名無しさん 2018-11-20 20:01:58 |
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……大丈夫ですか?
(と、変な声がしたため振り返れば、何故か跨る形になっていて。しかし馬鹿にしたりはせず、どうしたものかと考え)
…そのままの方が安定しそうですけど…不安なら、背中支えてあげますから、片足を浮かせて反対側へ….
(恐らくその姿勢は彼女にとっては不本意なもの、これぐらいはと思って手を差し出す。背中を支えるので足りなければ、彼女の足首支え上げるのを手伝うだろう)
こらー!
なんでこのタイミングで振り向くのよっ
(慌ててスカートの裾をおさえて、ドロワースを隠そうとして)
こんな格好で乗っていられるわけないでしょ!
せ、背中を支えてちょうだい
(前にいられると下着が見えてしまうので後ろに回るように指図して)
……そんなに恥ずかしがるものでもないでしょう。誰が見ているというわけでもないのですから
(彼女が恥ずかしがる理由が分からず、首を傾げながら背中側へ回る。ドロワーズも見えてしまったが、気にもかけていない。)
ほら、これでいいですか?
(背中側に回り、掌で彼女の背中を支え)
当たり前でしょ!
もしそんなことがあったら、その場で手討ちよ!
あなたが見られるのとではわけが違うんだからねっ
(キンキン周囲に響く甲高い声で吠えていたけど、彼女の手が背中をそっと支えるとおとなしくなって)
し、しっかり支えていなさいよ
(念を押すと、彼女の手に恐々と体重をかけてロバの背を跨いでいた片足を折り畳むように片側に移動させて
ようやく鞍の上に足をそろえて横座りして)
余計な時間をとられてしまったわ
さぁ、さっさと出発するわよ!
(不様な姿を見られたいらだちを押し殺すようにエミリーを急かして)
……私ならいいんですか?
(「あなたに見られるのとは訳が違う」という言葉の揚げ足をとるような余計な一言を言い。ぐいと、急にロバを引き始める。)
まったく、ロバに乗るのすら一苦労…
(なんて、今度は小さな声でぼそりと。)
きゃ!
(日傘を開けようとしていたところをロバが動き出したのでバランスを崩しかけて)
ちょっと!
急に動かさないでよっ
危ないじゃない!
(慌てて鞍に手をついて座りなおして)
で、なに?
なにか言ったかしら?
今、なにか不快なことが耳に入った気がしたのだけれど?
(じっと睨みつけて、嫌みっぽくわざと聞き返して)
いーえ、何も言っていませんよ
(多分聞こえていたのだろうけれど、シラを切り。ロバが自然に歩くのに合わせて軽く引き、あとは並んで歩くだけ。
余裕ができ、ふと彼女を見るとまだ怒っているようで、少し可笑しくなってクスッと笑い)
で、どのぐらいかかるんです?
本文:
あら、あなたらしくないわね?
言いたいことがあるならはっきり仰いなさいな
…って、なに笑ってんのよ、ホント気分悪いわねっ
(ロバを曳く彼女の後姿を見ながら、なお突っかかって
こちらを振り返って笑顔を浮かべるのを見ると、なにがおかしいのか分からなくてプリプリ怒って)
半時(30分)ほど進んだら森の入口にさしかかるから
森に入って迷わなければもう半時というところかしら
(ずいぶん近づいてきた不吉な雰囲気の森に視線を向けながら、少し緊張の面持ちを浮かべて)
……随分かかるんですね…って、まさかあれに入るんです?
(見えてきたのは不気味な森、まだ明るい日中なのに、その中は薄暗そうで。エリザベスを見れば、彼女も緊張しているようで…足取りも重くなり)
なるほど、皆嫌がるわけですね…わざわざ、こんな所に何の用なんです?
(/すみません、あげありがとうございます。遅くなってしまいすみませんでした…)
…花が咲いているのよ
ここの森にしか咲いていない白い大輪の花
(思いつめたような表情で森の奥に視線をやり)
もう少しだから
あなたもブランシェもがんばってちょうだい
(ロバの首を撫でながら二人(?)に励ましの言葉をかけて)
(/戻ってくださってありがとうございます)
……そんな花1つのためにここまで…
(もう少し、なんて言われてもここまで随分歩いてきた。足元は悪く、下手したら転んでしまいそう…帰りもあると気が重い……そんな思いから、ため息混じりに「そんな花」などと形容してしまい。)
…っ
あなたにとってはただの野草でしょうけど、この花じゃなければダメなのよ
いいから、口でなく足を動かしなさい
(そんな花、と言われ頭に血が昇りかけたけれど今エミリーに反抗されると困るので怒りを堪え、声のトーンを抑えて先に進むことを指示して
辛うじて歩ける、という程度の獣道とも言えない背の高い草原を進むと、とうとううっそうと木々が生い茂った森の前にたどり着いて
ロバの上から辺りをキョロキョロと見回して)
あそこに途中で木の幹が二股に分かれている大きな木があるの、分かるかしら
あの木のたもとから森に入って
(今いる場所から少し左手に進んだところにある巨木を指差しながら言って)
……こんな調子だと、帰る頃には日が暮れているのでは…(ここまで随分かかった。ここから、その目的の花まで行って帰って、更に帰り道まで…それを考慮すると、日が暮れるというのも誇張しすぎではないかもしれない。
いっそのこと、もう引き返そうかとも思い…それでも、結局前へは進み続けた。)
…その、白い花?というのに何故固執するんです?理由くらい、知る権利があるのでは?
あなたが口を動かすのをやめて、脚を動かせば日暮れまでには十分お屋敷まで戻れるわ
(相手が時間ばかりを気にしていることにイラっとして釘を刺して)
……お母さまが好きな花だった、らしいのよ
(彼女の質問に対してしばらく押し黙っていたけれど
森の中を見つめながらポツリと一言答えて)
(/遅くなってゴメンなさい)
……お母様、って……。
(素直に答えてくれた事も意外だったが、確かに館には母親らしき人がいなかった、と黙り込んで。それ以上追求するほど無神経ではなく。)
…他の侍女が嫌がるわけです。
(あれからだいぶ歩いたけれど、先の見えない道。あとどれくらいかと思いながら、また愚痴る。「…こんな所、付き合えるのは私ぐらいですよ」とさらに小声で呟き。)
(/おきになさらず!)
いいのよ、別に
気なんか使わなくても
あたしが物心ついた頃にはもうお母さまはいなかったし
その花が好きだった、というのももう引退してお屋敷にはいないけれど、前の侍女長が教えてくれたことだし
(淡々と、むしろ冷淡に聞こえる口調で聞かれもしないことを喋って)
そうね
頼りはあなたとブランシェだけよ
帰ったら存分に労ってあげるわ
(適当に愚痴に言葉を返しながら、彼女が進む方向を誤らないよう周囲の様子に神経を集中させて
やがて、それまで頭上を覆っていた樹木が一ヶ所だけ途切れて、薄暗い森の中でまるでその部分にだけスポットライトがあたっているかのように光が降り注ぐ一種幻想的な場所に出て)
着いたわ
下ろして
………ええ。
(しばし、その様子に気を取られていて。声をかけられるとはっとして、ロバのブランシェを座らせる。まだ少し高いが、これくらいは降りられるだろうと。)
…まあ、ご自由に。
(何歩か身を引いて、何をするか、自由に任せようと思い。)
(ひょい、とロバの背中から下りると、その背中に吊るしてあった荷袋から折りたたまれたバッグとスコップを取り出して光の射し込む場所に踏み入って眩しそうに顔をしかめる
その足元にそれらしき白い花は咲いていないけれど慌てることなくその場にしゃがみこんで
スカートの裾が汚れるのも気にせず、熱心に雑多な植物が繁茂している地面を見つめて
やがてスコップを地面に突き刺して、根をなるべく傷つけないように土が着いたままの株を丁寧に掘り起こしバッグの中にしまっていき
なにかに取り憑かれたように、しばらく黙々と作業を続けて)
………そろそろ休んでは?
(しばらくは口出しせず黙って見ていたものの、ついに身体が動く。彼女の持っていた日傘を持ち、日の光の下で作業を続ける彼女にかざした。)
…それと。もう少し大きめに掘って少し土を落とした方が根を傷つけずにすみますよ
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