半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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枷があったら、自分からあんたを抱き締めに行けないし、泣いているお前を慰めに行くことも出来ないから。( 控えめに笑い )
……精々美味い肴でも用意することだな。酒が進むように。( ちゃっかり催促 )
変わらないじゃないか。いや、……変わらないじゃないか。( 大事なの事なので二回 )狼の耳でも付ければ少しはサマになると思うんだが…まあいい。…ほら、菓子をやれば良いんだろ。口を開けてみろ。( 懐ごそごそ )
だから面白いんだろう?ろしあんるうれっとと云うんだそうだ。この遊びは鶴丸から教わった。そら選べ。( それらを差し出し )
( 旅をしながら一振りで眠る夜と比べ、相手と空間を共にしながらの居眠りはとても心が安らぎ。心地良く寝息を立てながら睡眠を貪っていると、不意に背に触れた何かにぴくり、僅かばかりの反応を示したかと思えば相手の方へ向かってごろりと寝返りを打って。それまで彼に向けていた後ろ姿とは変わり、布の無い素顔を惜しげなく彼の目前に晒しながらそのまま無防備に眠り続けて )
…国広、( じわ )すまない。絶対、あんたを守るから。( その場から立ち上がりすらり、刀を抜くと素早く鎖を断ち切り )
仕方ない。用意してやる。( ふん )
…だって、兄弟が…その、猫の仮装はどうだと言われたんだが、俺にそんなもの似合うわけがないからな。なんでこの方がマシだと思ったんだ。( 遠い目 )――!くれるのか…!( ぱあ、素直に口開け )
あいつから教わることはただ事ではないぞ。( じと )……これで辛かったら…あんたがなんとかしてくれるんだろうな。( おにぎり一つ手に持ち )
( 目前に晒された彼の素顔、長く伸びた睫に綺麗に整った顔やらその素顔を堂々として眠るその寝顔に思わずドキリ脈打ち。布を取れば自身もそんな顔をしているのだと、なんでだか興味をそそり目元にかかった前髪を払ってやりつついつの間にやら自身から顔を近づけ控えめにその唇へと口づけて )
( 鎖断ち切れると、緩やかに首を横に振り )いい。あんたが居てくれさえすればそれで。それ以上の事は何も望まない。…ありがとう。
――……フン。( 挑戦的に鼻で笑えば、そのまま部屋を立ち去り )
…あげようかとも思ったが気が変わった。その猫の仮装とやら、見てみたい。( にや )
水くらいは用意してある。遊びとはいえ正々堂々勝負しよう。なるべく一口で食うんだぞ。そのために小さめに作ったんだからな。( 己も余った一つを手に持ち )
( ふに、と触れた柔らかい感触。ほんの少しだけ寝息を阻まれると覚醒には至らないまでもくぐもった声を口端から零して。その感触を食べ物とでも勘違いしたのか、唇が離れた途端むにむにと口を動かしつつ、幸せそうにはにかみながら自らの唇をちろりと舐めて。その後、少ししてから漸く薄目を開けぼんやりと彼の方を見詰め )……ん……?
…礼には及ばない、が…これからあんたはどうするんだ。…出るのか?( 刀を鞘にしまい彼の目線に合わすようにしゃがみ込み )
…さて、つまみは何にするかな。( ふむ )
っえ。( ぎょ )ッ、い…いや、それはもう忘れてくれ。これで我慢してくれ、頼む。( あわわ )
分かっている。では、いくぞ。せーの。( 一口ぱく、 )――……ッぅ、( ぷるぷる )
…ぁっ、( 己がしたことは今になって理解してしまうと同時に顔をこれでもかと真っ赤に染め上げ、視線はふよふよと迷い思わずやってしまったことなのだが、彼にどう説明するべきかわからず布を下へ下げて下げて何事もなかったように体を反対に向けてしまうと狸寝入りをはじめ )
――…いや、俺の本来の居場所はこの本丸なんだ。命令でも無い限り勝手に出て行きはしない……が、( 言葉尻を濁し )
( 相手が悩んでいる間、酒呑みな刀達から酔わぬ秘訣を聞いて回り。抜け駆けではない、これも戦術である )
……、少し用事を思い出した。行ってくる、あんたの兄弟の所へ。( すちゃ )
…んむ…、( 相手の掛け声と共に握り飯を頬張り、もぐもぐと咀嚼するもその中身はおかか。嬉しそうに口元緩め )
( 朧げな視界の先には見慣れた布饅頭。どれ程眠っていたかは分からないが、彼までも隣に居るということは己が仮眠を取っている間余程寂しかったか、或いは構って欲しかったのだろう。そう見当をつけると小さく笑みを零し、衣擦れの音を立てながらするすると相手へ近寄り、起こさぬよう背後からそっと抱き締めて。そのまま再び二度寝をするべくうとうとと目蓋を開閉させていて )
…国広?( その次の言葉が気になり首を緩く傾げて )
( 厨にいる伊達刀に声を掛けつまみは何がいいか、と相談をかけ。それから夕刻が過ぎお盆にのせたつまみや酒を持ち自室へ )
っえ、ちょ…ま、( 止める間もなく言ってしまう相手。ぽつん )
ゴホッ…っぅ、ぅ( 涙目、相手の肩ぺしぺし← )
…?!( どうしよう。どうしよう。彼に口づけしてしまったことバレているかもしれない。内心動揺と恥ずかしさでどうにもならない所で不意に背中越しから別の体温を感じ取り。それも隣で寝ていた彼の体温で間違いなくこの身動きが取れないこの状況にまた更に動揺が増し。だけど、この懐かしい体温に何故だか安心しきっている自身がおりこのままでもいいか。考えるのは止そうと腹部辺りにある彼の手を自身の手と重ね合わせ目を閉じて )
……何でもない。( それを言えば彼を繋ぎ止めることになるような気がして、思わず目を逸らし。ふい、 )
( 夜。寝支度も済ませ部屋へ戻ると、準備万端と言わんばかりの相手に目を瞠り )…流石だな。
( 兄弟から猫耳やら尻尾やらを借りて部屋へ戻り って )――…切国、
ふ、ふふ…あんたの負けだな。( ぷるぷる、敢えてゆっくりと水を注いで差し出し )
( 三度目が覚める頃には夜も更けていて、暗闇の中で目を慣らしている間はただ腕の中の相手の存在を感じており。闇に浮かび上がる布をそっと脱がせてみれば薄闇の中で煌めく綺麗な金糸と白い頸が現れ、悪戯心よりその首筋へとそっと口付け。寝起き故に羞恥を覚える余裕もなく、ちゅ、と軽く吸い立ててみれば其処には薄らと鬱血痕が残り、満足げに目を細め )
?何か言いたいことがあれば言えばいいじゃないか。…言えないことなのか?( 視線を逸らすことなく真っ直ぐ彼を見詰め )
ふふん。用意したぞ。( どや )
…なんだ。( いやな予感がしたのか其方へ振り返ることなく布饅頭お化け← )
っ、はや、げほっ…( 素早くコップを受け取り一気に飲み干し一息 )…、…( むっすう / 涙目ギロリ )
ン…ぅ、?( ふよふよとした意識の中で首辺りに何かしらの違和感というのか擽ったいというのか不思議な感覚に小さな呻き声一つあげ薄目を開けてみれば、もう既に夜も更け部屋は真っ暗闇。自身がしたことさえ今は寝起き故に覚えてはおらずぼんやり意識が覚醒するまでその状態のまま。少し意識が覚醒しては隣にいる彼の方へ顔だけ振り向くも表情は寝惚け面で )…くにひろ…?
……。俺が此処に残ると言ったら、あんたはまた俺に会いに来てくれるか…?( 言葉を変え、不安げな縋るような目で彼に問うて )
何でも言うことを聞く覚悟は出来ているのか?( どっかりと腰を据えつつ軽口を叩き )
……。( 相手の布を払い、頭に猫耳を装着 )
…ッく、ふ…っひ、ぅ…、( 慌てて水を飲み干す様を見て我慢の限界、吹き出しそうになる口を両手で押さえ涙目で見つめ返し )
( 振り向いた相手と視線が合えば、何を言うでもなく静かに微笑んで、印を付ける為に一度は外した彼の頭巾をそっと頭に被せ直し。むくりと起き上がれば欠伸を一つ、真っ暗闇の部屋をぼんやりと見詰めながら寝起き特有の掠れた声で誰にともなく呟き )少し眠りすぎたな…。
――ああ、勿論だとも。あの審神者に何を言われようが足止めされようが…あんたに会いに行く。( フッ、と小さく笑って )
フン。それは此方の台詞だ。…あんたこそ覚悟はできているんだろうな。( ちらり横目で彼を見やり )
ッ…!な、なにするっ( 払われた布を素早くかぶり直すも猫の耳の形が現れ )
ぅえ…っ…けほ…( 水を飲んでから少しは辛さもましになったもののまだ違和感はあり。フイ、と彼から顔を逸らし )
…?( ぼんやりとした視界の中で見た彼の微笑の意味が解らずのまま寝る時に頭巾がずれてしまったのだろうか被せられた頭巾に手をやり首を傾げ。此方ものそりと起き上がると同時に襖の向こうから小さい方の兄弟の声が” 兄弟居る?夕餉の時間だよ。 ”と知らせてくれて。欠伸を漏らし軽く” ああ。今行く。 ”とだけ伝えるとその刀の気配も消え )…国広、行けるか。
――…あり、がとう…。すまない。優柔不断な俺を許してくれ。( ぎゅ、と相手に抱き着き )
ふ、その必要は無いさ。あんたをどうしてやろうかと考えてはいるけどな。( 挑発的に目を細め )
なかなか似合っているぞ。そら、菓子が欲しいんだろう。それとも煮干しがお好みか?( ぺろぺろきゃんでぃー差し出し )
……、まさか本当にあんたが引っ掛かるとはな。( しれっ )
――皆に会うのも、久し振りだな。( 首肯の代わりにそう呟き、照れくささ半分嬉しさ半分といった表情で緩慢に立ち上がって。皆は己に対しどう反応するのだろうか、潔く布を外したこの姿を見て本丸内に衝撃が走ること請け合いであろう、それでも布を被る素振りも無く相手の前に手を差し伸べると、ふわりと柔らかに笑い掛けて )行こう、切国。
…俺も…俺もあんたと同じだから。あの本丸からは離れられない。けれど、あんたとこうやって会うことも会いに行くことも苦じゃない。( すり、と控えめに擦り寄り一度身を離すと頬へちゅ )
そうやって呑気に考えているのも今の内だぞ。負けるつもりもあんたの言う事も聞く気はないのだから。俺が勝つ。( フッ、と笑んでは負けじと挑発 )
うるさい。( む )…誰が煮干しなど食うか。それだ。それを俺にくれ。( むすぅ )
…あんたこれ俺がそう選ぶように仕向けただろ。何をした。( じとぉ )
…ああ。( 前の彼ならば他の刀や審神者に対し警戒心を剥き出し誰一人心許さずだった彼がここまで堂々とした立ち振る舞いを前にし寂しいやらなんだかもやもやした気持ちに。もう俺は必要ないのではないか。守らなくても――なんて頭の隅でそれが出てきてしまうと一瞬だけ表情を曇らせてしまい。フルフルと首を振りなるべく笑んで見せ彼の手を取り )
切国…。…ぅ…、( 安堵から気が緩み、両目からぽろぽろと涙が零れ落ち )
いつまでその強気が続くのやら。……ではそろそろ飲むか。折角つまみも用意してくれた事だしな。( 徳利を手に持ち )
…仕方ないな。猫のように好きなだけ舐めれば良い。そら、( ぺろぺろキャンディーを手に持たせ )
そっ…そんなことしていない。言いがかりだ。( ぶんぶん、激しく首を振り )
( 一瞬、相手の表情が翳ったようにも見えたが今はまだ深く考えることなく、相手の懸念に気付かないまま繋いだ手を引いて彼を立ち上がらせて。繋いだ手はそのままに堂々と部屋を出ると、広間へと足を向けて。既に何振りかの刀剣達が揃っており、皆一様に此方を見て驚いた表情を見せたかと思えば直ぐに好奇心旺盛な短刀達に取り囲まれる事となり。過去の己ならば注目されることも刀と関わり合うことも避けたであろうが、今では彼らに優しい目を向けて丁寧に修行の事を簡単に語り聞かせ。相手と繋いだ手は、対応に追われる内に自然と解けてしまい )
っえ…?!お、おい…( おろろ )…泣くな国広。俺は傍に居るから、( 困ったように笑みを浮かべては顔を近づけ頬を伝う涙をペロリ舐めとり )
そうだな。( 盃を手に持ち酒が入るのを待ち )
…ん、( ちろちろとぺろぺろキャンディーを舐めているとちらり彼の方へ視線を向け。何を思うてかそれを舐めるのを止め相手の方へのそのそ。ずいと顔を近づけ相手の唇をぺろ )
ほう…本当か?( じとぉ )
( 一度離れてしまった手はもう元には戻らず宙に浮いたままの手は力なくこう垂れ。繋いでいた方の手を見詰め次に短刀達の対応に追われている彼へと視線を向けたかと思えば自嘲気味に笑い今でさえ脳裏につい思い浮かんでしまう” もう、俺は国広にとって必要ない。 ”その言葉が過ってしまう自身が嫌になる。でも、本当にそうだとしたら。俺はもう用済みなのでは――布を深々に被り目も徐々にハイライトも消えその場を立ち去ろうと先に広間に入らず )
――っ、そんな、に…っやざじぐ…ッしないでぐれ…、( 涙声、止め処なく涙が溢れ床を濡らし )
ん。…乾杯、( 相手と自分の盃に酒を注ぎ、それを掲げて )
…ッ!?なっ、なん…ッ、どういうつもりだ?( びく、思わず壁まで後退った )
俺がインチキをしたとでも言いたいのか?( むっ )
( 短刀達の相手をするのに気を取られ、相手の感情の機微に気付かないでいて。視界の端に、広間から遠ざかって行く彼の後ろ姿を捉えると、不思議そうな顔で漸く相手の方へ視線を向けて。それでも尚、忘れ物でもしたのだろうかと思う程度の軽い気持ちで構えており、首を傾げるばかり )…おい、何処へ行く?
何故だ?俺ができる限りあんたにこうやってするつもりなのに。( ぎゅうと抱きしめ頭を優しくなでなで )
乾杯。…ん、( 盃を口元へもってきては一気に飲み干し )
…猫はこうやって甘えるものなんだろう。ただ、それだけだ。( のそのそ追いかけ彼に抱き着くとすりすり )
…違うのか。( じぃ )
――…別に。一人になりたい、それだけだが。( 彼に呼び止められ歩を一度止めてはくるりと其方へ体を向きを変えるも布は深々と被ったまま表情は読み取れずただ口から出た言葉は出まかせ。だが、本当に彼に今は合わせる顔がなく早く離れたくて仕方がなく )
涙…ッ止まらなくっ、ぅ…なる、だろ…っ、ばか。( 相手の肩にぐりぐりと顔を埋め )
良いのか?初めからそんなに飛ばして。( ちら、ちびりと酒を啜り )
……乗り気じゃなかったくせに。あんたは普段から子猫のようだがな。( されるがまま、背中ぽんぽん )
そんなことしない。あんたは俺をそんな男だと思っていたのか。( ふい )
…?飯を食いに来たんじゃなかったのか?気分が悪いのなら俺も共に…、( あまりにも突然な態度の変化に戸惑いを覚えながらも、具合が悪いのであればそんな彼を放ってはおけず。心配そうに其方へ近寄り、布の下に隠された表情を覗こうとして )
ふふ、俺の前では存分に涙を出せばいいじゃないか。少しは楽になる。( 頭なでなで )
俺は俺のやり方があるんだ。( ふん、おつまみ摘まんでもぐもぐ )
子猫…?まあ、あんたの猫になるなら悪くない、かもな。( すりすり )
……いいや。あんたを信じる。( 後ろからぎゅ )
ッ…、( 反射的に彼の肩を強くドンッ、と押やり後ろへ一歩、二歩後退った影響か布が少しだけズレた影響で目元は虚ろな目が覗かせており。それを素早く隠すように布で深々と被り直し自身がしてしまったことに後悔をしてしまうもう遅く )ぁ、ッ…来るな。…放っておいてくれ…!( そう吐き捨てては彼とすれ違う形でその場から立ち去って )
――こんな情けない姿、あんたには見せられない。( ずぴ、無理矢理涙を押し込め、顔を伏せながら相手の肩を押し遣り離れようと )
意地っ張りめ。( 相手の酒を注ぎ足し、此方はちびりちびりと焦れったい程にゆっくり酒を飲み干し )
ほう、言ったな。ならばにゃあと鳴いてみろ。( 首裏を撫で、顎くい )
……何なんだ。全く…。( ぷく )
( 押された拍子に後方へよろめき、一瞬何が起こったのか分からず時が止まったような錯覚。相手を怒らせるような事をした覚えもなく、突然のことに頭は混乱するばかりで。ただ一つ分かる事は、強い拒絶を秘めたあの瞳が己に何らかの原因があることを示しており、暫く彼が去って行った方を振り返り見ながら途方にくれるばかり。だが、今宵の夕餉は帰還した己をもてなす為に開かれる宴であることを知り、皆の期待に応えるべく渋々広間に戻り、宴に加わって )
…見せたくないならこれならどうだ。( ぐい、と此方に引き寄せぎゅうう )情けなくない。たまには泣くことも必要だぞ、国広。
…あんたこそ。そんな飲み方をすれば変に酔わないのか。( じぃ )
……っ、言わないと…駄目か?( ちら )
ふふ、別になにもない。( ぎゅう )
( 遠くから聞こえてくる彼らのどんちゃん騒ぎを耳にしながら己はその騒ぎが聞こえぬ逃げ場を探し速度を早める。玄関を出て遠く離れた庭先に一本の大きな桜の木があり今となっては殆ど葉もなくなりかけていても一番、気に入っている木で。そこへ近づき腰を下ろすと体育座りで踞り何をすることなくただ大人しく居るだけで )
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