見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
通報 |
>>アンリマユ
泣いてませんし、大丈夫ですし、そもそも自分よりアンリマユさんの方が顔や涙が出ないだけで、沢山泣いてます
(こちらを見下ろした黄色い目が、少しだけ困ったような、決意にも近いような、諦めたような…なんとも言えない色をして、それを見て、やっぱり願い事は口にするものじゃないと思う。特に、この優しすぎる聖杯の前では。ベッドから降りて、クローゼットへ足を運べばいつも通りにぽいぽいと着替え…「さあ、行きましょう。」といつも通りの服装で、いつも通りの無表情で、貴方に手を差し出して)
御影尋.
えぇ~…、泣き虫に泣き虫って言われるとかフクザツ。
(彼女は自分のことには疎いくせに、他人の事となると変に聡い時があって心臓に悪い。思いもよらない指摘に思わず肩を竦め、苦笑いがこぼれるなか差し出された手は取らず、視界に収めるだけに留めて。いつも通りのしっと体重を預ければ「…連れてってー。」と甘えた声。飼い主との久しぶりの散歩、今日はどこに行くのか。久しぶりの外出に胸を躍らせる一方で、虚を突かれたからか。飼い主の言葉が耳の奥にこびりついて離れない、)
>>アンリマユ
ええ?まったくもう…
(じっと手を見つめたふたつの瞳が、そのまま視界の端から消えて、代わりにぽすっといつも通りの重さと体温が。仕方がない、と貴方の頭をぽすぽす撫でたあと、そっと指先を絡めるように手を伸ばしてから歩き出す。「どこに行きましょう…そういえば、ハロウィンがどうこうって聞いたような」なんて、いつも通り部屋を出れば、お腹に刻まれた首輪も、肩に深く残ったままの傷も、全部過去のこと。二人だけの秘密ということで、少しだけ目元を弛めて)
御影尋.
アンタは毎日ハロウィンでクリスマスみたいなもんじゃん。
(いつもは無機質な廊下のいたる所にハロウィンの装飾がなされてあって通路は、色鮮やかだ。壁面に貼り付けてある折り紙で作ったカボチャや黒猫などを眺めながら、さり気なく失礼なことを…と、そういえばハロウィンと言えば。「去年のヒロの仮装手抜k……ん゛ん゛っ、すげぇ可愛かったよなぁ。今年はどんな格好してくれるんです?」と。シーツを被ってばあっとしてきた飼い主を思い出すと自然と口元が弛み、ニヤニヤしながら顔を覗いて、)
>アンリマユ
…大型犬を飼い慣らす調教師の仮装でもしましょうか、それとも狼の飼い主?
(否定は出来ないけれど。歩きながら、こちらを覗き込んだ悪戯な顔に少しだけ不満げな声が出る。だってあの時は時間もなかったわけだから仕方ない、不満なので貴方の手の甲に爪を僅かに爪を立て。「セクシーな仮装を眺めてニヤニヤするためにあるので、ハロウィンは。あと甘いもののため」…ふいっと顔を背けた先にあったのは、カボチャの切り抜き。あ、カボチャの仮装も美味しそうで良いかもしれない…なんて思いながら、管制室の前で再度貴方の頭をぺそぺそ撫でて。ほら、入りますよなんて言わずとも分かるだろうけれど)
御影尋.
何でいっつもニヤニヤする側なんだよ。そーいうのじゃなくて、もっと可愛い仮装が見たいのに…、
(需要はちゃんとあるのに相変わらずこの手のおめかしイベントに飛び込む気はないらしい。今年も仮装らしい仮装姿を見れずため息が出るが直後、優しく頭を叩かれて。このまま管制室に入ったら十中八九皆から生温かい目で見られる、ので、あるべき正しいマスターとサーヴァントの距離感に戻り。カルデアスの前までやって来ると「行き先は不思議な不思議な御伽噺の世界──まあ、つまりは祭りに参加するってことでいいかい?」と振り返り様に今一度主人に確認を取り、)
>>アンリマユ
___ああ、そういえば、
(そっといつも通りの距離、正しくはサーヴァントとマスターの距離で管制室の中へ。貴方がカルデアスに向かう後ろを置いながらも、職員の1人がこちらに手渡してくれたものは…「あ、アンリマユさん。お祭りに参加するためにもう一度着替えてくるので、少しだけお待ちください」行先に異論はないけれど、そういえばイベントのために用意されたソレがあるのだった。プリンセスのいる物語に入るのに、役柄が調教師じゃあマズイだろう。自室とは流石に勝手が違うため、物陰に隠れるようにして青い服の袖に手を通し)
御影尋.
…ああ、そういえば新しい礼装出来たんだっけ。
(舞踏会はまだまだ終わらない。一度戻れば良いものを部屋の隅にて、コソコソと着替えている飼い主に少しだけ呆れるが、視線を正面に戻し。空間に大きく投影された特異点の情報を見遣る。先に現地入りした先輩マスター曰く通信途絶及び同行予定のサーヴァントのレイシフトが弾かれる等の事故があったらしい。……なーんかきな臭えんだよなぁ。自分以外にも招集を掛けられたサーヴァント達を一瞥した後、物語の舞台である地点を訝しげに見つめており、)
>>アンリマユ
…怖い顔、大丈夫ですよ。大方、先輩たちが済ましてくださっていますし
(着替えて、シワを伸ばすように手で叩けば王子様にも近しい姿。とはいえ、目の前のカルデアスを見上げれば足先から冷たくなるような感覚には未だなれることは無い。貴方の隣に並んで、無表情でほんの少しの不安を隠して「自分たちは、先輩が見落としている素材を拾い集めて届けるだけ___なんですけど、聖杯を回収して戻ってくるはずの先輩たちは、まだ戻っていないそうです」と。この真っ黒な聖杯を連れて行って、大丈夫なのか少しの不安はあるけれど、職員の方々には許可を得たので大丈夫なはずだ)
御影尋.
───、
(ヒールの音が聞こえ振り返ると、新しい衣装に身を包んだ飼い主が立っておりパチッと、目の前で星が散ったような感覚が迸る。…我ながらどうかと思うが飼い主を見た瞬間、特異点とか聖杯とか、不吉な予感とか、頭の中からすっぱり抜け落ちてしまって深い青を目に焼き付け。胸元で輝く星といいまるで彼女自身が綺麗な夜空のよう。こういう時は何て言ったか……嗚呼、そうだ。「アンタ、ロックスターみたいだ。」そっと手を取れば謳うように感想を口にして。綺麗な物が見れて満足、軽い足取りでコフィンに向かい、)
>>アンリマユ
…貴方らしい評価ですね
(感想を求めていたわけではないけれど、こちらを向いた貴方がフリーズするものだから、おかしかっただろうかと。不意に取られた手に、周りの職員も思わずぴたりと動きを止めているのが視界の端で分かったけれど…告げられた言葉に困ったように笑う。王子様にはなれなかったかぁ…ただ、それが貴方にとって褒め言葉であって、きっと選び抜かれた言葉なのだろうと分かるから。後を追うようにコフィンへ向かえば、あとはもう、夏の夜の夢に同じく誰かが望んだ物語の中へ____)
御影尋.
(─ぷつりと断絶した意識が浮上し目を覚ますと森の中にいた。御伽噺の世界と聞いていたのに周りの景色は随分と仰々しく、ゴシックホラーのそれだ。幸いにも辺りに敵影はなくマスターは…案外近くに落っこちていて安堵する。何かに拐われる前に保護しようと傍に寄り。無防備な寝顔、呼吸に合わせて上下する胸部…どんなに着飾ろうとやっぱり王子様には見えない。─嗚呼、美味しそうだ。早く起こさなければ、殺したい、綺麗、殺してはならない。呼吸が乱れる。気づいた時には主人に覆い被さっており、太腿に指を伸ばし。起こす為にそうしたのかそれとも、欲を満たす為なのか判別はつかなかいが…、)
>>アンリマユ
____?
(ぱちり、ぱちり。数度瞬きをして、目の前に広がる景色を目に焼きつける。変わった木がそこかしこに、時折不思議な色の花があるあたり…本当に御伽噺の世界に来てしまったようで。なんだか思ったより危険性はないかも…なんて甘い期待を割くように、殺気とも味方の気配ともつかない影と脚に触れた知っている感触に視線を動かして。「…タイツ、破かないでくださいね」と抵抗もせずに一言…頭だけは冷静に、状況や環境に呑まれるような貴方ではないはずなのに、と、早くこの森から出なくては…と、そんなことを考えて)
御影尋.
──ぐっ、う、…殻、が、
(嗚呼、バレた。此方を見上げる主人を見て真っ先に占めた感情は安堵…とは程遠い激しい落胆、次いで情欲にも似た殺意。目覚めた時から頭の中で繰り返される“ 殺せ ”の二文字。喧しいと思う一方で、サーヴァントとして守らなければならない大切な“命令”のように感じるのは何故か。「…逃げろ、」その言葉を最後にバリバリと纏った人型が崩れ出し、代わりに生まれたのは犬とも狼ともつかない黒い異形。…でも、貴女は見覚えがある筈だ。だって目の前に立つソレは、特異点Fを跋扈していた、嘗て復讐者と共に倒した怪物達と寸分違わぬ姿をしているのだから──、)
>>アンリマユ
(嗚呼、これは、かなり、まずい。いつもならふざけたように笑ってくれるはずの貴方が、呻いて“殻”だと言う。だから…聞こえた三文字に、目の前に見えた怪物の姿に、自分の今すべきことを悟って。説得は不可、令呪を使ったとて貴方が貴方でなければ契約の意味は持たないし、何より…此処で一人でカルデアには戻れない。慣れないヒールで、貴方が言った通りに森の奥へと逃げるように走り出す。デスゲームは好まないけれど、貴方がほんの少し正気を取り戻すまでの辛抱だ)
御影尋.
(変貌と共に人間性共々、理性は黒く塗り潰され飼い主の身を案じていた心も失われてしまった。…ただ、狩りに失敗した事実を突きつけられたようだからか。理由は分からないがじょじょに遠ざかっていく後ろ姿が異常に腹立たしくて「グウゥ…、」と低く唸り、すぐ様思いっきり地面を蹴り上げ疾走し始め。風の音に混じって様々な化け物共の息遣いが聞こえてくる。何かに先を越される前に早くあの女を捕まえないと、早く、早く、)
>>アンリマユ
(あまり運動は好きじゃない。でも、共に戦うためだもの、できないわけじゃない…まさか、逃げることになるとは思っていなかったけれど。こうして走ってみると、髪の毛短い方が楽かもとか、ヒールはやめてもらった方がいいなとか…後ろから迫る気配に思考が止まりかける。木々の間を縫って、比較的大きい木の影に飛び込んで身を隠し「___、」息を潜め。怖くない、怖くない…相手は貴方だ、怖くない…祈るように組んだ指先が震えて仕方ないのはきっと気の所為)
御影尋.
(立ち並ぶ障害物を物ともせず、なかなか追いついてこない捕食者を嗤うように揺れるスカートを目印に脚を動かす。走って、走って、走り続けて──唐突に、目印諸共人影がフッと消えた為、思わず走る速度が落ち。丁度人影が消えた辺りを見渡してみるも姿はなし。…だが、森の匂いと共に微かに香ってくるこの気配はよく知っている女の物だ。普段散々一緒に居るのだから間違える筈も、見落とす筈もなく鼻先を地面につければ気配の根源を辿り。ひたり、ひたり、緩慢な動作ながらも卓越した嗅覚を使い獲物を追う、刻一刻と隠れ鬼の終わりは迫ってきており、)
>>アンリマユ
(嗚呼、怖い。分かってる、だって身体中貴方の気配だらけなんだから、こんなのすぐバレる。噛み付かれた傷も、腹部の呆れるくらいの痕だって、言った通り首輪になっているようで笑えない。ゆっくりと組んでいた指を緩めて、指を銃の形へ。嫌だな、やりたくない、敵ですら撃ちたくないのに、怖い、これは最終手段、貴方が牙を向いた時の最終手段…物音を立てないように、そっと木の影から覗き見る、と、黒い背中。時折揺れる尾が可愛く見えるのは、飼い主だからだろうか)
御影尋.
(匂いを辿って行った先、とある木の前で足を止める。姿は見えないものの他の場所よりここは彼女の気配が濃く、もっと調べてみようと幹の裏を覗き込み──嗚呼、ミツケタ。僅かに差し込む光を受け見えた、恐怖に縁取られた青い横顔…やはり王子様には見えない。逃走に失敗した獲物を、まるで嘲笑うように大きく裂けた口をがぱっと開くと「ギャアアアア──!」と凄まじい咆哮を繰り出し。その声は人間にとっては本能から怖気を感じる、毒以外の何物でもない音だっただろう。そのまま鋭い鉤爪がついた前脚を振り上げ──、)
トピック検索 |