見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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御影尋.
ね、寝てるし…。
( 3分、5分、10分…チョコを置きに行ったきりなかなか戻ってこない飼い主に痺れを切らし二階へ。部屋に戻ってきてみるとそこには寝息を立てている彼女がおり、それも何故か人の縄張りで…安心した反面、少し心配したこっちの気持ちを返して欲しい。ベッドの上に散らばったチョコレートにいつかのハロウィンを思い出してはそういえば今年はまだハロウィンらしい事を出来ていないと思い。「早く起きねえと夕飯置いてっちまうぞ。」小声でそう呟いたのが合図、ドロリと人型が溶けると狼に近い姿に。ベッドの上に乗っかると重さに耐え切れずスプリングが軋み、じっと寝顔を見下ろしながらグゥ、と低く喉を鳴らしてみせ、)
>>アンリマユ
___…おおかみさん、
(少しだけ休むつもりが、居心地が良すぎた。チョコレートと飼い犬の香りに包まれて、酷く穏やかな夢に揺蕩うように…ぎしりと身体が沈む感覚にようやく瞼を持ち上げれば霞んだ視界に映るのは人型でない貴方の姿。もちろん、パスが繋がった相手が傍に居てくれるというだけでこの心地良さはあるものとはいえ、ここまで気が抜けてしまうのは貴方のせい、だから、「…貴方の気配は、落ち着く」とだけ。傍に置かれた大きな手に頬を寄せて、いつもより無骨なそれの温度を確かめて…夕飯はどうせ自分は食べないし、プリンとコーヒーを貰いには行きたいけれど…もう少しだけこうして触れていても許されるだろうか)
御影尋.
……、
( 起きたら目と鼻の先に怪物がいて…咄嗟にその怪物を敵だとは思わないのか。いくら起きたてとはいえ、いつもと何ら変わらず眠たげな眼差しを寄越してくる飼い主に呆れたというか…一応、仮装したのに彼女視点では、トリックにすらならなかった事実がなんだか少し複雑で。無意識のうちにギザギザの立ち耳がぺたっと伏せて。どうしたら彼女を驚かせられるだろうか…人間時よりも若干靄のかかった頭で考えながら、何気なく眼を動かした先にはチョコレートの袋が。「…!」ソレを口にくわえてみせたのなら素早くベッドから降り、一目散に出口に逃げていく様はどこからどう見てもやんちゃ盛りの犬、)
>>アンリマユ
…とられた
(不満そうに耳をぺたりと伏せたあと、不満げに赤い瞳が揺れる。と、不意に動いたその獣はチョコレートを奪って部屋を出ていき…感覚としては、こう、カラスに食べ物を取られた時のそれに近い。ぱちりと瞬きをひとつ。ほんの少しだけしょんぼりとした後…もしかしたら勝者への献上のみならず、罰ゲームも欲しかったのかもしれないと冷静に曲解して。のそり、身体を起こせば慣れ親しんだ気配を追って部屋を出て、)
御影尋.
( 飼い主の好物を盗んだんだ、捕まったらきっとタダでは済まないだろう。自然足取りも早くなり部屋から脱走した後は、彼女が追いついてこないうちにどこか適当な空き部屋に忍び込んで。辺りを見渡す…と、ちょうど身を潜められそうなクローゼットがあった。この姿では入れないので一度ヒトの姿に戻り、なるべく奥へ奥へ…服にまみれ無理矢理体を押し込んでは戸を閉める。幸いなことに隠れんぼは得意分野…真っ暗闇のなか身動ぎ一つせず息を殺し、足音がやって来ないか聞き耳を立てており、)
>>アンリマユ
(廊下に出れば、そこに既に飼い犬の姿はなく…階下からは英霊たちの楽しげな声がしていて、故に下にはいないのだと判断する。同じ階の何処か…目を閉じて、魔術回路に集中して、指先が熱を持つ方へと足を向けて…二部屋ほど覗いた後、一番気配の濃かった部屋の中へ。カーテンが閉まっていて暗い部屋、ぐるりと見渡せば…隠れられる所は数少ない。ベッドの下を覗いたり、お風呂場を覗いたり…この部屋には居るはずだと分かっていて)
御影尋.
……いや、早くね。
( じょじょに扉を開け閉めする音が近付いてくる、コテージはそう広くないとはいえ早速見つかりそうな状況に、思わず小声で上記をボヤき。間もなく自分が潜んでいる部屋の扉が開きあちこち探し回る気配に、見つかるのは時間の問題だと悟り知らずチョコを抱きしめる腕に力が加わる。それでも神頼み…は、ちょっと癪なので、『開けるな~~!』と扉に向かって念を飛ばしており、)
>>アンリマユ
___出てきて、ごめんなさいが出来たら、許してあげます
(ふっと、何かの視線を感じて動きを止め、その方向を見遣る。扉がぴったり閉じたクローゼット…嗚呼なるほど、可愛い人だこと。ゆったりとした動作で近くのドレッサーに歩み寄ると、クローゼットの前にドレッサーと揃いの椅子を持ってきては、すとんと腰を下ろし。「あるいは罰ゲームがお好みでしたら…猫耳でも着けてもらいましょうか、犬耳は先程拝見しましたし」、我慢比べは苦手だけれどそれはきっとお互い様。貴方相手くらいでしか、こんな軽口だって許されないはず…いつも通りの無表情で、じっとクローゼットの扉を見据えて)
御影尋.
あーあ…見つかっちった。
( 願い虚しくピタリと戸の前で立ち止まった気配、少しだけクローゼットを開け隙間から漆黒の瞳を覗かせ。ついでに其方からは見えないだろうと高を括り、あっかんべーもオマケしてやり。この通り…主人のチョコに手を出したことに罪悪感は無く、罰ゲームは願い下げだが煽り癖もやめられそうにない。本当に怒ってんだか読み取れない無表情と対照的に目を弓形に歪め「ごめんなさいするも何も、なぁんも悪いことしてねえし?ヒヒ、強いて言うなら呑気にぐーすか寝てた奴が悪い。」煽るような声音と言葉のチョイスは勿論わざと、扉を開けられてもすぐに逃げれるように体勢を整え、)
>>アンリマユ
…食べ過ぎちゃダメですよ
(多分、クローゼットの扉の向こうでは悪びれもせずに意地悪く笑っているのだろうな…と思う。だってほら、一応諸悪の根源だから。故に、煽られていると頭で理解して、扉を開けようとして…ふと、どうして突然こんな突飛な行動をと思ったりして…不意にすとんと手から力が抜けた。理解の矛先が自分に向いて、特異点なのだから、マスターとして休んでいる状況でもなかったのだろうと冷静に自分の立場を見直しただけのこと。いくら飼い犬と飼い主とはいえ、その実、英霊様と使い捨てマスターだということを忘れてはならないのだった…考えれば考える程泥濘に溺れそう。すっと立ち上がると、椅子を元の位置に戻し「チョコレート、溶けるので早めにしまった方がいいですよ」と一言…状況の確認と、カルデアへの連絡と、魔力が足りていない英霊には供給を…と、何も変わらない無表情のまま廊下へと繋がる扉に手をかけ、)
御影尋.
……?
( いつも通り言い返してくるかと思いきや急にしおらしくなり、椅子を片付ける飼い主に緩く小首を傾げ。飼い犬の生意気には慣れていても、流石に愛想が尽きたのだろうと自己解釈し…けれど何よりも愛してやまない物を他人に譲るのはかなり珍しくないか。抱えた袋を一度見遣った後、クローゼットから出て。「チョコ取り返しにきたんじゃねえの?腹でも壊したのか…?」先程まであれだけ逃げ回っていたのに、のそのそと傍にやってきては横から顔を覗き込み。ついでにチョコも別に要らないので返すことに、)
>>アンリマユ
…見つけた
(かたんと音がして、扉を開けようとしていた手を止めれば黄色い瞳と差し出されたチョコレートが目に入る。チョコレートを受け取って、困ったようにまた貴方を見つけられたことを笑ってから…うん、だって特異点なのに危機感のない自分が悪かった。「貴方といると楽しくて、時々“マスター”だってことを忘れてしまうので…怒られたのかと」と、夜が近づいて暗い部屋の中で猫みたいに光る黄色い目を見据えて…また貴方を見逃さずに済んだことに安堵しても、マスターとして、手を伸ばし手抱き締めることはせずに)
御影尋.
なんでそうなんのさ、デートって言ったじゃん。
( 先もベッドでぐったりしていたし割と本気で体調不良を疑っていた分、自分の杞憂だと分かり安心する。その反面、チョコと何も脈絡の感じられない言葉に少し呆れたように顔を歪め…そこで何となく思い至った。恐らく自分の言い方が悪かったのだろう、と。仮に立場を弁えろと言いたいならわざわざこんなまどろっこしい真似しない。「ただアンタの反応が薄くてつまんなかっただけ。…それに仕事しろっつーなら、こんな風に遊びに誘ったりしねえよ。」良い息抜きになったなら此方としてはしてやったりで、後ろに壁があることを良いことに飼い主にのしかかり、)
>>アンリマユ
(デートのつもりで、責めるつもりもなくて、ただ一人で惰眠を貪るくらいなら構ってくれと…要約すると“寂しかった”“つまらなかった”ということなのかもしれない。のしっと体重をかけられれば壁に背中がぶつかって…他のヒトなら逃げ出そうと思うに違いないのに、なんだかとっても愛しくて可愛い我儘に振り回されたのだなぁと…仕方がない許してあげよう。こちらも何も貴方を置いていくつもりはなかったと「あのベッド、貴方の気配がしたので眠たくなってしまって、つい」、チョコレートで手は塞がっているから、ゆるゆると頬を擦り寄せて)
御影尋.
まあ、ほら今日は髪キレイにしてもらいましたから。いつもより手触りも良い感じ、
( 表情は伺えないが、誤解を解くことが出来ただろうか。薄暗くて、静かでそこに更に抱きしめなれた体温が加わると余計に気が緩んで…だから飼い主の言うことも分かる気がする。擦り寄られる感覚に擽ったそうに、緩く目を細めていると、漂ってきた夕餉の香りにグルグルとお腹の虫が鳴る。まだもう少しだけこうしていたいが、仲間達もきっと自分達を待っているだろう。「…ハラ、減った。」頸の辺りにそっと口をつけつつ、空腹を訴える裏で彼女はお腹空いてないのかなと思い、)
>>アンリマユ
…どうしましょう、その、自分は
(牙は見せずに、ただ隣に座る忠犬のように、そっと呟いた声も頸に触れる柔らかい感触も、生温い体温も、あまりに穏やかで…脚が重たくなるような水辺も、頭がぐらぐらするようなホテルも、妖精王の全てを見透かした目も、これから起きるかもしれない夜の恐怖も全部が嘘に見えてしまう。ただ、鼻腔を擽った食べ物の香りだけは現実で…小さく本音をぽつり。ただ、きっと下に行けばあの弓兵が食べ終わるまで席を立つことは許さないだろう。口の中が苦く思えて、ぐりぐりと目の前の身体に頭を押し付けながら必死に考えて…「…でも、スープくらいなら、頑張れるかも」。温かくて優しいものなら、と、自分だって仲間たちと食卓を囲みたくない訳では無いのだから)
御影尋.
マジか、よく腹持つな。
( 弓兵に限らず心ある者なら彼女の普段の食事量を見れば、心配になるだろう。今日はいつもより動き回ったと思うのに、飼い主の空腹中枢は相変わらず鈍いようで、下手したら自分よりもサーヴァントらしい体質をしているんじゃなかろうか。奇妙そうにお腹を凝視しながら少しの間、胃の辺りをマッサージしていると1階から夕飯が出来たことを知らせる声が掛かり。手を繋ぎ部屋から出るとインドサーヴァントが喜びそうなスパイシーな匂い。「カレーかぁ。すげー良い匂いする…、」と鼻をクンクンさせながらリビングへ。ご飯を受け取る為、お皿を持って列に並んで、)
>>アンリマユ
(連れられるがままに階段を降りれば、既に何人かが嬉々としてスプーンを握りしめカレーを食べていて…飼い犬も嬉しそうに列に並ぶものだから、どうしようかと視線を泳がせた矢先…弓兵が手招きしているのに気がついて。そっと飼い犬と繋いでいた手をゆるめ、そちらに向かえば渡されたのはポトフとシュガートーストとコーヒー、プリンの乗ったプレート。甘いものなら少しは食べれるだろうと、呆れたような困ったような優しさに僅かに破顔しては嬉しそうにそれを受け取って…「アンリ、見て、スペシャルプレート、見て」と、嬉しそうに駆け寄って)
御影尋.
( 夜が深まる頃には恐らく殺し合いが始まるだろうしノロマの家畜なんて格好の餌、食べ過ぎないようにしよう。この見目の影響か大盛りのカレーライスを眺めていると、珍しく興奮した様子の飼い主が戻ってきて。嬉しそうにご飯を見せてくる彼女を見て、自分でも何故かは分からないが噛み付きたいと思った…料理としてはカレーの方が美味しいに決まってるのに。空いている席に座ってから「へいへい、おこちゃまランチ良かったネ。ところでテンション上がってるとこ悪いが、アイスのこと覚えてます?」と。このままではお預け中の飼い主の目の前で、アイスに舌鼓を打つ事になってしまう、)
>>アンリマユ
あ゛…食べます、アイスも、嗚呼、あと
(列に並んだままの貴方の目ふと、好奇と空腹に光った気がして、そしてその光はいつもマイルームで見ているものに似ていて…こくり、と小さく喉が鳴ったのはついというもの。空いていた席に並んで座るのは、きっとこの先中々見られない景色に違いなくて、故にそっと手を合わせて甘いトーストを口に運び…もぐもぐと咀嚼する姿を満足気に眺める弓兵も道理。むぐむぐと嬉しそうに食事を口に運びながら、飼い犬の声に耳を傾けていたものの、告げられた言葉に思い出したように目を見開いて、ええ、忘れていませんでしたともと言いたげにおすまし顔を披露しつつ…小さな声で「貴方の全部も食べてしまいましょうか」と付け足して。口に運んだポトフはカレーの具材と同じだけあって栄養豊富、嬉しそうに目元を溶かせば甘いコーヒーを啜り)
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