【観測所 μ】 …………あれ、 (深海を揺蕩う意識が緩やかに浮上し、瞼裏に突き刺す照明の灯りに顔を顰めながら目を開け。視界に映った乱雑な部屋の光景にふと自分の置かれた状況を思い出し、寝起きで機能不全になった頭を強制的に働かせて重い身体を起こし。枕代わりに使用していた上着を適当に放り退け、隣に置いていた電子機器で時刻を確認しながら漸く一息吐き) ……なんだ、まだ19時か……。