魔法使い 2018-10-02 22:51:17 |
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…残念、そんなに面白い話はないよ。かつてライバルだった男が、黒魔術の魔法使いとして名を轟かせたくらいかな。
(弟子のこちらを見つめる興味津々な目に笑いながらそう言って、かつてライバルだった男が正反対の道を歩んでいることを思いながらその話をして)
黒魔術…
(意外な言葉に驚きつつ何故そんなに真反対の2人が同じ師匠から…と思うが、それ以上踏み込んで聞くのは無粋と…口をつむぎ)
彼は強大な力を持っていた、力を付けるに連れてそれをもっと誇示したくなったんだろうね。だから、自分の力を過信しすぎてはいけないよ。
(力を持っていたからこそ、それが自分を誰よりも孤高の存在にするために周りを犠牲にしたのだろうと、相手にはそういう力の使い方はしてはいけないと伝えて)
はい、お師匠様
(その言葉の重みをしっかりと受け止めて、力強く頷き、力と技術だけではなく自分自身の心も強くしていきますと述べて)
食べたら今日は夜更かしをせずに寝るんだよ。
明日はどこか好きな所に出掛けておいで。たまには無理矢理にでも休ませないとね。
(そう言って食べ終えた皿をキッチンへと飛ばしつつ相手に明日は休みだと伝えて)
良い子だ。もう部屋に戻って良いよ、…おやすみ。
(相手が素直に頷いたのをみるとそう言って微笑み、相手が部屋に戻っていくのを見送り)
おやすみなさいませ
(自室へと向かう階段を上りながら明日はどうしよう…隣町に来ていると噂のお医者様の所に行ってみようかと考え自室入れば引き出しからハンカチを取り出して花びらに触れ
おやすみ。
(相手が部屋に戻るのを見届けると、食器の後片付けを済ませリビングの灯りを消して自分もその日は部屋に戻って行き)
…
(そうしてからそっと大事そうにハンカチで挟み直して引き出しへと戻し入れベッドにもぐりこめば瞼を閉じるが眠れず、ベッドに座ればうっすらと手元だけを光らせつつ本を膝にのせて調べ始めれば)
あった…
(だがこれといって記載されておらず肩を落として、やはり明日出向いてみようと身体を横たえ窓から星を見つめ)
(その夜は新月で空に月は無く、夜も体調が悪化することもなく静かに眠りに落ちて。翌朝、目を覚ますといつものように作業場を動かし始めながらカーテンを開けて)
……
(朝目を覚ませばいつものように師匠の朝食の準備を済ませ、隣町まで行くためにサンドイッチを作りカバンへと入れ一度部屋へと戻れば机の引き出しから大事そうにハンカチを取り出してポケットへ入れてリビングへと降りていき
おはよう、ルイ。遠くまで行くのかい?楽しんでおいで、遅くなっても構わないけど、気をつけるんだよ。
(リビングに上がると朝食の並んだテーブルに座り、支度を終えてどこかに行く様子の相手に楽しんでおいでとにこやかに声をかけつつサンドイッチを食べて。)
おはようございます、お師匠様。お呼びしようと思っていましたのに遅くなりまして申し訳ありません…
(もうすでに座っている師匠にそう謝りを入れつつ、師匠の言葉に)
はい、ありがとうございます。それでは行って参ります
(とほほ笑みを浮かべて一礼して玄関へと向かえば外へと出て、真剣な表情になりつつ隣町まで歩き出す。何もなければ歩いて数時間の道のり、まだ朝の早い時間お昼前には着くだろうと計算し)
(隣町には、各地を旅して回っては1つの街に数ヶ月滞在してその場所で苦しんでいる人を診療し続けている初老の医者が来ていて、人々に呼ばれ悩みを聞いたり家へと診察に出向いたりしていて。医者が滞在しているのは庭のある小さなコテージで、医学や魔法についての本も多く。その日も訪問での治療を朝終え、一度コテージへと戻っていて)
御免ください
(計算通りお昼前につけば隣町の人々にお医者様の情報を聞き、滞在しているコテージを聞けばそこへと出向き踏み入れる前に少し大きな声で挨拶をかけてから敷地を跨ぎ歩いて玄関先へと向かい歩けば
よく来たね、どんな御用かな。
(玄関の方で声がしてそこに出向くと、立っていたのは1人の青年で。白衣を着た白髪の医者は穏やかな表情を浮かべてそう尋ね)
お知恵を拝借したく本日はこうしてお伺いいたしました…
(相手の姿を見れば一礼しつつ、そう告げれば深刻そうな表情を浮かべて相手の穏やかな顔を見つめて
そんなに固くならなくて良い。知恵か…私で何か力になれる事であれば、話してご覧。
(相手の深刻そうな表情に、コテージの中へと案内しテーブルを挟んで椅子へと腰かけるとそう切り出して)
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