見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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御影尋.
アンリマユ:おー戻って…、また何か拾ってらぁ。元の場所に返してきなさい!
( パンケーキを人数分焼き終え、部屋にはあまぁいバニラの香りが充満している。ドリッパーにお湯を注ぎ、コーヒーを淹れていると何故かまた眠たい顔をした飼い主が戻ってきて。彼女の腕の中にちょこんと収まっては、じっと目を瞑っている小さなイキモノに最初こそ瞠目したものの、あまりのくつろぎっぷりにすぐに2人を揶揄し。声に反応し朝っぱらから不機嫌そうに此方を睨んでくる碧眼に怖い怖いと、嗤いつつ戸棚を開き。マグカップだと詐称者には大きい為、「なんか小せえ容れ物ねえかな。」と。ミルクピッチャーとか…適当なサイズの容器はないか家主の少女に訊ねて、)
>>アンリマユ/オベロン
まあまあ、可愛いでしょ?ミニマムな王様
(見た目に反して存外重たい…なんて思いながら、抱えて戻った先で居候が不満げに吠える。とはいえ、この姿を見て驚かない辺り…居候くんと王様はやはり知った仲なのだろう。可愛いよね、この姿、と王様のふわふわの髪の毛に擦り寄るように頬を寄せてから、戸棚の奥から比較的小さめのカップを取り出し「これでどうかな…両手で持てば飲めるかも」。コーヒーのいい匂いがする、から、どうやら朝ごはんは至れり尽くせりな様子)
御影尋.
アンリマユ:…んー良いんじゃね?
( 親しみの感じるデザインでも少女以外は、一皮剥けば必要悪と星の終末装置。故に可愛いかと聞かれれば…どうかな、と囁くような声量で呟き。カップは差し支えなかったようで…ピョンと飼い主の腕から抜け出しては、マグの隣に並ぶプリテンダー。ついでにデザート用の小さなスプーンを添えてやれば、王様に飲み物を用意して…嗚呼、でも朝食も運ばねえと。「テーブルにある皿運ぶか、コイツの紅茶淹れてやってくんねえ…?」おろろと珍しく視線を泳がせ、傍にいる飼い主を見れば苦笑い混じりに頼み事を1つ。自分は余った仕事を受け持とう、)
>>アンリマユ/オベロン
____もちろん、紅茶は任せて
(ふわり、と腕から離れた王様に…なんと言うか、猫らしい気紛れさを覚えながら聞こえた言葉に頷いてキッチンへ。朝だし、茶葉に好みがあったら申し訳はないけれど…と思いつつ、適当なものを選んで紅茶を用意しながらふと「…家族みたいだなぁ」と独り言。けして他意はないけれど、朝起きて誰かがいて、誰かのために紅茶をいれて、自分のためにご飯を作ってくれていて…にまにま、と緩んだ口角もそのままに出来上がった紅茶を持ってテーブルへ向かえば小さなカップへそっと注ぎ入れ)
御影尋.
アンリマユ:御影家の飼い犬兼、弟枠で参加希望デス、ご検討よろしくお願いしまーす…!ヒヒヒ、王様はぁ?
( 紅茶は飼い主に任せ、パンケーキが乗ったお皿やカトラリー類を食卓に並べていれば聞こえてきたのは、ほんのり喜色を帯びた独り言。つられて口角を弛ませつつ、王様を一瞥し。一匹狼らしい返答に人間じゃねえじゃん、と突っ込みつつ珈琲が入ったマグカップを2つ持ってくれば「姉ちゃん、それ終わったらコーヒー作ってヨ。」とプリテンダーにつきっきりな彼女に、フコーヘーだと思い味付けをおねだりして、)
オベロン:……、……壁役。
( くだらない問答だと思いつつ、視線を宙に投げては寸刻の間思考する。ままごとに混ざる気はさらさら無く、どの物語でも誰からも干渉されない背景役を買ってでれば両手どころか身体ごと。紅茶が入ったカップにくっつき暖をとり、)
>>アンリマユ/オベロン
飼い犬に弟に壁じゃあ、豪勢なこと!
(聞こえてしまっていたらしい呟きは物の見事に拾われて、慣れない家族なんてものの存在への憧れも相俟って顔が熱くなる。飼い犬と弟はもちろんとして、壁だったとしても見守ってくれる場所にいるという意思表示なのだと前向きに受け取ることくらい許してもらうとして、美味しそうな朝ご飯を用意してくれた男の子にお礼をと「ありがとうね、アンリ____コーヒー?あ、甘くする?お砂糖いっぱい入れようか」、甘いものは好きだけれど、誰彼構わず甘やかすのが好きな訳では無いのだときっとこの二人は知りもしないのだろうけど。にまにまと緩んだ頬のまま、んふふ、と悪戯っぽく笑って)
御影尋.
アンリマユ:そんな入れんでいい、普通に…っつってもアンタ基準じゃなくて一般人基準の普通な!
( 礼を言われればどうも、とカップを彼女の前へ。にまつきながらも砂糖の量は親愛の証だと言うのならば、沢山は…火傷するから…適量を所望すると完成を待ち、)
オベロン:( 豪勢とか世辞っぽい…と思っても口から発せられた言葉と、眼に視える気持ちにズレは無い。つまり本心からの言葉で、復讐者の方は──嘘だな。いつも通りヘラヘラと軽薄面で笑っているがその実、家族の真似事なんか不満で、目の前の少女を独りぼっちにしたくない…そんな想いが伝わってくる。そう思うなら都合のいいユメを甘受すれば良いものを…と、気持ち悪さを感じつつ次に棚に飾られた1枚の写真に関心の矛先が向き。この部屋の中で唯一家族の気配が感じられるモノ、昨夜はバタついていて聞けなかった為少女に、)
朝になっても誰も帰ってこない。君さどこぞのお姫様みたいに竹の中から突然現れた、なんて出生じゃないだろ…?
>>アンリマユ/オベロン
はいはい、普通くらい____一人暮らししてるの、両親は別のところで暮らしてるよ
(目の前に置かれたカップからは湯気が立っていて、いい匂いがする。本当はイタズラにいっぱい入れたい砂糖を、スプーン2杯程度にするとして…くるくると混ぜながら、問いに視線を王様に向ければその瞳は何やら棚の方を見ているようで。追うようにその先を見据えれば、ああ写真…視線をコーヒーに戻したなら、はい、と自称飼い犬兼弟候補らしい男の子に差し出して「あ、お金とかは心配ないし、自分はこの暮らし嫌いじゃないし、学校も行けてるし、ご飯も食べてるし」と少しだけ困ったように笑って)
御影尋.
アンリマユ:オレらもいるから3人だろ。お前さんのお父さまとお母さまはどんな人なんだ…?
( あんがと、と完成したコーヒーを引き取れば早速一口。それから今にも泣き出しそうな笑みを見て、ギターでもかき鳴らして独りだなんて思えなくしてやろうか、なんて企み。足で彼女の足首を捕まえ己の存在をアピールしつつ、前々から気になっていた両親の事について聞いてみて、)
オベロン:ふーん…、
( 親を擁護するように言葉を並び立てる少女は、大人からしたら手のかからないイイコ。そんな彼女に対し、無愛想に目を逸らしたのは…少女が不自由のない生活よりも、両親との平凡な暮らしを何よりも望んでいると知っているから。紅茶の中にぽちゃぽちゃと角砂糖を投入していき、)
>>アンリマユ/オベロン
ん?んー____二人とも普通の人だよ。仕事をしていて、ご近所付き合いとか大切にしてて、小さい頃は遊園地とか連れて行ってくれたりして
(足首に這った体温はごつごつと骨がぶつかるようで、それでも此処にいるだろうがと吠える姿は飼い犬に相応しい。ふはっと気が抜けたように笑ったなら、ぽちゃんぽちゃんと視界の端で放り込まれていく白い塊に王様は存外甘いものが好きなのかと驚いたように数度まばたきをして。うん、今は三人だからもちろん寂しくないよと答えるように目を伏せたなら「天才とかさ、運動神経いい子とかに憧れはあったけど…そうはなれない自分に、皆と一緒で普通が一番だよって言ってくれるような人たち」、と。平々凡々な自分には丁度いい、普通を好む両親…そのはずなのだと、考えをまとめるように無理矢理苦いコーヒーを口に運んで)
御影尋.
オベロン:『普通』の親だったら高校生の娘に一人暮らしなんてさせないと思うけど──と、失礼。君があまりにも受動的だからつい…ね、今のは寝言と思って聞き流しておくれ。
( ミルクとシュガーを無駄に消費した紅茶の味は案の定甘ったるく、スプーンから唇を離すとんべと舌を出し。少女と悪魔の会話をBGMに静かに紅茶を飲み続けていたが…先から普通、普通、普通…と定期的に鼓膜を揺らすソレに、親から子に掛ける呪文みたいだな、と人知れず思ったり。故にポロリと、どことなく皮肉げな響きを以って落とされた言葉の真偽は、奈落の虫のみぞ知る。“ うちの飼い主いじめないでくれます…? ”と牽制してきた番犬クンに白々しく人聞きが悪い、と返せば脳が目覚めてきた為、何か食べようと。パンケーキのトッピングの余りであるブルベリーを皿から持ち去り、)
>>アンリマユ/オベロン
…まあ、だから、さ。自分は二人に望まれるような普通じゃあなかった、ってことじゃない?自覚は無いけど
(きゅ、と音を立てて喉が締まった感覚がする。一瞬声が出なくなって、すがるように足先で触れた自称飼い犬の体温にじわりと勝手に救われる。とはいえ、少なからず攻撃の意志を持っていた言葉では無いのだろうと暖を取るように包んだままだったカップから手を離し、温かな指先で王様の頬をつついてやろう。意地悪だと言う糾弾も込めて。「よーし、アンリ特製のパンケーキ食べるかぁ」なんて、フォークとナイフに視線を落とした後、そのまま視線を料理担当の男の子に向け「ありがとうね」なんて、にへらっと笑って)
御影尋.
アンリマユ:ったく…これだから捻くれ者はよぉ~。顔が良いからって毒ばっか吐いてると嫌われるぜ。な、マスター?
( 彼女の人となりを好ましく思っている身からすると普通か否かなんて至極些末な問題。ゆえに諦念を含んだ言葉と笑みを見せられては、お前さんが大切ですよと、そんな想いを乗せつま先で彼女の足をひと撫でしつつ上記を。プリテンダーも言葉はキツいものの…夢の中でも結局、独りを選んだ少女にモヤついたんじゃなかろうか…と解釈してみる、)
オベロン:それで遠巻きにされるなら俺としても万々歳だ。
( と言っても周りにいる連中はどいつも図太い奴らばかりなので、喧騒から解放される日はまだまだ先だろう。言ったそばから膨らんだ頬袋を突いてくる指にぎに、とマスコットがしちゃいけない顔をし。果物を飲み込んだなら仕返しの仕返し…かぱっと口開くと小さいながらも鋭い犬歯が指を待ち構えており、抵抗されなければ軽く噛むつもりで──、)
>>アンリマユ/オベロン
んー…んふふ、凄い顔
(優しく触れてくれる足先に、どうしてこの人は出会ったばかりの自分に分け隔てない愛情をくれるのだろうと漠然と思う。それは、多分、ブーメランというやつなのだろうけど…自分がこの二人に手を差し伸べるのは、何となく本能的にそうしてしまうからにほかならないけれど。マスター、なんて呼ばれ慣れない言葉に曖昧に笑った後、パンケーキから目を王様に移せば苦虫を噛み潰したような顔、見た目と相俟って面白おかしいそれに吹き出すように笑いながら…飲み込まれた指先と、思ったよりしっかり食い込んだ歯にきょとんと目を丸くして「…ぺっ、して。ぺって。汚いよ」ほら、ベリーあげるから、と空いた手でお皿の上からブルーベリーを一つ摘んだなら王様の前へ差し出し)
御影尋.
オベロン:……、
( 人差し指に牙をたててやれば戸惑ったような声音が頭上から降ってきた為、多少なりとも仕返しは成功した模様。であるのなら…代替え品よりも嫌がらせに走るのは当然のことで。興味なさげにブルーベリーを、視界の外に追いやり上目気味に少女を見遣れば、より深く指をくわえ。かぷかぷと…甘噛みを繰り返していたが「…!」不意に体をズルッと後ろに引かれ。振り返れば復讐者が己の横腹をガッシリ掴んでおり、)
アンリマユ:遅刻するからちょっかい掛けないでくれますかね~~??
( 黙って見ていれば飼い犬でもないのに主人相手にけしからん!不貞腐れた声でギャン!と吠えたのが先か、手が出たのが先か…兎にも角にも問答無用で飼い主からプリテンダーを引き離して。玩具のようにむんずと掴まれたことが不愉快らしい天邪鬼から手の甲を蹴られるも、それを無視しじと、としたつまらなそうな眼差しを飼い主に送りつけ、)
>>アンリマユ/オベロン
おお____ありがとう、アンリ
(あ、これは意地になっているやつ。かぷ、なんて可愛らしい動作とは裏腹に確実に位置を変えて食い込む歯の僅かな痛みに少しだけ眉を寄せ、とはいえ無下に手を振ることも出来ず悩んでいたところに救いの手。ずる、と引き抜かれた指には小さな歯型がくっきりと残っていて、それが何だか摘み食いのように自称飼い犬に噛まれた過日の指を思い出して僅かに顔に熱が宿るのもやるせない。「あーあ、もう、手ばっかり噛み跡だらけになっちゃう…アンリも、食べよ」つまらなさそうにこちらを見た目に、困ったようにへにゃりと笑ったなら摘んだままだったベリーを口に放り込み、フォークをようやくパンケーキに刺して)
御影尋.
アンリマユ:コエ~コエ~、近付くのやめとこな~。
( プリテンダー相手に顔を赤くしているのは解せないが、あとで自分からも悪戯してやろーっと!微妙に勘違いしている事には気づかぬまま、そう誓えば躾のなってねえドラゴンを少女から離れた位置に解放してやり。彼を危険生物扱いしつつ、飼い主の隣に椅子を引きずってきては朝食をとり始め、)
オベロン:小さな虫のひと噛みも馬鹿にならないだろう…?これに懲りたら次からは、報復相手は選ぶんだな。
( 彼女の取り乱す姿を見られたことで、多少なりともスッキリした為フッと…そこで初めて目元と口角を弛めてみせ。ただまあ、その笑みには悪意がこもっているが。上記言い終えると次は苺に齧り付き、)
>>アンリマユ/オベロン
んー____あ、美味しい
(フォークを持つ指先にぐるりと輪を描く歯の後は確かな仕返しの痕だけれど、可愛らしいものといえばまあ可愛らしい…半端な返事をしつつ、隣に腰掛けた居候くんに「いただきます」と一言。口に運んだパンケーキはふわふわで、知らず、ぱっと輝く眠たげな目。遠くへと運ばれた王様の小生意気な笑みと相反してこちらは心底幸せそうに目元を緩めたまま「美味しい。アンリ、天才。明日も明後日もこれ食べたい」と、学校がなければこのまま美味しいものだけ食べて幸せに二度寝と洒落こみたいところではあるけれど叶わない。んふふ、と満足気に足先で冷たい床を撫で)
御影尋.
アンリマユ:ヒヒ、そんなに?毎日はそのうち飽きるだろう、週1な週1。
( 作り手は己だからか、不味くはないがだからと言って絶品というほどでもないパンケーキを淡々と咀嚼していた最中のこと。そこまで好評を貰えると思っていなかった為、立て続けに贈られた賛辞の言葉に丸い目を瞬かせ…それからすぐにニンマリと表情を溶かし。そこまで喜んでもらえると使い魔冥利に尽きる、し、オマケもしたくなる。「ニコニコしちまってまぁ…かぁいいねぇ。」幸せそうな様子に、口からこぼれた感想の甘さには気づかぬまま…己の皿から幾つかトッピングを彼女の皿に移して、)
>>アンリマユ/オベロン
ん…ありがと
(もぐ、と口の中に放り込む度に甘さが広がって幸せになる。もっもっ、と半分ほど夢中で食べていればお皿の上に増えたフルーツたちに数度瞬きを、隣を見遣れば…きっと本人も無意識に違いないのだろうけれど、酷く、なんというか、これでもかと甘くて優しい顔をした居候くんがいるわけで。きゅ、と喉が締まる感覚に苦いコーヒーを飲み込んで「…週1じゃあ味わって食べたいけど、時間もないもんね」と、残り半分、沢山のフルーツにフォークを突き立てながら着実に時間を刻む時計を見て)
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