後にも先にも、 （ 〆 ）

んん、…普段から夜遅くまで相手してくれてたし、無理させてなかったかな、とか。あー……俺が弱気になるとこじゃない、ってのは分かってんだけど、（ 相手の髪に指を通しながら、申し訳なさそうに眉を下げ ）…心細い思いはさせたくないし、そう言ってくれんなら良かったけど（ 相手の言葉に安堵したようにするも、未だ何処か複雑そうに ）ん、りょーかい（ こく、と頷いて差し出された手を取っては相手の腕を自身の首の後ろに回すようにして、片手で相手の腰に腕を回し ）

…無理なんかしてねぇって、大丈夫だから。俺は俺のために楓に会いに来てんの。だからそんな顔すんなよ(微笑んで相手の額に口付け落とし)ありがとな、(されるがまま相手の肩に腕を回すと僅かに其方へ凭れるようにしながらゆっくりと歩き出し)

…透哉のために、（ ぽつり、と相手の言葉を繰り返すように呟いて。額に柔らかい感触を受けるとやわやわと嬉しそうに頬を緩ませ ）ん、…それならあんま気にしねぇようにする（ こくこくと数度頷いて。どうやら納得した様子 ）んーん、…もうちょいだよ（ 相手を支えるようにしながらゆっくりベッドへと向かい ）

ん、そうしてくれ(微笑んで頷き)あぁ、(頷きつつ歩みを進めてベッドに辿り着くと腰を下ろし｢助かった、ありがとな｣と苦笑を浮かべ)

はーい。…ありがとね、（ ふと相手に顔を寄せるとちゅ、と軽く唇を重ね ）ん、どう致しまして（ 首を左右に振って柔く破顔して ）…あー、ちょっと待ってて、（ 何か思いついたようにそう言うとぱたぱたと洗面所に向かい ）

…こら、風邪うつるだろ(唇が重なり目を見開いた後困ったように告げるも満更でもない様子で微笑み)…ん、あぁ、(突然相手の姿が見えなくなってしまい相手が向かった方を眺めているも、僅かに心細さを覚え視線を落とすとぼんやりと足元を見詰め)

ふは、怒られちゃった。でも楓くんが風邪引いてた時も…してくれたじゃん。…まァ今のは俺がしたくなっちゃっただけだけど（ くすくすと笑みを零してつん、と柔く相手の頬を突いて。「 それに、透哉のならうつったっていいし、 」ふふん、と何処か得意げに笑って付け足すように呟き ）……っと、お待たせ、（ 数分後、濡れたタオルを手にして寝室へと戻ってきては「 ほーら、ちょっと楽になるかもしんねぇし。横になって 」ベッドに座る相手と視線を合わせるようしゃがみ込み ）

…それはそうだけど、(返す言葉も無く口篭りつつ認めるものの、続けられた言葉に｢…それは駄目だからな｣と何処と無く嬉しさも感じるものの僅かに眉を寄せて告げ)…ん、(ぼんやりしていたところへ不意に相手の声が聞こえ視線が合わさると小さく頷きつつ一度身を屈めて首元に擦り寄るように頬を寄せてから｢ありがとな、｣と呟きつつゆっくりとベッドに横になり)

…移すんじゃねェかってひやひやしたけど、楓くんは嬉しかった（ 以前のことを思い返しながら頬を緩ませ。告げられた言葉に「 えー……、だめ？ 」と、何処か子供っぽく不満を露わにしたような表情を浮かべ ）…ううん、（ 首元に擦り寄られる感覚に嬉しげに笑みを浮かべて。相手が横になったのを確認すると、「 …ちょーっと冷たいけど我慢してね、 」相手の前髪をさらりと除け、先程洗面所で濡らして絞ったタオルを額にそっと置いて ）

…少しくらいすんのは良いけど、…うつすのは駄目だ(相手の言葉にじわじわと絆されていき悩ましげに眉を寄せるもぽつりと呟き)ん、(相手の声に耳を傾けつつ小さく頷くと、前髪に触れられる感触に目を伏せ。額にタオルをのせられるとその冷たさに僅かに瞼を震わせるも、目を開き相手の方へ視線を向けては｢気持ち良い、ありがとな｣と繰り返し礼の言葉を告げ)

…んん、分かった。ちゃんと我慢する、（ 悩ましげな相手の様子を見ては、流石にこれ以上駄々をこねて困らせるのもどうか、と自重したようでこく、とゆっくり頷いて ）ううん、…透哉が早く元気になりますように（ 礼の言葉を受け取ってはふにゃりと頬を緩ませ、そっと相手の手に自身の手を重ねつつぽつりと呟くと相手の頬に顔を寄せてちゅ、と触れるだけの口付けを落として ）

――…んん、ごめん。今日は俺の方が寝落ちしちゃいそうだしそろそろ寝とくね、
透哉もゆっくり休んで、…少しでも支えになれてたら嬉しい。それじゃおやすみ、透哉。今日もありがと、（ ちゅ、と頬に口付けを落として ）

おはよ、楓。悪い、俺が先に寝ちまってた(眉下げ)…それと昨日はありがとな。もう熱も下がったし、だいぶ良くなった。楓のお陰、(微笑んで相手の額に口付け落とし)今日も少し仕事行ってくる。終わったら夏祭りの返すから。また後でな(片手ひらりと揺らし)

ただいま、楓。思ってたより遅くなっちまった(小さく溜息吐き)少しやらなきゃならねぇ事あるから、また夏祭りのだけ返させてもらうな。悪い(眉下げ)

…ふは、相変わらずやらしいよなぁ、楓クンは(クスクス笑いながら揶揄うように告げると、再度目を伏せてゆっくりと食むように唇を重ね)

ただいま。…ごめん、こんな時間になっちゃった、（ しゅん、と眉下げては相手の姿を探すようにきょろきょろと辺りを見回し ）熱、下がったの？少しでも良くなったんなら良かった、…安心した（ 安堵したようにほ、と小さく息を吐いて ）っと、仕事お疲れ様、おかえり透哉。…夏祭りんとこも返してくれてありがとね。俺も返すけど返事はいつでも良いから、（ 手ひらひら ）

…ん、…そういうの好きなくせに、（ 再び唇が重なると嬉しそうに目を細めるも、唇が離れれば態とらしく艶っぽい笑みを浮かべ同じく揶揄うように言葉を返して ）

おかえり、楓。お疲れさん(相手の姿を見るなり嬉しげに頬を緩ませ、背後から相手の腰に腕を回すと項に吸い付くように口付けを落とし)あぁ、もう平気。咳とかもあんまりねぇし、もう殆ど治ったと思う(微笑んで頷き)ん、ありがとな。俺も返しとく。

…好きだけどさ、(艶っぽい表情に目を細めて相手を見詰めつつ、否定はできずに小さく頷き。再度唇を柔く食むもふと僅かに顔を離すと「花火、見ねぇの？」とぽつりと問い掛け)

ありがと、…ッん、（ 掛けられる言葉と腰に回された相手の腕に嬉しそうに頬を緩ませるも、項に微かな刺激を受けると思わずびく、と肩を震わせ相手の腕をきゅ、と掴んで ）ほんと？…よかった、（ 心底安堵したように頬を緩ませてそう呟くも、何やら数秒考え込むような素振りをした後「 でもまたぶり返しちゃうかもしんないし、油断は禁物ね。辛くなったら直ぐ言って？ 」先程まで緩めていた顔をきり、と引き締め ）ん、ありがと。

ん、…見るよ、（ 唇を食まれる感触に満足げに口許を緩めているも、問い掛けに対しては素直に言葉を返し。「 …見たい、けど。楓くん欲張りだから、南雲クンのことも欲しくなっちゃう、 」何処か態とらしくゆるりと首を傾けては笑みを零して、付け足すように呟いて ）

ふ、…なんかこういうの久し振りな気いする(微かに聞こえた相手の声に目を細めると、そこへ唇を触れさせたままぽつりと呟き)分かった分かった。気を付ける(念を押すように言われてしまえば笑いながら頷き。ふと相手の方へ顔を寄せると「ほら、もう風邪治ったんだし幾らでもキスできるぞ」と微笑んで告げ)
言った傍から悪いんだけど、もう遅いし夏祭りの返事は明日にさせてもらうな(苦笑浮かべ)

…確かに、そうかも、（ 直ぐ近くから聞こえる相手の言葉に、同意を示すように小さく頷き。相手の腕に手を重ねたまま、「 …もっと触れてほしいし、触れたい、けど。久々って思うとなんか恥ずい、 」素直にぽつりぽつりと思ったままのことを呟くも、何処か気恥ずかしそうにすると僅かに俯き ）ん、…って言ってもどうしたって風邪なんて引いちゃう時は引いちゃうもんだから、俺で良けりゃいつだって看病するよ（ 納得したらしい相手の様子に満足げな表情を浮かべるも、苦笑を浮かべてはぽつりと呟き。告げられた言葉に思わず笑みを零すと「 …ふ、もう我慢しなくていいの？ 」と問い掛けては、ちゅ、と軽く唇を重ね ）
ん、りょーかい。ありがとね（ こくこくと頷いて ）

えぇ、……なんでそういう事普通に言っちまえるわけ、(突然否が応でもきゅう、と胸を締め付けられる言葉を告げられては困り果てたような声を漏らし。相手の肩口にぐりぐりと額を押し付けながら問い掛け)そんなら心強いな。…まぁそれは俺の台詞でもあるけどさ(何処か嬉しげに微笑んで頷くも、ふと相手の頬に片手を添えると額に口付けを落としながら告げ。相手の唇の感触が随分と久しい物に感じられ、思わず追うように此方からも唇を食んで一度離れると「ん、もう良い」と微笑んで頷き)