは普段よりも幾らか饒舌だったかもしれない。やがて再び停車すると此方もまた長く贔屓にしている家具屋の前で、車の音で気付いたのであろう店主が戸を開けて出迎えてくれ、軽く会釈をすると相手と共に店内へと。家具屋特有の微かな木の香りが心地良く周囲を見渡したものの、筆と違って椅子に関しては特段の拘りがあるという訳でもなく、この大量の商品の中から幾つかを絞り込むのは相手に任せたとばかりに軽く首を傾げただけで。)──どれが良いやら、…五つくらいに絞ってくれるかい。お前さんの方がそういうセンスや見る目はあるだろうから。


  • No.183 by 棗 総一郎  2019-02-18 13:59:52 




─…そうですね、先生の使う机の高さに合うのは、…これと、これと…あ、これも合いそうです。
(文具屋からさほど遠くない距離にある家具屋に着くと、相手と共に入店。店主と一言二言挨拶を交わした後、店内の家具を見渡す。大きなものから小さなものまで全てが揃っていて、木の良い香りが鼻腔を満たしてくれる。相手からの言葉に、まずはサイズかと手帳を取り出しては事前に測っておいた机のサイズが記されたメモを見る。いかんせん自分も家具についての知識は乏しい為、店主と話し合いながら選抜。5個程示し、「この椅子は座面が広く、ゆったりと座れますし、隣の椅子は背凭れを好きな角度に変えれるみたいですよ。これは背凭れが低めなので、見た目はすっきりして見えますが長時間座る事も多い先生にとっては疲れやすいかと。あとは全て似たり寄ったりなので見た目の好みです、」と特徴的な性質を持った椅子の説明を。長く使うものでもあり、下手に買い物しては直接体に影響してしまう。慎重に進めようと、うーんと頭を捻らせ、)実際に座ってみては如何でしょう、体にフィットする物が見つかると思います。

  • No.184 by 東雲 藤吉  2019-02-18 17:30:06 




…椅子一つ取っても機能性に優れた物が次から次へと生み出されるんだから感心するよ。
(椅子選びを相手と店主に任せ、自分はその側で関係のない家具を物珍しげに眺めていたものの幾つか絞られたものを示されると、椅子一つ取っても工夫が凝らされ利点の異なるデザインに感心したようにひと言。勧められた通り、実際に腰を下ろしてみると一層それぞれの特徴がよくわかるようで。確かに相手の言う背凭れの低めの椅子は長く座ると疲れに繋がりそうで、初めに候補から外し。背凭れが柔らかいタイプは背中への負担が軽く座り心地は良いが、何となく柔らか過ぎて落ち着かない。相手はその辺りの微妙な自分の好みも既に分かっていたようでクッション性の高い背凭れの椅子は選択肢の1つだけ、その椅子も候補から外し。やがて残ったのは背凭れの角度を変えられるという椅子と、背凭れが高めでやや湾曲したデザインのシンプルな木の椅子。木製の椅子はシンプルな作りだが背中を覆う背凭れの湾曲具合が程よく、無理なく執筆を続けられそうだ。背凭れの確度を変えられるというのも、休憩を挟むのに丁度良いかもしれない、デザインも綺麗で部屋にも合うだろう。立ち上がりつつ相手を振り返り最終的な判断は相手に任せるとばかりに相手も椅子に座らせて。)──此の二つならどちらでも良い。お前さんも座ってごらん、



  • No.185 by 棗 総一郎  2019-02-21 04:34:19 



見た目のデザインだけでなく、コンセプトや特化した機能面に関しても異なりますもんね。
(目の前で入れ替わり座り、取捨選択していく姿を見ながら改めてその機能性の違いに関心をする。椅子ひとつとっても、各々特化した部分は異なり、ある特定の人向けの物から番人受けする物まで幅広く、其れはとても興味深い物で。残り2つ示された物に腰をかけ、体との相性や機能面での使いやすさを試した後、木製で、背もたれが湾曲した物を先ずは指で示して。)…フィット感はこちらの方があるように感じます。もう一方の物に関しましても、今まで調整可能の椅子を持っていらっしゃらないようでしたので、休憩を挟む際などに角度が変えられるこの椅子も捨てがたいです。しかしながら、先生は一度執筆活動に入ると熱中される印象があるので、この機能を使っている姿が想像し難い点は正直なところです。長時間使うとなると、体にしっかりとフィットした物が良いのかと。…なんて、最後は先生の好みです。僕の発言は聞き流してくださって構いません。長い時間体に触れるものですから、合わない物を買ってしまうと腰痛の悪化にも繋がりかねません。とことん悩んで、良い物を買いましょう!(意気込み、ぐっ)

  • No.186 by 東雲 藤吉  2019-02-22 00:01:31 




…書き物をしていると、休憩の事なんてすっかり忘れてしまうからね。確かに此の椅子は見た目も洒落てるし、長時間座っていても楽だ。──…此れを戴こうかね。
(相手に決めさせてしまおうと思ったものの、上手い具合に決定権を委ねられ再びふむ、と思案して。言われてみれば背凭れの角度を自由に変えられる機能が付いていたところで大して休憩を挟まない自分にとっては宝の持ち腐れ。それよりは自分の執筆スタイルに合わせて、長時間座っていても疲れにくいところに重きを置く相手の助言は最もで。木製の椅子乍ら、執筆に使っている和室に置いても良く似合うだろう。細かい所ではあるが、着物を着る事が多い為座った時に皺が付きにくいのも利点だ。少し考えた後そう言って木製の椅子の方を示すと金額を確かめもせず購入を決めたようで。相手が選択肢を絞ってくれている時点で椅子の質に見合わない程の金額の物は除外されている筈で、後は多少高価な物でもこういう時に気兼ねなく買い物が出来るのは普段の余計な出費が一切無いからだろう。一年に数回程度の買い物、出掛ける事は好まないが年に数回となればその数回は楽しいもので、その上新しいものというのも気分が上がる。普段よりほんの少し機嫌が良さそうなのは、そのお陰だろう。)


  • No.187 by 棗 総一郎  2019-02-22 03:48:52 



体に合う物が見つかり、良かったです。
(自分自身が此方が良い、と決めた物と同じ物を選択した相手に本当に良いのだろうかと一瞬だけ戸惑いもしたが、僅かに見せる嬉々とした表情を見て、安堵感を覚える。家具1つにしても購入する機会は中々無いからこそ、慎重になるが良い物が見つかったようで自分まで嬉しくなる。お会計を済ませようと、「先生は先に車でお休み下さい。後は僕が。」と一言添え車を示す。預かった袱紗からお会計と、大きさから今日の持ち帰りは厳しいと店主と判断。馴染みの店の為、店主のご厚意で即日、家まで搬入してくれるとの事だったので住所を教えた後、お礼を一言。この間10分程であろうか、日にちや時間調整にやや時間を要し、足早に車へと戻り乗り込んだ。)─お待たせしました。折り畳み式の物ではない為、この車での搬入は厳しいとの事でしたので、明日午前10時に家迄搬入して頂く形を取りましたが宜しかったでしょうか…?

  • No.188 by 東雲 藤吉  2019-02-23 11:41:49 



ん、其れが良いだろうね。私の今使っている椅子は処分しても良いし、必要だったら持って行っても構わないよ。
(再び会計を相手に任せ店主と幾つか言葉を交わすと車へと戻り、十分程度経っただろうか。相手が戻って来ると共に告げられた言葉に、大きさを考えれば当然だと頷いて。寧ろ今この車内に椅子を詰め込まれる方が窮屈で敵わない、相手の判断は正しいだろう。明日の朝に搬入されると言うことは今ある椅子は退けておかないとならない。今使っている椅子は廃棄なり、相手が使うようなら持っていくなりして良いと伝えつつ、長らく使った椅子、少し捨ててしまうのは寂しいような気がしながら。相手も車に乗り込むと目的地を言わずとも再び車は走り出し、次の目的地へと向かい。買い物は次の呉服屋で最後、到着まで30分程掛かるだろうか。布地の手触りや色などひとつひとつ手に取りながら選べるため着物を誂えるのは好きで、以前呉服屋に行った時にも、普段からあまり和服を着ない相手にも色々布を引っ掛けて楽しんでいた。呉服屋が一番滞在時間が長くなる可能性があるだろう。)


  • No.189 by 棗 総一郎  2019-02-27 01:05:54 


…はい、分かりました。
(搬入の時間を手帳に記しながら、忘れないようにと椅子の処分についての一言も書き記しておこう。相手が使っている椅子は自分が来た時から変わらない。いつから使っているのか定かではないが、筆や紙と変わらない、共に数々の名作を世に送り出した戦友とも言えるのだろう。捨ててしまうのが惜しい気もするのはまだ使える状態だけではなく同じものを使いたいという憧れもあるだろう。帰って、頂く事はできないか今一度尋ねてみようと思案。呉服屋に着き、店主に挨拶。店内に入ると、色とり豊かな景色に触れるとそれぞれ異なる質感を持つ布達。普段洋服ばかりの自分にとってはそれだけで物珍しく、思わず笑みも溢れたままに。煤竹色の着物が目に入ると手で示し、どうですかと笑って、)わぁ。呉服屋は何度来ても飽きませんね。色鮮やかで多種多様な生地を使った物…嗚呼、こちらなんて先生に似合いそうです。

  • No.190 by 東雲 藤吉  2019-03-01 05:33:26 




…ん、落ち着いていて良い色だ。この辺りの色も品があって良い。この梅紫の反物なんかも上質で良い色が出てる。
(相手と共に呉服屋に入ると、所狭しと並ぶ様々な色や質感の反物。見て回りつつ相手の示した煤竹色の物に手を伸ばして布地に触れてみる。色は落ち着きと品があって普段使いもしやすく申し分ない、触れた感じも軽くて手触りも良くこれからの時期には重宝するかもしれない。その側に並んでいた紫色の反物の中から少し暗めの色を示すと其れを手にして。暗い紫の色味は元から白い肌を一層はっきりと白く見せ、凛とした風格を漂わせるため、此方は普段着と言うよりも少し出掛ける時や取材の際などの外出用には良さそうだ。手にして見るのは相手の勧めてくれた落ち着いた色味を始めとして全体的にやや暗めの寒色系が多く、中でも紫は気に入った色味が多いようで。実際に持っている着物も暖かい色のものは殆ど無いため、やはりその辺りの色味が好みのようで。呉服屋の店主に幾つか反物を当てて貰うが、肩周りや背中が以前に比べると少し薄くなったのだろうか、以前仕立てた物よりは多少詰めても問題なさそうだ。相手にも着物を誂えたくて仕方がないようだが、着物を着て行く場など滅多にないだろう。再び反物を手にしながら相手に似合う色味も探し始め。)──お前さんも一着持っていると良いと思うけど…今時じゃあ滅多に使わないからね。…この辺りの緑色は綺麗だ、若いとこういう色も似合う。


  • No.191 by 棗 総一郎  2019-03-03 23:34:53 



どのお着物も、とてもお似合いですよ。
(1つ1つ異なる色合いの着物を上から合わせて行く。少しの色の違いでも印象はがらりと変わるが、共通しているのはどれも先生にはぴたりと合う代物なのは、凛としたお顔立ちと醸し出す威厳あってこそ。洋服も主流となっている現代で、未だに着物を着用している姿に相手の性格や拘りが分かりやすく現れている。微笑ましく、ふふと小さく笑みを。)─…ありがとうございます。そう、ですね。以前に来た際も先生は僕に着物を着せて下さいましたが、若い僕は何処か小っ恥ずかしく購入までには至りませんでした。今思うと、自分が長年追っかけていた方が着ている物と同じ物を着るのに対して、手を伸ばしてみたい憧れと、僕なんか、という躊躇いが混合していたのでしょう。…6年経ちましたもんね。…付添人の身でありながら、図々しいお願いなのは承知しております、可能であれば僕にも1着、仕立てて貰えないでしょうか…?(相手の言葉と差し出された着物を手に取り、前に合わせた物を鏡越しに見ると、数年前に見た自分の姿より何だか様になっているような気がした。数年前も、相手と同じ物を着てみたいという憧れもあったが、若いなりの意地や照れも今思えば確かにあったのだろう。若気の至りだと、苦笑いを1つ。容姿に大きな変化はないのに、様になっているような気がしたのは精神的な面での成長を少なからず感じることが出来たからであろうか、自意識過剰だと言われれば確かにそうとも取れる。自分自身に、少しだけ恥ずかしさを覚えるが、良い機会だ、仕立てて貰おうと、付添の身でありながら、店主と先生に改めてお願いを。)

  • No.192 by 東雲 藤吉  2019-03-04 01:54:38 




──其れは良い。私が何処に出しても恥ずかしくない良い着物を誂えてやるから安心しな。…御主人、悪いけれどお勧めの帯を十本程度持って来て貰えますか。若い人に似合いそうな物を。
(反物を幾つか手に取りながら相手の話を聞いていたものの、着物を仕立てて欲しいという言葉には分かりやすく反応を示して。もともと反物選びは好きな上、普段は釣れない態度乍ら、可愛がっている相手が初めて持つ一着を仕立てるとなれば気合いが入るのは当然の事。普段から喜怒哀楽を然程表に出さない彼にしては珍しく、愉しげな表情を浮かべつつ店主にそう依頼を。相手に似合いそうな色味の反物を手に、次々と其れを相手に引っ掛け吟味を始め。色とりどりの反物が畳の上に置かれ、鏡越しにじっと相手を見つめつつ候補を絞って行くその手際も良い。淡い色や黄味の強い色、暗さが目立つ色は余り相手のイメージには合わなかったのか早々に候補から外したようで、必然的に手元に残るのは赤青緑の三色を基調とした反物で。それでもまだ、その色の選択に合わせるようにして色の明暗が異なる反物を店員が次々と用意してくれるため一着に絞るには程遠い。相手に合わせてみると緑や青は洗練された雰囲気が出るし、赤は暖かみがありつつも凛とした雰囲気がありよく似合う。鏡越しに視線を合わせた相手は、確かに以前よりも大人びているし着せられている感じもしない。側に置くようになった6年前と比べても成長して、いっぱしの世話役として様にはなってきたと関心しつつ、其処でようやく相手に好みを尋ねて。)…確かに此の前よりもしゃんと背筋が伸びて、着物が様になるようになった。どれもお前さんには良く似合うと思うけど、色味の好みはあるかい。


  • No.193 by 棗 総一郎  2019-03-07 13:27:30 



…どのお着物も、捨てがたいです。(店主が持って来てくれた着物一式を相手の隣て同じように見遣る。いかんせん、和風をあまり着る事はないのでどれが自分にあうかなんて分からないし、ここに来て果たして似合う物はあるのだろうかと一抹の不安さえ。先生が選んだものを、軽く羽織り合わせて見ると、どれも格好は合い、鏡越しに真正面から見たり、はたまた顔を横に向けて見たりと浮かれた気持ちを無意識ながら出して。寒色系から暖色系まで一通り合わせた後に、好みを尋ねられ一考。お世話役として先生だけでなく色んな方をお家に迎え入れる事も多々ある。そんな時に、色んな方を暖かく迎え入れ、時に安心感を与えたい。凛としたクールな寒色系も、とても良かったが自分には暖かみのある色の方が合っているなと。選んだ理由は、少しこっぱずかしくて言うのには控えるが、暖色系のお着物を1つ、手で示して。)…どれも素敵はお着物でしたが、こちらが僕には合っているかな、と。先生は、客観的に見てどちらが良かったでしょうか…?

  • No.194 by 東雲 藤吉  2019-03-08 00:56:33 





私と違って、お前さんには温かみのある色がよく似合う。寒色も良いけど、お前さんの印象には私もこの色が一番良いと思うよ。
(相手が選んだ着物に、納得したように頷いて。自分の着物ならば選ばない色ではあるが、相手には温かみのある色が良く似合う。一番良いと思っていたものを相手が選択したことに満足そうにしつつ手に取ったのは臙脂色の反物。深みがあって、それでいて温かさと凛とした雰囲気を醸す色は相手の初めての着物に相応しいだろう。華美な柄や装飾のない無地の布地、今時の若者ならば透かし模様の一つでも入っていた方が良いのかもしれないが、相手には余計な装飾は要らないように思えた。相手に臙脂の反物を羽織らせつつ、持って来てもらった帯をまた鏡越しに合わせてみる。臙脂色の着物に対して少し落ち着いた色合いの、白鼠色に薄く波模様の入った角帯が一番ぴんと来たようで、帯に関しては相手の希望を聞くことなく即決。着物が無地な分、帯には多少模様が入っていた方が映えるだろう。店主に声を掛ければ、呼ばれた店主は手慣れた手つきで相手の肩幅や丈などを測り紙にメモしていき。自身も先程合わせた幾つかのうち気に入った様子だった二着を購入する事に決めたようで、流石は長く通い詰めているだけあって注文の遣り取りも互いに無駄がない。店主も早々に寸法を測り終えるとその言葉に頷いて、三つの反物を抱えて。)──御主人、この臙脂色の反物にします。帯は此れ、悪いけど寸法を測ってやって下さい。私も先に合わせた煤竹色のと梅紫のを頂くので今日は三着。いつものように、出来上がったら家まで届けて下さい、急がないので。



  • No.195 by 棗 総一郎  2019-03-12 21:11:07 



本当ですか、…ありがとうございます。
(自分の目利きと尊敬する相手の目利きが一致したようでほっと安堵感を感じると同時に単純ではあるが″似合っている″という言葉が嬉しく口元を緩め笑って。相手が店主へと諸々を伝えると、慣れた手つきで次々と体の寸法を図られる。いかんせんこういう場は初めてな物で、店主が測りやすいようにと腕を上げてみたり、顔を上げてみたりと着いていくのに精一杯。全てを測り終え、相手の元へと向かって。)先生は2着お選びになられたんですね、どちらも先生にはぴったりの色合いです。あ、それと時間も随分と押してしまいましたのでお会計はご一緒で後ほど包みをお渡し致します。急遽僕の着物までお選び頂き、ありがとうございます。(予定時刻よりわずか押しており、着物の値段をちらりと見やる。先生が通っている所でもあって、値段も相応しい。お給料は頂いているが、出費する事もないため払える額かは確認済み、包みに入れて後ほどお渡ししますと申し訳なさげ、頬をかいて。)

  • No.196 by 東雲 藤吉  2019-03-13 17:11:40 




──お代は結構。お前さんの初めての晴れ着だ、私が持つよ。この分は今まで通り働いてくれれば其れで良い…偶に良い菓子でも買ってきてくれたり、煙草に関して煩く言わなかったりすると、尚良いけどね。
(相手の言葉には軽く首を横に振ってそうひと言。相手の初めての晴れ着とも言える着物、長年側にいる相手に其れくらい仕立てて贈ってやるのは当然の事と、代金は不要だと告げて。これまでと同じように身の回りの世話をしてくれればそれ以上は求めない。此れからも側で働いてくれると言うのなら、着物の一着や二着安い物だ。しかし少し恩を売っておこうかと、揶揄い半分に笑みを浮かべて希望を幾つか。何はともあれ相手の着物に関して代金を受け取る気は無いようで、いくつか店主と言葉を交わせば見届ける気なのか相手に支払いを促して。この後に取っている料亭には、おそらく運転手が機転を聞かせて既に連絡をいれてくれている筈、急ぐ事はないと、反物を眺めつつ相手の支払いが終わるのを待っていて。)


  • No.197 by 棗 総一郎  2019-03-20 09:14:22 




お気持ちは有り難いのですが、このような高価な物を…
(相手の言葉に目を丸く、思わず即座に首を横に振ってしまう。着物となるとそれなりの額はする。自分から見たら高価な物、で。払える額はあるも、ぽんと出せる額ではないのだ。だからこそ決心を固めた物の、相手の申し出に込められた想いを考えるとあまりないがしろにするのも失礼なのか。それにそのような想いを持って自分に贈ってくださる気持ちが何より嬉しく、2つの狭間で葛藤しながらも急かされ相手の冗句に「た、煙草は目をそらせませんが、お菓子は…考えておきます。」なんて後者は自分の気持ちも少々、返しながらお会計をすませる。今に限って相手は見送るまで隣にいてくれている、終えた後店主に一言二言お礼を述べ、2人車へ戻ろうか。)…先生、本当に、良いのでしょうか…、?

  • No.198 by 東雲 藤吉  2019-03-20 22:31:27 



構いやしないよ、先ずは此の六年間の働きに対する労りだ。…何か買ってやった事もあまり無かったから。
(相手が支払いを終えたのを見て店主と挨拶を交わすとようやく車へと歩き出す。後ろから追いかけて来て些か申し訳なさそうに尋ねくる相手にそう答えながら車に乗り込み。6年間側に置く中で、相手に何か贈った事はなかったような気がする。当然日常の世話を請け負ってくれていることに感謝こそしているが、それを形にした事もなければ感謝の気持ちを面と向かって伝えた事もない。仕立てた一着の着物は、この6年間の感謝と此れからも側に置くことへの約束になり得るだろうか。当然恥ずかしくて面と向かってその思いを伝えることはせず、ぶっきらぼうにそう言葉を述べただけだったが。長年の付き合い、無愛想な言葉の中に隠されたその思いを知ってか知らずしてか、クスリと密かに笑みを零した運転手は、彼の贔屓にする料亭に向けて車を走らせて。)


(/お世話になっております。料亭で二人食事をしつつ珍しく酒が進み、普段より陽気になって絶対言わないような事もさらりと言ってしまうような酔っ払い先生の話に進めようかと思っているのですが、いかがでしょう?一旦趣を変えてお出掛け系とは別の話にしてみますか?)

  • No.199 by 棗 総一郎  2019-03-26 01:34:50 



何かを頂くなんて、それ相応の物を先生に貢献しているとは、まだまだ思えません。…なんて、いつまでも言っている訳にはいきませんね。先生のお世話役として、これからも精進致します。
(相手の言葉に6年の長さをいま一度感じながらも、それに見合った力は付いているだろうかと少しながら不安に。長くお側にいることは簡単ではない、今までも数々の壁はあった。しかしマイナスの表現を使えば、ただ居るだけでも月日は流れていくもので。つい、言葉に出してしまうが先生の性格上、お側に置いて下さるというのはそういう事で、自分が自分を否定しては先生の選択さえも否定する事になる。完璧な訳ではないし、これからも沢山の壁にぶち当たるだろうが、弱音は吐いていられないと力強く、気を引き締めた。ふと、窓の外に移る景色は呉服屋から自宅までの道のりとはやや違うもの。手帳を取り出し本日の予定を再確認するが呉服屋で終了予定、「…この後は、…すみません。…えっと、…」と言葉に詰まり意気込んだ矢先に頼りない疑問符を頭上に。運転手が気まぐれでドライブ、なんて事はあり得ない、先生の日程を先生に聞くという何とも間抜けな光景だが、後ろ振り返り訪ねて、)…先生、どこか予定を追加されました…?


(お世話になっております。最近返信速度が遅くなり申し訳ありません…。今日からぼちぼち以前のペースに戻していけるかと思います。いつもお待ち頂き有難う御座います。お話の件ですが、酔っ払い先生、とても素敵で良いと思います。料亭での一幕を終えた後、また別場面へと話を進めても良いのかな、…と。どうしでしょうか、?

  • No.200 by 東雲 藤吉  2019-03-26 19:06:30 




(その言葉を聴きながら、相手の打たれ強く前向きな性格が6年も逃げ出さずに側に居続けることのできる理由だろうと考えていて。おそらく他の人間であれば、これほど長くは自分の世話など続かない筈だ。こんな自分の側に好き好んで居ると言うのだから、相手はつくづく変わっていると思いつつ、窓の外へと視線を。普段はあまり此方の方まで足を延ばすことはなく、相手も自宅に戻っている訳ではないことに気がついた様子。しきりに手帳を確認し予定が間違っていない事を把握した上で此方を振り返り、一体どこへと向かうのかと此方を振り向き乍ら尋ねる相手に視線を向けるとしれっと答えて。相手が来てからは食事も全て用意してくれるため、わざわざ出掛ける必要もなくなった。店も其れを知っているため無理に声を掛けてくる事もなかったが、相手も連れて行こうと思い立った事が今回の外出にも繋がっていて。)
──雪灯りに久々に寄ろうと思ってね。最近顔を出していなかったから。…贔屓にしている料亭だ。お前さんも一日動き回っていて、腹が減ったろう。


(/とんでもありません、此方こそお忙しい中でもお返事を頂けて、嬉しく思っております。以前のペースに戻せつつあるということで、とても楽しみです。とはいえご無理だけはなさらず。いつもお付き合い頂きありがとうございます!そうですね、では料亭での一幕の後に別のストーリーに移りましょう。何が良いか、候補も考えておきますね。)

  • No.201 by 棗 総一郎  2019-03-31 23:53:18 




そういう事でしたか、…お気遣い、有難う御座います。
(返された言葉で目的地を知り、ほっと安堵。先生の行きつけのお店は一通り把握済みで、この道なりから馴染みのお店となると彼処だなとおおよその見当がつく。そういえば自分が此処に来てから具合で寝込んだ時や仕事上の会食以外は専ら家での食事だった。上記の状況も、早々多くはなく6年間のうちの回数など両手で十分事足りる程度。一日の外出で疲れているのは自分だけでなく先生もだろう、なのにこうして気がけてくださる事に心からの感謝を、言葉に礼として表して。)確か、割烹料理のお店でしたよね。食べに行くのは初めてなので、楽しみです。

( 此方こそ、先生とのお話は背後にとっても忙しい毎日の中の楽しみの1つですので今後とも末長くお相手願えれば幸いです。ペースも少しずつ戻していけるかと思いますので気長にお待ちください…。(orz)はい、此方もいくつか候補を考えておきます。

  • No.202 by 東雲 藤吉  2019-04-05 04:25:43 




嗚呼、良い店だよ。…質の良い日本酒も随分と揃っていてね、彼処に行くとつい酒も進んでしまう。
(相手の期待の声に返事を返しつつ、普段からあまり酒を飲まない彼にしては珍しい発言を。やがて車は少し喧騒から離れた上品な門構え店の前へと止まり、車を降りると相手と共に店の入口へと向かい。辺りは既に暗かったが、木々が揺れる音に混じり時々水が跳ねる音、明るい時間帯であれば座敷からは大きな池が見え錦鯉が悠々と泳ぐ姿を見ることができるはずだ。店の引き戸を開ければ店の内装も小説家が如何にも好みそうな風合いで、ちょうど側に居た女将が親しげな微笑みを浮かべて彼と二言三言言葉を交わし、二人分の上着を預かると奥の広い座敷へと通されて。池も僅かに見えるが庭の中では少し奥まった方に位置する部屋。女将も二人の関係は既に承知済み、座敷を整えながらかつての話を相手に伝え、彼にも同意を求め。)
…このお部屋は、先生に贔屓にして頂いているお座敷なんですよ。池が一番綺麗に見えるお座敷に昔は案内していたのだけれど、池は少し見えて水音が聞こえるくらいの場所で十分だって。それよりも先生はこの枝垂れ桜の木がお好きなんですよね。

(嬉しいお言葉です…!ではひとまず、こちらを進めていきましょう!また次の展開に映る時お声がけしますね。)

  • No.203 by 棗 総一郎  2019-04-09 07:38:58 



日本酒を飲まれるのですね、…今日は晩酌まで致しましょうか。
(車内での会話はお酒の事で。お互いに飲まないという訳ではないが家にいると、どうしても仕事に追われゆっくりと晩酌をする時間はそうそう取れない。たまにの休みにこうして1日買い物をして、馴染みの店でゆっくりご飯が食べれるのであれば絶好の晩酌の機会で、先生が楽しそうで何よりだと笑みをこぼす。店に着き、店主や女将と一言二言会話を交わす。中に入ると綺麗な店内に聞こえてくる川の音が良い背景の音楽となり、先生に似つかわしい上品で、どこかおごそかな雰囲気さえ感じる。先生はともかく、もう少ししゃんとした身なりにすべきだったか、と内心己の服装を案じながら、女将の言葉に耳を傾ける。目の前にある池より、音を聞いて想像して少しだけ答え合わせが出来る、そんな空間が良いという考えは先生らしく思わずふふ、と笑ってしまう。自分がもし部屋を選ぶとするならば、きっとおススメされるがままばん、と池や桜の主張のあるお部屋を選ぶであろう。それに反して、少しばかり見える池や桜が映える部屋は一段と上品に感じて、)…とても綺麗な桜ですね。先生らしいお言葉です。

  • No.204 by 東雲 藤吉  2019-04-10 21:23:58 




…締め切りもそう近くはないし、今日くらいは良いかね。お前さんも飲むだろう、…猪口を二つ貰おうか。
(近い締め切りを思い返してみたものの、此の先数週間以内には入っていない。相手の言葉にも促されるように、そう言うと女将にも猪口を二つ持って来て貰うよう頼み。好みまで良く知られているこの店だからこそ、酒の銘柄に関しても特に注文はない様子、座布団に腰を下ろすと久し振りの雰囲気に少し気分もほぐれるようで。相手の声に再び外の景色に視線を向ける、枝垂桜はまだ四分咲き程度だろうか、それもまた趣があって好ましい。今日一日ばかりは、取材や締め切り、執筆中の小説の内容を束の間忘れて相手と二人で過ごす休日を満喫するのも悪くないと、その控えめに咲く桜を眺めつつ。相手と向かい合うように座り、やがて酒と食事が運ばれてきて。)


  • No.205 by 棗 総一郎  2019-04-15 23:34:11 



お気遣いありがとう御座います。…つい先週までは、忙しい毎日でしたが、一区切り付いた所で、こうして先生と2人ゆっくりとした時間を過ごせる事を、とても嬉しく思います。
(相手はいくつも作品を抱えてる為締切日が近々に重なる事もしばしば。先週までは部屋にこもりきりで、2人でゆっくり会話を交わす時間もそうそう取れない。何より大変なのは先生の方で、自分が出来る事としたら快適な環境を提供する事に徹するのみ。修羅場を乗り越え、ゆっくりと2人で言葉をかわすのも久しく、ましてや一日外出などいつぶりであろうか。ついつい、頬が綻んだ。お酒が運ばれると、女将が2人ともにお酌をしてくれた。和食が運び込まれ、当然ながら毎日食卓に並ぶ光景とは似ても似つかぬ豪勢なお食事、目に入れるとより一層空腹を感じて。)…これは筍の炊き込みご飯しょうか、春が旬ですもんね、とても美味しそうだ。

  • No.206 by 東雲 藤吉  2019-04-16 11:12:23 




…ん、漸くひとつ肩の荷が降りた。話を書くのは好きだから良いけれど、幾つも重なると流石に骨が折れる。──締め切り近くはお前さんにもきつく当たってしまうからね…たまには息抜きをさせないと、逃げ出されたんじゃあ私が困る。
(部屋に篭ったまま自分の小説とだけ向き合い続ける時間は、夢中になっていたとしても疲労が溜まるもの。締め切りが近づけば近づくほど相手にも自分のピリついた空気は伝わる筈で、些細な事でも語気を強めたり苛立ちをぶつけたりすることもある。そんな状態にあっても自分を献身的に支え続けてくれる相手の存在は言わずもがな無くてはならないものになっていて。彼なりの労りと感謝の意味もあるのだろうか、逃げ出されないようにと敢えて冗談めいた表現をしつつ少し笑って。猪口に口を付けると、久し振りの香りと喉元がほんのりと温かくなる感覚、日頃飲まないだけにひと仕事を終えた実感が一層湧いてきて深く息を吐き出した。普段は相手の作る食事があればそれだけで十分だが、二人だけのちょっとした打ち上げだと思えばたまの豪勢な食事も良いものだ。旬の味覚がふんだんに使われていて、蕗の薹の天ぷらに箸を伸ばすと塩を付けて口へと運び。)
…蕗の薹も、今が一番良い時期だね。塩を少し付けて食べるのが一番良い、香りも楽しめる。

  • No.207 by 棗 総一郎  2019-04-22 23:13:10 



何を仰りますか、締切前の僕の慌てようなんて先生が1番知っているでしょう。学も歴もない僕を受け入れて下さったのは紛れも無い先生です。逃げも隠れもしませんし、もし、先生が僕を手放したいと思った時には、また戸を叩かれる生活に戻る事を承知の上でお考え下さいね。
(締切日近くになると先生は部屋に篭り、食生活睡眠時間などの生活の乱れも生じ、煙草の本数も増えていく。目に見えて分かる変化は、何も相手だけでなく、自分もそう。根底には支えたいという強い想いから、乱れを正そうと口うるささには磨きがかかるし、お食事の用意だって気合いを人一倍掛けると大幅に時間を要してしまう事もある。世話役が板について着たとは言え、専門の勉強をしていたわけでもなく、未だに失敗をする事だってある。昔から変わらない空回り癖を思い出し苦笑い。相手の冗句に、此方も冗句混じりに上記を返すが、自分ならやりかねないなと内心。お酌されたお猪口を一口、久しい酒が喉を通った後はほのかに熱く、染み渡る。山菜の天ぷらは、どれも食卓に並ぶ物ではなく、1つ1つ、噛み締め、美味しさに頬を緩ませた、)お家の食事で蕗の薹を提供する事もなかなかありませんしね。たまに食べるからこそ、より一層美味しく感じるのでしょう。…あ、こっちは…蕨ですね。どれも、とても美味しいです。

  • No.208 by 東雲 藤吉  2019-04-27 02:52:10 




またあの頃みたいに毎日戸を叩いて騒がしくされるのは勘弁だ。何一つ仕事が進みやしない。
(また六年前のように世話役にしてくれと騒ぎ立てられるのは勘弁して欲しいと、相手の言葉に嫌だと肩を竦めて見せつつ。自分の決して健康的とはいえない締め切り前の生活にも対応してくれる相手の存在は大きなもので、その献身的な支えがなければ身体を壊してしまいかねない。普段から、特に締め切りが迫って来る時期は人を寄せ付け難い雰囲気を纏っていることは自負しているため、そんな自分にも臆する事なく接して来る相手は寧ろ有り難い存在。きちんと訓練された世話役だとすれば、気を遣って書き物に専念させてくれるかもしれないが、その代償に不摂生な生活を続ける事にも繋がるだろう。自分にとっては、何かと文句を言いつつも相手の存在が一番居心地のいいものになっていて。普段より豪勢な食事、相手も気に入ってくれたようで、欲しかった物もいろいろ新調できた今日は機嫌が良かった。それも手伝って食事と酒とが進み、店に来てから小一時間が経つ頃には相手のちょっとした言葉にも柔らかい表情を見せるようになっていた。どうやら見掛けによらず酒が入ると笑い上戸になるようで、酒が進むに連れて機嫌の良さが顕著に分かるようになってくる。人前で酔う事は滅多になく、ここまで饒舌で楽しそうな様子はそう見られないはずで。ほとんど顔色は変わらないが、よくよく見ればその白い肌に僅かに朱が差しているだろうか。相手が美味しいと言っていた蕨の天ぷらと魚の西京焼きをおもむろに相手の皿に移しながら。)
──ほら、私の分もお食べ。毎日よく働いているから、…お前さんが居るから、落ち着いて話が書ける。

  • No.209 by 棗 総一郎  2019-05-02 22:52:41 




…─え、そんな、申し訳ないです。僕は自分の分が御座いますし、先生も1日外出して疲れたでしょう、…まだまだ、倒れられては困ります。これからも、側で支えていきたいので。
(若気の至りである行動も今となっては勇敢な決断だったのではと思うほど。しかしながら、相手の生活に支障をきたしていたのであれば、申し訳なく、今後おかずを一品増やそうか、なんて酒を嗜んだか思考回路も緩く。箸で、自分の皿に品々を乗せる先生、こんもりと盛られた皿に反して相手の皿は上品に1つ、2つちょこん、と盛られただけ。食べ盛りなどは等に超えているし、そろそろ胃の容量も折り返し落ちる時期であろうもまだ衰える事はない己の胃袋は否定できない。それに、20半ばとなっても相手から見ればまだまだ子供なのだろう、やや照れ臭さを感じながらも胸に秘め、お気持ちは嬉しいが、と若干の遠慮を少々。共に、素直な気持ちを相手に釣られぽろり吐露。)

  • No.210 by 東雲 藤吉  2019-05-03 02:25:03 




──そうかい、此れからも側に居てくれるなら私も安心だ。きちんと看取って貰わないといけないね…とはいえ、お前さんもまだまだ働き盛りの若者なんだから、栄養はしっかり取った方が良い。ほら、此れも。
(相手と二人で気が緩んだ事もあるだろう、元々酒には然程強くないのか猪口を煽る度にその頬の赤みが少しずつ増していくようで、相手の素直な言葉にも柔らかく目を細めて。普段であれば表情も変えず不器用な彼らしく、好きにすれば良いと、其のひと言で済ませていたのであろうが、今は酔いが手伝って言葉さえも優しく率直なもの。しかし相手の遠慮の言葉は聞いていたのかいないのか、一切無視して追加で卵焼きを相手の皿へと。本人は茶碗蒸しの蓋を開け、飾り切りの施された人参を見て嬉しそうな表情を浮かべ唐突に別の話を始める。6年暮らした相手でも、この小説家が野菜の切り方ひとつで喜んでいたことなど初耳だろう。何が可笑しいのか、くすくすと楽しげな様子は既に完全に酔っ払いの其れで、普段纏っている鋭さを孕んだ空気は一切感じられなくなっていて。)
……こうやって花型や紅葉型に切られた人参が昔から好きでね、風情があって良い。入っていると其れだけで得をしたような気分になる。


(/ 今年も、というのも少しおかしいですが節目を迎えたので、これからもどうぞよろしくお願い致します!)

  • No.211 by 棗 総一郎  2019-05-06 23:14:48 



はは、そうですね。ここまで来たからには、責任を持って最後まで見送ります。なんて、柄でもない冗談はさておき…僕のお皿はと言うと、情景には相応しくないわんぱく具合で。
(年齢を考えては、どうしても相手を看取る形になるだろう。自然の摂理には抗えない事は分かっていながらも、やはり想像だけでも心寂しく、冗談として丸め込んでしまい。入れ替わり運ばれて来る料理は情景に見合った彩りにお上品な量を盛り付け。しかしそれが倍の量で、取り皿にどんどん重ねられるのを目前、当の本人は変わらず品の良い量をこれまた品良く召し上がっている。思わずくすくすと笑みをこぼしながら、箸をつけ始めよう。酒も進み普段より口数の多い相手の姿にこちらも釣られて、ふと思いつくは我が家の食卓では未だに馴染みのない物と流行りを提案。)ちょっとした一手間で料理が一気に華やかになりますよね。先生、知っていますか。洋食で使われるウインナーをタコの形に切った物があるみたいで、和食が主な我が家にも現代の風を取り入れてはみませんか。

  • No.212 by 棗 総一郎  2019-05-07 08:35:08 


( 此方こそ、これからも末永く棗共々宜しくお願い致します!* この機会に、次の場面について何かご希望ございますか?

  • No.213 by 東雲 藤吉  2019-05-07 21:25:55 




…嗚呼、少し前に洋食屋で見たことがある。良いじゃあないか、今度出しておくれよ。味は分からないけれど、一度くらい食べてみたい。
(新しいものを試すことに普段はあまりいい顔をしない彼だったが、以前見かけた事があるらしい。思考を凝らした可愛らしい見た目に気にはなっていたのか、二つ返事で食卓に取り入れることを受け入れて。相手と二人で食事をするのは常だが、今日のように酒が入り場所が外となれば普段とはまた違った食事になる。饒舌に、時に愉しそうに笑いながら箸を進めるうちに少しばかり瞼が重くなって来た様子。女将が厚意で用意してくれた甘味をつつきながら緩んだ視線が相手の向けられていて、唐突に尋ねて。)
──お前さん、好い人は居ないのかい。


(/ 今回がほのぼのな感じだったので、また少しシリアスめでも良いかなと思っております。ただ喧嘩も体調不良も一度やっているので、また少し違ったきっかけで上の2つをもう一度リメイクするとか、怪我?がきっかけで文章が書けなくなってしまう、とかどうでしょうか。書けなくなって執筆から遠退いてしまっていたけれど、棗君が腕になることで引き上げてくれる、とか。何かご希望はありますか?)

  • No.214 by 東雲 藤吉  2019-05-08 08:03:04 



(/ そういえば今の展開の前にご相談した、お見合い問題と世話役ライバル的存在もまだやっていませんでしたね!その辺りでも、もちろん他のでも良いと思います。)

  • No.215 by 棗 総一郎  2019-05-14 23:22:32 


和食となるとあっさりと薄味の物が多いですが、ウインナーはそのものに味がしっかり付いておりますので、まずは少量、試食会を致しましょうか。
(普段、こうして2人でゆっくりする時間もそうそう取れず、また酒も相まって言葉が途切れないすがたが何とも可愛らしく、柔く笑みを。手料理が板について来たとはいえ、決まったものが多く、流行り物には疎い方だがここで新しい風を取り入れても良いのかもしれない。今後はたまに洋食も作ってみようかと思案しつ、甘味を頬張る。不意に尋ねられた質問に思わず噎せそうになるのを抑え、少しの間、のちに答える。いつもなら口が裂けても聞けないし、話題にも上がらない事柄に乗じ、また尋ねてみて。)─そうですね、恥じるべきか否か、何のご縁もありません。…先生は、いらっしゃるのですか?


___

シリアス類良いです!書けなくなった代わりに代筆するお話めちゃくちゃいいですね…信頼しあってる関係だからこそ出来る事で、お2人の関係性が如実に現れた物語になりそうです。以前お話したネタを採用するとなれば、上記の流れのままでお見合いネタ、でしたらスムーズに進むかと思いますが、どうでしょうか…?

  • No.216 by 東雲 藤吉  2019-05-15 14:03:18 




お前さんのように器量が良くて優しければ女にはそう困らなそうだけど…まあ此処に入り浸っていたんじゃあ、きっと此の先も女には見向きもされないよ。
(何の縁もない、という相手の返答には首を傾げつつ猪口に入った酒を喉の奥へと流し込み。頬杖を付いたまま相手を見上げて、そんなに女に困るようには見えないけれどと付け足し乍も理由は明白。次いで相手に自身の事を尋ねられると呆れたように溜息を。この歳になってまで恋にうつつを抜かしている訳がないだろうと反論し乍らも一瞬は過去に想いを馳せた様子。若かった頃にはそういう事もあったと思い出した女性の影を、また酒を煽る事で掻き消して。普段飲まない割に今日は酒が進んだせいか頬杖を付いたまま、やがて目を伏せてしまい。)
──お前さんね、私が今更色だの恋だの言っていたら可笑しいだろう。…昔の話だ、




超個人的に、着物の下で怪我をした腕を釣ってるのめちゃ良いなと思いました…片手で煙草を吸うのとかも個人的に好きです…なにはともあれ、上記はこのまま寝落ちで帰宅→数日後に飛ばしてお見合いのネタで進めましょう!その次に怪我話でいかがでしょう?
4ヶ月近くお出かけ話だったので、久しぶりの転換ですね!新鮮で楽しみですー!


  • No.217 by 東雲 藤吉  2019-05-24 14:11:23 



1週間ちょっと経過したので、一度上げさせて頂きます。
体調など崩されていなければ良いのですが…

  • No.218 by 棗 総一郎  2019-05-27 23:32:32 



はは、女の人に困った事がないのは、何も恵まれてるとは限りませんよ。火のないところに煙は立たず、…なんて、この話はやめましょう。
(年相応の恋愛経験かあったかと問われればつい目を逸らしてしまうくらいにはお察しの模様。先生ともなれば、恋愛小説のような大恋愛を経験されているのでは、なんて勝手な妄想を頭の隅に、ついつい煽ってしまうお酒は2人の酔いを駆り立てる。ご飯もシメを迎え、時計を見ると時間はかなり回ってる。こうも長く外出した日は過去にあっただろうか、首を傾け尋ねて、)さて、そろそろ夜も更けて来ましたが、ご帰宅の時間はいかがなさいましょう?

___

盛大に遅れて申し訳ありませんorz
背後社畜故にバタバタしておりましたが、体調の方は万全ですのでご安心下さいorz いつも首を長く待って頂きありがとうございます…泣!

  • No.219 by 東雲 藤吉  2019-05-29 21:41:25 




──…良い時間だ、車を呼んでくれるかい、
(二人の手が止まりつつある頃に相手から帰宅の伺いを立てられると、眠たそうな視線を時計へと向け。思った以上に時間は経っていたようで車を呼ぶよう相手に告げると女将に勘定を頼み、欠伸をひとつ。帰り支度を終え車が到着した頃には座ったまま浅い眠りに落ちかけていて、一度眠ってしまうとなかなか動かすのが大変な小説家を彼が必死に車に乗せようと奮闘していたのはまた別の話。そうして二人の休日は幕を閉じ。──そんな日から数日、外出をした日に購入した椅子も届き、いつものように自室で書き物に没頭していて。)


お変わりないようで安心しました、毎日本当にお疲れ様です…!ご無理のないようご自愛下さいね。
上記、休日ネタをやや無理やり終わらせてしまいました、申し訳ありません。次のお見合い話に繋げられるようにロルを続けてみましたが、やりにくいようであれば変えて頂いて構いませんので!


  • No.220 by 棗 総一郎  2019-06-05 22:39:46 



─母さんの言いたい事は分かるよ。だけど、いくらなんでも急過ぎるよ。
(いつも通りの朝、いつも通りの食事に、いつも通りの日課を淡々とこなす日々にふと黒電話の音が屋敷内に鳴り響く。駆け足で取ると、聞き慣れた声で『総一郎?』と呼ぶ声。その正体は実の母親であり、電話番号は教えておいたが日々の仕事に追われゆっくり電話をすることもなかったなとふと思う。急な電話に訃報かと一瞬思ったが明るい声色からそうではないのだろうと察する。体調はどうなのか、先生に迷惑はかけていないか、と以前と変わりない他愛ない話を数分、『あんた恋人は出来たの?』とこれまた変わりない言葉。数年前より度々聞かれるこの質問には、決まって「今は仕事に集中したいんだ。」と遠回しに、かつ完結に答える。何時もなら、そうかい、なんて端的に終わる話題もこの日ばかりは違った、『あんたに会わせたい人がいてね、一度でいいから場を設けてみない?先方には話は付けてあるんだけど…来週の土曜なんてどうかしら?』と一言。一瞬、思考が追いつかなくなるも、上記をいそいそと話す。気持ちは重々伝わる、断ろうと試みるが話はつけてある手前、一度は考えてみて、との圧に負け、言いくるめられ電話を切る。途端、思わず大きなため息を零す、)はぁ……ったく。


とても繋げやすいロル、ありがとうございます!
お見合いネタとして母からの提案に繋げさせてもらいました、当方のロルについても分かりにくい繋げにくいありましたらお申し出下さい!

  • No.221 by 東雲 藤吉  2019-06-10 00:27:24 




──親御さんからかい。
(電話の音が遠くで響き、直ぐにやむ。相手が留守にしている時以外は電話を取ることもない、直接話が必要な編集者からの電話であれば相手が呼びに来る筈で、今日はその気配はなく己の作業に没頭して。手を伸ばした湯呑みを口元まで持って行って、既に中身が無くなっていた事に気がつく。相手を呼ぼうと声をあげようとしたが、先程の電話の対応中だろうと思い出し、筆を置くと湯呑みを片手に腰を上げて。書斎から台所へ行くまでの間にある縁側に面した廊下、明るい日差しと涼しい風が心地良い。そろそろ風鈴でも出そうかと考えつつ居間に向かうと、ちょうど電話をしている彼の声が聞こえた。薬缶を火にかけつつ、耳に入ってくる会話はどうやら母親からのもののようで。珍しく戸惑った様子の声、湯が沸くのを待ちながら自然と意識は相手の話し声へと向けられていて。世話役とは言え、大切な息子がいつまでも住み込みで働いて居たら親として心配しない訳がない。ふと思えば相手が此処にやってきてから6年、年齢的にもそろそろ結婚を考えるべき歳だろう。明確な言葉はなかったが想像するに電話の内容は見合い話だろうと見当が付いたのは、流石想像力が仕事に直結している小説家だからこそとでも言うべきだろうか。相手が電話を切り小さな呟きを零したのはちょうど湯が沸いた頃。急須に湯を注ぎながら、おそらく自分がいる事に気付いていないであろう相手に声を掛けて。)


(/いえいえ、大丈夫ですよ。ありがとうございます。相手と話して見合いに行く事を勧め、見合いの日程が決まった頃に後任の世話役の募集を編集者に頼もうとしている事を編集者伝てに聞いてしまって…というような流れはどうでしょう?不器用な小説家らしく相手を幸せにしようと思う余り、というような。喧嘩を経て、見合いに行ったにせよ結局元通りになれればいいかなと!)

  • No.222 by 棗 総一郎  2019-06-12 22:38:44 



─あ、先生。いらしたんですね。最近、電話も怠っていたので少しばかりご立腹でした。
(背後から聞こえて来た声に僅かにぴくりと反応して、振り返る。すでに電話は切った後、部屋は筒抜けだった事を示され僅か恥ずかしい気持ちを胸に。話の内容が内容に、何か間違いを犯した訳でもないのに、不思議な後ろめたさもあって早々に電話の話は切り上げる。それに今は業務中で、先生が片手に持つ急須からあがる煙はついさっき沸かしたばかりものだとすぐに分かった。本来、自分がすべき事をやらさてしまった、それに新しい仕事が始まったばかりの現在、「仕事中に私用の電話をしてしまい申し訳ありませんでした、先生は今休憩中ですか?新章を執筆されたばかりの今はとても大事な時期ですもんね。僕も気合を入れ直して、良いスタートダッシュが切れるよう支えます。」と謝罪を挟みつ、気を引き締めていこうと両手で頬を軽くぺちり、と叩き。)


( とてもいい流れですね!お互いがお互いを想うあまりの苦悩と葛藤が見え隠れした物語…今から紡ぐのがとても楽しみです。ふと、こちらは蛇足ですがここのトピックが出来たばかりの時にもお話した2人の間の人間愛が、話の物語の表現や流れによっては恋愛の方に捉えることもできるなと思いました。人間愛での方向性であれば表現に気をつけつつ、当初お話してた物語によってはそちらに向けても良いのであればこのままとりあえずは流れに任せて…となりますが、現在の意向はありますか?

  • No.223 by 東雲 藤吉  2019-06-13 14:17:44 




来週辺り休みをあげるから、近々実家に顔を見せて来ると良い。お前さんがいつまでも此処に入り浸って独り身でいたんじゃあ、親御さんも心配するだろう。
(相手が電話の話を早々に切り上げたがっているのはその様子から分かったが、湯飲みに茶を注ぎ乍そう言って。敢えて相手が避けたがっていた見合いの話を暗に持ち出し、休みをあげるとまで言ったのは、何故かほんの少し心に引っかかる物があったからだろうか。相手の言う通り今は新作の執筆に取り掛かった所、相手の言葉には同意を示すように軽く頷きつつ、早々に湯呑みを手に書斎へと戻っていき。相手が所謂結婚適齢期と呼ばれる時期に差しかかろうとしているのは分かっていた、いつまでもこうして二人で暮らして行く訳には行かないのだということも、頭の何処かでは少し前から分かっていたのだ。然程執筆に行き詰まっている訳では無かったが、煙草を取り出すと火を点けて煙を吸い込み宙に吐き出す。何故かはわからないが、少しもやもやしたものを胸に感じていた。)


(/ですね、ではその流れで進めて行きましょう!私も、恋愛感情の方に傾いて行っても良いと思っています。まだ本人は気付いていませんが今の先生の気持ちは嫉妬にも似たものですし、少しずつ人間愛が独占欲に、独占欲が恋愛感情に、という流れでも良いのかなあと!)


  • No.224 by 棗 総一郎  2019-06-13 17:10:19 




お気遣いありがとうございます。そう言って頂けるとのは嬉しいのですが、……先程も申した通り今は休む時期では…。
(相手の言葉に目を丸く、全て筒抜けだったのか、はたまた想像力が故の言葉なのかは検討付かずだが隠し事は出来ないのは確か。新しいお仕事が始まると、いつもに増して執筆時間は増える。そんな大変な時期に家事も全て放っては、出て行くのは心底心苦しいし、何より結婚自体に関心はなく、乗り気ではないのが正直な気持ち。反して、世間一般では、適齢期と呼ばれる時期。周りが気にかかるのも無理はない、少々口ごもりつ、次に顔を上げた時には先生は部屋に行ってしまっていた。溜息を1つ、お見合いを促されたような気持ちは母からとはまた異なり、何だか変な寂しさを胸に、再び家事に取り掛かる。)




(分かりました!ではその流れを意識しつつも、また物語の方向性によってその場の流れで色々と変えていきましょう。先生の気持ちの移り変わりとても良いですね!棗君の気持ちとしても似てはしまいますが、人間愛として持っていた大好きという感情がこれを機に恋心なのではと考え始め…という流れに致します。また恋人関係に発展する場面は追い追い考えていきましょう!

  • No.225 by 東雲 藤吉  2019-06-13 19:44:42 




(机に向かい自分で淹れた茶を啜りつつ原稿に視線を落とし筆を滑らせていたものの、ふとした瞬間に先程の事が頭を過る。書き物に集中できないようではだめだと、自分自身に呆れたように溜息を零しつつ筆を置き。相手の見合いを巡り一連の騒動に発展したのは、この日がきっかけで。週末が近づくに連れて、自分でも理解しきれない感情を抱えたまま煙草の本数だけが増えて行く。相手に対する態度は普段と変わらないもの、特段機嫌が悪く荒んでいる、というような様子ではなく、執筆が行き詰まっているという訳でも無かったが、ふとした時に見合い話を思い出す度に、自然と煙草に手が伸びていた。)


(棗くんの変化も素敵ですね!もとから好意を隠さないタイプなだけに、その人間愛が恋愛感情だと気付いた時の棗くんもとても楽しみです!そうですね、関係がはっきりする過程は追い追い考えるとして、謎の感情に翻弄されて困惑する先生を置いておきますー!笑)

  • No.226 by 棗 総一郎  2019-06-15 10:12:59 


─…
(母から電話があったあの日から2週間が経った。あれから何か変わった事が起こる事もなく、以前と変わらない日々が過ぎていった。明日、朝の電車で2泊ほど実家に帰省を予定している。自分が居ない間に、先生が困らないように数日分の煮物とおひたしを作り置きした上で、何か食べたい時に即席で作れるように野菜もあらかた一口大に切ったものと、下茹でされた肉類も保存しておく。衣類に関しては数日分の寝巻きと普段着を1セットとして置いているので、使う時にすぐ使えるよう用意しておく。こんな大事な時期に家を開けてしまう心苦しさを胸に、卓で夕飯を待つ相手におぼんからメインである魚の煮付けを前に置いて、自分も箸を持ち頂きます、と。先に口を開いたのは自分で、「明日から2日間家を空けてしまいますが、出来る限りの物は用意しました。また、何かあったらすぐに連絡下さい。…それと……母の言っていた事ですが、昔からの口癖のような物なので、お気になさらないで下さいね。それに、見合いの話だって、半ば強引に決められましたが、そもそも僕のような者が相手になる方が不憫でなりません。それに、今は仕事に─」と。見合いの話が来たは良い物の受ける気には未だになれない。矢継ぎ早に、見合いを断る方向で本音であるも言い訳じみた言葉を並べるのは、先生が離れていってしまうのでは、という想いも少なからずあって、)



(ありがとうございます!見合いの前日の日の場面に移行しておきました、回しにくい箇所ありましたら遠慮なくおっしゃって下さい。

  • No.227 by 東雲 藤吉  2019-06-15 17:49:07 




そんなに気にしなくて良い、此れまで休みをやっていなかった私も悪いんだから。
──…会ってみないと分からない事もあるだろう。前々から身構えるものじゃない。それに、余り仕事を優先させ過ぎるのも考えものだ。
(手を合わせて箸を取り食事を始めつつ、一瞬の沈黙を破ったのは相手の方。ただ見合いに行くだけだというのに、酷く申し訳無さそうな言い訳じみた説明をする相手に、気にしなくて良いと再度伝えて。見合いに否定的な相手に対して、肯定的な言葉を投げ掛ける。相手にしてみれば此れまでに親から何度も言われてきた言葉だろう。相手が聞きたいのはこんな言葉では無いと分かっていながらそんな一般論を告げたのは、見合いに否定的な思いが心の底で燻っている事に見てみぬふりをしたかったからだろうか。結婚を考える時期で相手が見合いをする事は喜ばしい事であるはずなのに、何かが胸の奥に引っかかっている。不可解なその感覚を消し去りたくて、数日前相手の出ている隙に自ら編集者に電話を繋いだ事を相手は知らない。そして、恐らく今日中に折り返しの電話が掛かってくるであろう事も───ちょうどその時電話が鳴り、席を立つ相手の背中をちらりと横目で見つめ、再び食卓に視線を落として。)


(/ありがとうございます、繋げやすかったです!後任の世話役を探しているだけでなく、既に試用期間を明日からの二日間に設定していて、掛かってきた電話は、候補が見つかったので明日の朝向かわせるという旨のもの。相手が留守の間に後任の世話役候補が代行を務めるも、普段以上に機嫌が悪い小説家に手がつけられる筈もなく、相手が戻った頃には二日間で一食さえ取らせる事が出来ず煙草も制止できず、荒れに荒れた散々な状況…というような流れを想定してみたのですがいかがでしょう?)

  • No.228 by 棗 総一郎  2019-06-16 14:23:18 



そんな事はありません、休みの日でもここに居る事を選んだのは僕ですから。…すみません、─はい、もしもし。
(たしかに世話役は自分以外におらず彼がここで生活する以上は年中無休なのかもしれない。しかし、やる事と言ったら家事と編集者との橋繋ぎが主。先生は、自分とは比にならないくらい仕事中は頭を使っているだろう。それに先生がオフの日はゆっくりとした日程の為、自分もゆっくりさせて頂いてる。休憩だって好きな時に取れるのが利点、大変さはあれどここにいたい理由は山ほどある。ふと、電話が鳴り響き取ると編集の方からで。伝言として、お話にあった新しい世話役の試用期間を明日2日で設定しました、との言葉に目が点。誰かと間違えているのかと思ったが先生ともなると編集は1対1。聞き慣れた声に間違いもなく、とりあえず「はい、伝えておきます。お電話ありがとうございました。」とそつない返事。卓上に戻り、)先生、明日から二日間世話役の方がいらっしゃるという事なのですが…、新しく、増やすのですか?



(とても良いと思います。繋げやすいロル、ありがとうございます!

  • No.229 by 東雲 藤吉  2019-06-16 15:36:16 




──…早いうちに後任を探して置かないと、と思ってね。
いずれ二人で暮らす事になるなら、ちょうどお前さんが留守にしている期間に来てもらった方が都合が良いだろう。
(受話器を置く音、当然の事ながら戻ってきた相手は何が何だか分かって居ないというような困惑した顔をしていた。相手の目を見ないままにそのわけを冷静に説明するも、明確に「後任」という言葉を選んで。二人に増やすのではなく、あくまで相手の代わりなのだと。相手が結婚を決めて此処を出て行くと明言したわけでもない。しかし彼の母親から電話があったあの日から、自分の中で相手の幸せを願う思いと独占欲にも似た嫌な感情が交錯していて、良い心持ちがしない。自分はあくまでも相手の幸せを願っているのだと、自分自身に証明するためだけに突き動かされているようだった。気付かぬうちに相手に酷く執着している自分が理解できない、相手は幸せになるべきで其れを引き留めるような事が有ってはならないのだと思うあまり、不器用な小説家は結局自ら相手を突き放す事しかできずに。箸を置くと漸く相手と視線を合わせてそう告げて。)
……そういうわけだから、此方の事は気にせずゆっくりして来ると良い。帰りが遅くなるようだったら電話を一本寄越してくれれば、其れで構わない。


  • No.230 by 棗 総一郎  2019-06-22 23:32:55 



後任って…、僕は先生のおそばを離れるつもりはありませんよ。ただ、世話役がもう1人必要とならば受け入れますが…。
(後任という言葉が何を指すかはすぐにでも分かった。お見合いの話も先生にはすでに筒抜けで、点と点はとてもシンプルに繋がる。つまりは、結婚適齢期の自分に気を遣い、自らもお見合いを進めてくれているのだろう。先生の懐の広さと優しさが、今ばかりはいじらしく感じるのはまた別の話。増員との違いをひしり、感じつつも上記をはっきりと申す。実際問題、家事その他を全て一人でこなす身として、やれる事はやっているつもりだが一人が出来る範囲には限界もある。やれていると思っていても、知らない所で弊害があったのかもしれない。もう一人いるとなると心強くもあるだろうが、先程から感じているもやっとした感情を表す術もない。せっかく用意した晩御飯が冷める前に、一旦は保留と自ら終止符打って。)…….この話は、また後日にします。帰りの電車の切符もとってありますし、定時には帰宅出来るかと思います。お忙しい中の休暇、ありがとうございます。

  • No.231 by 東雲 藤吉  2019-06-23 10:31:04 





──…世話役は一人で十分。六年も私の為に働いてくれたんだ、次はお前さん自身の本当の幸せが何なのか、よく考えて来ると良い。
(相手に促され再び食事を再開しつつ、世話役の件に関してはあくまで一人で事足りていると淡白な返事を。側を離れるつもりは無いという相手の言葉に対しても頑なに其れを受け入れようとしないのは、自分も意地になっているからだろうか。自分のような生き方は、おそらく世間一般で言う幸せとはかけ離れている事は理解している。所帯を持たず独りで生きてきた自分にとって相手は唯一の身内のような存在で、だからこそ相手を一般論の幸せへと押しやろうとしているのかもしれない。普段であればそのような明瞭な自己分析を行えたであろうが、今は余計な感情が邪魔をしてきて其れもまた苛立たしい。相手に八つ当たりをするわけにもいかず、それ以降は何を語るでもなく食事を済ませると手を合わせて。心が落ち着かない時は、何も考えなくて済むように書き物に没頭するのが彼の癖で、其れは無理に繋がる事もしばしばあった。今日も無意識ながら、早々に執筆に戻りたいようで直ぐに立ち上がり。)
後片付けは簡単に済ませておいてくれれば良い、明日来てもらった時に片付けて貰うから。


  • No.232 by 棗 総一郎  2019-06-30 23:24:08 



…、お気遣いありがとう御座います。
(自分の言葉に対しての1人で充分だという答えの対象が自分でない事は学がなくても、すぐに分かった。もしかして、随分と前から交代させたかったのか。自分より料理も上手で柄の良い人は万といる。先生はお優しいので、きっと言いにくかった部分もあったのだろう。なんて、悶々と考えを巡らせる。答えの見つからない其れは、時間が経つにつれ増すばかり。普段より断然会話もない静かな空間で各々何を思っているのだろう。先に食事を終えた相手が立ち上がり部屋へ帰ると増す静けさ。空腹なのに進まない、味も感じない料理も今だけは気にならず。程々に終えると、静かにご馳走さまでしたと呟く。ご飯の後は次の日の仕込みと、作り置きの最終チェック。それと、先生と自分の分の寝支度を済ませ、眠りにつくとあっという間に翌日に。)よし、…明後日には帰宅しますので、ご飯はきちんと食べて下さいね。あと、タバコも程々にお願いします。それと─(玄関先で、荷物を抱えて後は出るだけというところで、先生の顔を見るとやはり世話役のさがで、細々と念押しを。たかが数日、されど数日。心配になる気持ちもあるが、先生が見つけた代わりの世話役なら大丈夫だろうと腑に落とし、家を後にして。)では、行って参ります。

  • No.233 by 東雲 藤吉  2019-07-01 08:11:07 





…お前さんね、人の事を心配している場合じゃあないだろう。気を付けて行っておいで、
(翌朝、相手が家を出る時間に合わせて玄関に向かうと支度を整え荷物を纏めた相手の姿。其れを見て無性に、やはり行くのを辞めて欲しいと、引き止めたくなってしまうのは何故だろうか。まるで一人で留守番をする子供のように不安そうな表情を一瞬浮かべた事に、本人ですら気が付いて居なかった。普段通りの相手のお節介を聞き流しつつ、相手を送り出す言葉を掛けると玄関の戸が閉まるのを見届けて溜息を。やがて世話役がやって来ると挨拶も早々に家の中の事を一通り説明して。歳は彼とそう変わらない、日雇いの使用人として此れまでも様々な屋敷に出入りしており経験は豊富らしい。少々気弱そうにも見えるが真面目そうな青年だった。小説家の方は元々警戒心が強く、大体の場合初対面の人間には威圧感を与えてしまう事が多いが今回も例外ではなく、必要最低限の事務的な会話を済ませ、生活環境を整える以外の介入は不要だと伝えると部屋へと戻って。)
二日間世話になるけれど、生活環境さえ整っていれば良い。それ以上の事は求めないよ、仕事に関しての口出しも無用。お茶は熱いものを、原稿に溢すような真似だけはしないように。


(/ お世話になっております。小説家サイドは棗君が戻った時に大荒れの状態になっていればいいので、私も数ターン棗君サイドのストーリーに加勢しようかと思います。お見合い相手でもお母さんでも、キャラのイメージがあれば回しますので、軽く帰省ストーリーを挟んで帰ってきて貰えれば良いかなと…!)


  • No.234 by 棗 総一郎  2019-07-07 00:27:05 



─、只今。
(時刻通りに実家の最寄りに着く。6年経とうが未だそう変わりのない街並みはやはり懐かしく、意図せぬ里帰りも少しだけ心弾んだ。駅からそう遠くはなく、見える景色1つ1つの思い出を脳裏に移しつつ、実家にたどり着いて玄関の戸を開ける。迎え入れてくれる母は見て分かる程には嬉しそうに、お帰り、と声をかけてくれる。リビングで新聞を読んでいる父こそ冷静には見えるが心なしか声は少しばかり気まずくも嬉しさを滲ませている。6年経って、白髪も増えた両親だが至って変わりなく安心した。その日の晩は実家のご飯に舌鼓、ふとした会話でお見合いの話に。どうやら母の知り合いの娘さんだそうで、断ったら母の立場も立場だ。明日に控えており場所も設けられている。10時出発だと言う事で、その日は早く寝てしまおう。随分と前に出た自室も変わりなく、就寝を。)

(ありがとうございます。では、お見合いの話を数回したのちに再び先生の元へ…という流れでよろしいでしょうか?可能であれば、お見合い相手の女の子をお願いしたいです*

  • No.235 by 千代子  2019-07-07 02:04:37 




──初めまして、千代子と申します。
(翌朝、見合いの席である料亭に向かい言われるがままに相手が通された部屋には、控え目なワンピースを纏った器量の良い娘が一人。部屋は以前食事をした料亭にも少し似た造り、外には池が広がるやや広い和室に机を挟んで向かいあって座り。彼女の方はというと、人柄の良さそうな彼に対する第一印象は悪くなく、少しはにかんだように微笑んで。挨拶を済ませぎこちのない少しの沈黙の後、話を振ったのは此方から。事前に彼が文学好きで、とある有名な小説家の家で働いているらしいという情報は聞いていて、)
…総一郎さんは、文学がお好きなんですよね。母から聞きました、小説家の方とお仕事をされていると。


(/ そうですね、その流れでお願い出来ればと思います!お見合い相手の女の子、ご相談もなしに私の勝手なイメージで作ってしまいましたが、短い登場ですので少しだけお付き合いください…!そして毎度の事ながら、ハイペースで申し訳ありません。)

  • No.236 by 棗 総一郎  2019-07-08 23:55:13 


─初めまして。僕の名前は総一郎と申します。本日は宜しくお願い致します。
(当日、後に着いた自分は先に部屋には先方がいる事を知り緊張感を胸に。戸を開けると、洋服を纏った黒髪の女性。清楚で、朗らかな印象を受けつつ互いに自己紹介。席に着き、暫しの沈黙が流れる。そういえば、学生の頃は好きな人はいたしその話をする事こそはあったが特に発展もせず、卒業して直ぐに先生の元へと行った自分は年相応の恋愛経験が乏しい。その場の緊張感も合い待って、女性が好む話がぱっと思いつく事もなく、不意に先に口を開いたのは彼女だった。お喋り好きの母だ、きっと先方には事前─通りの情報は伝えてあったのだろう。普段、先生は名の知れた方なので自ら世話役をしているとは言わない。母が名前まで出しているかは知らないが、名前は伏せつつ会話を返そう。職業と文学について話し出すと、ついつい言葉が饒舌になる。途中でふと我に帰り、咳払い。自分はというと、急な見合い話だったので彼女の事は何も知らない。質問を返して、話を繋げようと。)はい、あまり公にはしていませんが、小説家の方のお側で、家事洗濯等の身の回りのお手伝いをさせて頂いております。先生の創る文章はとても繊細で、それが時に美しく時に儚く、時に切なく…。先生と、先生の創る本に出会えた事が、この上なく幸せで…こほん。すみません、お喋りが過ぎました。千世子さんのご職業やご趣味は何ですか?


( いえいえ、お気遣いありがとうございます。お見合い相手の彼女を提供してくださったおかげで、シーンがとても回しやすいです!何から何までありがとうございます。ハイペースなのもお気になさらないで下さい、返せない日もありますが返信を見ては毎度心が踊り、返せる時間が出来るまでふとした時に何て返そうかと考えるのですがその時間がとても楽しくもあります。人間愛から恋愛へと感情の違いが出始めましたが、今後とも末永く宜しくお願い致します!

  • No.237 by 千代子  2019-07-09 16:25:06 




…本当にお好きなんですね、小説も、その小説家さんのことも。
(穏やかそうな相手、自分からぐいぐいと来るような強引なタイプではなさそうだ。優しい表情を浮かべて文学について饒舌に話し乍、ふと我に返ったようにはにかむ相手。小説は勿論、其れを書いている小説家のことも含めて本当に好きなのだろうという思いが伝わってきて、思わずくすりと微笑んで。自分の事を問われると少し考えた後に答え。週に何度かではあるが小料理屋で仲居として働いており、料理も接客も好きなのでその仕事も天職だと思っている。趣味と言われれば、自分も読書は好きな方。幼い頃から習っていた三味線やお琴も好きで、今でも時々弾いていた。)
私は、小料理屋で仲居として働いています。お料理も好きで、お客様とお話しをするのも好きなので…私も本を読むのは好きです。あとは三味線やお琴、音楽も好きです。


(/ 本当に嬉しいお言葉です!増えている数字を見て心が踊るのは私も全く同じです。お互いのペースでこれからも末永くやり取りを続けていければ嬉しいです。こちらこそ、これからもよろしくお願い致します!)

  • No.238 by 棗 総一郎  2019-07-19 23:31:40 


─はい、とても。
(彼女の言葉に、本や先生の事を脳裏に浮かぶとするりと素直に言葉が出てきた。それが恋心を表すのか、はたまた人間愛なのかはまだ知る由もないが、躊躇いも何も全てを取っ払って出た言葉に戸惑いはなく、柔い笑みをふつり零す。後者、顔の整った彼女は性格も穏やかな印象で、かつ家事も出来て本も読むしお琴だって弾ける。欠点が見当たらない所か、秀でた物しか見当たらず、読書が好きという共通点に親近感を湧きつつも、まるで子供がヒーロー番組を見るような、そんな尊敬の眼差しを向けながらうんうんと頷いて見せる。彼女の弾いてる姿を見てみたい、と言葉を返す心中は、彼女が働く小料理屋に行って、和食を食べながら、お琴または三味線を聞く時間、先生と行ったらとても喜ぶだろうなぁ、と無意識ながら、ここまで来ても考えるのは先生の事で、)わぁ多彩な趣味や才能をお持ちなんですね。僕は千代子さんのような特別に秀でた才能も何もないので、とても尊敬致します。いつか、三味線やお琴を聞ける日が来ることを楽しみにしていますね。

(早速とても遅くなって申し訳ありません…。マイペースの度が過ぎて、解消されてもおかしくない立場にありながら、お待ちいただいて感謝しかありません。これからも宜しくお願い致します…!(泣)

  • No.239 by 千代子  2019-07-20 01:42:00 



…いつか、小説家の先生と一緒に来てください。サービスしますから。
(自分を見つめる相手の目は、子供のようにキラキラしていて、紡がれる言葉は素直なもの。いつか聞いてみたい、という言葉からは無意識であろうが結婚前提の話し合いの場であることをすっかり忘れている様子が伺い知れて、思わずクスリと笑った。自分に興味を持ってくれているのは確かな様子だったが、それ以前に彼の心中は大半が小説家の存在が占めているようで、自分も同じように料亭に遊びに来て欲しいと返して。お互いに今はまだやりたい事があるのだから、むしろ自分にとっても彼の様子は好都合で、無理に今結婚を急ぐ事はないと思えば自分の思いを口にして相手と視線を合わせると、微笑んで。)…結婚したら、女性は家庭に入ることが多いでしょう。──だけど、私もね、まだもう少し好きな仕事をしていたいって思っていたんです。…総一郎さんも、私と同じでしょう?早く小説家の先生に会いたいって、顔に書いてありますもの。


(一方彼の屋敷では、留守を任された世話役が既に困り果てていた。茶を差し入れる以外一切仕事を与えられず、食事の用意が出来たと声を掛けようにも話しかけるなと怒られる。小説家の為の食事は手を付けられることなく、昨夜唯一与えられた仕事は、滅多に晩酌をしない彼のもとに酒を運ぶことだけだった。どうしていいか分からないまま、彼の見合いの当日も食事を摂らせる事が出来ずにいて。)


(/ いえいえ、お気になさらず!やりとりが楽しみだと言ってくださったお陰で、少し間が空いてもお返事は必ずくださると信じて待つ事が出来ております!むしろ私の返信スピードのせいで急かしてしまっているような気がして心苦しいです…いつもお付き合い頂き、此方からの解消など微塵も考えたことはありませんよー!こちらこそ今後ともよろしくお願い致します。)

  • No.240 by 棗 総一郎  2019-07-28 23:13:14 


─あ、…はは、千代子さんは冗談もお得意なんですね。いけない、顔が緩み切ってたようで。お恥ずかしいです。
(彼女の後者の言葉に、思わず咄嗟に両手で頬を覆う。顔に文字など書いてあるはずもなく、すぐに冗談だと気付き恥ずかしさからやや顔赤らめながら笑って誤魔化す。図星だったのかはさておいて、彼女がそれほどまでに言うという事は随分と頬が緩んでいたようで、ぐっと引き締め直しながら咳払いをこほん。)千代子さんのお店に行く日を楽しみに、僕もお仕事頑張りますね。




__ふぅ。
(少しばかり躊躇っていた見合いも、いざ行ってみれば美味しい料理に弾む会話はとても楽しく。それもこれも、お見合い相手の千代子さんのお人柄の良さがあってこそ、簡単な自己紹介を終えた後は小説や休みの日の過ごし方など他愛のない話で盛り上がり、共通点もちらほら見つけた。あっという間に時間は過ぎ、帰路につく。実家に着くと、楽しかったとはいえ長い時間、外で初対面の方とのお話に、普段は着ない少々かしこまった装いを脱ぐと疲労感でと溜息を零す。明日の昼には先生の元へと帰るので、早々と入浴を終えて、荷物の整理を行う。ひと段落したところで、母から声をかけられた。『今日のお見合い、千代子ちゃんはあんたには勿体ないくらいのお嬢さんだと思うんだけど、どうかしら?そろそろ良い人でも見つけてくれれば、お母さんもお父さんも安心するんだけどね…』と。「もう少しだけ、考えてみるよ。今日はありがとう。」とだけ返事を返し、布団に潜る。真っ暗な中、ふと考える。母の言う通り、欠点の1つもない、ステキな女性だった。共通点も沢山あり、きっと彼女のような人と結婚したら幸せなのだろう。ただ、どう考えても彼女といる未来が見えない。今だって、明日には先生に会えると実家にいながらも浮き足立っていたし、お見合いの最中に時折思い出すのは先生だった。先生のおそばに居たい、自分が望む未来と現実との狭間で名前のない感情が渦を巻いて、そこから逃げるような深い眠りについてしまおう、)


( 毎度お優しい言葉に感謝致します泣
これからも末永く宜しくお願い致します!
さて、お見合いの場面をここで切って、明日昼に帰宅という流れに持って行こうと思うのですが貴方様のご希望の再会シーン・告白シーンなどありますでしょうか?1つの大きな場面にもなるので、やんわりでも流れを決めてから場面に移る方が良いのかなと考えました。当方としては、お世話役として雇ったは良い物の、台所家具等にまともに立てず、触らせず状態・当の本人も荒れて、今日には帰って来るからとそうそうに帰らせた先での帰宅ですと、2人の空間になるのでその後の展開はスムーズにいくかな…と漠然で何の根拠もないやんわり考えなので、この後の流れご希望ありましたら、全然そちらでも大丈夫です*

  • No.241 by 東雲 藤吉  2019-07-29 08:06:48 




…良いから、もう帰っておくれ。此処にはお前さんに頼むような仕事は無い、二日分の給料は出版社を通じて後日払うから。片付けも何もしなくて良い。
(彼が帰ってくる日の朝、自分から自棄になって頼んだ世話役だったがとにかく息が合わず、彼が声を掛けてきた時にようやく筆を止め鋭い視線を向けた。たった2日しか経って居ないのだから当然のことだったが、何に付けてもタイミングが悪い事も小説家を一層苛立たせていて。話し掛けて欲しくない時に限って声を掛けられ、湯のみが空のままの事も何度もあった。何よりも自分のパーソナルスペースに、よく知りもしない人間が居て動き回る事が耐えられない。普段ストレスなく執筆に集中出来ていることを思うと、留守にしている彼の存在の大きさを改めて感じさせることになる。そうして早々に怯えきった世話役を追い出して仕舞うと、煙草に火を点け煙を吐き出した。いつもの如く締め切られた部屋は煙たく、煙草は代理の世話役に追加で買って来させた為、この二日間で既に三箱も消費していることになる。その間食事は一切摂らず、口にしたのは執筆の合間に飲む煎茶と昨晩の酒だけ。彼が聞いたら失神しそうな状況だったが、執筆に関してはスランプという訳では全くなかった。執筆に没頭すれば何も考えずに済むし、自然と時間も過ぎていく。書く以外の気持ちの落ち着け方を知らず、原稿はどんどん溜まり部屋に散乱していた。彼の事となると此処まで気持ちが乱されるのが何故なのか、理解できない、理解したくないだけなのかもしれない。余計な事を考えなくて済むように、煙草を片手に原稿用紙に文字を綴り続けていた。)


(そうですね!提案いただいたもので異論ありません。とばっちりを受けた可哀想な代理君は帰らせておきますね笑 荒れ放題の小説家ですが、棗君が帰ってきたのは素直に嬉しい、だけど彼が此処を出て行く可能性も否定できなくなるお見合いの結果は聞きたくないし、という心情から顔を合わせても最初はツンケンしたままにしようかなと思います!帰ってきて早々の一悶着があって、その後に彼が出ていかないと分かってからの身の振りをどうしようかなあと悩み中です。嬉しいのを押し隠しつつもぱったりと機嫌が直るのも面白いですし、少し恋愛方向の雰囲気にするなら、悩まされていたここ数週間の自分の気持ちを素直に吐露してみても良いですし…他にも色々あると思いますが、どんな小説家がお好みでしょう?)

  • No.242 by 棗 総一郎  2019-08-01 15:08:10 



ただいま帰りました。…先生?
(定刻通り出発した電車に乗り、帰路へと着く。手には実家の方の土産の饅頭を。休憩時間にでも、熱い緑茶と一緒に先生と食べようと心静かに踊らせる。最寄駅に着くと実家とはまた違う安心感を感じ、早々家へと。門を開け、中を覗き込むが静かで、思わず先生、と声をかけてみる。中へ入ると、2日分の洗濯物や、洗い物。眉をひそめ、お世話役の方は来ていたはずじゃ、と首をかしげる。昼前、執筆する部屋へと向かい、戸を開けると一気に煙たさが鼻を劈き、久しいこの感触に思わず咳き込む。煙の中に、髭が少々伸びて、心なしか更に痩せた姿の小説家を見つけ、「ここ2日で、随分と、先生らしさを発揮されたようで…」た小窓を開けながら言う。自分と出会った頃もそうだった、いきなり押しかけた男に身の回りの世話を任せるのは誰だって警戒心は持つし任せきれないだろう。先生は人一倍強く、初対面のお世話役が2日で出来る訳もないのは最初から心のどこかで理解していた。空になっている湯のみに反して、満杯のゴミ箱を、横目に、隣に座ると、「先生、お茶でも飲んで、ひと休憩しませんか」と手土産見せつ、心配なのか首を傾けてみて、)


(つっけんどんな一面を持つ小説家、とても愛らしいと思います!お互いまだ恋愛感情には気づいておらず、名前のない感情のぶつかり合い。また、小説家はツンツンしつつも、見合いの様子を彼から聞いて、出て行くと確信。お世話役は、出て行かないけれど、何故か小説家の態度が冷たくなったように感じ、出て行って欲しいのかと勘違い、気持ちのすれ違いを挟みつつ、最後、お互いの気持ちがぶつかり合ったところで、気付いていく…のような流れはどうでしょう?あいも変わらず漠然としていますが、大事な場面なので、お互いの意見を尊重して進めたいと思ってます*

  • No.243 by 東雲 藤吉  2019-08-02 06:01:00 




…嗚呼、帰ったのかい。早かったね。
(思考は書き綴る文字の中に沈み、頭はやけに冴えていて筆が止まる事は無かった。ふと、襖の開く音で意識が引き戻され相手が戻ってきたのだと理解すると、視線を其方へと向けて。早々に窓を開けて回る相手に何を言う事もなく再び手元に視線を落としつつ煙草を灰皿に押し付ける。食事も摂らず随分と長い間机に向かっているというのに、身体の疲れも空腹も然程感じておらず、二日ぶりに帰ってきた相手に特段興味を向ける事もない。相手が留守にしていた二日間、余計な事を一切考えずに済むように執筆に没頭し続けたせいで、既にある種の感覚が麻痺していたのだろうか。状況はかつて酷いスランプに陥っていた時と同じ、しかし今回は執筆に関しては何ら問題がない、寧ろ調子が良いくらいなのだ。ただ、相手から今後に関する決定的な言葉を聞くのが嫌で、目を背けていたくて、胸に燻るその恐怖が小説家を執筆に溺れさせていた。筆を止めれば相手に話す隙を与えてしまう、何かに突き動かされるように話を綴る以外なかったのだ。当然そんな状態で休憩をという相手の誘いに乗るはずもなく再び相手に視線を向ける事はなくなってしまい、片付けを頼むことで相手を自分の側から遠ざけようと。)
今は良い、…戻って早々に悪いけれど、台所を片付けて置いてくれるかい。──気が散るばかりで、何の役にも立たなかった。


(/ そうですね、棗君が戻ったばかりの今は、お見合いの結果と言った今後に関わることを彼の口から聞くのが嫌で、だからこそ相手に話す隙を与えるのが怖くて、何かに取り憑かれたように筆を進める事でそれを拒んでいるというような状態。ですが二日間その調子で書き続けて居たため夜にはエネルギー切れを起こすと思うので(笑)、そのタイミングでようやく二人で食事、そこで避けようもなくお見合いの話を聞いてしまい…という流れが良いかなと思います!
先生はとにかく不器用なので、基本的に感情の鎮め方といえば周りを遮断して仕事に溺れる事。棗君が出て行くと思いどんどん感情に歯止めが効かなくなって相手にも冷たく当たり、自分自身もまた殻に閉じこもるように執筆、執筆と仕事に溺れて行き、棗君も小説家の冷たい態度と仕事の進め方に困惑。結果相手の言葉にも耳を貸さずに過労で身体を壊す寸前まで行って、ようやくお互いに感情を爆発させて…というようなイメージでいかがでしょうか?そこでようやくすれ違い続けていた2人の感情が合致して、落ち着いた話し合いができるようになり…というような流れだと自然かなあと!)

  • No.244 by 棗 総一郎  2019-08-09 07:42:29 



そうですか、…では、台所の片付けと、あと、洗濯まで終わったら休憩しましょう。
(帰宅早々に、やっと先生にお会い出来たが交わる事のない視線。ちらり、と塵箱を見やるとくしゃくしゃになった原稿用紙がこんもりと盛られ、抱えきれない分は床に落ちている。先生の事だから、台所だけではなく、洗濯だって手を付けさせなかったのだろう。1つ、洗濯という仕事を付け加え、それとお茶菓子の準備まで行えば丁度良い時間にもなるだろう。立ち上がり、ついでに塵箱も綺麗にしておこう、と片手に立ち上がり、「また声かけますね、熱い緑茶を用意してお待ちしてます」と換気を終えた窓を閉めながら、そう声をかけると退室。その後、山のような洗濯を終えて、台所を見ると溜まった食器、されど2日分には到底足りず、買いだめた食材も減ってはない。もしかして、不在時は食べ物を口にしていないのでは、と思考。湯を沸かしながら、今夜はうんと先生の好きな料理を沢山作ろうと決意を胸に、湯が湧くまでの時間に編集者に連絡を一本。世話役代理を用意してくださったことのお礼と、来てくれたお世話役への謝罪を一言。つっけんどんな態度、初見は驚いたであろう。気を病んでないと良いけど、と)




( とても自然で、2人らしい流れだと思います!
ギリギリまでお互い切迫詰まって困惑して、様々な感情に困惑して…これからの物語がとても楽しみです。その後のお付き合いといいますか、お互いの感情を認めて、伝え合う場面は、またその時の流れで紡いでいくのも一興ですね。主様の提案してくださる流れはいつも、自然で、綺麗で、わくわくが止まりません。素敵な提案、ありがとうございます*

  • No.245 by 東雲 藤吉  2019-08-09 22:34:26 




(相手が炊事洗濯をする音が遠くで聞こえていた。相手が戻ってきた安堵感と、此れから彼の口から紡がれるであろう言葉を聞かなくてはならない憂鬱とが入り混じっていて、少ししてようやく筆を硯に置き。随分と長い間執筆を続けていたせいか目が疲れているようで、眼鏡を外しつつ眉間を指で解して溜息を。何も考えずに筆を進めていた原稿、書き終えて散乱した原稿を改めて読み直してみると登場人物の複雑な心境がやけに鮮明に綴られていて、無意識のうちに自分のもやもやとした心境を投影していたようで再び呆れたように溜息を。しかし一度筆を置いた事でどっと疲れと空腹が押し寄せて、突然に一切筆を執る気にならなくなる。相手が出掛けてから一度も固形物を口にしていないのだから当然だったが、気怠げな表情で火を付けた煙草の煙も、空きっ腹には心地が悪く直ぐに灰皿に押し付けてしまい。しかし相手と顔を合わせて話を聞くのが嫌で部屋からは出たくない、椅子の背凭れに凭れ掛かり天井に視線を向けつつ目を閉じる。ぱたりとエネルギーが切れてしまい、ようやく休みたいという思いに駆られていた。)



(/ そうですね、先生はだいぶ子供っぽい意地っ張りな所があるので扱いが大変かとは思いますが笑、ギリギリの所でお互い爆発させて、少しずつお互いの気持ちの答え合わせをしていく感じにしましょう!お互い自分の気持ちになんとなく気付きつつ…なちょっとギクシャクした期間があっても面白いですね!笑 お互いが気持ちを認めて伝え合う…とても楽しみです!こちらこそ、いつも繊細で綺麗な世界を紡いで下さること、とても感謝しています!背後様のロルで、小説家もどんどん生き生きしていきます!今後もどうぞ末永くお付き合いください。)

  • No.246 by 棗 総一郎  2019-08-18 09:44:19 


─失礼します、進捗はどうですか?ちょうど、お昼ご飯の時間になりましたので、あまっていた食材を使った、簡単な物ですが、お食事の準備が出来ました。
(当初の予定では、代わりの世話役が昼食まで準備して帰宅予定だったが予定外の事で、冷蔵庫の中身を確認。出た時よりは食材は減っているが、あまり口をつける事はなかったのだろう、思ったより余っている。だが、少々いたみ始めているものもちらほら、外側を余分に切って、煮物を作りはじめる。ご飯も炊いて、小一時間経っただろうか。配膳もさっと済ませると、扉を控えめにノックして、入室。)


(ギクシャク期間!!!とても良いです!!!笑 お互い自分の気持ちに気付いて、どこかよそよそしく、空回りして、なちょっとしたギャグ場面もあって良いかもしれませんね!もし可能であれば、そちらの流れを経てのお付き合い…という形でもよろしいでしょうか?
素敵な提案、ありがとうございます*

  • No.247 by 東雲 藤吉  2019-08-19 18:13:11 



──…嗚呼、今行くよ。
(相手が戸を叩く音に目を開ける。相手と顔を合わせる事には抵抗があったが、良い加減に食事を摂らなければという思いはあり、そう返事だけ返して。書斎を出て肩を軽くほぐし乍居間へと向かえば、長らく書斎に籠っていた所為だろうか、歩き縁側に面した廊下がやけに眩しく感じて。配膳の済んだ机、いつもの場所に腰を下ろすと手を合わせて食事を始める。箸を伸ばした煮物は優しい味で、しばらく固形物を受け付けていない胃にも刺激が少ない。自分から見合いの話を振ることはしなかったが、おそらく近しい存在である自分には相手から報告されるだろう。ゆっくりとではあったが、相手と視線を交わらせる事なく黙々と食事を進めて。)


(/ 採用ありがとうございますー!恋愛慣れしていない2人なので、そういうギャグっぽいギクシャクが挟まるのも面白いですよね。ぜひその流れでいきましょう!)

  • No.248 by 棗 総一郎  2019-08-26 18:13:31 



─頂きます。
(先生が目の前に着くと、自分も真向かい側に鎮座。手を合わせて、一緒に食事を進める。普段から言葉数はそう多くない先生だが、目線も合わない今はいつもの沈黙とはどこか違う。しばらくして、口を開いたのは自分の方で「…改めて、休暇を頂きありがとうございました。連絡していたとはいえ、帰省した時の母の顔がやはり嬉しそうで、地元でゆっくりするのもたまには良いですね。とても、充実した休暇となりました。…」と。また、お見合いを見送る方向でいることも、伝えなければならないのに、なぜか今の沈黙ではお見合いの話は禁句のようにさえ感じる。しばしの間のあと、「あの、先生。お見合いの件なのですが─」と口を開こう。)



(今からとてもとても楽しみです!*
恋愛成就まで遠回りを繰り返す2人も2人らしくて、ほっこりいたします**

  • No.249 by 東雲 藤吉  2019-08-27 03:31:25 




──お相手さんとは、上手くやれたのかい。
(ぎこちない沈黙破ったのは相手からで、休暇に対する礼には静かに頷いたのみ。相手が里帰りする事などこの六年間ほぼ無かったため、きっかけがあったとはいえこの機会に休暇を与えられたのは良かっただろう。無言で箸を進めつつも、再び訪れた沈黙の後に、お見合い、という言葉が相手の口から出ると僅かに反応を示し、やはり避けては通れない話題に観念したようにようやく相手に視線を向けて。見合いの話となれば祝福すべき幸せな話題の筈だったが、どういう訳かこの夕食の席では互いに何処か緊迫感さえ漂う。結婚を決めた、という結論から聞かされるのが嫌で、結論を少し遠去けるように、お相手と上手くやれたのか、という所から相手に尋ねて。)


(/ おっしゃる通りです!気が付けば先生と棗くんの物語も9ヶ月近く続いていました。長くお相手頂き嬉しい限りです!二人の関係性が変わりつつあるこの頃ですが、今後も様々なストーリーが紡げることを楽しみにしておりますね!)


  • No.250 by 棗 総一郎  2019-09-04 15:51:50 



─あ、え、えぇ。うまくやれたかは定かではありませんが、お料理や読書など会話の共通点も多くあり、気立ての良い女性です。ほんと、僕には、もったいないくらいの方でした。
(思わぬ質問に、若干の驚きと同様を滲ませ乍、お見合いの時の記憶を掘り起こす。うまくやれたかと問われれば不慣れな場面で相手から口を開かせてしまったし、緊張で違和感ある視線の動きだったかもしれない。それでも、相手の方は笑ってくれていて、安堵した記憶もあるので、ただただ不快な思いさせることなく会が終了した事を祈るばかりで。欠点なんてなにも無い、何度考えても勿体ないくらいの女性。「先生の名は口にしていませんが…作品の事を話してたらあっという間に時間が過ぎてしまい、一瞬でした。」と自分の行いに苦笑い。ふと彼女の″お好きなんですね、小説も、その小説家さんも″という言葉を思い出すと、少しだけ照れ臭さもあり、耳僅かに染めつ、自分の話題を終わらせよう、「先生の方は…進捗はどうですか。」と。代わりの世話役との間に起こったことは見れば分かることで、掘り起こす事もわざわざせず、首を傾けてみて、)


(わぁ、そう思うと1年あっという間かもしれませんね*
これからも末永く、お世話役共々宜しくお願いします!

  • No.251 by 東雲 藤吉  2019-09-05 22:08:12 




──…そうかい、其れは何より。
(手にしたお椀の中身に視線を落としたままに聞いた相手の返事は、その声色だけであっても成功したのだろうと察しが付くほど柔らかなもの。あれほど見合いを嫌がっていた相手がここまで楽しそうに話すのだから、さぞ素敵なお嬢さんだったのだろう。箸を止める事なく相手の話を聴きながら、途中から話の内容はあまり頭には入ってこなくなり、ただ相手はじきに此の家を出て行くだろうという思いは確信に変わっていて。祝福の言葉を述べるべきだったのだろうが、ようやく開いた口から紡がれたのはひと言だけ。空になったお椀を机に置き、ようやく視線を上げて相手を見れば薄らと耳元を赤く染めた相手。見合いをした彼女に其れ程惚れ込んでいるのかと思えば、黒い靄が一気に胸の内に溢れるような気がして、箸を置き。これ以上この話を続けて居られず、彼の口から決定的な一言が紡がれるのが耐えられず、執筆を進めたいと、彼が決して止められない言葉を選んで部屋へと篭ってしまおう。この靄を消せるのは、執筆に没頭して何も考えずに済む時間だけなのだから。)
…部屋までお茶を一杯持ってきてくれるかい。進捗は問題ない、書ける間になるべく進めてしまいたいから、悪いけど執筆に戻るよ。



  • No.252 by 棗 総一郎  2019-09-17 09:40:21 





…、はい、分かりました。
( 口数が少ないのは元からの性格もあるが、今の空気は若干違うのは自分でもわかった。進捗に問題がない事が本当だとしたら、何か思い悩む事があるのだろうか。そう考えると、心なしか避けられているような、そんな気分になる。空になった器を片しながら、後姿観ると思い出したように「あ!先生、今日は夜ご飯までは煙草は控えて下さいね。随分とお吸いになられているようなので…!」と声をかける。咄嗟に出た言葉は今までの長い月日お世話役をしていた性分からなる癖で、一息零し見送って、)……─失礼します。(あの後お茶を出した後は溜まった洗濯物掃除等の家事を全て一通り片した。そうしている内にあっという間に夜になって、夜ご飯は焼き魚を用意、配膳。その間昼から一度も外には出て来てない先生、一言かけ入室した先で、疲労の色が見え隠れ。晩御飯のご用意が出来ました、と声をかけて)

  • No.253 by 東雲 藤吉  2019-09-18 09:38:42 




…、…其処に置いておいておくれ、後で食べる。
(背中を追って来る相手の言葉には特段反応を示すことはなくそのまま書斎へと。書きかけの原稿用紙と硯に置かれた筆を一度眺め溜息を吐く、同時に自分の中に燻っている何かを感じるのが嫌で、何かに追われるように筆を執り。不器用な小説家は、書き物に溺れる以外の感情の忘れ方を知らない。自分でも正体の分からない焦りとも苛立ちとも取れない妙な感覚、それが自分の中にあるのが不快で躊躇なく煙草の箱に手を伸ばし、一本を口に咥えると火を付けた。手を止めれば考え出してしまう、考えることで得体の知れない感情の正体を知ってしまう事も怖かったのかもしれない。相手の声がして不意に物語の世界から引き摺り出された時には辺りは暗く、文字を書き連ねた原稿用紙は机の上の一画に積まれていて。締め切り直前などには此れまでも書斎で食べる事はあったが、此処まで持ってきて貰うよう頼むと再び原稿用紙に視線を落とす。翌日以降の食事も部屋に持ってきて貰うよう頼むばかりで、ほとんど部屋から出る事も相手と顔を合わせる事もなくなり、食事にあまり手をつけないまま膳が襖の前に置かれている事もあり。時折交わす言葉の言葉尻も冷たいもの、相手を避けていることは明らかだった。)


  • No.254 by 棗 総一郎  2019-10-02 01:49:40 



…あ、あの。先生が御多忙なのは重々承知ですが、一度原稿から離れて、お食事されませんか。
(自宅に帰って数日が経った。その間、相手と視線が交わった回数はきっと片手で数えられる程度だろう。会話だって、必要最低限の物ばかり。ある日の夕食を作っている最中、カレンダーを一瞥。締切日から逆算して、ここ数日篭っては執筆を進めていることを考えると、たいそう余裕のある進行具合であろう。相も変わらない態度に、一人でいると溜息さえ出てくる。しかし本来ならば、自分はお世話役として側にいる身。お食事は取れているし、煙草の数もやや増えてはいるがお声掛けで何とか許容範囲に収まっている。家事は滞りなく進んでおり、仕事としては何ら支障はない。なのに、心のどこかで寂しさを感じているのは別の関係性を求めてしまっているのだろうか、はたまた気の迷いなのか。知る由もなく、あからさまに避けられている理由も考えれば考えるほど分からない。単刀直入に聞くしかないと夕食は居間に配膳、執筆部屋をノックして)


(2週間遅れて申し訳ありません。10月からペースを早めに返信出来たらと思います。毎回の不定期更新ながら返信して下さる事、大変感謝致します。
上記にて耐えきれなくなった棗くんからお声掛けさせて頂きました。ここから会話を進める中で、彼自身、恋心に気づく流れにいたしたいと思います。

  • No.255 by 東雲 藤吉  2019-10-05 22:58:45 




──お前さんの仕事は、私を執筆に集中させる事だろう。
(執筆に没頭しては、彼の呼び掛けやノックの音で意識を引き戻される事をここ数日で何度繰り返しただろうか。灰皿には煙草の吸殻、スランプの時に比べればまだ落ち着いて居るが普段よりは明らかに多い。机の上に溜まる一方の原稿は、既に締め切りまでに求められているものをゆうに超えているだろう。一日中部屋に篭って執筆を続ける事の連続で疲労も相当に溜まっており、肩の凝りと頭痛とに苛まれていて、其れもまた苛立ちの原因になっていて。食事を、という声にも振り返る事はなく、眼鏡を外して眉間を指でほぐしつつ、少しの間を置いて返した言葉はたったのそれだけ。食事を取る取らないというよりも、執筆の邪魔をするつもりなのかとでも言うように冷たい言葉を突きつけただけで。)

(お返事ありがとうございます!そうなんですね、それは嬉しいお知らせです…!また少しずつ一緒に話を紡いでいきましょう!
展開もありがとうございます。相変わらず冷たい先生ですが、頑固かつ寂しいだけなので笑、ここで話を進めて頂ければと思います。その中でこちらも自分の気持ちを理解して行ければ良いのかなと!)

  • No.256 by 棗 総一郎  2019-10-16 02:48:00 



…執筆に集中して、かつ、心身ともに健康でいられるように、お仕えしております。
(此処まで来ても交わる事のない視線と、向けられた言葉は冷たい刃となって自身の心を抉った。ずきん、とした精神的な痛みを胸に、それでも心なしか痩せていく姿が心配で、はっきりと上記を告げる。帰省前と後であきらかに違う態度、帰省中に何かあったのかと思っていたが、ここ最近の様子から鑑みるに自分自身が影響しているのではとかんがえる。「…失礼ですが、最近の先生は、どこか苦しそうで、見てられません。僕が帰省から帰ってきた頃からです、…僕自身が原因と仰るのなら、覚悟していますので、それ相応の対処を、……お願いします。」と真っ直ぐに背中へ視線を向け告げる。対処、すなわち解雇すらも覚悟の上。全ては先生の為、と自分に言い聞かせる。途中、離れたくないという本音が、たった一言お願いしますとの言葉を紡がせるのを邪魔をした、)



( 度々背後から失礼します。
大きな台風が過ぎましたが、如何お過ごしでしょうか。地域によって被害が大きく異なる為、貴方様が無事でいることを心よりお祈りしておきます。此方の方は、何とか無事に乗り換え被害もなく、過ごしております。返事等、ご無理をなさらず…気長にお待ちしてます。

  • No.257 by 東雲 藤吉  2019-10-17 12:41:21 




…私がお前さんの任を解けば、それで満足なのかい。
(肩こりから来る頭痛だろうか、ズキズキとした痛みに、相手に背を向けたまま眉間を抑えつつ目を閉じる。思考も言葉も、今は互いに完全にすれ違っていた。自分に非があるのなら、と彼が紡いだ言葉すら、穿った見方をしてしまう。自分から出て行くと言い出すのが忍びなくて、此方から任を解くのを待っているのだろうか、と。暫しの間を置いた後、ようやく椅子を回し相手と視線を合わせる。しっかりと顔を合わせるのはいつぶりだろうか、疲労の色濃いやや気怠げな鋭い視線が相手を見つめた。出て行くと決めていながら、決して自分からは言い出さない彼はひどく酷だ。そんな事を思いつつ、煙草に火を付けた。出て行け、と口にすれば彼は愛すべき女性の元に向かい二度と此処には戻らないと確信していたからこそ、好きにしろ、という月並みな言葉を告げただけで、彼を突き放しきれずにいて。言葉少なで、彼と向き合えないその不器用さが、そもそも根底の事実の認識が間違っているという事に尚も気付けなくしている事に、本人は気づいていなかった。)
──第一、私たちの間に契約なんぞ存在しない、お前さんの好きなようにすれば良い。



(/ ご心配いただきありがとうございます…!私が今住んでいる地域は夜のうちに過ぎ去ったようで何事もなく、無事に乗り切りました。テレビなどで見ると各地相当に被害が大きかったようで…背後様もご無事で何よりです。昨日で担当していた仕事が一段落した事もあり、またもやお待たせする暇もなくのお返事となってしまい恐れ入ります、!)

  • No.258 by 棗 総一郎  2019-10-18 15:50:46 





─…、嗚呼、そっか。
(久しく交わった視線は、嫌に鋭く、疲労感交じりのものだった。その裏腹に交わった視線が妙に嬉しくもあり、向けられた事実に早くも感情が混乱する。先生の仰る通り、2人の間に正式な紙面による契約はない、全て口頭での口約束でここまで来た。2人を繋ぐ、確固たるものはない。改めて自覚すると、自分と先生はいとも簡単に離れる事が出来る事実が1つ増え、悲哀の気持ちが芽生えた。最初は先生の作品が好き、という率直で単純な理由だけだったのに、今は違う。それだけは前から気付いていた。ただ逃げて居ただけで、今ならすとんと落ちてくる。自分が先生に対して、恋心を抱いている事が。ふと自覚した気持ちに、思うわずぽつりと上記の言葉と同時に、一筋涙を零した。ただでさえ同性同士というのは理解し難い世の中だ、このまま居て、もし、気付かれとして、先生の足枷となるような事を増やしてしまう。最初から決まっていた、このまま一緒に居てはいけないではないか。悲しくて、2回目となる涙も、これで最後かと、言葉は止まらず。)……好きなようにしていいんですか。でしたら、僕は先生のお側から離れるつもりはありませんよ。6年前、ここの戸を叩いた時から、気持ちは変わりません。…ここを離れるときは、先生からのお言葉に従うのみです。



(返信ありがとうございます。私の方も、同じように一晩のみで被害は特に出ておりません。ご無事で安心しました。
物語の方向について、棗君の方は恋心に気付いた場面を投稿させて頂きました。先生の方の気持ちの流れはお任せ致します。

  • No.259 by 東雲 藤吉  2019-10-18 23:45:17 




──どうして……私を置いて、出て行くんじゃあないのかい。彼女と、一緒になるんだろう。
(吐き出した紫煙の奥、相手の頬を滑った涙を見て、あの雪の日を思い出した。初めて彼の涙を見たあの日も、自分は彼に出て行け、と言葉を突き付け、同じように、心の隙間を埋めるかのように煙で身体を満たしていた。思えば彼と言い争いをするようになったのは此処数年のこと、いずれも自分が機嫌を損ねて、その後も引くに引けなくなり彼に手を焼かせていた。今回これ程までに彼と向き合う事を拒み殻に閉じ籠った理由、其れが「独占欲」である事には薄々気付いてはいたが、形式上主従関係にある彼に抱くべき感情では無いと自分に言い聞かせていた。彼の流した涙の理由は掴みきれていなかったが、また彼を傷付けてしまったと思ったし、少なからず動揺した。あれ程に鋭い言葉で、視線で、彼を遠ざけたのは自分だと言うのに。それなのに彼の口から出たのは、まだ自分の側に居たいということ。予想とは異なる相手の言葉に驚いたように彼に視線を向けた。思わず紡いだ言葉に、無意識ながら正直な気持ちが現れていた。自分は、彼に置き去りにされてしまう事をずっと恐れていたのだ。彼が自分から興味を失い、他の誰かと姿を消してしまう事を、妬ましく思っていたのだ。その気持ちが何なのか、まだ彼のように明確に理解はしていなかったが、言い知れぬ感情が胸の内に渦巻いているのは確かだった。)


(/ 棗くんが自らの感情を認識する場面展開、ありがとうございます。先生もようやく棗くんの言葉で、自分の思い違いだった事に気がついて、胸の内にある独占欲についても理解するという流れにしてみました。現段階では恋心、とまでは理解できていません。ただ棗くんが大切で、自分以外に興味を持って欲しくないという我儘な状態です笑 認識としては棗くんの片思いのまま少し話を進めても良いですし、先生も恋心に気づき両思いで進めても良いと思うのですが、どちらが良いでしょうか?今後のストーリーも悩みどころですね。)

  • No.260 by 棗 総一郎  2019-11-06 18:45:19 



…その話は、とっくの前に、丁重にお断りしましたよ。
(お世話役とあろう者が、作法も礼儀もなく、つたう涙を、袖で、まるで叱られた子供のように乱雑に拭う姿が、心の余裕の無さを表しており、心がきゅっと詰まるのを感じた。ただ、恋心を抱えたまま側にいる心苦しさもあって、どちらにしても居るべきではないのではという気持ちもあるが、今ばかりは自分の正直な気持ちが勝ってしまい、先生の目をまっすぐ見つめた。その表情は、眉もやや下がり、悲しみも含まった表情で、)僕の居たい場所はいつだって決まってます、…先生。貴方の元なんです。

(またまたお返事遅くなり申し訳御座いません…;!
どちらにしても先生の心情なので、貴方様が動かしやすい方で構いません* どちらの流れも、素敵でわくわくします**取り敢えずはこの勢いのままお見合いは断ったとお話しをして、お互いのモヤモヤが取れた所でここでは仲直り、また普段の生活に戻るが気持ちの変化も互いにあり、照れも入ってからどこか余所余所しかったり…なんてもどかしく甘酸っぱい流れも良いですし、そこにたまに少しのギャグ要素を加えて、両片想いのような、空振り場面を入れても楽しいですね*

  • No.261 by 東雲 藤吉  2019-11-08 15:50:33 




──私は、てっきり……お前さんが、居なくなると思って──…
(哀しげな色を浮かべた相手の瞳は、また涙の粒が零れ落ちそうな程に危ういもの。続いて聞こえた言葉は、自分が頑に聞きたくなかった筈の内容とは正反対のもので思わず数回目を瞬かせた。見合いを断って居たなどと、予想だにしなかったのだ。此れ程までに傷付けられても尚、側に居たいと言う相手の何と健気な事か、そしてこの数週間勝手な思い込みでどれ程彼にきつく当たっただろうか。言い訳のような言葉が零れるのと同時に指の間で紫煙を立ち昇らせる煙草は既に吸殻が幾つも捨てられた灰皿の中へと。彼はもう泣いては居なかったが、いつも気丈な相手が子どものように乱雑に涙を拭った姿が、此方を見つめる涙に揺れる瞳が、自分の過ちを認識するには十分なほど傷付いて見えた。目の前に立ったままの彼の手を咄嗟に引き、自分の肩口に抱き寄せたのは、これ以上泣き出しそうに弱々しい彼の姿を見ていられなかったからだろうか。自分でも行動の理由は判らぬままに、子供をあやすように彼の後頭部を軽く撫でては、「悪かった、」と小さく呟くように謝罪の言葉を。)

(いえいえ、お返事いただけただけで嬉しいです!^^*そうですね、この場面は無事仲直りにしてその後のちょっと甘酸っぱい展開に移行していきましょう!ギャグで言えば恋心とまでは認識していないけど、これまではツンばかりだったのが少しだけ棗くんにデレたり、恋心を自覚してしまった棗くんを余計にやきもきさせる先生というのも面白そうです!笑)

  • No.262 by 棗 総一郎  2019-11-21 23:33:14 



…、はなから決まっていました。僕は、僕は…
(ぐらり、と揺らぐ視界とバランスを崩す体を受け止めたのは温かさ。其れに絆され、つい自分の気持ちを表す言葉を言いそうになるのをぐっと堪える。ふと後頭部に添えられる優しく包み込んでくれる手に、そっと目を閉じ一考。恋心を自覚したとは言え、性別立場年齢を考えると自分達に立ちはだかる壁は多すぎる上、一方的な想いをぶつける訳にもいかない。しかし知ったからには意識してしまうだろう。自分に出来る事は今まで通り、自然に、先生のお役に立てるよう振る舞うだけ。そこに余計な感情を挟んではいけない。これからもお側に置いて頂けるという事実に嬉しさと切なさが入り乱れる感情から逃れるように、今だけは先生の温もりに甘えて「…申し訳ありません。」と静かに零した後、やや遠慮気味ながらも背中に伸ばした腕で着物をきゅっと摘んで、)


(そう言っていただき、有難うございます。嫉妬ネタいいですね!告げる訳にもいかない上、恋仲になってもいないのであまり干渉も出来ないけど気になって気になってついやきもちやいてしまうお世話役…ぜひ、その展開しましょう!

  • No.263 by 東雲 藤吉  2019-11-28 22:08:27 



…夕食が冷めてしまうね。悪いけど、お茶を一杯貰えるかい。
(着物を軽く握る相手の髪を撫でて、どれくらいそうしていただろうか。謝罪には応える事はなく、少しして彼を解放すると、彼の目尻に出来た涙の筋を軽く指で拭ってやりつつ呼びに来てから随分と時間が経ってしまったと思いながらそう言って。安堵からなのかどっと疲れが押し寄せて息を吐くといつもならお茶は食後なのだが先に茶を要求しつつ、机の上に溜まった大量の原稿用紙はそのままに立ち上がり、軽く首を捻りながら居間へと向かい。意固地になって書斎で食事を済ませる事が多かったため、居間で食事を摂るのは隋分と久しぶりの事。自分の定位置に腰を下ろすと食卓に並ぶものは相変わらず自分の好みのものが多く彼の優しさが身に染みるようで、今更ながら自分の早とちりと大人げなさが気恥ずかしく、再び溜息を。)


(物語が始まってから一周年ですね。いつもありがとうございます。そして今後とも宜しくお願い致します!
そうしましょう!例えばですが、担当編集が長期休暇なり入院なりしてしまいその代わりとして短期の担当になった編集さんが、棗君と同い年くらいでしかも先生愛の強い人だった…とか、弟子にして下さい!みたいな小説家志望タイプか、はたまた追っかけ女子みたいな存在とか…棗君のライバルになり得るような人物の登場が無難でしょうか?)


  • No.264 by 棗 総一郎  2019-12-13 22:31:40 



…失礼致しました。すぐにご用意致します。
(しばらくは温もりに甘ては、髪や頬を伝う手の感触の余韻に浸ら。離れても尚触れられた場所は熱さえ帯びているような気もする。しかしいつまでも惚けていては仕事にもならない、気を引き締めて、言われた通り熱い緑茶を2人分用意して、夕ご飯を配膳する。向かい合わせに鎮座、「今日は新鮮な鰆が売っていたので、塩焼きにしました。」と言いながら手を合わせる。いつも通りと言えばいつも通りの光景だが、久しいのも事実。当たり前であった日常が、こうも幸せだったのだと改めて実感しては1人でに笑みさえ溢れ。)



( 1年、あっという間でした。移りゆく季節を貴方様、そして先生と過ごせた事とても嬉しく思います。今後とも末長く宜しくお願い致します…!
ライバル!とても燃える展開ですね!先生愛の強い同い年の女の子で、棗君と同じく恋愛感情も持っており…な子だと、お見合いの時とはまた違う葛藤もあって楽しそうですね!

  • No.265 by 東雲 藤吉  2019-12-29 14:13:13 




ん、魚は塩焼きか西京焼きに限る。
(熱い煎茶を受け取ると口にして、ようやくほっとひと息吐く事ができて。自分の勘違いと嫉妬心のせいで暫く食べられていなかった相手の腕を振るった料理を前に手を合わせると二人で食事を始めて。旬の焼き魚は好物で、鰆にも箸を付けると口に合う味に些か満足そうな表情を。二人で話をしながらの食事は久々で、かつ相手がこれからも此処に留まると分かった今、これまで拗ねていたのが嘘のように分かりやすく機嫌は良くなった様子で。──突然電話が鳴ったのは食事を終えようとした頃で、時計に視線を向け。出版社からだとすれば、この時間に掛かってくる電話は、直近で言う代わりの世話役の話も含め良い内容であった試しがない。相手に電話に出るよう促しつつ茶を啜り。)
…出てくれるかい、面倒事じゃ無ければ良いけどね。


(此方こそ、これからも末永く宜しくお願い致します!
いいですね、では現在の担当者が長期休暇で1ヶ月代わりの人が担当を任される事になり、その人が棗君と同い年の女性で、先生の作品が好きで編集になることを決めた、というくらい愛が強く、実際に直接関わる事で一層本気の恋愛感情を抱くようになってしまい…というような感じにしましょう!
自分の作品を好きなだけあって指摘や感想も的確で、人見知りが激しい先生も割と受け入れていて、というような感じで棗くんの嫉妬を誘えればなと…!電話は、担当が1ヶ月変わる旨と代わりを務める担当者の概要を伝える内容というイメージでお願いします。)


  • No.266 by 棗 総一郎  2020-01-08 23:10:34 



ご馳走さまでした。…はい、分かりました。
(不意に鳴り響く音に、すくっと立ち上がり電話を取る。聞きなれた声は先生の担当の方で、長期休暇を取る事になりその間の代わりの担当が今日挨拶も兼ねて来訪すると、の事。手短な電話、「-…はい、…嗚呼、そうなんですね。分かりました。お伝えしておきます。」と静かに切る。代わりとなる担当の方の性別や年齢までは事細かに聞いてはおらず、長年世話役をやっていたが担当が変わることは度々あった。今回の事を、特段きにする訳もなく、先生の元へ戻る。せっかくの機会、先生と2人で顔合わせをした方が新しい方も心の準備が出来るだろう、尋ねかけ、)担当の方が長期休暇を取られるそうで、1ヶ月だけ別の方が代わりに担当して下さるそうです。今日午後、原稿の受け取りの際ご挨拶にお伺いするそうで…先生も、もしお手隙でしたら一緒にどうでしょう。

(遅れましたが、明けましておめでとうございます。
マイペースながらも棗くんと先生のお話がこんなにも長く続きました事、とても幸せに思います。今年も変わらぬ日常を紡いでいけたらと思います。
場面展開の文ありがとうございます。同じような気持ちを持った異性となると性別の葛藤もありそうですね!もし可能であれば、女性の気持ちには気付いていない先生は、仕事の都合上話している棗くんと担当代理、その場面を見ては、なぜかもやっとした気持ちになりつつ…なんてすれ違い要素を含むなんてなあでしょう?先生が恋心に気付く場面はここでもその他でも、お任せ致します!

  • No.267 by 東雲 藤吉  2020-01-11 12:27:56 





…嗚呼、そんな事かい。煩く口出ししてくるような人間じゃ無ければ誰になろうと構わないけど…家に来るって言うなら、名前くらいは聞いておこうかね。
(居間に戻ってきた相手からの報告に納得したように頷きつつも、本人としては担当が一ヶ月変わる事など大した問題ではないようで。現に担当とのやりとりは何かと相手に仲介してもらう事も多く、直接関わる機会と言えば家にやってきた時に話をしたり資料探しを頼む程度。担当の事は信頼しているとはいえ、過度に干渉したり注文を付けたりしてこないからこそ上手くやれている面もあり、自分のスタイルに口出しをしてくるタイプでなければ特段こだわりは無いと言いつつ、家に来るというなら挨拶くらいはと了承して。担当が来たら呼んで貰えば良いと、執筆に戻る旨伝えつつ立ち上がり。)
少し執筆に戻るから、来たら声を掛けてくれるかい。今回渡す分を纏めておかないと。


(明けましておめでとうございます!今年も変わらず、2人の日常を一緒に紡いでいける事が楽しみです。
明るくて愛情表現もストレートで、どことなく初めて会った時の棗君と同じ印象を受ける女性編集者、というイメージで動かしていきますねー!
良いですね!そのモヤモヤとした気持ちはやっぱり嫉妬に近いもので、自分が何かと相手に対して独占欲を抱いてしまう事に悩む…というのも良いかもしれませんね。後に恋心と気付くのは、例えば以前の棗君の家出と反対に、頭を冷やす為に棗君に何も告げずに家を出てしまい、普段一人で外に出る事など滅多にないため棗君が心配して探し回って…とかの末に、胸の内の感情をぶつけるとかも良いかなあと画策しています!)


  • No.268 by 棗 総一郎  2020-01-12 03:20:06 



そうだ、せっかくなので夕食にお誘いしませんか?これも何かの縁です、短期間ではありますが、同じ作品を作り上げる1人として歓迎致しましょう。
(現在担当に着いている方は数年と決して短くはない方で、先生の事も分かっているであろう。それに1つの作品が世に出る過程には、色んな方がバックアップした上で成り立っている。その為には互いの協力が必要不可欠、自分も最初働き始めは毎日緊張と不安で一杯だった。きっと新しい方も同じ気持ちを抱えているであろう、親睦を深め少しでもほぐし、働きやすい環境を整えるために今自分が出来ることはおもてなしする事だと考えた。先生に確認を取った後、1人になっては、こうしてはいられないとやる気満々で、買い出しから仕込みまで、済ませた頃にはあっという間に夕刻に。ふと鳴るはベルの音、)─はい、今開けます。…あ、今日は。世話役の棗総一郎と申します。宜しくお願い致します。
(目の前には見慣れた担当と、その隣に自分と同い年くらいであろうか綺麗な女性が1人。深々お辞儀と、自己紹介を済ませば相手方も笑顔で応えてくれて、「宜しければどうぞお上り下さい。……今、先生をお呼び致しますね。」とリビングへ通す。お茶を人数分用意、執筆部屋へ向かい、先生へ来訪のお声掛けを行なって。)



(此方こそ、宜しくお願い致します!
とてもいいですね、棗くんも最初は自分と重ね懐かしいなと微笑ましく思っていましたが段々とヤキモチにも似た感情が芽生え…という流れでいこうと思います。先生の方の流れは了解致しました、とても楽しみです。*

  • No.269 by 東雲 藤吉  2020-01-12 14:28:14 




(相手の思いを汲んで会食の提案を了承すると、代理の担当を歓迎すべく腕を奮う相手に其方の準備は任せ再び部屋に戻ると筆を進めて。一方、約束通りの時間に屋敷に到着した編集者たちは居間に通されていたが、肝心の女性編集者は落ち着かない様子。屋敷の立派な門構えに、迎え入れてくれた人の良さそうな世話役を名乗る青年、そして少しお香の香り漂う整頓された室内。憧れの先生の住む所と思えばその全てに感動してしまい、ピンと背筋を伸ばして座りながらも緊張した面持ちで。呼びに向かった相手の足音と共に静かな足音が聞こえて居間に入って来たのは長年憧れ続けた先生本人で、「ご苦労様です」というなんの気ない声に本物だという実感が湧いてきて思わず感動を露わにしつつ、ガタンと立ち上がり。尻尾があれば左右にブンブンと振っていただろうというくらいに瞳を輝かせて挨拶を。)
し、東雲先生…!一ヶ月代理の担当を務めます、三木梓と申します!私、先生の大ファンで…まさかこんな幸せな機会が自分に訪れるなんて、信じられないくらいです。先生に憧れてこの業界に入ったようなものなので、感動しちゃって…新作も、何回も読み直しました。特に好きなのは「鶯の夢」で、言葉のひとつひとつが本当に綺麗で切なくて…毎日持ち歩いてます!彼処の表現も──
(三木、と呆れたように隣の編集者に呼ばれて我に帰ると興奮して喋りすぎてしまったと慌てて顔を赤くして「一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします!」と付け足して再び座り。その様子を見ていた本人の表情は、一見しただけでは分からないがどことなく普段よりも優しさを感じるもの。全く同じようなことが7年ほど前にもあったと、相手が直談判に来た時の様子と目の前の彼女が重なって見えていて。その後は腰を下ろして当たり障りのない挨拶を。)
…随分と威勢の良いお嬢さんだ。分からない事はこっちの総一郎に聞いてくれ。

(昔の棗君を彷彿とさせる感じの女の子にしてみました!結果的に二人の距離を縮める役割を担ってもらいましょう…!
二人の想いが通じる瞬間も楽しみですね*)


  • No.270 by 棗 総一郎  2020-01-28 15:40:46 




─、短い間ですが宜しくお願い致します。
(来客用の湯のみ2つと先生と自分の分、計4つの緑茶を淹れてお出しする。見慣れた編集の方に、齢は同じくらいの女性の方。先生を前に、瞳に緊張と感動の色を滲ませながら、並べられた言葉。思わず、自分もまたあそこの場面ですよね…!なんて相槌が溢れそうになるのをぐっと抑え、ふと昔の自分を脳裏に。大好きな作品の魅力を、作者本人に語れる事の幸福感に密かに共感を覚え、微笑みながら挨拶を。それから、業務の引き継ぎをメインに事務的な打ち合わせは進みあっという間にお外は日が落ちる時間に。話もまとまった所で、こちらから提案を投げかける。)あ、もし三木さん達がよろしければ夕ご飯を食べていかれませんか?僕の手料理なので、大層なものをお出しする事は出来ませんが…旬の食材をご用意しましたので、素材はピカイチの、はずです。親睦会の意も込めて…なんて。(来客に手料理を振る舞う事など殆どない為、腕は振るったつもりだがやや自信に欠ける気持ちも反面、旬の食材を揃えているのできっと大丈夫だと言い聞かせる。了承得ると、お待ち下さいと既に調理済みの物を食卓に配膳していく。円卓の真ん中に、鍋敷きと大きな鍋に、あたまに取り皿と、小鉢諸々並べてゆき。)冬が旬の、金目鯛を使った塩鍋に、こちらがほうれん草とじゃこを使った和え物と、蕪と柚子の煮物です。


(お待たせ致しました。夕飯までの流れを作ってみました。三木さん、とても愛らしくて魅力的な女性です*想いが通じる場面、とても楽しみです!

  • No.271 by 三木 梓  2020-02-10 00:55:40 


わあ…!これ、全部棗さんが作られたんですか?こんな豪華なお食事、お店でしか見たこと無いです…!ありがとうございます、頂きます。
(初めての憧れの人との打ち合わせは緊張もあってかあっという間に時間が過ぎ、先方のご厚意で夕食をご一緒させて貰う事になれば運ばれてきた料理の数々を前に感動した面持ちでそう言って。豪華だが決して派手さはなく、旬の食材にこだわった綺麗な料理の数々に感動しきりで。やがて全員が席に着くと箸を進め談笑しながらも、考え事を始めるとつい目の前の事がおろそかになってしまうのが悪い癖。時折食卓を挟んで向かいに座る先生にちらりと視線を向けては、憧れの人と一緒に食事をしている現状に頭が追いつかず、思わず惚けたように先生の所作を見つめていて。視線を感じたのであろう先生が此方に視線を向けそうになると慌てて視線を逸らして箸を進める事を繰り返しては、今度こっそりとサインをお願いしてみよう、なんて考えながら柔らかく煮えた金目鯛の綺麗な白身を口に運んで。一方、明るく朗らかな印象の世話役の彼は自分たちが話しやすいようにとさりげなく会話をリードしてくれていて、その様子を見ながら、優しくて料理も得意な彼は先生と毎日一緒に暮らしているのだと再び自分の世界に入りかけては、羨望とも尊敬とも付かない眼差しを彼に向けていて。)


(ありがとうございますーー!こちらは、時々話を忘れて自分の世界に入り込んでいる三木さんで続けてみました!先生と棗君に向けているそれぞれの視線も、2人の受け取りようによっては何とでも解釈できますからね!笑
先生は黙々と食事をしながらも目敏く棗君への視線には気付いて、三木さんが棗君に一目惚れをしたのではないだろうか、なんて考えに既に向かっているかもしれません*笑)


  • No.272 by 棗 総一郎  2020-02-23 03:12:32 



次の新刊も、心待ちにしております。
(何時もは2人の食卓も、倍の人数となると賑やかさも増す。元より、騒がしい場は好まない先生も、担当の方と代わりの女性の穏やかな賑わいに悪い気はしていないご様子。寧ろ、時折笑顔のような物も見られて、安堵の気持ちを胸に、釣られるように笑って。お魚を摘みながら、女性の方を見ると視線は先生の方へ向けられており、交わろうとすると逸らして。そんな一連の流れを眺めては、ふと自分と同じ感情を持っているのかな、なんて先走った思い。齢変わらない立場だが性別が違うだけで、こんなにも絵になるんだと勝手ながら1人静かに落ち込みかけるが、ぐっと持ち直し話に加わる。そうこう話し込んでいる内に、あっという間に時間は過ぎた。19時を回る頃には、下膳し食後の緑茶とちょっとした甘味を提供。女性の方をあまり遅くまで残してはと自分なりの気遣いから、言葉投げかけ。)…お時間は大丈夫ですか?楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいますね。夜分遅くまで、引き留めてしまい申し訳ありませんでした。(頬をぽり、眉下げ笑いつ、)


(初期の棗君のような初々しさがとても眩しいです…!視線一つですれ違う心…繊細なもどかしさ、がとても良いです*

  • No.273 by 三木 梓  2020-02-27 23:50:19 



──…、とんでもない!今日がずっと続いて欲しいくらい、本当に幸せな時間でした…お料理も全部美味しかったです。ご馳走さまでした。
(美味しい料理の最後に甘味と煎茶を戴き、料亭でフルコースを食べた時のような満足感を感じながらほっと息を吐いて。先生も席を立つ事なくこの場に留まって下さるものだから、ついお茶を都度注ぎ足して貰いながら食事を終えても変わらず会話には花が咲いていて。やがて会話が途切れたタイミングで、なんの気なく目の前の先生が煙草を咥え火を付ける動作に思わず目を奪われたのは一瞬の事。担当するとしてもこれまでは同性の先生が多かったこともあってか、普段あまり嗅ぐ事のなかった煙の香りにも、どうしようもなく心動かされた。大好きな小説を生み出した憧れの人、手の届かないはずだったその人をすぐ近くに感じる事のできたこの数時間で、長年抱いていた憧れや尊敬の念はその感情に留まらなくなりそうな程に膨れ上がっていた。此方を気に掛けてくれる言葉にはっとして時計を見遣れば思いの外時間が経っていた事に驚きつつ、最高のもてなしをしてくれた彼にお礼を述べて。いつまでも浮かれた気分ではいけないと再び気を引き締めて、同行の編集者と共に帰り支度をすると次の予定を伝えては深々と頭を下げて。)
1週間後に、進捗を伺いにまた来ますね。改めまして、短い間ではありますが、これからお世話になります!


(棗くんに似てる、という所が先生的にもつい可愛がってしまうポイントですね!笑 今後先生にしっかりと恋愛感情を抱きそうな雰囲気の編集さんですが、先生と棗君とお互いが彼女を通して嫉妬を経験して、同じく彼女を通してお互いの感情に気づくという過程が非常に楽しみです!)

  • No.274 by 棗 総一郎  2020-03-14 09:40:45 




宜しくお願いします。帰り道、気をつけて下さいね。
(頭を下げる彼女に此方も、頭を同じく下げて。玄関先まで見送り、彼女と先生が一言二言交わすのを見守り、簡単ながら再度挨拶を。角を曲がり見えなくなるまで、見送るとふと先程の事を思い出した。お時間は大丈夫か、問おうと視線を彼女に向けると、彼女の視線は先生に釘付けだった。恍惚とした輝きを纏う視線、その瞬間は先生と彼女が主役の空間だった。太陽のように明るく、真っ直ぐで、一生懸命で、正直な性格に、彼女のような方が先生の隣に居て欲しいな、と感じた。傷心の気持ちは少々、すとん、と気持ちが落ち着いて、「…すごく、誠実で明るい方でしたね。」と微笑ましく、笑ってみせて。)




(たびたび遅れて申し訳ありません…;
お互いの感情に気づく瞬間が楽しみでたまりません!*

  • No.275 by 東雲 藤吉  2020-03-15 23:06:43 



どうにも、誰かさんの面影が重なって仕様がないお嬢さんだった。
…お前さんもそう思っただろう。
(彼女の後ろ姿を見送り少し冷えた夜の空気に着物の袖口に腕をしまいつつ、玄関の戸を閉めて振り向いた相手の好意的な言葉を聞いては笑みを浮かべて。暖を求めて居間へと戻りながらも、おそらく相手も同じ事を感じていただろうと同意を求め。時折感じた彼女の視線も、話している時の僅かに上擦った声も、小説の話をするときの輝いた瞳も、彼女の仕草のひとつひとつに過去を思い出して重ねてしまうのは自分だけだろうか。お互いに「尻尾を振っているのが見えるような」という比喩は心の内にしまっておこう。自分の小説をよく知ってくれているというのは担当としては非常に心強い事、相性の面でも心配は無さそうだ。加えて相手との年も近く話も合うようで、その点も問題はなく現時点で気を揉むような要素は無く、初顔合わせにしては珍しく機嫌も上々だった。)

(お気になさらず。小説家にお付き合い頂き、のんびりとでも一緒にお話を紡いで行けることが嬉しい限りです!)

  • No.276 by 棗 総一郎  2020-03-28 09:31:03 



━…温かい緑茶をお持ちしますね。
(振り返った先で柔こい表情の先生に、微笑ましくもあり、自分以外を対象に笑顔を見せる姿は珍しく、彼女の温かな人柄を一段と感じた。自惚れていた感情を押し込んで、袖口に腕をしまう姿に、お身体を冷やしてはいけないと執筆部屋に戻るであろう後ろ姿に上記の声かけを。その後、緑茶を部屋まで届けに行った後は、夕食の後片付けと、翌日朝食の下準備を済ませ、いつもと変わらない日が終わって。)…今日の予定は、担当の方が13時に進捗を確認しに伺います。如何なさいますか?(あれからあっという間に1週間が経ち、朝食後の一息に本日の予定を述べる。担当が家に来る事は珍しくなく、先生の進捗によっては伝言を貰い自分が対応する事もしばしば。可能であれば彼女が担当となってからは初の対面、先生が相手をした方が良いのでは、とやんわり告げつつ、首を傾け、)


  • No.277 by 東雲 藤吉  2020-04-09 23:53:25 



…嗚呼、今日が初仕事だったね。来たら声を掛けてくれ。
(今朝は起き抜けに執筆を始めたのか、寝巻きの浴衣に羽織を掛けただけの格好で机に向かって居ては今日の予定を伝える相手の声を背中に聞きながらも原稿に視線を落とし筆を進めており。カレンダーに目を向けると今日が彼女の初仕事の日だと思い出した様子。声を掛けるように、という反応の時は自分で応対する場合が殆どで。編集者との打ち合わせがある事を失念していたのか早々に着替えなければならないと、些か面倒臭そうな反応を見せ。一度執筆部屋に来て筆を執ってしまうと自室に戻るのは億劫なもので、相手に着物を持って来て貰うよう頼み。)
…来客があるんじゃあ、いつまでもこの格好で居る訳にもいかないね。悪いけど、着物、出しといてくれるかい。

  • No.278 by 棗 総一郎  2020-04-23 17:26:40 



承知しました。では、来訪次第お声かけ致します。
(約束の時間まで幾分かあり、此方も家事は早々済ませておくことにしよう。ふと、相手に声をかけられると振り返る。他所行き用の着物姿は案外珍しく、思わず笑みこぼれつつ了承。)はい、分かりました。お持ちしますね。(別室にある棚を開けると、様々な色・柄の着物が並んでいる。どれも高価な物で、一つ一つ丁寧に保管されており、その中から自分の目利きで選択。春らしいもの、と手に取ったのは長春色の差し色が入った着物。初仕事であり、彼女はきっと緊張するだろう、柔い色で少しでも和やかな雰囲気作りにでもなればと思案も一つ。手に持ち、静かに戸を開け、鏡のすぐ傍に置いて。)ご用意致しました、こちらに置いておきますね。

  • No.279 by 東雲 藤吉  2020-05-06 03:08:20 



嗚呼、ありがとう…おや、良い色を選んだね。こういうセンスは昔からお前さんには敵わないよ。
(程なくして戻ってきた相手の声に一度筆を止めて振り返ると、鏡の傍に掛けられていたのは久しく袖を通していなかった春長色の差し色が入った着物。今の季節にも今日の場にも合う選択だと納得し乍、気遣いに長けている相手だからだろうか、着るものからもてなしの食事、出掛ける際の手土産に至るまで、昔から時と場合に合ったものを選ぶセンスは自分よりも光るものがあると素直に感心し。先に着替えてしまおうと鏡の前で着物に袖を通すと改めて着るもの一つでも心持ちがしゃんとするのを感じつつ帯を締めて、)

  • No.280 by 棗総一郎  2020-05-20 20:36:02 


有難う御座います。先生はどんなお着物もお似合いになられますね、今着ているお色もとても似合っています。
(更衣し、自分が選んだ着物に袖を通す姿を見ると、前に着ていた物とは真逆の色合いとて、様になって、格好の良く色も映えていた。小さく微笑み、一旦退室。再度、迎え入れる準備は整っているか、お茶菓子や座布団とのヨレ等細かい所までチェック。終えた頃に丁度よく鈴の音が響き渡った。玄関で、彼女を迎え入れ、客室にご案内。次に、先生の執筆部屋へ「先生、担当がお見えです。」と一言添えて。)

  • No.281 by 東雲 藤吉  2020-06-04 03:17:36 



──ご苦労さん、此れが今回の分だ。…其れ程の量でも無い、気になるなら此処で読んで行っても構わないよ。
(相手に声を掛けられると筆を置き、書き終えた原稿を手に居間へと向かい。1週間ぶりに再会しても尚緊張した面持ちで腰掛ける彼女と挨拶を交わしつつ腰を下ろすと、早々に原稿の束を渡して。受け取るなりキラキラとした表情で頁を少し捲る様子を見れば、本来で有れば編集社に戻って校正をするのだろうがそんなに興味が有るなら此処で読んでしまっても構わないと伝えて。途端に嬉しそうな表情を浮かべ表情のコロコロと変わる相手に思わず笑いつつ、その場で原稿を読み始めた相手を待つ間にと自室から紙と筆を持ってくると相手の向かいで執筆を進め始め、彼女が原稿を読み終えるまでの間、束の間二人の静かな時間が流れていて。)

  • No.282 by 東雲 藤吉  2020-08-28 22:56:36 



ご無沙汰しております、お元気にやっていらっしゃるでしょうか。
1年半という長い間お付き合い頂き、一緒に物語を紡ぐ事ができて先生共々とても嬉しく思っております。

さて、最後のやり取りから、早いもので3ヶ月が経ちました。
もしもこのまま、あと一週間お返事が無ければ、申し訳ありませんが再度募集を掛けさせて頂こうと思っております。
もう少し此処でお待ちしていますね。お身体ご自愛ください。

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