見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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>>アンリマユ
(いつもなら急かすように刺さる視線も今日はない、少しずつの遠ざかる気配に少し慌てて縺れる指先でカルデアの制服に着替えて、部屋を出た。もう見えない背中を追うために、薄い気配を辿って本能のまま歩いていく。多分こっち…と曲がった先で、尻餅をついている飼い犬が。駆け寄るより先に逡巡する、これは、近寄っても大丈夫なのか、と…何故って、別の英霊の気配もしているから。近くの壁越しに、ちらりと顔を覗かせて)
御影尋.
ッ、い、いい!何でもねえから1人で帰れるって…!
(纏った酒気と鈍い反応を怪しく思ったのかこちらを覗く琥珀の瞳が険しく歪む。ただでさえ頭がひっちゃかめっちゃかしてんのに目を開けると見覚えのある唐変木の顔がありました、とか精神衛生上よくない。顔を顰め体調を伺う声と共に当たり前のように伸びてきた手をガードし、ギリギリの攻防を続けていたが返って刀工の気質に火をつけたのか。手の掛かるガキでも見るような表情をした後、どうしたものかと辺りを見ており…ああ、早く飼い主のところに戻りたい、)
>>アンリマユ
…すみません、自分の飼い犬がご迷惑を
(いや、有り得ないことだとは思うが、仲良く会話していたり…ということは、本当になくて。貴方が嫌悪感を持って誰かと接しているのを久しぶりに見たからか、復讐者はどこまでいっても復讐者で、自分は存外そのテリトリーに入れてもらえていたのだと思う。早足で貴方と、真っ直ぐな光を湛えた英霊の間に入って…目の前の少し高い位置にある琥珀色の瞳を見上げて。飼い犬のお迎えを褒めるように伸ばされた手が頭に伸びる、少しだけ首を竦めたのは、貴方以外の人は少し怖いから)
御影尋.
だーかーらー1人で帰る──って、ヒロ。
(いつまでもへたり込んでいるのも説得力に欠けると思い立ち上がった丁度その時、思わぬ乱入者の登場に驚き。頭を撫でられそうになって身を固くする飼い主を眺めながら思う、同じ兵器でも少なくとも自分よりかは信頼に値する御人だろうに。手つきだって完全に孫を可愛がる爺のソレ…とはいえ、その顔でいつまでもそうしていられるのは第三者としてフクザツ。飼い主側に周り「ハイハイもう良いでしょー。えんがちょえんがちょ。」と言って頭を撫でる腕に手刀を繰り返して。生意気な態度に介抱は不要と分かったのか迷惑そうな顔をしながら刀鍛冶は腕を下ろし、)
>>アンリマユ
(優しく髪を撫でて、時折耳元に触れて、指先で頬に触れる手は貴方と同じような大きさで、同じような温度。だから、少しだけほっとしてしまったのも仕方がない…のだけれど、目の前に過ぎった手刀が飼い犬のものだと分かると瞬きを数度。貴方のこれは、嫌がらせではなく…もしかしたら、自分への助け舟なのかも。「すみません、ええと…猛犬注意と申しますか、過保護と言いますか、」、迷惑そうな目の前の英霊に一応謝罪はしたものの、“束縛の強い男だな”なんて呟きに困ったように眉尻を下げ)
御影尋.
…はい?てめえの物差しで勝手にヒトを推し量らないでくれます??
(血の繋がりは無く同一人物でも無い、無関係の人間と容姿がそっくりなんて周知されてみろ、十中八九面倒臭いことになるに決まってる。だから一刻も早く帰りたい、避ける理由なんてそれで十分…なのだが呆れたように吐かれた煽り文句に、此方もげんなりした様子で得意の毒舌を1つ。されるがままになってる飼い主はしばらく駄弁ってから帰るのだろうと判断し、「酔い抜けてねえから先帰るわ。」とだけ伝え適当に手を振りながら衣装を翻し、)
>>アンリマユ
__あ、自分も、
(アンリマユさんと一緒に、そう言いかけて、手を伸ばしかけて躊躇。先程は置いていかれた身、気安く触れるなと言われてしまったら辛い。軽く、貴方によく似た…それこそ、世話焼きな部分なんてそっくりな英霊に頭を下げて、足早に貴方の後を追う。迷子になっちゃっても知りませんからね、寂しいじゃないですか、なんて言葉を噛み砕いて「…置いていくのは、ダメです」と、独り言をぽつり。いつもより弱気になりがちなのも、チョコレートのせい)
御影尋.
(爪先から頭のてっぺんまで纏わりついた影によって表情が見えることは無い。…ただ、いつもより早い歩調が顕著に腹のいどころの悪さを物語っており、風を切りながら歩いているとすぐに慌てた声が追いかけてきた為、ほぼ反射で足を止めて振り返る。すると寂しそうな、傷付いた顔をした飼い主がいて…たったそれだけのことでムカムカしていた気分が不思議と和らいでいく。思いがけない邂逅はいい酔い覚ましとなったがそれを秘して「…部屋どこか分かんねえ、連れてって。」と捻くれ者なりの甘え、迷子防止を口実に自分から手を差し出して、)
>>アンリマユ
…はい、もちろん
(ざわざわと後ろ姿に影がさして、追いつく頃には真っ黒。とはいえ、振り向いた貴方は優しくて拗ねたような気配を纏っていて、差し出された手は頼りなげ…表情は分かりにくいけれど、嗚呼、可愛い人だと思う。そっと手を取って、ぎゅうと控えめに握れば「シンプルな部屋と、甘いものいっぱいの部屋、お好みはありますか?」と問うたのは行先の部屋の希望を聞くため。自分の部屋でも貴方の部屋でも、他でもない貴方が望むなら何処へでも。今度こそ手を引いて隣を歩きながら、ふと、いつだって貴方の行く先に連れ立って歩けるのが自分なら嬉しいなぁと…僅かに緩んだ口角には気付かないふり)
御影尋
?アンタの部屋で……あっ、
(些細な上にガキみたいだと自分でも思うのだが手を取ってもらえるとそれだけで沸々と嬉しくなってきて。ささくれだった雰囲気は何処へやら、握り返した手をにぎにぎ弄びながら当然のように後者を選択しかけた時、1つ思い出したことが。普段は引越し業者も驚く物の無さが自慢のマイルームだが、最近はバレンタインの名残りでダンボールがたくさんある事に加えて、2日に1回程のペースで部屋の背景が勝手に変わる。…いつもはそちらの部屋に遊びに行くことが殆んどだから、たまには遊びに来てもらうのも良いかもしれないと思えば自室がある方角を指差し、)
オレの部屋、今はそんなに殺風景じゃねえよ。多分いつもよりは見てて楽しいぜ。
>>アンリマユ
…珍しい、貴方の部屋に招待してくださるなんて
(数度形を確かめるように握られた手に僅かに表情が緩む。カルデアの廊下でつい先程まで他の英霊と言葉を交わしていたというのに…いつもなら、手を繋いで歩くことも嫌がるだろう貴方の体温を感じながら歩く廊下は少し新鮮で。貴方のことだから自分の部屋を望むのだと思っていたけれど、指さされた先は反対方向。貴方の部屋の方へ足を向けて、手を引いて進みながら「おやぁ、部屋はどこか分からなかったのでは?」とからかうような台詞を口にして)
御影尋.
…げぇ、そんなことが!?申し訳ないがチョコの事と寂しがりやに泣きつかれたことしか覚えてません。
(まあ確かに、自ら人を招くことも少なければ誰かが部屋をノックすることもほぼ無い。他にお気に入りの居場所がある為に大して愛着のない自室に想いを馳せていると誰に似たのやら…ここぞとばかりに悪戯っぽい声に意識を引き戻される。こういう時は逃げるが勝ち!ということで対抗してしらばっくれ。その後も言葉でじゃれあっている内に部屋に着き。…さて、中はどうなっていることやら、「マスターファーストです。」と引いた扉が閉まらないように背中で押さえ、)
>>アンリマユ
それは今すぐ忘れて…何と言うか、落ち着かない場所になりましたね
(意地悪に対して意地悪で返してくるとは、随分と生意気な飼い犬だこと…という思いは飲み込んで、辿り着いた先で勧められるがままに部屋の中へ。前に来た時とはまた違う、物の多さというか賑やかさに少しの間フリーズしてから…「嗚呼、でも、」此処はきっと変わらず落ち着ける場所に違いない。貴方のベッドに迷わず足を向けると、ぽすんと顔を埋めて。貴方の気配しかしない、ほっと小さく息を吐いて)
御影尋.
ひひひっおかえりなさいませ~ご主人様。
(どうやら今日はお茶会仕様のセットらしい。大きな屋敷とそれに見合う美しい庭園の風景は自分の部屋じゃないみたいで落ち着かない一方で、同時に楽しく遊べそうだとも思い。早速この格式高い空間に適した呼称を口にしてみる。次いで我先にとベッドを陣取り伸びている飼い主の上に影を落とし。普段匂いがうつると言うクセに行動パターンが飼い犬とそう変わらない彼女に「お風呂にします?ご飯にします?それともスキンシップ?」なんて、冷やかしの篭ったされど甘やかな声で欲する物を問うて、)
>>アンリマユ
…お風呂もご飯も、スキンシップも苦手なこと、知ってるくせに
(開放感のある平和的な夢のような場所。楽園の端はきっとこれくらい穏やかなのだろう、自分たちには火傷しそうだけれど。ごろりと半身回転、ご主人様だなんて似合わないことを言う生意気な貴方を横目に見上げては、その甘い声に噛み付くように「それじゃあ、アンリマユさんで」と。スキンシップが好きなんじゃあなくて、貴方だから許している。言ってなんか、やらないけれど)
御影尋.
おやぁ、飼い犬相手だとされるがままになってるって耳にしましたよ。
(枕の隙間から覗いた片目は険しく眇められその声も不満そうだ。むくれる主君と対照的に、期待通りの反応が見れて従僕は満足…唇からは軽薄な音がもれつつ、挙動だけは一丁前で。膝を折ることで前髪の奥に隠れたこちらをぼんやりと見つめるこげ茶と目線を合わせ。「聞くところによると雪んなか脱走した駄犬をご主人様自ら迎えに行ったとか…愛されてますねぇ。」と他人事のようにセリフを並び立て布団からはみ出た手を恭しく取り、)
>>アンリマユ
…それが困ったことに、愛されている自覚がまだまだ足りないんですよ
(嗚呼、生意気だ。されるがままになっているつもりは無いけれど、望まれることが嬉しいと思うのは同じことなのかもしれない。交わった視線の先で揺れる蜂蜜色の優しい瞳、噛み付きたくなるような台詞と共に取られた手に指先でその体温を確かめるように緩く撫でて…「こんなにも大切にしているのに、首輪が窮屈なのかもしれませんね」。美しい庭園の中でなら、秘め事も全部幻で済めばいい…ゆっくりと身体を起こすと、困ったように貴方を見下ろして)
御影尋.
じ、自覚が足りないっつーか何つーか…、
(頭上から降ってきた寂寥感が滲んだ声を聞いているだけでもうお腹いっぱいと言うか…今度はこちらが居た堪れなくなってくる番。口ごもりながら自分のと比べて色素の薄い手が力の抜けた拳からするりと離れていくのを眺め。基本的に使い魔の意志を尊重してくれる相手に、窮屈などと言われたところで思い当たる節は無く。ただ、「多頭飼いは仲間同士で共食いしちゃうからダメなんだって。」と額同士を合わせ戯れつき、)
>>アンリマユ
…困ったことを言いますねえ
(するりと離れた体温を横目に見下ろして、目を伏せる。こうして手を握り返せるのは、自分をマスターとして認めてくれた貴方だからだと…伸ばされた手に怯えてしまう自分が、こうして触れるのは貴方だからだと、言えたなら。近付いた目線と唇に当たる息、鼻先を擦り合わせるように顔を寄せて…「きっと真っ先に貴方が食べるのは、仲間ではなく飼い主でしょう?」。自他共に認める最弱、貴方が食い荒らせるとしたらそれは、英霊ではなくただの人間の自分だろうから)
御影尋.
確かに?貧相なわりに触り心地はいいし、魂の質だって悪くない。反応も初々しくてそそるけど…、
(その身を自分の方へ手繰り寄せればくびれの辺りを摘み。細いながらも女性特有の柔らかさを持った体はハッキリ言って気持ちいい。次に魂を食らった時のことを思い返し。長らく味わえていない為忘れてしまった事もあるが噛みついた時の肉の感触。痛みに耐える顔と声、いつも冷たい体が抜けていく血液とは裏腹に熱くなっていく様も…思い出すだけで笑みが溢れる。「ご馳走は最後まで残しておく主義なんだ。それに邪魔な奴を淘汰すんのは当たり前じゃねえ?」と、食事目当ての捕食だと思い込んでる飼い主に1つ訂正をば、)
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