見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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>>アンリマユ
(…仲間だから、生きている間の全部を渡したくて、大切な貴方だから最期の瞬間を委ねたいと思うのは間違っているのだろうか。合わさった視線の先で、不満気な貴方の瞳が揺れる。暗くて深い闇の中にぽつりと置いてけぼりにされたみたい、だって誰も教えてくれなかったもの…悲しいって、こんなにも怖いことだって。「…すみません、ごめんなさい、」、足元から少しずつ得体の知れない寒さがせり上がってくるみたい。震える指先を祈るようにぎゅっと絡ませて、何に謝ったのかすら分からない。人間らしく生きることが苦手な自分の、唯一の拠り所であるカルデアのマスターとしての生き方が、大切な人にとって納得のいかないものなら…自分は、どう生きることが許されるのだろう)
御影尋.
今はそれで良くてもカルデアが解体した後はどうすんのさ。全部終わった後までアンタの生きる理由にはならねえぞ。
(謝罪を繰り返されると複雑そうな気配を纏ったまま肩を竦める。もう少しこちらが距離感を考えて傍にいれば、彼女はここまで死者に心を寄せることは無かったのだろうか。一緒に居ることを少しだけ後悔したのはこれが初めて…だけど、目の前の泣きそうな顔を見ると手を伸ばさずにはいられないのだから時として情というものは、厄介だ。優しく頬をつまんだ後、涙こそ出てないものの指先で目尻をなぞり、「死人なんかに入れ込んだところでなーにも得しない…プリンの方がまだマシだ。」人の心に土足で踏み込んでおいて我ながら何て台詞。でもいつか必ず終わりは来るのだから導を失っても歩いていけるようになんて、秘めたる想いは口にせず祈るように組まれた手を解こうと触れ、)
>>アンリマユ
…貴方は、終わった後の自分の心配までしてくれるんですか
(貴方は優しい。頬を意地悪く摘んだ後、目尻を撫でる指先に…自分は泣きそうなのかと遅れて理解して。それから、涙が出ていない事実に少しだけ驚いて…てっきり、もう上手に泣けるようになったと思っていたのに。いつか来る終わりを考えない訳では無いけれど、貴方か自分のどちらかは先にいなくなるけれど、組んだ指を解いて貴方の手に絡ませて…「言ったでしょう、自分の最期は貴方に預けているんです」、カルデアが終わるその時、自分は貴方の手に掛かりたい。明言はしないまま、冷えた脚先を絡めるように貴方の体温を探して)
御影尋.
使い魔に自.殺の手伝いさせるとかさぁ…立派なパワハラ だぞぅ!
(今まで幾重も繰り返されてきた議論…かたや仲間の手に掛かることを本望とし、かたや今際の際まで生を願った者。…きっとこの先もお互い相手の考えに共感出来ないだろうし、両者納得のいく答えを導き出すのは難しいだろう。頑固者の変わり映えしない答えに隠すことなく盛大なため息をこぼせば、脚先をからませて。嫌な仕事を押し付けてくる飼い主に嫌がらせとして指先に力を込めながら「…仮に嫌だって言ったらどうする?」と小さな声で尋ね瞬きを一つ、)
>>アンリマユ
…自分はきっと、それでも願います
(人間を消すことにだけ特化した英霊、情が望もうが望まなかろうが、そういうシステムであって…それは、自分がカルデアの動力源として生かされている現実と大差ない。逃げ出さないように足を絡めたまま、困ったように目を閉じて。「もし貴方が自分を置いていったなら、どうにか貴方を喚び出して、次に会う貴方にも願います。貴方が自分を覚えていないと分かっていても」、この役割を他の人に渡さないのは…最初で最後の愛の証明なのだけれど、言いはしない。「今の貴方も、次の貴方も、貴方が貴方である限り自分はきっと貴方を愛してしまうから仕方ないですね。諦めて今世で終わらせるのが賢明ですよ」と、貴方の手の甲に爪を立て)
御影尋.
どうしてそこまで…、
(モヤモヤしてたのが馬鹿らしく思えてくるくらい飼い主は一途で、刺々していた心にじんわりと喜びが広がっていく反面、それがどんなに嘘偽りのない言葉でもやっぱり理解出来ない。せっかく拾った命をどうしてそんなに簡単に投げ出そうとするのか…細い首を見遣り。いつかのようにあそこに手を掛けられるのかと問われればきっともう、無理、だと思う。それこそ令呪でも使われないと刃を向ける気だって早々湧かないのに…眉を寄せた後、彼女の両手首を控えめに握り。「─アンタ、前に言っただろ。オレのこと幸せにしたいって、1つくらいお願い聞いてくれてもいいんじゃねーの?」と、お願いとは言うまでもなく飼い主の生存でありじ、と其方を見つめ、)
>>アンリマユ
それじゃあ、こうしましょう。カルデア最後の日に、貴方の武器をください。自分は…その時に決めます、独りでも外の世界を見たいかどうか
(じんわりと大きな手から手首に伝わる熱、どうしようもないくらいに重たいその鎖は…最後まで縛り付けてくるのだろう、カルデアを出て行った後も。「外の世界は…少しだけ寝ましょう、起きたらコーヒーが飲みたいです」、カルデアから出て今までのような人生なんて歩けるわけない、そんな楽観視はしていない…外の世界は、自分にとって幸せな場所とは程遠かったから。今が幸せで、皆が、貴方がいるからで…ゆっくりと瞼を持ち上げて、それから困ったように笑って。貴方のお願いを、きっと自分は貴方の望む形で叶えてあげられない)
御影尋.
も~~しゃあねぇなぁ。
(弱々しい笑みとは裏腹に飼い主の意志は固く、頑なに元の居場所に帰ることを拒む。まるで小さな子供のように置いていかないでと駄々を捏ねる様子にふと──ああ、前にもこんなことがあったなぁ、と古い記憶が蘇り懐かしさに一瞬、まぶたを伏せ。…“泣き虫”も“弱虫”もどちらも世話が焼けることには変わりない、ぼさぼさの髪をかき乱しながら床に足を下ろし。飼い主に「目、閉じて。」と、)
>>アンリマユ
…、
(我儘を言うことが許されるなら、本当は終わりなんて寄越さないでくれと言いたい。でも、自分はそう口に出来るほど子供ではないし、物分りの良い大人でもない。出来ることなんて…貴方の言葉に促されるように、目を閉じることくらい。__ところで、貴方が時折懐かしいような目をする理由を知っているとはいえ、そりゃあ別の人のことを想われるのは少し寂しいものがあるというか、なんというか…断じて嫉妬ではないけれど。ほんの一瞬、持ち上げた瞼の隙間から不満気な瞳を覗かせて)
御影尋.
(飼い主がしっかり目を閉じたのを確認するとなるべく音を立てないようにしながらベッドから離れて出入り口へ。しかし、ドアノブに手を掛けたところで視線を感じてチラッと後ろを振り返ってみて…大正解だった。薄めがちながらも此方を見てくるこげ茶の瞳に「目ぇ閉じろよ…!」と不満そうに吠えて。それから扉を締める前に最後にもう一度、「目ぇ開けんじゃねーぞ。」としつこく釘を刺せば飼い主を1人残し小走りで向かった場所は、自室で。己の記憶が正しければ確かここにしまっておいた筈…とベッド横に備え付けられた棚に手を掛け、)
>>アンリマユ
(こちらを向いた犬がギャンと吠える姿に慌てて目を閉じて、それから…よく自分のことを見ているものだと少しだけ嬉しくなって。…静かな部屋の中で聞こえるのは自分の呼吸音だけ、閉じた瞼の裏側は暗闇、少しだけ心細くもなってきて、のそりと布団を抱え直してシーツに顔を埋めて深呼吸をひとつ。こんなマスターについてきてくれるあたり、飼い犬も飼い主に似て随分と悪趣味なのだから仕方ない)
御影尋.
(棚の中には未完成のパズルや手持ち花火、アンクレットなど少ないながらも物が入っており、「…お、あったあった。」と引き出しの1番最奥にして隅っこにしまっておいた物を取り出して。世界にたった1つだけしかない…まさか自分が『これ』を誰かに渡すことになるとは思っていなかったが、過ごした時間と思い出を思えば彼女になら渡しても良いと思える。ソレを握り再び飼い主の部屋の前まで戻ってくると音を立てて扉を開き、ちゃんと言いつけを守っているか確認、)
>>アンリマユ
…アンリマユさん?
(近付いてくる気配に少なくとも敵ではないと認識ができているとはいえ、音を立てられると多少なり驚くというか…言いつけを守って目を閉じていた飼い主に対して意地悪ではなかろうか。シーツに埋めていた顔を少しだけ上げ、しかし目を開ける許可はまだ得ていないものだから視界は暗いまま。拗ねたように名前を呼んでは、ギュッと指先でシーツに皺を作って)
御影尋.
(少しのお留守番でも寂しがり屋には心許なかったのか。シーツをお守りのように掴みながらおっかなびっくりした声色で名前を呼ばれると、つい喉からくつくつと音がもれて。背後で扉が閉まり、飼い主の目の前までやって来ると静かに片膝をついて傅き。「…目、開けていいよ。」と言って差し出したのは一枚のカード。中心には小さな白い花が描かれており、平凡で何処にでもあるような、何てことないありふれた花の画。武器なんてくれてやらん、恭しい体勢とは裏腹に顔はニンマリと意地悪な笑みを浮かべており、)
>>アンリマユ
こ、れ__これ、えっ、!?
(思いの外近くで聞こえた声に瞼を持ち上げて、目線を合わせるように傍にいた貴方を視界に収め。身体を起こすと、今度こそ、その手に持たれたカードを見据えて…直ぐに何か思い当たった。何てものを差し出すんだと動揺して…英霊が自分を信頼してくれないと手にすらしないものじゃないか。これを、自分に渡すということが、意地悪な貴方なりの忠誠と愛情表現なのだと曲解しておくことにすると…震える指先でそのカードに触れて、じんわりと視界が滲む感覚は今度こそ泣いているから。…名もない礎のことを、人の世を呪い続ける必要悪を、この花と少女のように「アンリマユさん、自分も愛しています」。貴方なりの最期ではなくとも最後まで一緒にいるという証明ならば、自分も、貴方を失った後も少しくらいは生きる約束をしなくては割に合わない)
御影尋.
そもそもアンタの場合、知らねえことの方が多い箱入り娘なんだから内(カルデア)から外に出たところでそう変わんねーよ。
(偽物でも差出人は悪魔だというのに何の疑いもせず飼い主の手にカードが渡ればニヤリと、明らかに腹に何か一物抱えていることが分かる笑みを浮かべて。涙が止まるように頬をムニムニしながら本当に、随分と感情豊かになった飼い主を見て願うことはたった1つ。命続く限りは平穏でもなく安寧でもない、この苦しい世界でこれからも心乱されながら生きていけ。ちゃんと見ててやるから…そんな応援の気持ちが礼装を通して少しでも彼女に伝わると良いのだが。「契約を持ち掛けてきたのはアンタの方からだったし、今度はこっちから会いに行くよ。だからアンタも頑張れ。」…もう一度会えたその時は、置いていった文句でも何でも聞いてやろうじゃないか。泣き虫の背中を押すようにぽすぽすと撫でてやり、)
>>アンリマユ
(相変わらず無遠慮に頬を弄る指先と、頑張れ、の一言に嗚呼いつか置いていかれるのだと改めて思う。それでも「…じゃあ、待ちます。次も相棒にしてくださいね」、貴方が英霊として喚ばれたその時は、救ったはずの世界が再び狂った証拠だから…人間同士で会えたなら。ベッドから降りたままの貴方を見遣っては、自分もベッドから脚だけ下ろしてカードは掌の中に。生きなくてはならない枷をサラリと渡してきた貴方に一応不満を伝えるべく足先で貴方のことを押して。内も外も知らないことばかりで怖いけれど、まあ、貴方が見ていてくれるなら少しはマシだと思ってあげないこともない)
御影尋.
も~…そういうことじゃねえよ阿.呆。
(ある意味飼い主らしいと言えばらしいんだけど…また次も相棒にと言われればパチパチと瞬きをし、その後呆れたような緩い笑みを浮かべて。カルデアが終わった後の話をしているのに、なぁんでまたカルデアで会わなくちゃならないんだか!腹部に当たる足を物ともせず飼い主を押し倒す勢いでベッドに乗り上げると、「そりゃあ喚ばれれば応じるけどさぁ、なぁに?乳だけじゃなくて心まで慎ましくなったの?」なんて、何やら含みのある言い方をし、)
>>アンリマユ
…失礼な人ですね、本当
(貴方全然応じてくれないでしょう!?即参上ではなかったと聞いてますよ!?と言うのも野暮な気がして、阿呆と言われるのも不服だし。突然犬に飛びかかられた人間よろしく、後ろに肘をつくように上半身を少し倒して少し考える。呆れたようなその表情も、意地悪な物言いも、友人や恋人なんて終わりのある関係より相棒として見ていたいけれど…「嗚呼、じゃあ、次に会う時は貴方の家族にしてください。幸せは保証しますよ」。押し退けられた脚を貴方の背中に回すように絡めて)
御影尋.
(望み通り彼女の人生の終わりを見届けたら会いに行こうとは思っていたけど家族とか…彼女の口からそういう回答が出てくるとは思っていなくて。つい瞠目したまま寸秒固まってしまうが、脳内で単語を反芻して…やがてくつくつという笑い声に合わせて肩が小さく揺れる。肘を折ることで体をくっつけつつ、「きひひ、物好きここに極まりってな。でもオレ、アンタの飼い犬ポジション結構気に入ってんだよな。…おたくペットは家族の一員派です?」拾って下さい、と顔に書きながら其方を見つめ、)
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