坊っちゃま 2018-05-12 23:43:08 |
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いいえ、坊っちゃまが読書の際とても集中していらっしゃるのは知っていますから
(こうして本の世界に没頭する姿はまるで外の世界への憧れそのもののように思えては何処か痛々しく、けれど互いにこうして隠れ潜まなくては生きてはいけぬ者同士。例え他者からみてそれが歪なものであったとしても今此処にある幸せな日々を驚きこちらを見つめる幼い顔の主の為にもと何度目になるか分からない思いを自らに刻んでは優しい笑みを浮かべて。気にすることなどないと伝えながらそっと首に回していた腕をほどいては、置いたままになってしまっていたワゴンのもとへと戻っていき。トレーにそれぞれハーブティーと焼き菓子を乗せては坊っちゃまが空けてくれたテーブルのスペースへと置いて)
そっか、うん。ありがとう、今日もとても美味しそうな焼き菓子だね。
( 彼女の気遣いに嬉しそうに頰が緩む。出会った当初は此方が出す物には一切手をつけようとしない程に此方を警戒していたが、こうやって尽くしてくれるのはやはり心を許してくれた証拠だろう。空けた場所に置かれるハーブティーの入ったカップと香ばしい香りを漂わす焼き菓子が乗せられた皿が目の前に広がる。最初にハーブティーを一口飲めば、満足そうにうんうん、と頷く。続いて焼き菓子を食べては、) 美味しい..!ヘンリエッタの作るものは何でも美味しいね!( と大袈裟過ぎると、言われんばかりに褒めて。)
....ヘンリエッタ、あの...はしたないと分かってはいるんだけど、君さえ良ければ、食べさせてくれないかな....?( 焼き菓子を食べる手を止め、急に下を向いて黙り込むともじもじとしながら顔を赤くし、チラチラと彼女の様子を伺いながらそんなお願いをして、)
ふふっ、坊っちゃまへの想いを込めて作っておりますから
きっと美味しく感じて頂けるのは愛情のお陰ですね。
(大袈裟とも思えるような褒め言葉の数々に思わず頬を緩ませて、手作りのお菓子を褒められては相手のことを想い作ったからこそ美味しくなったのだと恥ずかしげもなく言葉を紡いで。焼き菓子を食べる手が止まってはどうしたのだろうかと心配そうに見つめ、恥ずかしそうに告げられる内容に頬を緩ませては断る理由等何一つとしてないと言わんばかにに快く引き受けては失礼します、とソファーに座る相手の横へと腰掛けて焼き菓子の乗ったお皿を手にとっては一口分を口元へと運んでいき)
そっか....愛情か..、とても嬉しい。
( 愛情、彼女の口から出たその一つの単語に気持ちが高ぶる。愛情なんて、何年振りに聞いただろう。懐かしく、甘い響きに頰が火照る。独りぼっちになって、彼女に出会うまでの間、誰に構われる事もなく、ろくに出来やしない料理は不味く、夜になれば寂しさで泣く日々だったが彼女に出会えたお陰で再び愛情というものを知れた。)
す、すまない...あむ、( 此方の突然の申し出に流石に引かれただろうと思いながら顔を上げて彼女を見上げる。すると、引くどころか頰を緩めてる表情を見れば安堵の息を洩らす。隣へと腰掛けた彼女から一口分を運ばれれば恥ずかしながらもぱくり、と口にする。飲み込んだ後、彼女の方へと向けばふにゃり、とした笑顔を向けて言った、)
ありがとう、とっても美味しいよ!
はい、私の愛情は全てギルベルト坊っちゃまのものですよ
…?
(僅かに赤く染まるその表情に心底嬉しそうに頬を緩ませてはまるで母が愛しい子供にするようによしよしと頭を撫でては自分の中に存在する愛情という感情の全ては相手に注がれているのだと躊躇うことなく告げて)
いいえ、坊っちゃまの願いは全てこのヘンリエッタが叶えます。
我慢などすることなくこの私に何時でも何でも仰って下さいね…?
(ふにゃりと浮かべられる笑みに心底自分が満たされていく様な気がしては自分は坊っちゃまの願いを叶えるために此処に居る、様々な制約の中で生きる相手の我儘を叶えられるのはこの世界に私だけで良いなんて歪んだ考えから優しく甘い毒のような言葉を紡いではそっと寄り添わせるように坊っちゃまの身体を自分に預けても構いませんよ?なんて更に甘えられるよう言葉を紡ぎながら更にもう一口とフォークで口元へと運んで)
こ、こうもはっきり言われてしまうと流石に恥ずかしいね..、
( 何の躊躇いもなく、流れる様な自然な口調に困りながらも嬉しそうに笑いながら頰を掻く。きっとこんな甘く響の良い言葉は、自身にしか、自身にだけしか言うことはないのだろう。所謂、独り占めってやつを今しているのだろう。)
はは、それは嬉しいよ。ありがとうヘンリエッタ。
( とことんまで自身の為に尽くすその精神にある意味尊敬の意さえ覚える。僕も誰かの為に動く事は勿論大好きだが、ここまで真摯に尽くす事はきっと出来ない。必ず何処かで躊躇いが生まれる。だから、彼女の僕への接し方はきっと周りから見ればやり過ぎな部分もあるのだろうが、今はこれで良い。いや、寧ろこの甘い毒に僕は犯されているのだ。すす、と甘える様に彼女と身体が密着するまで近寄ればはむ、と焼き菓子を口にして、)
ふふっ、ではここまでにして置きます。
真っ赤な顔の坊っちゃまも魅力的ですが、お話しできないのは寂しいので
(頬を赤く染めて恥ずかしそうに掻く主の姿に更に頬を緩ませてはそっと空いている頬に手を当ててそっと親指で撫でながら更に言葉を紡いでいけば離して)
いいえ、喜んで頂けたのならこれ以上幸福なことなんて私にはありません。
(甘えるように相手がその身を預けてくれては自然と胸は高鳴って、長い長い時を一人生きてきたが今までこんな風に心が満たされたことなんてない。互いの肌は何処までも白く、普通の人と比べては人成らざるものだと直ぐに分かってしまう自身の肌と同じ主の色にまるで自分達だけ世界から切り取られたようだと笑ってはどこまでも甘く温かなこの時間が未来永劫続いて欲しいと心から願って。フォークから相手の身体の中へと消えていったパウンドケーキ、それがまるでこの時間の終わりを指し示している気がしてしまえばそっと再び一口分を刺しては口元へ運んでと繰り返して)
うん、申し訳ないがそうしてくれると有難いよ。
( こくり、素直に応じた彼女の言葉に頷きながら笑顔を向ける。頰を撫で、離れる手を掴めば、何を思ったのか掌に口付けをし、恥ずかしそうに耳まで真っ赤にしながら手を離し、俯いて。)
美味しい物はすぐに食べ尽きてしまうね。
( 美味しく、楽しく食べていた焼き菓子も彼女との会話を楽しみながら食べていればいつのまにか殆ど無くなっている。もっともっと食べていたいが、これ以上は栄養的な面で問題となってしまう。繰り返し続けられる動作が、パウンドケーキがなくなった事で止まってしまうと口直しにハーブティーを口にする。とても良い時間だった。さて、先程行った行動について、弁明があるわけではないが、彼女を見ていたらそうしたくなったからそうした。だから、今度は頰へと唇を当てては、直ぐに離れ、顔を深紅の様に真っ赤に染めながらもじもじとして、)
……坊っちゃま…?
(自分と同じ真っ白な主の肌から指先が離れてはそれだけで覚えてしまう寂しさ、けれどそれがすぐに手をとられて再び体温が伝わってくれば掌に触れる柔らかで温かな感触。こればかりは目を丸めて少し驚いてしまうけれど己の行動が羞恥心を刺激したのか顔を赤く染める姿は言い表せないほどに愛しいもので)
また明日、これからも…幾らでもお作りしますよ?
(直ぐに尽きてしまうお菓子に、穏やかで幸せな時間にまるでお互いの住む世界の時間を指摘されてしまった気がしては失いたくない自らに身を預けている温もりを然り気無く引き寄せて。パウンドケーキによりなくなった口内の水分を補給するかの様にハーブティーを口にしては弁明のような、先程の行動に対する理由を説明され更に頬にまで口付けを落とされては行動を起こした本人である相手の真っ赤に染まった顔がすぐ側にあり。思わず口元を緩めてはぎゅうっと寄り添っていた距離を今度はこちらから抱き締め縮めていけばそっと耳元に口付けて)
す、すまない..何故か、どうしてもこうしたくなって..、
( 上がる体温、火照る頰、恥ずかしさから見れない彼女の顔。唇に微かに遺る彼女の柔らかな掌の感触。自分でさえ、何故あのような行動に出たのかは分からないが、彼女を見ていたら、途端にそうしたくなったのだ。そうとしか、言い訳が出来なくそんな事を述べて、)
ありがとう...ふ、ぁ..っ!
( 二人だけの時間。誰に邪魔される事のない、内緒の時間。この時間があるから、二人の間には信頼関係が芽生えるし、適度なコミュニケーションにも繋がる。/ 頰への口付けの意味は考えるまでもない。彼女の全てを包み込む様な優しい笑顔を見ていたら、急にそれが愛おしくなって衝動的にそうしたのだ。勿論羞恥心がない訳ではない。今にも蒸発してしまいそうなほどに恥ずかしさに溢れかえる。突然の出来事に彼女はどんな反応をしているのか、怒ってないだろうかと様子を伺おうとした瞬間、抱き締められては驚く暇もなく耳元への口付けに思わずはしたない声を洩らし、びく、と肩を揺らす。)
す、すまない。はしたない声を....、
いいえ、全く嫌ではありませんから
寧ろもっとしてくださっても構いませんよ…?
(言い訳とも言えないつまりは衝動的なもので気付いたときには口付けていたのだと告げる言葉に笑みは少しずつ深いものへと変わっていき、長い時を生き感情さえも人間と比べては希薄な自分を無自覚にこんなにも乱すのだから本当に主は恐ろしい人だと真っ直ぐに見つめて)
…………坊っちゃま、そんな声を出されては血が欲しくなってしまいます。
(自らが抱き締め耳に口付けたことで上がるはしたない声、それに毎晩行われる己の吸血行為の事を思い出してしまえば吸血鬼にとっての吸血には食事だけの意味ではなく、愛情表現であり愛しい人にならば性欲に直結したものですらある。痛みと恐怖を拭うべく普段は夜主が寝入ってからしか出来ないそれは何処か一方的なものとして寂しさを覚えていたのか、それとも単純に上げられた声に煽られてしまったのかそっと耳から首筋へと顔を移動させては戯れのように鋭く伸びた犬歯をまるで鳥が啄むようにその白い肌に何度も触れさせて)
そ、そっか..!なら良かった..。( 彼女の許しを悟らせる言葉に暗かった表情は一変。途端に明るい表情へと変化を見せると安心した様に、嬉しそうに微笑んで、)
だ、だめだヘンリエッタ..ちょ、んっ..、
( 突然に彼女の身に起きた吸血衝動。勿論彼女が吸血鬼である以上は誰かの血を吸い続けナイト死んでしまう事は理解している。が、それを自身の意識のある日の明るい時間帯に行われるのは正直なところ怖さがある。それ故に自身の就寝時に行う様にとお願いをしていたが、こうやって我慢仕切れない時が来るのは何となくわかっていた。首筋へと当たる犬歯が啄む様に何度も当たってくる。口ではそう言うものの、やはり彼女がこうなってしまったのは此方の責任。主人として、それは許してやらねばならない。)
い、痛く....痛くない様に頼む..、それに、ヘンリエッタなら、良いよ。
( 覚悟を決めると恥ずかしそうにそう言いながら少し服をはだけさせ、首筋がはっきりと露わになる様にし、少し首を傾けて、)
申し訳ございません…、坊っちゃま
直ぐに落ち着くと思いますので…
(自身を吸血鬼と理解し受け入れていてくれている相手だが人間なのだからやはり吸血行為は怖いもので、だから何とか衝動を抑えなくてはならない。せめてもと繰り返した甘噛みで自分の衝動を押さえようとしていては自らの暴走を受け入れ許容するような発言に続き恥ずかしそうに染まった頬、自らの服をはだけさせては白く美しく女性と見紛う程の首筋を晒されては自然と目付きは鋭いものに変わり、主を恐怖させたくないその思いから就寝中での吸血行為をしてきたけれど自分にならと幼く自分よりもずっと小柄でか弱いそんな主の姿に胸は高鳴りを覚えて。本当にこの人は何処までもとその自己犠牲精神に甘えるよう、そっと怖くないように心掛けると誓うように一度首筋に口付けを落としてはそっと犬歯を柔い肌に食い込ませていけば吸血鬼の愛しい人に対しての吸血は甘く痺れるような痛みを和らげ寧ろ心地好く感じるような効果があり)
………その様なことをその様な姿で言われては…本当に我慢できなくなってしまいます……んっ
っあ..んっ、ヘンリエッタ....っ変な...気分になる..、
( 此方の首筋に降り注ぐ視線。ちらり、と彼女の方を一瞥してみるとその眼孔は鋭い目付きへと変わっている。ああ、これから僕は血を吸われるんだ。初めてではないが、意識のハッキリとした状態で吸われるのはやはりほんの少しの恐怖があるが、彼女なら大丈夫。そう信じている。首筋へと当たる柔らかな唇。つぷ、と刺さってくる犬歯。痛みはない、ないが、血を吸われる度に背中にぞくり、と寒気が走る。嫌な感覚ではないが、吸血鬼特有の何かなのか甘く、痺れる様な異様な感覚へと陥る。知らない感覚に少しの恐怖を抱きぎゅう、と安心感を得たいばかりに彼女の服を握り、声変わりが満足に住んでいない甘い声を洩らして、)
…申し訳ございません。
(吸血を始めては思慮深さを思わせる翠の瞳はいつの間にか主と同じ真っ赤な燃えるような真紅へと変わっていて。吸いすぎてしまえば命を落としかねない、普段であれば寝ている間に収まる貧血の症状ですら主を苦しめかねないと考えてはゆっくりと味わうように、けれど決して多くの量は飲まぬよう細心の注意を払っていて。けれどそれでも恐怖は拭えないのか自らの服を握る主を抱き締め返しては耳元を掠める甘い声に暴走してしまいそうになる自身を必死に抑えては何時もよりも長い時間とはなったが飲んだ量は半分ほどに留め、そっと唇を離し犬歯を抜いていけば傷口を塞ぐように何度も真っ白な肌に空いてしまった二つの穴を舐めては、突然の吸血衝動に見舞われた自身を恥じて申し訳なさそうに眉を下げて)
だい、じょうぶ....大丈夫だよ、ヘンリエッタ..、
( 就寝中に行われている行為の為、どれ程の量の血液を吸われているのかなんて分かるわけもない。ただ、起きた時に少し貧血気味な感覚に襲われるだけ。だから、こうやって意識的に血液を吸われる感覚を直に感じるのは恐ろしくもあり、興味もある。血を吸われる度に荒ぐ息を抑えようと唇を噛みしめ、彼女の服をぎゅ、と握り締める。どうやら血を吸い終えたようで、肌に突き刺さっていた歯が抜かれては少しヒリヒリとした感覚が残る。そこを何度も舐めて来る謝罪を述べる彼女にふにゃり、と笑いかけては緩々、と頰を撫で気を紛らわせてやろうと。)
いいえ、こうして血を頂くのは坊っちゃまがご就寝なされている間と約束をしていたのに…
(真っ赤に染まっていた瞳は血を吸い終えては少しずつ元の瞳の色へと戻っていき、謝罪を続ける自分の頬を撫でながら大丈夫だと告げる主の優しさに更に胸が締め付けられては自分は主従関係を築きこの家に暮らすようになったときの約束を破ってしまった、吸血鬼である自分には血を与える…けれどそれに伴う恐怖を軽減するためにそれは眠りについている間に行う。大事な約束をこんなにも簡単にやぶってしまった自分が情けない、主との契約を守れないなど認められるものではないと相変わらず瞳は伏せたまま傷口に口付けを落としてはそっと離れて)
いいんだ、必ず就寝中にとは僕は言っていない。君が望むならいつでも構わないよ..、だからほら。そんなに暗い顔をしないでおくれよ、ヘンリエッタ。
( 少し恐怖を覚える彼女の表情と、その瞳。それが、人間のように見える彼女が人間じゃない事をはっきりと物語っている。この表情に慣れるにもだいぶ時間はかかったものだ。出会った初日から、彼女の瞳はずっと紅いままだった為に、血を与える覚悟を決めるまではかなりの勇気が必要だった。慣れてしまえば大したことはないものの、彼女の匙加減で此方は容易く死に至らされる事だってある。勿論、今は絶対にそんな事はないと分かっているが。血を吸うのも、一応約束として就寝中とは言ったものの、所詮は口約束。時と場合によっては仕方ないと思っているので想定内のことだ。変に重く事態を捉えている彼女の離れて行く手を掴み、掌にちゅ、と口付けをすれば笑顔でそう告げて。
……坊っちゃま…
…ダメですよ、その様なことを軽々しく口にしては…幾ら似た容姿をしていても私は吸血鬼、人間ではございません。
(自ら開けようとした距離を埋めるようにそっと手をとり口付けを落とす姿に目を丸めるものの、直ぐにそっと細めては制するようにそっと主の唇に人指し指を当て笑いかける。アルビノである主と同じく真っ白い肌に赤い瞳、異なるのは髪の毛の色だけ。互いに日光を嫌い閉ざされたこの小さな屋敷の中で生活をするそんな姿や境遇から仲間意識が芽生えるのは無理はない。けれど幾ら距離が近くとも幾ら自分が主を想い慕い、そして主からも想って貰えたとしても種族の違いは埋められない。この甘く穏やかな日々は主にとっての毒だけではなく己にとっても甘い夢のような毒に他ならないのだと感じながら目を細めては一歩互いの間に線引きをするようにそう告げては自らに身を預けようとする愛しくも幼くそして危うさを孕んだ主人に忠告といった形で言葉を発しては、その身体を傷付ける事でしか生きることの出来ない自分に身を委ねてはいけないと寂しそうに笑って)
でも、吸血鬼でも...キミは僕のメイドだ。主人の言うことは絶対だろう?だから、僕が良いと言ったら良いんだ。
( 当てようとした唇を制止されては残念そうに眉が下がる。少しでも彼女に触れていたい。彼女を感じていたい。そんな気持ちが最近は特に強い。彼女が自分の本当の姿に悩み苦しむのは少なからず分かるつもりだ。自身も人とは違う姿に何処か人間ではないのではないかとたまに考える事がある。だからこそ、彼女の行為は快く受け入れるし、彼女を本当の家族の様な存在として認識している。どんなに彼女が僕との間に一線を引こうと構わない。それを僕自ら切り捨てて彼女へと近づいていく。離れて欲しくないから、もう寂しいのはうんざりだから。握りしめる手に力が篭りながら、半ば我儘、無理矢理気味にそう告げると近付き、思い切って唇へとキスをする。直ぐに離せば顔を赤くしながら言った、)
....だ、だから..、そんな寂しい事を言わないでおくれよ。
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