（　〆　）この出逢いが運命ならば

(／なな何をおっしゃいますか！此方こそ主様には敵いませんよ！はい、では私もドロンとさせて頂きますね。また何かあればいつでも…！)



…はっ？お前らこそ、委員長任せでただ話聞いてただけじゃねえかよ。
『一人一方的に主張していて、後ろに着いていただけのメンバーだが次第に怒りを露にしていき左右へと並べば同時に出てきた生徒会長へ矛先が向いたため自分達の事は棚に上げつつ同じように胸倉を掴んでグッと引き寄せ。「お前らこそ、あの人の何が分かるんだよ！分かった風な口聞いてんじゃねえ！…大体、お前らが役に立たないから風紀委員長は言い負かされてたんだろ？自分達が足足引っ張ってんの分からねえのかよ」軽く突飛ばすように手放して笑ってみせ』

ってぇな…この野郎っ！権力だけ振りかざしてるような組織の中で自分達が役に立ってるだなんて勘違いしちゃってるめでたい奴らに言われたくはないんだよっ！！
[お互い火に油を注ぐようなやり取りが続く中、突き飛ばされたことで完全に怒りのメーターが振り切ってしまったようで、バランスを戻した勢いで目の前で笑う相手を殴り飛ばし。それにスイッチが入った他の2人も続くように手を出してしまい]


＿＿＿＿＿

ん、とりあえずこんなもんか？休憩しようぜー。
（途中合流した副委員長と肩を並べて資料を纏め、ひと段落ついたのかふう、と息を吐いては背もたれに体を預け。お互い笑みを交わしていると突然内線が鳴り響き。慌てて受話器をとると、どうやら風紀委員と生徒会が中庭で揉めているようでどうにかして欲しいと見ていた生徒からの要請。聞き間違いかとも思ったが電話越しにざわざわした様子が伝わってくれば｢悪い、ここは頼んだっ｣と資料を副委員長に押し付けすぐ様、風紀室を飛び出して）

ってぇ…何かあれば罰を与えればいいとしか思ってないようなテメエらにっ！ぐだぐた言われる筋合いねえんだよ！
『先に仕掛けたのは自分達で自業自得ではあるものの、仕舞いには手を上げられた事により更にヒートアップしていき。これ以上何か言うのも面倒だと考えれば日頃から感じていた不満をぶつけるように、殴ってきた相手へと拳を振り翳すのをまるで合図かのよう他のメンバーも加勢し始めて』


─────


はぁ…やっと終わった。…なに笑ってんだよ、お前の説教は後でたっぷり…っ！
(漸く纏め終えた報告書を確認するよう一通り目を通して、少し不安は残りつつここで提出しなければ恐らく教師達が加入せずには居られなくなるだろうと思わず頭を抱え。落ち着いては居られず早速提出をと思っていたところ、笑みを見せる副会長にむっとし。生徒会室を後にしつつ昨日、彼を指摘したばかりにも関わらず指差してみせ。言葉を続けようとしていた矢先、血相を変えた様子で掛けてきた生徒から中庭で揉めている生徒会と風紀委員会の事を聞き。「…これ頼む、お前にしか任せられないからさ。何か言われたらその時は…それ見せてくれればいい。」報告書と小さなメモ書きを副会長へ預けて急ぎ中庭へと向かっていき)

ルールを守らなかったんだから罰を受けて然るべきだろ！解決策がないからって放置する方がよっぽどタチが悪いんじゃねーのっ？
[喧嘩を売られたからには絶対負けたくないと変な意地が邪魔をして、冷静な判断などすっかり出来なくなっており。次第に口数が少なくなってきたことに比例して振り翳す力はどんどん増し。アザや擦り傷の作り合いを重ねながらの取っ組み合いはどちらも譲らぬ一方で。]



＿＿＿＿

はぁっ、な、にやってんだおまえら！
（現場に到着し息を整えながら人混みを掻き分けては、数人で殴り合う姿にぎょっとして。すぐに割り込もうとしたものの、既に荒くなった呼吸ではあまり前に進めず、いつもの症状が現れる前に落ち着かせなくてはと焦る思いを胸に数回深呼吸をし、睨み合う彼等にもう一歩近づこうとして）

事が起きてから対応したって遅いだろうが！ルール破ればペナルティ、それで騒ぎを起こせば更に厳しくっ？そんなんで本当に解決するとでも思ってんのかよ！
『一度高ぶった感情は簡単に治まるものではなく、それどころかどんどん熱が上がっていくため冷静な判断など既に出来なくなっていて。繰り返される取っ組み合いに終わりなんてものは当然見えないまま、欲望のままに続けて。』


─────


…っ！あの馬鹿委員長…。
(遅れながらも現場へと着き、所詮見物客となっている生徒達を掻き分けていって。その先で見えた彼の姿に同じように呼び出されたのだろうと察するものの、当然駆け付けてきたのに違いないため。昨日の今日だというのに、と別の焦りを感じて足早に近付いていけば相手の肩へそっと触れながらも後方へと軽く押し。横目で一度見つつも何か伝える事もなく、未だ掴み合いを行っている彼らへ距離を詰めていき)

騒ぎだって起こしたくなる、そのためのペナルティだろ！重く受け取ってもらわなきゃ困る！これだけ否定しといてそっちの意見が一向に出てこないから話が進まないんじゃねーか！！
[周囲を囲むようにして見守る他生徒や駆け付けてきた2人にも気付かぬまま、怒鳴り合いは更に激しく。言ってもわからないなら、と改めて振り上げた右手を相手の顔面目掛けて思い切り振り下ろし]


＿＿＿＿＿＿

神代っ…？おま、え
（焦っていたところに突然置かれた手。すぐに離れていったその手を追いかけるとやはりいたのは生徒会長で。昨日の自分を見ての判断だろうか？一緒にこの場を抑えることが出来ない悔しさに歯を食いしばるも、一先ず相手の出方を1歩下がったまま窺うことにして立ち止まり。）

（／わー！訂正を…！一行目は起こしたくなくなる、です←／）

前回ペナルティつけた事によって反発する奴が出たにも関わらず、何の対策もないままただ主張してきやがって！そんなんだから意見もまともに言えないんだよっ！
『自分達の目に映るのは目の前の風紀委員達、言われた言葉にただ返しているだけで収集などつかず。再度振り下ろされた拳に頭に血が上っていくのが分かり、そっちがそのつもりならと同じく顔面目掛けて思いをぶつけるよう振り下ろし。』


─────


なんでっ…また争わなきゃいけないんだよ…。
(目の前で繰り広げられる争いに意味などなく、己が近付いていこうと今さら止む気配なんて全くないこの状況に一瞬重ねてしまった前世での対立。あの頃と違うことはこの争いで命を落とす者がいない事だが、どちらも互いを傷付けていく様は見ていられず次第に顔を歪め。普段であればもっと良い案が出ていたかもしれないものの、気付けばその間に割り込んでいて。生徒会メンバーの一人が振り下ろした拳を強く払うように相手ごと突飛ばしつつ、もう一人振り下ろしていた風紀委員の拳をマトモに受けてその場に座り込み。当てられた箇所を押さえながらも「…お前ら全員、いつまでこれ続けんの？」冷めきったような声色で発した言葉と同時に双方を交互に見つめ)

(／大丈夫ですよ！私も誤字などありますので、お気に為さらないでくださいっ！良いことも悪いことも半分こしましょう／グッ！←／)

（／うう、本当に優しすぎるお言葉、ありがとうございます…そして生徒会長の言動、読んでいて思わず涙腺ゆるゆるでした…流石です…！！）



っ………悪かった、その…やりすぎ、た。
[思い切り殴ってしまった相手が会長だったことで漸く我に返り、一瞬で静まり返った中庭に響く重く冷たい言葉と視線にすっかり戦意喪失すれば、なんとも言えない顔でぽつり。今まで殴り合っていたのが嘘のように、喧嘩をしていた相手に向き直って未だ座り込んでいるその腕に手を貸し｢話も聞かずごめん｣と謝罪し。更には喧嘩に関係のなかった会長まで巻き込んでしまったと深々頭を下げて｢すいませんでした…っ｣と肩を震わせ]


＿＿＿＿＿


…大丈夫か？
（止めに行った彼が殴り倒される瞬間がとてもゆっくり見えた気がして。すぐさま飛び出していきたい衝動に駆られたが、せっかく彼が止めてくれた所で自分が騒いでどうすると両手をそれぞれ握りしめゆっくり近づき。痛々しく腫れ上がる頬と口の中を切ったらしく流れる血にまるで自分が傷を受けたかのように顔を歪めて。取り出したハンカチを優しく押し当てれば騒いでいた両グループに向き直り｢俺達の役目が何のためにあるのか、もう一回ちゃんと考えてくれ。その俺達が騒ぎを起こしてたら、駄目じゃんか…｣怒鳴りつける訳でもなく、一旦落ち着けとでもいうように紡いだ言葉は生徒会長同様、静かに響いて。｢まずは全員、保健室に行ってこい…頭を冷やして、話はそれからだ。…お前もだぞ、神代。｣その顔じゃ報告にも行けやしないからなと前を向いたまま、仲裁に入った彼にも保健室でしっかり手当を受けるよう促して）

(／いえいえ。そう言って頂けて光栄です…！遠い昔のような出来事も、記憶があるからこそ会長にとってはまだ身近に感じるところがあるのかと…。)


……いや、その…元はといえば俺が、余計な事言い出したから…。だから…ごめん。それから…俺らのせいで、すいませんでした…っ。
「視界に入ってきた会長に一瞬目を見開かせつつ、途端に強く押されて尻餅をつき。自らの手が触れることのなかった事に安堵する間もなく同じく振り翳していた相手により怪我を負えば、口から紡がれた言葉にハッとし。複雑そうな表情を浮かべながらも手を貸されると同時に、掛けられた言葉に罰悪そうに頭を掻いて。自ら仕掛けてしまった事を反省し、喧嘩をしていた相手、会長の順に謝罪をし」


─────

っ…！──俺の言いたい事は、風紀委員長が言ってくれたから。特に無し。
(揉め事を起こした彼らにも責任はあるが、その原因は少なからず己にもあるため何とも言えない表情をみせ。近付いてきた彼に気付いて視線を向けつつ傷口へとハンカチを押し当てられ、決して力を込められてはいないもののピリッとした痛みに思わず悶え。言葉の代わりに手をひらひらとさせて大丈夫だ、と伝えては相手の言葉に耳を傾け次第に表情を和らげていき生徒会、風紀委員どちらにも視線を送って小さな笑みをみせ。続いた相手の言葉には少し考えるような素振りをして「あぁ。…いや、鳥城。少し付き合ってくれないか？報告終わってからでもいいんだけど…」今すぐしなければならない話ではないにしろ、相手と話す機会もあまりないため彼らの衝突は結果的にはプラスになるものかもしれないと思い。窺うように言葉を掛け)

（／時代が変わっても同じような風景に胸が痛みますね…その辛さを救ってあげられる程の力を早く…委員長…っ！）


…報告には行く。お前の、話も付き合う…けど、悪い。今は…ちょっと、無理、かも…俺も頭、冷やさなきゃ。
（あれほど賑やかだったギャラリーもいつの間にか散らばっていて、肩を落としながら保健室へと向かう彼等を見つめながら、頭の中では先程までのやり取りが何度も頭の中で再生されて。＿彼等の喧嘩の原因は恐らく昨日の打ち合わせ。話が進まなかったのは誰のせいだ？＿纏まらないままに提案して話をこじらせたのは？＿自分がもっと上手く立ち回れていたらこんな騒ぎにはならなかった。そうしたら後ろの彼は怪我をしなかった？ならその原因を作ったのは…｢…違う…オレは守りたかったんだ…オレが…！｣激しく混乱するままに呟いた言葉は、自分の耳には届いておらず。ただ何度も何度もそう繰り返してはふらりと校内へ歩いていって）

（／委員長ならきっと大丈夫かと…！お互いの想いは違えど共に苦しんでいて、その苦しみを救ってあげられるのもお互いなので二人で分かち合えるようになって欲しいですね。)


──っ、
(何処か様子の違う相手に昨日の出来事が一瞬頭を過りつつ、あの時のそれともまた違っているように見え。良かれと思った行動も結局は自己満足に過ぎず、返って彼に背負わせてしまったと感じて掛ける言葉が見付からず口を開こうとしては閉ざし。そんな中ふと耳にした″守る″という言葉に大きく鼓動が脈を打ち、口走ってしまいそうになった彼のものではない名。あまりに無謀過ぎる自分に嫌気がさして唇を強く噛み締め、危うい背中に手を伸ばしたい衝動に駆られるものの。追いかけたところで何も出来ないのは目に見えていて、切なげに伸ばしかけた手を下ろし「…ごめん、」小さくそう呟いた言葉は相手に対してかそれとも──まずは手当てだと、ゆっくり保健室へ足を向かわせ)

（／分かち合い…そうですね、今はそれぞれ葛藤がありますからね。お互い、もう少しの辛抱です！）


、また…くそっ！なんなんだよ、なんで…
（ぼんやりだった頭が回復したのは空き教室の中。どうしてここに来たのか、どうしてここまで歩いてきた時の記憶が無いのか定かではないが、ズキズキと痛む胸に自分の色んな弱さを痛感して。｢たまに自分が分からなくなる。俺がやりたいことは全部俺の意志なはずなのに…これは本当に俺の、なのか…？｣それはまるで別の自我。薄々感じてはいたのだが、今の自分にどうこう出来るわけでもなく。とんと叩いた胸を見下ろし溜息を一つ。それよりも、だ。｢今考えるのはそっちじゃない…俺の責任についてだろ。｣ひんやりと冷たい机に頬を押し付け、だらんと両手を垂らしながら先程彼らに言った風紀委員の役目について、自身ももう一度考えなくてはと目を閉じて。）

(／はい、焦ることなくお互いが自分のペースでゆっくりと歩み寄っていけるよう見守っていきましょう…！)


(保健室へ足を運んで担当教員から手当てを受ける際、消毒液が傷口に染み渡りじわじわと感じる痛みに何度か悶えつつ漸く終われば一気に疲れが襲うかのように脱力するものの。まだ報告が残っているため教師達からの小言を聞くはめになるのだと思うと次第に重い足取りで廊下を歩いては、一人で行くわけにもいかず彼も一緒でなければと思い出して立ち止まり。とはいえ何処に居るのかなど知る術はなく、更に直ぐ報告に行ける様子でなかったのは間違いない。壊れてしまいそうだった彼を、本当に放っておいて良かったのだろうか。何も出来ないから、掛ける言葉がないから、そんな理由で一人にしてしまって自分一人で責任を負ってないだろうか。彼が言った″守る″という言葉、自分は彼を守れているのか？彼の助けになれているのか？「肝心な時に黙りこんで…なにやってんだ、俺は…。」打ち合わせの時も、さっきも…。大事な事は彼任せで、今だって。相手の居場所が分からないなら探せばいいだけだろ、彼が望んでいるかなんて本人にしか分からない。それを言い訳にするぐらいなら先ず動いてみればいい。一番心辺りのあるのは風紀室だ、そうと決まれば早速向かっていき。それでも僅かに残る不安はきっと──拒絶。)

（／ですね！それではまたこちらも委員長同様、我慢出来なくなったら浮上いたします←）


何でもかんでも取り締まろうとするのが間違ってるのか…？気になるものに中途半端なままぶつかってくだけじゃ駄目なんだろうな…。
（静かな室内と少し冷えるくらいの空間が今の自分を落ち着かせてくれているような気がして。目を閉じたまま、次に浮かんだのは相手の姿。あの後保健室にちゃんと行ったのだろうか、彼と別れる際の出来事ははっきりと覚えてはおらず、気にかかって。｢落ち着いてて、冷静で。判断力があって…周りに信頼されてて。あいつは俺にないもの、いっぱい持ってんだ。…普段は気に入らないけど。でも、今日のはかっこよかったな。俺も…あんな風になりてえ、｣立場は違えど、一緒にいたらいつか同じように立てるのだろうか。今度は後ろからじゃなく、隣で。そう願うように呟けば、報告の件が残っているものの、もう少しだけここにいたいと携帯を取り出し、まだ風紀室にいるであろう副委員長に電話を掛けて。｢もしもーし…俺。んー、ちょっとだけ、傷心中。はは、大丈夫だよ呼吸は正常です。あいつらまだ帰ってきてない？そっか、痣だらけだったもんなー。まあ、戻ってきたらちょっと慰めてやってよ。俺からじゃまた傷つけちゃいそうで…よろしく。もう少し落ち着いたら上に俺から報告しに行くから。今？3階の空き教室。ここいいな、誰も居ないから今度からお世話になろっかなーなんて…はいはい、それじゃーな。｣最初は心配そうに静かに聞いてくれていた副委員長も、わりと元気そうな声に安心したのかさっさと終わらせて戻ってこいよ、と一言。それにくすりと笑って電話を置けば、今度は反対の頬を机につけて窓の外を眺め）

(／了解致しました！それでは此方も会長同様…いえ、彼よりも私が先に音を上げてしまいそうですが…／←／我慢出来なくなれば浮上致しますので…！)



(風紀室へと向かっている際、すれ違う生徒から頬のガーゼへと注がれる視線や心配、からかうような言葉を掛けられ苦い笑みを浮かべて。幸い放課後なため残っている生徒もあまり居ない事に少しばかりホッとし、道中がやや長く感じたものの漸くたどり着いた扉の前でピシリと固まり。思えば昨日の打ち合わせが行われた場所は生徒会室で、前年度から一度も己は足を運んだ事がないため此処に来て緊張感が漂い。だからといって引き返すという選択肢もなく、遠慮がちなノック音と共に開いた扉の先に居たのは副委員長ただ一人。拍子抜けしつつあの様子で此処に居るはずがないか、と納得しては居場所を聞き再びゆっくりと歩き出して。相手の状態を聞き出すつもりもなく、教えられる事もなかったため分からないが様子が気になる。普段の相手はしっかりとしていて、上手く纏められているように感じる。ただ同時に、周りに心配や迷惑を掛けないよう気を張っているように思えるところも少なからず見え隠れしていた事が気掛かりで。立場上これから何度もお互いに話し合わなければならない時がやってくる、いがみ合うのではなく手を取って協力し合わなければ解決出来ない事も出てくる。その時に…「アイツは、この手を取ってくれんのかな…？」なるべく一人でどうにか、と考えそうな気もする。どのみちあんな状態だった彼を放っておけない、せめて様子だけでもと相手の居る三階の空き教室を目指していき)

（窓の外でゆらゆら揺れる枝や葉を見つめながらただじっとして。ふるいのように穴だらけな自分でも、それでも委員長を降りる決断に至らないのはやはり、今もなお周りの役に立ちたいと思っているからで。それが自己満足であったとしても、何かプラスになるようなきっかけを作れるならば喜んで進んでいきたい。ただ、躊躇われるのは今回のような周囲への悪影響。実際に自分の行動が間違ってると気付かされた時の衝撃は想像以上のもので、いくら落ち着いたとはいえ立ち直れていないのが現状この有様。さてどうしたものかとぐるぐる悩ませていたところに聞こえてきた足音は、どうやらこちらへ向かってくるもので少し焦り。自分と同じくこの部屋を穴場にしようとしている人がいたのだとしたらすぐにでも撤退しないとと思いつつ、何て言い訳をしようかなとのんびり考えている自分もいて。）

(生徒の姿を見掛けなくなり静まりかえった廊下を歩きながら思うのは彼の事、そして殴り合いにまで発展してしまった生徒会と風紀委員の彼ら、次に思うのは後悔で。起きてしまった事は今さらどうにも出来ない、それでも原因を作り挙げ句には彼を守った気で間に割り込んだあの時、傷を負ったのは自業自得だからいい。それ以上に「守りたかっただけなんだ、」そう呟いた…いや、呟かせてしまった彼が頭から離れない。その言葉が本当に彼自身のものかは判断が出来ないが、頬の傷よりも切れた咥内よりも、何倍も胸に痛みを感じた。相手の居る教室が見えてきた頃、あまりの静けさに鼓動が嫌な音を立て始めつつ室内へ顔を覗かせてみれば探していた人物を見付ける事ができ一先ずは安堵して。「…その、一人で居た方が落ち着くなら出てくんだけど。まだ言ってなかったなって…。─ありがとな、ハンカチ…当ててくれて。」いざ顔を見れば何から話せばいいのか、どんな言葉を掛ければいいか悩み難しい顔をするも。まだちゃんと礼を告げていない事に気づき、話を切り出して。)

神代…よく分かったな、こんな所にいるって
（顔を上げ確認しては先程まで考えていた彼の姿に目を見開いて。保健室に行ったらしいことには安堵の表情を浮かべるも痛々しいガーゼが目にとまり、気を使ってなのか中に入ってくるのを躊躇っている相手を手招きで自分の方へと誘導すれば椅子に座ったまま、傷のない方の頬へ手を伸ばし触れて。｢冷やしてもないし、あんま意味なかっただろうけど。…ごめんな。痛たいって…こんなん｣ハンカチへのお礼は軽く首に振り、怪我をさせたのが自分ではないものの、その理由が分かっているだけに眉を下げ。）