【FGO】嗚呼、日常。【3L】

>>アンリマユ
＿＿＿うん、いただきます
（辿り着いたそこはパーティー会場だった。数人の、同い歳くらいの子達がお茶会をしていて…当然のように迎え入れてもらえて、紅茶を出してもらえるのは少し不思議。仲良くしてもらえるのは、嬉しいけれど。明るい声と共に差し出されたお皿には、彩り綺麗で小さ目のサンドイッチがずらりと並んでいるものだから、つい手も伸びるというもの。甘いものも、サンドイッチも、ケーキも、紅茶も好き…生きている人間らしい一面を自分の中に見出して、他の皆と同じように笑える未来を願ってしまう。魔法使いじゃなくて、ただの女の子でいられたら。ぱくりと口に運んで、「んふふ、おいしい。おいしいねぇ」と＿＿嬉しそうなというか、珍しいものを見るかのようなキラキラとした目でこちらを向いた新しい友達に、首を傾ければ…あれもこれもと、目の前の可愛らしいお皿に置かれた食べ物の山。きょとん、と目を見張ったあと、流石にこんなには食べられない…とオロオロ辺りを見回して）

御影尋.

( 温度管理が徹底された室内はポカポカとしていて温かく、降り注ぐ日差しも眠気を誘うには十分。ふわふわと止まらない欠伸に視界が滲みつつ、少女達のお茶会をぼんやりと眺めていて。飼い主の偏食っぷりを知っているため、あれもこれもと料理に積極的に手を伸ばす姿は本当にとても珍しい。美味しそうで何よりと思っていると、不意に苦そうな色をした瞳と視線が合い。「……？」困ったような雰囲気に思わず幹から背が離れるが、野良犬が花園に紛れても場違いも良いところだ、胡座をかいたまま事情を訊ねるように小首を傾けてみせ、)
　

>>アンリマユ
（ぱちりと黄色い瞳と目が合って、こちらを見たまま“どうかしたのか”と問うように…気にかけてもらっているのだと、わかるから、何だか落ち着かないような嬉しさがある。貰ったマカロンをもきゅ、と食べ終えてから立ち上がると、貴方の元まで小走りで…少しだけ身を屈めると、耳元に唇を寄せて内緒話をするように。「…ひろね、おいしいのすきだけど、ちょっとおおいから。あんり、食べて？」一緒に、と、お願いをするように片手を差し出して…せっかくのご飯、せっかくの新しい友達、家に帰るまで、両親がお迎えに来てしまうまで、時間も空間も共有したい。傾けられた首の角度に倣うように、自分も首を傾けて）

御影尋.

良いけど、ｵﾚ場違いじゃねえかなぁ。
( とてとて、と此方にやって来ては耳元で囁かれたお願いに少女達の方を見遣り。本心を伝えても、どうこう思うようなグループではないと思うが…微苦笑を浮かべつつ、手を握ってはお邪魔しますと言って相棒と共に輪に加わり。聞いた通り飼い主のお皿には、子供には多い量の料理が盛りつけられており…とはいえ、これも彼女が慕われている証だと思えば、自然と笑みが溢れ。念のため自分も食べていいか本の少女に訊ねてみると快諾してもらえただけでなく、紅茶まで淹れてもらえた。紙コップのフチに口をつけつつ「なあ、それ貰っていい？」タマゴとツナのサンドイッチを指差しながら飼い主に訊ねて、)
　

>>アンリマユ
＿＿＿＿はい、
（場違いなんかじゃないよ、と言うより先に手を取ってくれた嬉しさに笑って皆の元へ。こっち、と当然のように自分の隣に座ってもらっては、自分はやっぱり甘いものが食べたくて…クッキーに手を伸ばして、再びもぐもぐと口に含み。美味しいものと、優しい人たちと、穏やかな光と、綺麗なお花…贅沢だなぁと、目を細め…問われたその指の先にあるサンドイッチを、食べて！と言うようにお皿ごと持ち上げて「おいしいよ、いっぱい食べて」と差し出して…誰が作ってくれたのか、明日もこれが食べれたらいいのに）

御影尋.

このｻﾝﾄﾞｲｯﾁ美味いね、…お前さんも食いなさいよ。
( お言葉に甘えて遠慮なくタマゴとツナのサンドイッチを1つずつ貰い。交互に食べすすめながら、ここまで食に積極的な飼い主はあまり見かけない為、周囲の例に漏れず自分も、もっと食べて欲しいと思い近付けられたお皿をやんわりと其方に押し戻して。耳では少女達のお喋りを、目では風景を楽しみながら料理を味わっていると、ちびっこの1人から頭に乗せた冠について聞かれ。体の一部のように馴染み若干忘れかけていたが、そうだ大分メルヘンチックなことになっているんだった。花冠を頭から取り外せば皆に見せ、)
これか？ﾋﾛに作ってもらった。ﾋﾋﾋｯ、可愛いだろ～？
　

>>アンリマユ
…え、えと、
（手元に戻ってきたお皿、きょとんとした後小さく頷いて…自分もたまごのサンドイッチを手に取ると、ぱくりと口にして。美味しいものは好き、食事は生きる糧だもの。もぐもぐと咀嚼を繰り返していれば、聞こえた声に綺麗なままのお花を見て…可愛いから作ってほしい、そう言って貰えるのはとっても嬉しい。だから、頷きそうになって…ふと、視界にうつったお花に綺麗な蝶が集まっているのが見えた＿＿＿彼らの居場所を、皆の分作ったら、きっと沢山奪ってしまうから。「でも、いっぱいお花採っちゃうとかわいそうだから…また今度あそんだとき、いっしょにつくろ？」、と、また遊びに来てもいい？と聞くように、おずおずと提案をして）

御影尋.

んー…じゃあ次は夢魔のにーさんかねーちゃんに花分けてもらうか。うちには花咲かせのｴｷｽﾊﾟｰﾄがいるんだよ。
( 幸い花には飼い主が魔術を掛けた為、すぐにしおれることはないだろう。キラキラとした目で花冠を見てくる少女達に、紅茶とサンドイッチのお礼も兼ねて一時的に、ソレを貸してやることにして。楽しそうに代わる代わる花のティアラをつけあっている光景を眺めつつ…皆でご馳走を囲んでいると、少し早めのクリスマスみたいだと思い。いや自分のクリスマスは毎年静かなものだが…今年は皆で過ごした方が飼い主は楽しいだろう。「ｱﾝﾀ、今年はｻﾝﾀに何頼んでるんです？」今の彼女なら何を望むのか…初代ブラックサンタとしては気になるところでまん丸い目を其方へと向けて、)
　

>>アンリマユ
うん…またこんど、たのしみにするね
（拙い手で作った冠が、小さな手に渡ってキラキラ輝く姿は…見ていて嬉しい、自分が作ったものをこうして臆さず手に取って喜んでくれているのが分かるから。困ったような、嬉しいような表情を浮かべながら、隣の黄色い瞳を見上げればどうやらこのカルデアにはお花屋さんのような人達がいるらしい。それは楽しみだと、次に此処に遊びに来れたなら是非と…思うのだけれど、叶うのかどうかはわからない。紅茶を飲もうとカップを手に取ったところで、問われた言葉にきょとんと黄色い目を再び見据えて「さんたさんは、わるい子のところには来ないんだよ？」と。少なくとも、自分は赤い服を着たおじいさんも、赤い鼻のトナカイも、沢山の料理もプレゼントも見たことは無いけれど）

御影尋.

ﾏｼﾞ…？ｵﾚのところ来たんですｹﾄﾞ。
( 何言ってんの？と言わんばかりの声には、大袈裟に目を見開き驚いた素振りを見せる。あれは確か…4、5年前のクリスマス、プレゼント欲しさに神話の英雄さながら冥界下りをした時のこと。サンタは赤いというよりモフモフだったし、ご馳走とプレゼントの代わりにガルラ霊が沢山いたが、それでも確かにサンタは居てプレゼントを貰ったのだ…どうでもいいプレゼントを。懐かしい思い出に浸るように目を和らげた後、「待ってて来ねえなら、ﾃﾒｪから行っちまえばいい。ここ割とｻﾝﾀも多いから、それっぽい格好してる奴に突撃すりゃあ貰えるぜ…？」と悪い笑顔を浮かべながら突撃の先達としてアドバイスを送り、)
　

>>アンリマユ
…あんり、わるいひとだねぇ
（目の前に並ぶ沢山のお菓子とご飯、こちらを向いたままの黄色くて丸い瞳…大人が、サンタはいると言う時大抵が嘘のような気配がするのに、この人からはしなかった。会ったことがあると、そう確信を持って言う貴方の姿がとても可愛くて、告げられた提案に楽しげに表情を緩ませたなら「いつか大きくなったら、さんたさんが来てくれるように、ひろはいい子にしてすごすもん！」と。まあいつかの未来で、まさか真っ黒な貴方がサンタ替わりにクリスマスを一緒に過ごしてくれることになるとは思ってもみなかったけれど。くぁ、と欠伸を一つしたのは、お腹がいっぱいになったのと、少しだけ遊び疲れたのと、暖かい日差しと、貴方のそばに居ると何故だか凄く落ち着くから）

御影尋.

…、…別にｲｲ子じゃなくてもいいよ。欲しい物は欲しい、でいい。
( 彼女の言う“ 良い子 ”は窮屈でつまらなそうに思えてならないから…穏やかながらもキッパリとした口調で上記を言いきり。微睡んだ表情に自室で休ませた方が良いだろうか、と判断し控えめに両腕を広げつつ「で？ｱﾝﾀはﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄなにが欲しいんだ？こう見えて願いを───、いや代わりにｻﾝﾀに手紙出しといてやるから言ってみ？」と耳を寄せ。大人子供問わず誰にとっても聖夜は楽しい日と聞いた、なのに小さな子供がそれを知らないなんてあんまりだ。大きくなるまで待たずともクリスマスを味わって欲しい…彼女の1番の願いは、叶えてやれないから、)
　

>>アンリマユ
＿＿そばにいてほしい
（そっと、広げられた腕に首を傾けて…おいで、という意味なのかしら、と。おずおずと近付いて、腕の中に収まるとほっとしたように息を吐く…知らない場所で、新しいことばかりで、気付かない間に少し緊張していたのかもしれない。温かくて、眠たくて、少しづつ思考が霞む中で聞こえた言葉に“欲しいもの”ってなんだろう…食べ物も、玩具も、お洋服も、今までに用意してくれたものは沢山あって…でもそれは、自分が魔法を使うことに怯えた家族からの貢物。本当に欲しいものは、こんな自分のそばに居てくれる友達とか、優しく触れてくれる人…サンタさんには頼めないから、貴方に頼んでみようかと思ったのは気まぐれ。「今日だけでいいから、ひろがねちゃっても、そばにいて」、うと、と微睡んだまま呟いては、暖を取るように目の前の身体に擦り寄って）

御影尋.

──ばーか、んなのﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄに頼むほどのﾓﾝじゃねえよ。
( 小さな飼い主は何が欲しいんだろう、興味津々といった様子で微睡んだ表情をじっと見下ろしていたらささやか過ぎるお願いに思わずもどかしそうに額を擦り合わせて。…でも、その要求は自分が今年のプレゼントに彼女に頼もうとしていた願いでもあり…傍にいて、今年もクリスマスを一緒に過ごして欲しいと思う辺り人のことは言えない。軽い体を横抱きにし、花冠を眠り姫の頭の上に乗せれば「つーわけで、うちのﾏｽﾀｰがおねむみたいだから部屋戻るわ。遊んでくれてｻﾝｷｭ。」と、子供達と別れて箱庭を後にして。冷たい廊下を渡り飼い主の部屋に辿り着く、慣れた手付きで扉を開けた先は相変わらずお菓子の甘い匂いがし、)
　

>>アンリマユ
＿＿＿だれのおへや？
（そっと触れた額に…この人は、どうして優しくしてくれるんだろうと思う。子供の我儘なんて大人は嫌がるもので、甘やかしてくれるのはどうしてなんだろう。そっと頭に乗せられた花冠に、お礼を言わないといけないと新しい友達に“遊んでくれてありがとう”と…“またね”と言われる日が来るなんて奇跡みたい。不満も言わずに自分を抱き上げたまま運んでくれる貴方をぼんやりとした思考回路のまま見上げていれば辿り着いた部屋。「…あんりのおへや？」と尋ねたのは、そこかしこに貴方の気配がするから…何処だったとしても離れたくない、と我儘を口にするのは、得意じゃない。伸ばした両手でぎゅうとしがみついて…そばにいて欲しい、こうして誰かに怯えずに触ってもらえるなんてことないもの）

御影尋.

はずれ、正解はｱﾝﾀの部屋ﾃﾞｽ。しばらく此処にいんだろ。一通り揃ってるが、欲しい物があったら手配させるから言えよ。
( たくさんの甘い物にドレッサー、女性ものの礼装等、男の部屋にはない可愛らしい部屋でなぜ自分の部屋だと思ったのかは分からないが、しょっちゅう入り浸っているのであながち間違いではないのかもしれない。どこにも行かない…そう告げるように寂しそうにしがみついてくる少女の頭を一度撫でてから、寝台の上に降ろしてやり。床に座ると「起きたらﾊﾟｰﾃｨｰするんだからな。」と吠え…だから先のように飼い犬を放って他の奴の所に堕ちていくのは、どうかと思う。シーツの上にペショッと顎を乗せ潰れれば雨に濡れた犬のような半眼で見上げ、)
　

>>アンリマユ
…ひろの？
（そっと頭を撫でてくれる手に、ほっとしたように一度擦り寄って…ここが自分の部屋だと言うけれど、覚えのない場所。確かに自分の気配はするのだけれど…と不思議そうに僅かに首を傾けたまま、貴方が言うのならそうなのだろうと…納得することにして、大人しくベッドの上でシーツに頬を寄せる。貴方の気配がするベッド…でも、貴方は、誰のことを見ているのか、知らない人のことを話しているみたい。だから、ちょっとだけ、その人に勝ちたいなぁと思ったのは事実で「うん…うん、ひろはずっとあんりと一緒」と。小さく呟いて、こちらを見上げる黄色い瞳を見るように…焦げたチョコレートのような瞳を溶かして笑う。少しだけ貴方に体を寄せて、起きたら…起きても、傍に居てくれるって信じて、おやすみを言うより先にうとうとと目を閉じて…）

御影尋.

にひひ、よく眠れるおまじない掛けてやります。
( あどけない笑みを浮かべ告げられた言葉に潰れるのをやめ、顔を寄せると時々彼女がしてくれるように鼻先に口付けを落としてみせて。…たとえ体が縮もうが何だろうが、彼女は己の飼い主で、相棒で、欲しくて…でも、殺せない存在であることには、変わりない。布団を首まで掛けてやると「ｵﾔｽﾐ、」と告げ眠りの中に落ちていった飼い主を見届け。約束した手前、食堂には行けないから食べ物は宅配してもらうことに、テーブルに置いてあるタブレットを拝借し。今年は選択式にしようと三角形サイズのケーキを何個か頼み、後はポテトと…おこちゃまシャンパンも欲しい。ポチポチと画面をタップし、サプライズの準備を進めており、)
　

>>アンリマユ
（おまじない、なんて優しい言葉と鼻先に落とされた口付けに、ふにゃと笑ったあと…そこから暫くの記憶が無い。夢を見ているのか、はたまた何かを見ようとしたのか…自分は知らない場所にいて、知らない景色を見ていて、その高い場所から見える景色が幾つもの季節をめぐって…薄く目を開ける、視界が滲んでいて、ぱたたとシーツに涙が落ちる。少し離れた位置に見えた背中に「…あんり」と小さく名前を呼んで、手を伸ばして、「あんり、まゆ」と。起きて誰かの名前を呼んで、傍に来てと強請るなんて…はしたないと分かっていて、何でかその名前が大切なものに思えてしかたなくて、呼びたかったのだと…まだ眠たい思考回路に言い訳をするように困ったように眉尻を下げ）

御影尋.

……、んな呼ばなくても傍にいるでしょーがぁ。
( 注文を済ませた後は動画を見たり、ネットサーフィン等したりして暇を潰していると1時間ほど経った頃だろうか。不意に切羽詰まった声で繰り返し呼ばれたため少し驚きつつ振り返り、ポタポタと目から涙をこぼしながら此方に手の伸ばしてくる飼い主を見て、無意識のうちに唇を引き結んで。助けを求められたことに困ったわけではなく…また、見苦しいものを見せてしまったことが少しだけ申し訳なくて。タブレットをテーブルの上に置き、そちらに赴いては慣れたように布団の中に潜り。二人入ってもいつもと違い少しだけ広く感じる、隙間を埋めようと密着し「んはは…おこちゃま体温あったけ～。」と場違いながらも温かな布団の中が心地良くて表情が弛み、涙を拭うように頬を優しく摘んで、)