見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
通報 |
御影尋.
え~何で泣くんです?同情心?もしかしてユーレイ苦手?…でも、生きてる人間の方が何十倍もおっかないと思うナー。だって怨霊は、恨みを燻らせてるだけで、基本干渉出来ねもん。
( やっと此方の言わんとしていることが伝わったようで良かったと思う反面、遥かな水平線を凝視する瞳がじわ…と潤みだすと涙する理由がまったく以って分からず。だってそうだろう?あの彷徨う魂たちは、知り合いどころか言葉を交わしたことすらない。きっと明日にでも忘れるような…飼い主とは、何ら関わりのない存在だ。涙する彼女に、やや弱りつつさらに歩を進め。無数の名もなき魂の側に立つように、彼らに背を向けたなら皮肉げに、人間の方が怖いと、表情をニヤつかせてみせて、)
森長可.
どうどう。いくら修羅場慣れしてるからって、初っ端から仲間の首持って現れたらここにいるマスターはもれなく全員、卒倒するぜ。
( 瞳孔がかっ開いた瞳と目が合った瞬間、直感した…嗚呼、コイツはとびきり狂っているなぁ、と。混じり気のない殺意を突き付けられて全身が、冷たくなるのを感じつつ身を引いてくれるか分からないが、両手を上げ降参の意を示して。ポーズを保ったまま「管制室なら誰かしら居ると思う、行ってみる?」と…ひとまず職員達に、サーヴァントが召喚されたことを知らせた方が良さそうだと判断し、親指を管制室の方へ向け、)
>>森長可
…確かに自分は“マスター”ですが、“あなたのマスター”についての情報も持っている“とあるマスター”ですよ
(銀色の兜、隙間から覗く僅かな目、と、快活明朗ながら随分と殺伐とした台詞。じっと、いつも通り眠たげな目で見上げたあと…貴方に誰のマスターの気配もないことに気がつく。カルデアが呼んだ英霊なのだというならば、それを自覚していてもおかしくないだろうに…自覚がないとなると、恐らく、意図せずやって来てしまった英霊様なのだろう。「…此処で自分を消すよりも、より有意義な提案をいたします」、令呪の描かれた手を差し出したなら、事情を確認するのが筋だろうと管制室…あるいは、誰かスタッフのいる場へ案内でもしようかと)
>>アンリマユ
___人間も“彼等”も、貴方も、自分はずっと怖いですよ
(怖くて泣いているのか、辛くて泣いているのか…随分と深いところまで来たのか水が冷たい。此処で暗闇に飲み込まれてしまえば二度と戻って来れないと分かっていて、そうしてしまえば自分は救われると知っていて、それが楽でないことを貴方から知っている…それでも、生きていたかったと声がする。「自分が、皆さんに、この身体も、何もかもを渡せたなら、いいのに」。必要だという人に等しく救いは分け与えられない、冷えた足先から少しずつ魔力も気力も奪われていくような錯覚に襲われて…ずる、と貴方の手を取った指先が緩み)
御影尋.
やっすい体だこと。娼婦だって金を──ああ、いや、アンタにとっちゃ自分を終わらせてくれるなら、これ以上無い報酬だもんな?
( 自分の全部を明け渡せたら、ねえ…さてはて、彼女はここまでの旅の中で、いったい何十人に同じフレーズを使い回してきたのか。慈愛に満ちている、なんて耳障りの良い言葉では、片付けられない…彼女の節操の無さに、一周回って呆れてくるのは道理。薄っぺらな笑みこそ変わらないものの、その声はいつもより冷めており。ぽちゃん、と水中に落ちた腕はそのままに、「あ、それともアンタってプラナリアだったり?どんだけ切っても再生するんだからそりゃあホイホイ自分のこと安売りするよな!」納得!なんてやけに明るい声で、自分なりに解を得たような様子を見せて、)
>>アンリマユ
____そうですね、似たようなものかも…小さい頃から何度切られても平気でしたから。安い身体はお嫌いですか?
(嗚呼、そうだ、多分この身体も魂も銅貨一枚にも劣る…なのに何度その価値を説かれたか、令呪が無ければ…貴方の傍にはいないだろうに。これは博愛精神じゃない。自己犠牲でもない。物々交換に近い。生き物を切り刻むことにかけては、貴方も得意分野なのだろう…メスを持つ医者のように。「アンリマユさんもどうぞ、一部でも持っていってください…ふふ、本当は全部貴方のものにしたかったのに。バイキング形式みたいですね」。明るい貴方の声と、いつもの様につまらないものを見るような目、ぱっと、花が咲くように笑ったなら、数歩暗い海の奥へ__あ、でも、花火はしたかったかもしれない、貴方が思い出に持って行ってくれたら嬉しい)
御影尋.
別に、傷だらけだろうが壊れかけだろうが美しい物は美しい。気に食わないのはその在り方、マゾ女の捌け口になる気は無いってだけだ。
( 全部貴方のもの…そう言った身で暗い底へ沈もうとするのだから、要するに彼女にとっての己は使い魔であり、数ある自死道具のうちの1つなのだ。ようやく重荷から解放される喜びからか、明るく笑ったが最後奥へ進んでゆく彼女を止めようとは…そもそも言葉を尽くして、行動で示して、それでも死を選ぶ相手を止めるのは─不実の虚無に残された道といえば、聖杯の代行者として彼女の願いを聞き届けるのみ。「…悪いがオレはまだ観客席から立てねえわ。まだ“ 見届けなくちゃいけないもの ”があるからさ。」彼ら( カルデア )の旅路の果てを見てみたい…それが全てを知った上で傍観者に徹している悪魔の存在理由で意義。黄泉の国に近づきつつある彼女と正反対に、浜辺に戻ろうと踵を返して、)
>>アンリマユ
___つれないなぁ、どうせなら一緒に沈んでしまえば良いのに。そうしたら、君も彼女も望みを叶えて大団円だったじゃないか。屍を抱えて戻ったところで、誰も君を責めやしないだろう?此処での秘め事なんて、誰も見ちゃいないんだから
(見届けるものがある、と、そう言った相棒の背中を見据えて…口から飛び出たのは、自分の言葉じゃなかった。ぱち、と弾かれるように眠たげな瞳に水面の月明かりを映して、手を引かれるように冷たい水の中へ…奈落の底、果てのない闇、そこに至るには…まだ早い、光に向かって歩けばいいと言ったのは誰だったか。今此処で、貴方の目の前で、終わるつもりは最初からない、けど…役者は先輩で、観客は貴方達で、自分は裏方で…貴方が見たい未来に自分はいないのでは。「ね、アンリマユさん。花火しないと、いっぱい持ってきたから」、貴方の元へ行きたいけれど、手招く声も、脚を掴むような冷たい感触も、全部貴方が見て聞く世界なら…拒むのは惜しい。ぐらりと揺れた視界、ぽちゃ…と小さい音と共に背中から呼ばれるままに水の中へ)
御影尋.
おやまぁ、色男に覗きの趣味があったなんてね。──ところで今のアンタらみたいに若い男女が逃避行する話あったよね、作者は確か…そう、シェイクスピア!
( 人間と悪魔と波の音しか聞こえなかった世界に、突如として新しい声が生まれる。思わぬ乱入者の登場に虚を突かれつつ…僅かに口元が弛んでしまったのは、嫌悪感を押してまで呪いの泥たる己の前に姿を現したから。普段あれだけマスター達に罵詈雑言の嵐を浴びせておいて、ここまで駆けつけてきたと思うと…うん、ニヤけずにはいられない。くるりと、振り返ると飼い主…の姿に扮した終末装置に挨拶がてら上記を投げ掛け。所詮はハリボテで構成された世界、揺蕩う水の冷たさは本物と変わらないが、その本質は伽藍堂。「アンタこそコイツをそんなところに引き込んで…、“ ティターニア ”の代わりにでもするつもりかい?。」と暗い水の中で苦そうにも…或いは淡い水色にも見える双眸をじっと見据えながら問い掛ける、)
>>アンリマユ
____悪趣味すぎる配役だ、反吐が出る。生憎と引き込みたいのは…呑まれやすいと知っていて“聴こえないのか、見えないのか”煽ったのは大方君だろ?馬鹿だな、律儀に“見た”らしい…責任取って、さっさと連れ帰れよ
(黄色い目が弓なりに歪んでいる、持ち上がった口角と楽しげな声、捻り潰したくなるような言葉すら耳馴染みよく響くのはこの身がマスターたる所以に違いないが心底不快。幼い姿と変わらない知った魔力に、清らかさとは程遠いモノが混ざっているのが分かる…重たい身体とひっきりなしに聴こえる呼び声、視界に映る黒い数多の手、鼻腔に拡がる作り物の匂い。この弱い人間が、触れるべきものじゃない。濡れた鬱陶しい髪を払うように雑に手でかき上げれば、舌打ち混じりに悪魔の方へと歩み寄り。身体の持ち主は生憎と幸せな夢の中だ。「“眠るまで傍にいる”“幸せな夢を見せる”と言った手前、唆されたこの終わりは容認できない。が、まあ、相棒君が不要だと言うなら、このまま…幸せな夢を見せたまま、眠らせてやるけど。もう要らないのかい?使い捨てとは贅沢だな」。胸元のボタンを雑に外せば、薄くでもついた傷痕が誰のものかは一目瞭然。鼻で笑いながら、その傷に爪を立てたなら上書きするように引っ掻いて)
御影尋.
ええ~?確かにまあ?発破をかけたのは、コッチだが実際に引きずり込んだのは王様、アンタだぜ…?10割中1割がコイツの体質だろ、オレは4割、残り5割はアンタの責任だ。
( 最近は感情豊かになってきたと言っても何かと鈍い少女にしては、コロコロと変わる表情と雰囲気…それもそのはず。どれだけお芝居が上手かろうと、中に潜んでいる虫にはちゃんと名前があって、人格があって、肉体がある…何者にもなれるが故に、ただ一人の個人にはなれない虚無とは違うのだ。飼い主の姿形をして、彼女らしからぬ心の底からの嫌悪の念にニヤけ面に拍車をかけつつ、なぜ堕とそうとしたのか…なんて野暮な問いはしない代わりに、嫌いな物をわざわざ己の領域に手招いた事実は、しっかりと自覚してもらわなければ。「…知ってるか?いくら楽しみを教えてもそんな女は、今日まで一度も“ 生きていたい ”って言ったことないんだぜ?」煽るように傷跡を抉ってみせた相手に、少し困ったように小さく微笑みながら指先を、そちらへ向け。使い捨てどころか己のエゴによって彼女は、今日まで延命していたのだ、)
>>アンリマユ
____そっちが7割、こっちが2割が妥当だろ。何れにしても、蟲二匹に導かれて堕ちかけるとは情けないな。本当に、このまま沈めてやりたいところだけど…それ本心?
(なんてことは無かった、ただ単純に眠れるまで傍にだなんて幼子の願いくらいは様子見してやらんこともない…と覗いて見たら、眠ってもいないのに堕ちかけた精神がそこにあったから。救うつもりはなかった、が、眠らせてみたら知りたくもなかった目の前のこの泥に対する感情が筒抜けで嫌になっただけだ。“この身がカルデアの役に立つなら”“元の世界に戻るより、此処で幸せなまま散りたい”なんて、本心に紛れてしっかりと“相棒と仲間と共に”が存在していたことなんて…表情筋が仕事してないからな、コレは。己が最期を預けたかった存在からその手段を奪った奴の本音は、まあ教えてやらないけど。「コイツの夢の中も本心も吐き気がする____が、“最期の願い”を“生きる目的”に二人で書き換えた後で“それでも生きたいと言わないのか”と問うのは違うだろう?…聞いてみたらいいじゃないか、“生きたいかい”?って。這ってでも相棒の隣に立とうとする人間だぞ、答えなんて分かりきってそうなものだけどね!」、早口で嫌味を捲し立てて、それからにっこりと笑う。あーあまったく、少しでも“もうやめようかな”なんて思っていたら、蹴り飛ばしてやろうと思ったのにさ。両手を広げたなら背中から水に倒れながら瞬きをひとつ…眠たそうな目は暗く、苦そうに揺れて…「…アンリマユ、さ、」ん、と言うより先に、ぼちゃっと落ちた水の中、目を白黒させたまま、ぷぁっと水面から顔を出して)
御影尋.
本心もなにも、観察に基いた結果ですが?ああクソッ、言うだけ言ってトンズラしやがって───それじゃあ、令呪を使う前と変わらないじゃねえか馬鹿…。
( 真実を見抜く目を持っているくせに事の真偽を問うとは、ワザとなのだろうか。…まあ、視たところで口にした言葉と本心に乖離点は無いだろうが。飼い主の最期の願いと言えば、それは相棒の手に掛かること…つまり、この虫は彼女を手に掛ける為に、これからも二人で生きていけと言ったのか。自分なりに彼の言葉を反芻し、思考し、答えに至った時、己の望むエンドとは180℃かけ離れたバッドエンドに、なんとか平静を保とうとして顔から感情が消える。…冗談じゃない、それが嫌で令呪を切らせたのだ、振り出しに戻ってたまるか。ありのままの姿で現れたのなら腑を掻っ捌いてやったところだが、虫は言うだけ言って退散しやがった。溺れかけている相棒を見ると殺気を引っ込め「…マスター!」と急いで海に飛び込み、救出に向かって。肩に華奢な腕を回せばそのまま浜辺まで泳いでゆき、)
>>アンリマユ
___、は、何か、
(暗い暗い水の中…ほんの一瞬、何かの青を思い出したような気がして…自分は救われたのではないかと思った。多分、その青は、ちゃんと話せと…そうでないと、物語は大団円を迎えないだろうからと…お節介で律儀で、困ってしまう。だから、伸ばされた貴方の腕に目を伏せて、しっかりとその手を取って、抗うことなく運ばれて…数度噎せながら、貴方の体温に擦り寄って。「何か、変な夢でも見ていた気分です…貴方といるとうたた寝する癖を治さないと」、弱ったような一言を吐きながら…肩越しに見やった海の遠く、惜しそうな声に心の中で“まだそっちには行けない”と呟いたなら、冷えた指先で貴方の濡れた髪をわしわしと撫でて)
御影尋.
いやぁ…シアワセな夢に浸っていたところ申し訳ない!でも**なかった恨み言は、優しい王様に言ってくれ… オレは今回、なぁんにもしてないからさ。
( 図らずも拾いあげる事となった命の呼吸が穏やかになったのを確認すれば、頭を振り立ち上がり。彼女と共に堕ちることは初めから望んでいない、かと言って妖精王に何を言われても、その場から動かず傍観者に徹していたのは…ヘラッと、気の抜けた笑いを浮かべてみせたのなら。「…全部片付いた後ならあの偏屈な王様も、アンタのこと受け入れてくれるんじゃない?」終わりを望む者同士利害は一致している、眠らせて放置するとは思えないし…マスターのうちの誰かが堕ちてきても、居場所を用意しているだろう、)
>>アンリマユ
自分は…、いえ、なんでも、
(そっと、水の中で立ち上がる…スカートから水が太腿を伝って落ちていくのが少し寒い。貴方の言葉を聞いて、自分は呑まれて、落ち…かけたところを、誰かが救ってくれたのかと…貴方では無い誰かが。黄色い目がほんの少しだけ揺れて、いつも通り慣れたように笑う…自分は…自分は、貴方の目の前で、自らの意思で、居なくなるつもりは、もうありませんよと…言える程、自分には何の保証もなかった。もし必要に駆られたら…戦場でそうすることで仲間が救われるような事態が起きたならそうするに違いないから。でも、自分の願望のために貴方の手を使ってとは…もう、「___夜の海は、冷えますね」。そうでないと、貴方がくれた1枚のカードと、思い出と、貴方が自分に令呪を使わせてまで願ったことに報えない。困ったように髪から落ちる水を手の甲で拭ったなら、砂浜に向かってゆっくり歩き出して)
御影尋.
全部終わった後なんだから、何しようが個人の自由でしょ~。…色々口出ししたが、アンタはアンタの望む場所に行けばいい。
( カルデア側の意見が気掛かりなのか…なにか言いかけた飼い主を見ては、気にする必要ないのに、と瞼を瞬かせて。自分も、彼女が幸せなら…どんな選択を選んでも肯定しよう。嫌よ嫌よではないが、あの偏屈王も言動に反して彼女にそこまで悪印象を持っていない事は分かる為、ピョンと前に躍り出れば浮かない顔に大丈夫、なんてブイサインを送り。次いで呟きには「いったん部屋戻る?」と…彼女の一言で初めて現在の気温を把握し、さらに肌に張り付いた衣服を見れば余計に寒いのでは、と思い首を傾げて、)
>>アンリマユ
…アンリ、
(目の前で光る黄色い目、元気のいいブイサインと、こちらを気遣うように傾けられた頭…首を振って、このままで良いと示したなら、水で冷えるのを避ける為に上の制服だけ脱いで手に。ヒリヒリと痛む引っ掻き傷は身に覚えのないものだけれど…これは、王様の叱責なのだろう。冷たい指先を伸ばして…じっと、言葉を選ぶ。「…自分は、自分の意思で、貴方の目の前で、この命を絶とうとは思いません___終わりを望む生き方は自分の寄る辺だから、変えられないけど、それでも」。貴方に救われたから生きるんじゃない、貴方が無理矢理生かすのでもない、自分が貴方の隣で生きると決めた、だけ。さぁ、花火、しましょ。月明かりの下ならお互い真っ直ぐ立てる、ダンスに誘うように片手を差し出して)
御影尋.
知ってるよ。アンタがどうしようもない死.にたがりで、でも仲間の傍には居たくて…めんどくせえ女だってことは。でもアンタが最終的にどんな選択をしても、求愛対象から外れることは無いんで。
( やんわりと横に振られた首を見て本人がそう言うのなら…とそこからは本当に、いつも通り、花火で遊ぶつもりだった。バケツを持ち、戻ってくると月明かりの下、静かに差し出された手。紡がれたソレは、言葉にせずとも彼女を見ていれば分かること、ゆえに表情を穏やかに弛ませると自分のことは、棚に上げて上記を。全部分かったうえで…己が目の前から消えたその時は、望む場所に行って欲しい。そんな本心を胸に、2人で波が届かない場所に移動して。「オレ火ぃつける係やりたい!最初は何する?」と相変わらず点火係に変な拘りがあるようで、花火より先にシュバッとチャッカマンを確保する犬。目で早くと、彼女が花火を選んでくれるのを待ち、)
>>アンリマユ
…では、これで
(貴方も、あるいは王様も、最初から分かっていたのだと思う。仲間を生きる理由にしていても、自分の望みを叶えるよりも誰かを優先してしまうあまりに自分を蔑ろにしてしまう癖も…その上で、傍にいようとしてくれる。貴方に、一緒に生きようとは言えなかった。プロポーズにしては味気なくて、生きていない相手にいうには残酷だったから。波の届かない場所で、ごそごそと袋を漁ったなら、2本を手に取って両手にそれぞれ持っては「色変わるんですって…2本つけてください、振り回したいです」と。明らかに推奨されていない使い方でも、海で2人きりで、人のいる世界でないのなら人のルールと言うのは用をなさないだろう)
御影尋.
色…?花火は、フツー色変わるもんだろ。
( 大人しそうな顔をしてスッ…と2本の花火の先端をこちらに向けてくる飼い主。なかなかにクレイジーな遊び方…とはいえ、自分も誘いを受けた時、真っ先に思い付いた為、やはり犬は飼い主によく似るのだろう。それよりまるで単色の花火があるような言い方をする飼い主のことを不思議そうに見上げて。というのも以前、極東の地で一度だけ見た打ち上げ花火は色が変化する仕様で、手持ち花火に関しても今回が初経験。「ここに点けりゃ良いの…?」恐る恐るといった様子で先端のヒラヒラした部分にチャッカマンを近付けて。火が点いたなら火傷しないようにすぐに距離を取ろうと、)
>>アンリマユ
…後で線香花火もしましょう
(不思議そうにこちらを見る黄色い瞳…なるほど、手持ち花火で色が変わるものは割りと少なめな事実をさては…いやまぁ、全てが全てでは無いから…おそるおそる火をつけたそれが消えないように、注意しながら火種を根元へと移動させたなら…突如として勢いよく吹き出す火の粉。苦そうな目にキラキラと光る火を映したまま、ぱっと思い出したように「アンリマユさん、花火、ほら、選んで近付けてください」と。片手をグルグルと回しながら、もう一方を少しだけ傾ける…ロウソクが無い以上、花火から花火に火種を移すのも醍醐味と言うやつだろう。逃げ腰の貴方は中々見られないし、それもそれでいい思い出になる)
トピック検索 |