見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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>>アンリマユ
___思っていませんよ。最期を迎えたら、貴方とはお別れです
(あたたかい毛布と、あたたかい指先と、脚先と…優しい質問にほんの少しだけ目元を緩めて首を振る。そんな希望的観測で望むほど、淡い望みじゃあなくて…多くの人を傷つけた、沢山の終わりを見た、それこそ誰かの人生の終わりも、国の終わりも、異聞帯の最後も…汚い手足で貴方と同じ場所に行けるなんて最初から望んだこともない。だから、今だけは傍にと___別れの時には隣にいてほしいと。「寝ましょう、アンリマユさん。明日は花火ですよ」、触れた優しいいつも通りの体温に安堵したのか、どっと疲れがきた気がする。のそりと飼い犬の頭に手を伸ばし、触れられたなら、心臓の辺りに抱き寄せて…朝寝坊だってたまにはいいかもしれない、嗚呼でも飼い犬は朝食を食べたいと言うだろうか…そんなことを考えながら、思考回路は少しずつ白濁するように、)
御影尋.
───嗚呼、そういう…、
( 何度も瞬きを繰り返し時刻は既に深夜。彼女は誰かの人生を終わらせた贖罪、とでも言うのか…死を望む人間と、人間を殺すことに特化した装置───なるほど、介錯を頼むのに丁度いい存在が傍に居るのだから、縋るのは道理か。起こさないよう静かに腕の中から抜け出すと上半身を起こし、カーテンから射し込む光に照らされた寝顔は酷く穏やかで…視線を逸らすように瞼を伏せて。…好きとか愛とか、耳障りの良い言葉よりもっと早く、言ってくれればよかったのに。人殺しはお前の仕事だと…そうしたら望まれたように処理してやった。──でも、それなら何故己の望みを捻じ曲げてまで、彼女は令呪を使ってくれたのか。今夜はいつにも増して飼い主の考えが読めない、再び布団の中に戻るとモソモソと控えめに温かい体を抱きしめて…起きたらまた怖い夢でも見ましたか、と聞かれそう、)
>>アンリマユ
____、?
(いつの間にやら眠っていたのか、外が薄らと明るくなる気配に瞼を僅かに持ち上げるといつも通り貴方の腕の中にいて。夢、は、見ないんだったか、本当は睡眠も必要ないのだと…それでも黙って傍に居てくれるこの人のことを、大切に思わないわけが無い。目の前の体温に擦り寄る様に身を寄せて、眠る直前の会話を思い出して…いつか全部が終わる時に、きっと自分は昨夜のことを後悔せずに笑えるはず。「…まあ、愛しい貴方の願い事をひとつは叶えられたなら、自分の人生も良いものだったと言えましょう」、なんて小さく呟いて…もう少しだけ寝たら、多分きっとちゃんと朝が来て、遊んで、また夜には武器を手に取るのだと目を閉じて)
御影尋.
───ん…なんか、へん。
( ズキズキ、鈍い痛みを感じ目が覚める。戦闘後、治療を面倒くさがったのが災いしたのか指が這った辺りを触ってみると昨夜よりほんの少し腫れており。ベッドから出たくない…かと言ってこんな事で飼い主を起こすのも魔力が勿体ない気が、仕方なく冷たい床に脚をつけ。この至福の時間を壊さないように静かに、慎重に歩を進め…鏡の前を通り過ぎた時思わず「げぇっ、」と声が引き攣る。猫に時々つけられる戯れ跡と比べて随分と可愛げのない…殺意に満ち溢れた指跡が、首輪のように刻まれているものだから顔を顰め。擦って消えはしないがそれでも主人以外からの噛み跡は居心地が悪く、ドアノブを静かに回して、)
>>アンリマユ
____?
(目を覚ましたら、飼い犬が居なかった。ほんの少しだけまだあたたかいベッドに…自分を起こすのを躊躇ったのか、と。戻ってくるのを起きて待っていよう…起こしてくださいよ、と文句のひとつでも言ってやろう!毛布を纏ったまま、窓辺に寄ると何処からか小さなノック音…窓の外に居たのは、数匹の、昼間の妖精たち。「…寒くないですか?」と、毛布の上に招き、お礼だと差し出されたお花を受け取っては、小さな花冠を作り、妖精の頭に乗せていく。窓辺で温かい毛布に包まれて、朝靄に照らされながら、小さな花冠を編む…夜の戦闘が嘘のような穏やかさに、ほんの少しだけ飼い犬も早く帰ってくればいいのにと思ったりして)
御影尋.
──湿布だけでいい、ありがとーございました。
( コテージ内の治療部屋にて、つまらない病状だと常套句を吐きながらも湿布を貼ってくれた医神サマにお礼を告げて部屋を後にする。冷えた廊下を早歩きで進み、飼い主の部屋が見えてきたところで気配を殺すように歩調を緩め。音を立てないようゆうっくりと扉を開け──と、香ってきた冬の匂いにパチリと瞠目し。寒さから逃げるようにそそくさと布団の中に避難しては体を温めるように身を寄せ「…な、なんで起きてんの。」二度寝しようと思っていた為、ベッドにちょこんと座り妖精達と戯れている飼い主を見て少しばかり驚き。彼らだけでかの詐称者の姿は見えず…まあ、こんな朝っぱらから来ないか、)
>>アンリマユ
…おかえりなさい
(すべての妖精達の頭に小さな冠が行き渡り、せっかくなら飼い犬の分も作ろうかと花を編んでいた最中、そっと音を殺しながら帰ってきた貴方。嗚呼、本当に…優しい人だなぁと思いながら、驚いたような黄色い目に“どこ行ってたんですか”という文句を飲み込む。貴方から、薬品の匂いがしたから。素敵なお花をくれた妖精達の帰りを窓辺まで見送って、それから…編み終わった冠を貴方の頭へ。「__はい、とっても似合いますよ。プリンセスみたいです」と、そのまま少しだけ冷えた指先で、少しだけ悲しそうに貴方の首筋をなぞって…早く気付いてあげられれば良かったのだけれど)
御影尋.
オレ男……この花知ってる、嗅ぐとチョコの匂いするんだよなー。
( 嬉しそうな気配を纏いながら帰ってゆく妖精達に気を取られていると、頭の上に何かを乗せられ手を伸ばし。色とりどりの花が編み込まれた綺麗なリースを眺め、見覚えのあるほろ苦そうな花弁をつけたコスモスが混ざっていることに気付き口元が弛む。チョコレートコスモスはカルデアの室内庭園にも植えられており、甘い香りといい花の色合いといい飼い主のような花だと…初めて見た時は思ったものだ。少しの間匂いを楽しんだ後、元気のない彼女の頭にそっと冠を被せて。「ひひっ、跡が消えたら“ 新しい首輪 ”新調して下さい。」らしくなくしおらしい彼女を揶揄うように笑いながら首輪と言って、唇をふにふに撫でて、)
>>アンリマユ
____はい、貴方に1番似合うものを
(頭に乗せた優しい色の花、そっと手に取って鼻先をそのひとつに寄せる姿を見下ろしながら…み目がとか、殻がとかではなく、美しい人だと思った。そっと頭に乗せられた花冠を目で追って、悪戯に紡がれた言葉にも優しい人だといつもと変わらない感情を抱いて…優しく触れた指先に擦り寄って、困ったような嬉しいような下手くそな笑みを浮かべ。薄く明るくなりだした窓の向こうの空をチョコレート色の目に映しながら、纏っていた毛布をばっと広げて「今なら、毛布に甘いもの好きなマスターも付いてきます。お得なセットですよ」と、あと少しだけ、朝ごはんの声がかかるまで、こうして微睡むようにふざけていても許されるだろうか)
御影尋.
にひひ、うちのマスターちゃんは優等生だからなァ。他の奴があくせく動いてるなか昼まで惰眠を貪る…罪の味を教えてやります。
( 他の奴ならともかくとして、飼い主になら首輪を掛けられても良いと思える。嬉しそうに広げられた腕のなかに収まる…その前に、せっかく作ったのだから壊れないように花冠を一旦テーブルに避難させて。再びベッドに戻ってくれば甘言と共に飼い主を巻き込む形で寝そべり、布団を首の辺りまで掛けて。…人と違いあまり気温に左右される体ではないが、それでも布団の温かさが身に染みる冬は案外嫌いじゃない。少し微睡みつつ今日の予定を考えていたがふと、飼い主の舌の具合が気になり。医神サマ曰く口内の怪我は比較的治りが早いらしいが…短く自身の舌を出してみせ、)
舌べーってしてみ。
>>アンリマユ
…べぇ?
(そっと頭から冠が除けられて、広げた腕の中にやってきた飼い犬…のしっと体重をかけられるがままにベッドに横になれば大人しく布団に潜り。寝ることは好きじゃない、食べることも好きじゃない、でもこうして貴方が隣にいる空間は嫌いじゃない。べっと親猫が見本を見せるように赤い舌が覗くのを見て、真似をするように少しだけ…傷は塞がりつつあって、ピリピリとした痛みと僅かな血の味がするだけ。べーっと言われたからか、同じように声を紡いでそれから不思議そうに瞬きを。明け方のぼんやりとした光の中で、2人してベッドにいることが信じられない…ほら、いつも蛍光灯の下だから。くぁ、と小さく欠伸をひとつ)
御影尋.
ッふふ、お前さんそういうところ…、また噛まれるとか思わねえのかい。
( 昨夜危うく舌を噛み切られそうになったことは、もう忘れてしまったのか。頭上にクエスチョンマークを浮かべながら、言われるがままに舌を見せてくる飼い主のなんと無邪気で無防備なことか。何だか妙に笑いのツボを押されてしまい喉を鳴らしつつ、塞がりかけの傷口を確認出来れば良かった、と内心安堵し。舌の代わりに、小さく欠伸をこぼす飼い主の頬に唇を寄せたのなら「─今日は、なにする。」と。楽しい時間もそろそろおしまい、ここまで自分に付き合ってくれた彼女に逆にしたい事はないのかと訊ねてみて、)
>>アンリマユ
___今日は貴方と、お散歩して、花火を、
(嗚呼、確かに…と半分程眠りに落ちかけている思考回路の端で思ったけれど、もう貴方が自分に噛みつかないであろうことは何となく確信があって。だってほら、貴方はとても優しいから。舌をしまい、頬に落ちた口付けに、うと…と瞳を溶かして、そのままふっと目を閉じると聞こえた声に無意識に返事をして。夜になったらまたきっと戦わないといけないから、夕暮れ時に花火を済ませないと、あとは特異点となっている原因を突き止めて…今度は貴方が離れないように、足先をそっと絡めて)
御影尋.
お茶会もする……、したかったんだろ。
( か細い声で列挙されたモノは全て此方がしたいと言ったことで、つま先で足の甲を撫でながら眠ってしまった飼い主の耳元でそっと、上記を囁き。…うん、昼ご飯も兼ねて起きたらホットケーキでも焼こうか。それともクレープの方が楽しいかな…色々考えているうちに段々眠気が強くなってきて、重力に従い瞼を閉じ。それから布団の中に潜っては腰に腕を巻きつけ…いつも思うが、華奢なのにどうしてこんなにも抱き心地が良く満たされるのか。聞こえてくる規則正しい心音をBGMにしながらお昼まで一度も起きることなく眠り続け、)
>>アンリマユ
(心も身体もあたたかくて、このまま溶けてしまいたいと思えるような眠りの波に堕ちていく。辛うじて現実に縛り付けるような貴方の腕の重さを僅かに感じたまま…何か夢を見たような気がするのだけれど、思い出せなくて。直前に見たものを人は無意識に夢に見ると聞いたことがあるからか、飼い犬と一緒に秋の森へ行って、それで、自分の名前を呼んで手を伸ばす隣にいたはずの飼い犬と、奈落に堕ちていく自分と、遠くに見える青い汎人類史の空____ぱちり、と目を覚まして、見慣れない天井に…嗚呼、ここはコテージで、日の高さから見るに昼下がりで、隣には寝たままの貴方がいて、あれは夢で…のそりと上体だけ起こすと、すり、と指先で触れ慣れた相棒の頬を撫でて)
御影尋.
……?
( 何かに頬を撫でられて緩やかに意識が浮上する。目覚めてすぐ飼い主がいないことに気がつき、闇雲に腕を動かすとそれらしい物体とぶつかった為、薄らと開いた瞼から虚ろな琥珀玉を覗かせて。カルデアでも特異点でも…彼女は時々、此方を見ているようで見ていない時があり、そういった時は必ずと言っていい確率であの詐称者のことを考えている。そうしてそんな彼女を見る度に思う、確かに苦手な人物ではあるが一方で好きなんだろうなぁと。だから…飼い犬だけとか言ってないで契約を、持ちかけてみればいいのに、なんて。伏せていた視線を戻し掴んだ手を布団の中にしまえばいつも通りヘラッと、締まりのない笑みを向け、)
───おはよう、いつもより顔色いいじゃん。夢見よかった感じ?
>>アンリマユ
あまり____正々堂々、奈落に突き落とされまして
(蜂蜜よりも甘そうなピントの合わない黄色い瞳が覗いて、寝起きだからか熱い手が温かい布団の中へと指先を招く。貴方は鋭いから、自分が何を考えていたかなんてきっと漠然と気が付いているのかも…あの人は嫌がるかもしれないけれど、律儀で嘘つきな匂いがして、最初に会った時の貴方のようで…貴方のように大切にして、いつか今よりもっと幸せになって欲しい人には間違いない。もちろん、貴方がいてくれるからそう思えるのだけれど。柔らかく笑った貴方に顔を寄せて、眠る前に落とされたのと同じように頬に唇でそっと触れては「…コーヒー、飲みたいです」と。平穏な日常の様なこの一幕はそれこそ一夜の夢に違いない)
御影尋.
んで落下してたところをプリテンダーに蹴り追い出された、と。んじゃあ次はオレんところに…聖杯に焚べられたサーヴァントの気分が味わえるぜ。
( 一瞬の口付けの後、彼女の頬をむにむに弄びながら思う。ただ1人の相棒…あるいは、憎き消費者どもを巻きぞえにすることだって出来ただろうに、現でも夢でも1人で堕ちる道を選んだ捻くれ者。そんなところ含め飼い主も他の仲間も、あの御人に構いたくなるのだろう…起きて早速、コーヒーを所望する声に若干名残惜しいが、起きることに。着替えるため寝巻き代わりにしてた服を脱ぎ捨てながら「腹減った~ホットケーキかクレープ食いたい。」昨日のように一緒にご飯を食べれたらと思い期待のこもった眼差しを飼い主に向け、)
>>アンリマユ
貴方と居られるなら、聖杯の中にでも誰かの私利私欲の為でも…糧になれますよ、自分は
(むに、といつも通り無遠慮に指先が触れて…ふと、あの時火傷をしたように顔を引き攣らせた妖精王を思い出して困ったように目を細め。彼を奈落から引き上げるのは先輩なのだと思う、自分は飼い犬にしてもかの王様にしても…共に堕ちるだけ。見慣れた貴方の着替え風景を横目に、自分も寝癖を治すようにドレッサーに置かれたブラシで軽く髪を梳かし…それから、強請るような黄色い目に「仕方がない人ですね」と、絆される。諦めたような声も、貴方を大切に思うが故に柔らかく響いてしまうのだからもうどうしようもない。行きますよ、と片手を差し出し、言外に“甘いものなら喜んで”という意思表示をして)
御影尋.
また、そういうこと──生憎、聖杯の中は定員オーバーなんだ。
( パーカーに袖を通しつつ何てことないように放たれた言葉に、意地の悪い声とは裏腹に服の中で目を伏せて。彼女にとってかの詐称者が共に堕ちてもいいと思える存在なら、ユメの中でも同じような言葉を掛けたのだろうか───そこまで考えて、余分な考えに至った己自身に嫌気が半分…もう半分は、何だか無性に居た堪れなくなってきて、思わず口をへの字に結び。やれやれと言わんばかりの声に服から頭をスポッと出せば、「ホットケーキ、段重ねになってるやつ食いたい。」とおねだりと言うには可愛げのない憮然とした声で吠え、いつも通りをなぞるように服の裾を掴めば一階へ引っ張って行き、)
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