主 2018-08-09 18:49:12 |
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>綾瀬
なに、嫌?
( 名前を覚えていたのがお気に召さなかったかと、またからかうように口角を持ち上げた。驚いたような彼女の表情はコロコロと変わる。それをじいと眺めていれば、もっといじり倒したくなったのか名前を覚えられているのは嫌かなんて質問をして。けらけらと笑っている間にも瞬く間に表情は変わり、不思議そうな顔でこちらを見つめてくる。そりゃ突然あんなことを言ったらそうだろう。言葉なしで伝われなんて無理な話で。 )
…だから、
( 念を押すように空いていた片手の人差し指で彼女の頬を摘まむ。指先に力を込めて思い切り引っ張ってやった。「馬鹿なヤツなら気があんのかもって勘違いするっつってんの」自分こそそう言った勘違いは卒業したものの、しきれていない奴がたまにいる。そんな奴らは馬鹿なりに思い切った行動をしてくるから気をつけろよって、そんな話。俺ならまずそんな失態は犯さないから。 )
>茜クン
…ふーん、まあ茜クンって世話焼くタイプだし、まあアリっちゃアリなのか。
俺はもっと落ち着いた人の方がいいと思うけどね。ほら茜くんのクラスにもさあ──、
( ペラペラと彼と同じクラスだった包容力のありそうな女の先輩の話をしては、彼が語る好きな人とやらのことを思い浮かべる。生意気で世話が焼けるってのは俺の元カノにも何人かいる。ふらふらどっか行くのもまあ若干名。誰にでも大好きと言いふらす奴は該当者がいない。うわあいいなあそいつ、そんな好き勝手してても茜クンの愛貰ってるって、ちょっと強情すぎない? )
んー、何かやだよねえ。茜クンに好きな人か、そっかー。茜クンずっと俺と一緒だと思ってたのに。
( 彼女を作らないと言われても何となく妬いてしまう。だって今まで茜クンといたのは俺で、急にそれが違う人に矢印が向かってなると複雑だ。体重を預けるように後ろから彼に抱きつき、大きくわざとらしいため息を吐いて。 )
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