半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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俺は平気だと言っているだろう。それで主の気が晴れるのなら安いものだ。( ぼそ )
――怒らない、のか…?刀が人間の真似事みたいなことをして…、( されるがまま、布の奥の瞳を丸くし )
…着替えがあんたの籠の隣にあるんだ。方向が同じなだけだ。( 半ば呆れ気味に嘆息 )
ん…っ、…、( 薄く目を開け、小さく唇を開いてみて )
…?( 刀の意味深な指摘にきょとりと頭上に疑問符を浮かべ。何がいけなかったのか、持ち前の鈍感さ故に白き刀の言わんとしているところが分からず、彼を見送った後は二振りぽつんと広い道場に取り残され。ふと、相手の方へと視線を移せば胸に手を添え切なく苦し気に表情を歪ませる彼の姿があり、何処か身体の具合でも悪くなったのかと心配そうに数歩歩み寄り )……どうした。
…本当なんだな。何かあれば言うんだぞ、絶対。( じぃ、両手ぎゅう )
怒る?なんで怒らないといけないんだ?いいじゃないか。切国の事そこまで想ってくれているのだからそれでいいじゃないか。( きょと、 )
…、( う / 自身の衣類がある籠の傍へと寄れば背中を向けそそくさと着替え始め← )
っ、は…、( その口の中へ舌を入れ絡ませ )
――あっ…、いや…別に何もない。( 考えても考えてもこの胸の苦しみが理解できず途方に暮れているところへ彼の一声にハッ、と意識を持ち直すと其方へ顔をやり小さく首を振り。その胸の苦しみも一瞬の出来事だったようで今は何ともないもののあのチクリとした妙な痛みはなんだったのか、それだけ疑問に持ち始めており。道場に居座っていても仕方がないのでこの場を一旦出るべく )…一度、私室に戻るか。
ああ、ありがとう。また文でも送るさ。( 一度手をぎゅ、と握り返し静かに外して )
…案外あっさりしているんだな。あんたの刀、大切にする。( それとなく分霊と手を繋ぎ )
…( そんな相手を尻目に堂々と浴衣に着替え )
――っは……、ン…ぅ、( 迎え入れ、己も舌を絡ませつつ相手の背に両手を回し )
( 己も彼の前では似たような現象が起こるもののそれが恋煩いであることは自分で分かっていて、然し彼も同じだとは断言できない。何か不具合を抱えている可能性が高く、今朝も同じような症状を訴えていたことを思い出せば、相手の提案を否定するように首を横に振り )お前、一度審神者に診て貰った方が良いんじゃないのか。急に胸が苦しくなるなんて普通じゃない。
ん、じゃあ…またな国広。( 控えめに笑いつつ相手とは違う道方向へ歩きはじめ )
そうか?だが、切国を傷つけたら怒ちゃうかもな。( 相手の額へ控えめにでこぴん / ” 国広はそんなことしない。 ”手を繋ぎ嬉し気に恋人繋ぎにしてみたり )
…よし。( 浴衣姿に着替え終えるも背中を向けたまま )国広、終わったか。
ぁ、ン…ぅ、( 水音が響く中何度も何度も舌を絡めては甘噛みをし )
っえ…いや、だが…これは一時に感じるだけだぞ。…それでも俺は可笑しいのか。( 彼からそう指摘されてしまえばより不安に駆られてしまうと、胸元へ手を持っていくもやはり今はそんな苦し気な現象は感じられずにいるのに…と首を傾げ。だが、このモヤモヤしたままでは自分でも嫌なのもあり彼の言う通り審神者に相談すべく私室へ行くのは止め審神者の私室へと足を運ぶことにし )…そ、うだな。あんたの言う通り主に相談してみる。
…さよなら。切国。( 相手の背中が見えなくなるまで見送ると、ぽつりと暗い声で呟き自本丸へ足を向けて )
――っぅ……それはおっかないな。あんたを怒らせたら怖そうだ。なあ、切国。( 空いた手で額擦りつつ、繋いだ手を己の膝上に乗せて )
ああ。…ところで何故此方を見ようとしないんだ?( 相手の前に回り込んで )
ふぁ…っ、ンン…ッ、( びく、回した手で彼の服を掴み舌を引っ込め )
( 確かに少し大袈裟かとは思ったが人間の身体というものは脆く壊れやすい事を身をもって知っているため、相手の背中を軽く押して審神者の部屋へ行く事を促し )ああ、それがいい。その間俺は湯浴みにでも行って来る。汗もかいたしな。( 背から手を離せばひらりと片手を振り、相手とは違う方向へ足を進めて建物へと一足先に消えていき )
――…国広?( ぴく、 / 歩を進めていると何となしに相手の声が聞こえたような気がしその場で一度立ち止まり振り返るももう姿はなく )…っ、( いやな予感がしたのか元に来た道へと戻り走りだし相手の後姿を見つけると )国広っ、( はあ、はあ / 腕を掴み悲し気な表情で見詰め )
ん、あまり主が怒るところは見たことはないが…怖いと思うぞ。( くすす、肩口に頭を乗せ / ” はっは!そう思うなら俺を怒らせないことだ。…そういやあ俺はいいが、君の主には言っているのか? ” )
っ、!( びくぅ )い、いや…べ、別に?何もないんだ。( 視線すす )
はっ…ン、( 追いかけるように舌を彼の口の中へ割り込み歯列をなぞり )
( 不安げな面持ちのまま審神者の私室の前まで来ると襖の向こうから声を掛けすぐ返事が返ってくると同時に襖を開け中へと入っていき。資料を手に持ち筆を滑らしていく作業を一度その筆を置き自身を見やるとその面持ちな上に心配げに” どうした?そんな顔して…何かあったか? ”と聞かれるともじもじ” え ”やら” あ、の ”と何処から話せばいいかわからない様子。ますます自身の行動が分からなくなった審神者は名を呼びかけやっと口を開く )――…俺、もしかしたらなんらかの病、かもしれないんだ。そ、の…国広と話したらここが…こう…なんというのか…心の蔵が激しくなると、言うか( 胸元を抑えそう訴えかける近侍に嗚呼、成程。と納得いったように小さく笑み浮かべ審神者に簡潔に” 治すものではないから大丈夫だ。これはお前が気づかないとならない。 ”と教えられるもいまいち意味が解らないまま部屋を出て )
――…!?どっ…、どうしたんだ、あんた…?( もうじき自本丸へ着く、といったところで急に腕を引かれ瞠目。目をまんまるに見開いて彼の顔を視認すれば心配そうに見詰め )
…そうだな。ただし、審神者が怖いからあんたを大切にするのではなく、俺の意思であんたを幸せにしてみせるさ。( 数回分霊の頭を撫で、審神者へ視線を戻すとその質問に困ったように眉を下げ俯いて )それは…まだ言っていない…。
…?そうか。( 短く返せば、無言で相手の手を取り恋人繋ぎに )
ぁ…っ、ん…、ぅ、ふ…ッ、( くしゃりと相手の後ろ髪を撫で、ちょん、と自らの舌で相手の舌に触れて )
( 此処の本丸にもだいぶ慣れてきたようで、相手と別れてからは迷わず浴場へと進んで。脱衣所にて服を脱ぎ浴室へと向かえば、湯気に紛れて誰かの人影が見え。湯船に近付いて行くにつれその先客がはっきりと視認出来るようになると、その姿に嬉しそうに破顔しては男の元へ近付いて。丁度修行帰りだという大きい方の兄弟。実際は別本丸の兄弟に変わりないのだが、それでも気兼ねなく世間話に花を咲かせる内に、ふと分霊のことが好きだと彼の前では素直に打ち明け相談すれば、帰って来た答えはこの男らしく前向きなもので )…、気持ちを、伝えろと…?そんなの、無理だ。出来るわけがない。嫌われるかもしれない。( 然し己の心に向き合えない自分は兄弟の導きを振り切り、もやもやとした感情を残したまま早めに湯浴みを切り上げ、脱衣所を出て )
っぁ…そ、その…嫌な予感がして…それで戻ってきたんだ…、( 俯き加減でぼそぼそ )
国広…俺は幸せだ。( ぱああ、嬉しそうにすりすり / ” …んー多分君の審神者はどういうかは何となく検討はつくからなあ…落ち着いてから言ってみなさい。切国、山姥切を助けてあげるんだぞ。 ” )ん、分かっている。( こく )
?…んなっ、( ぶわ )うぅ…これ…誰かに見られたらどうするんだっ、( あわわ )
ッ、は…ん、( びく、そろり舌を引っ込めて )
俺が気づかないといけない感情、ってどういうことなんだ…?( 自身の私室へと向かうべく廊下を真っ直ぐ歩いていれば、審神者に言われた言葉を復唱するかのようにその言葉を呟くも何度考えても意味が解らず首を傾げるばかりで誰かに聞いた所で” いつか分かる ”しか言ってくれないだろう。どうすればこの意味が分かるのだろう。それがもやもやとしたまま考えていたのもありいつの間にやら自身の私室から通り過ぎてしまっており慌てて元の所へ戻り部屋に入ってはごろり畳の上に寝転んで )
――…全くあんたという奴は…。平気だと言っているだろう。ついて来るな、ばか。( 言葉とは裏腹にぎゅ、と抱き締め )
…あの、どうしても言わないと駄目か…?確かに、主に秘密事を作るのは本意ではないが…。( 言葉を濁し憂鬱そうに俯き )
見せつけておけばいいんだ。( 軽く繋いだ手を振って )
……っはぁ…、…ッ、( 漸く口内を解放されると一度唇を離して呼吸を整え )
( 私室へと足を進めながら今一度兄弟の言葉を反芻し。想い人に気持ちを伝えられる勇気がないのは自信の無い己の心の弱さ故だろう。出陣や手合わせなどこれまで散々肉体的な強さを求めてきたが、どれだけ戦を重ねようと本質的な強さは何も変わっていなかったのだ。そのことに漸く気付くと、今一度己自身を見つめ直す為のある決断を心に決めつつ、一旦私室へと戻り )――…どうした、浮かない顔だな。( 部屋へ入るなり危うく寝転ぶ彼を足蹴にしてしまいそうになり、驚いたように目を瞠るも平坦な声音で尋ね )
?!く、くにひろ…?( きょと / 突然抱きしめられたことに驚きを隠せず )
…俺は言うべきだと思う。だが俺がそういうからと無理強いて切国と付き合っている事は言わなくてもいいが、君次第だな…。( 困ったように笑みを浮かべ )
ぅ。これをあんたの審神者が見たらどうするんだ…?( 不安げにちら )
はっ…は…国広…大丈夫か?( 乱れた息遣いを繰り返しつつそう問いかけ )
――ん…国広、( ぼんやりと天井を見詰め未だあの審神者に掛けられた言葉に悩んでおり相手が戻ってきたことさえ声を掛けられるまで気づかずにいた様子。視線だけ其方へ向け相手にあのことを相談してもいいのかと口籠ったものの漸く口を開き )…、俺…病であって病ではないそうだ。それで…この病は自分で気づかないといけないのだと、そう主に言われてしまったんだが…何度考えてもよくわからないんだ。( 相手なら少しでもアドバイス等をくれるかもしれない。そんな期待を込め寝ころんだまま不安げな声音でそう審神者から言われた言葉を口にし )
…。( 一頻り相手の体温と匂いを感じればゆっくり身を離し )そら、行けよ。さよならだ。此処から先にお前の居場所はない。
う…分かった。言えたら…言ってみる。主も薄々勘付いているとは思うがな。( 目逸らし )
あんたとの関係を主に告げる手間も省けるってものさ。( そっぽ向き )
ッ、ああ。…それにしても、本当に口吸いが上手くなったな。( ちろり、赤い舌を覗かせ )
…そうか。取り敢えず病ではなくて良かったな。別に焦る必要は無いんじゃないのか。ゆっくり自分なりの答えを見付けていけば良い。( 相手からの返答は安堵より寧ろ己に期待と不安を抱かせるもので。自分と同じ恋煩いならば彼は誰に懸想しているのだろう。それとももっと深刻な悩みを抱えているのだろうか。それだけの情報では判断がつき兼ねるも、相手の側に腰を下ろすと愛しげに指先で相手の額を撫でつつ言葉を続け )俺も、自分を見つめ直す旅に出ようかと思っている。
…え、( 一時期は驚いたもののすん、と相手の匂いを嗅いで落ち着きを取り戻し )…い、嫌だ。俺も一緒に行く。( 咄嗟に手を取りじぃ )
…俺もそう思う。( 苦笑 / ” 国広、 ”これからどうするんだ、という様に目線を向け )
…それでも見つかる前に早く行こう、国広。( くいくい、と恋人繋ぎの手を引っ張り )
ほ、本当か?あんたがいつもしてくれているようにしたんだが…良かった。( ほっ、ぱあ )
…それで…いいのだろうか。( 目を伏せ彼の言う通り慌てず自身なりの答えを出せるようになりたいが、それが恋煩いだと気づくのはいつになることやら。次いで出た彼の言葉を耳にすると、徐々に目を見開くと同時に体を起こし其方へと振り返り )っ、た…旅?それはいつ行くんだ。今すぐに行ってしまうのか…?!
…しつこい奴だな。酷いこと、言われるかもしれないぞ。( む )
…ん、んんん…、( 隣の分霊の視線に気付くも、主の元へ挨拶に行く決心がつかず困ったように腕組み唸り声 )
そんなに急かすなよ。どこへ行くんだ?俺を何処かの部屋に連れ込むつもりか?( 冗談めかしてくす、と笑い )
まあ、俺には敵わないがな。なんて。( 相手の唇指でなぞり )
( 己の声掛けでもまだ解決策を見つけられず迷っているような相手に心配は残るが、修行に出ようという決意は固く真っ直ぐに見つめ返しつつこくりと頷いて )そうだな。早ければ明日にでも発とうと思っている。兄弟と共に修行に出るのとは訳が違う。長い旅になるだろう。
あんたと一緒ならどうということはない。( じ )
山姥切、なんだかすまなかった…。急かすつもりはなかったんだぞ…!君がこう思った時でいいんじゃないかな。まだまだ時間はある。( こくこく )
ばか。そんな処俺が知る訳もないだろう。( むむ )あんたの部屋だ。行かないのか。( むすぅ )
っ、ん( あむ、とその指を銜え )
…、…そのこと主には言ってあるのか?( 此方を真っ直ぐ決意したような翡翠の力強い瞳に耐え切れず布を下へと下げ顔を逸らしそう問いかけ。彼がそう決意したのなら此方が口出しすることはないものの寂しい感覚と、修行に出て何かあった時が心配で仕方がなく )
……強情っぱりめ。好きにすれば良い。( 手を離しくるりと背を向ければさっさと歩みを進め )
ああ、それは分かっている。でもいずれは行かねばならんだろうな。…今宵はもう失礼しよう。( ぺこ )
俺の部屋だと?切国、部屋はあっちなんだが…。( もじ、反対方向指差し )
…!?なっ…ばか、変な悪戯するな。( ぶわ、桜を舞わせフリーズ )
…まだ、誰にも言ってない。( 突然、それも黙って出て行こうとしていた後ろめたさから痛いところを突かれたと言わんばかりに少し苦い顔をして再び視線を下方へと落とし。然し、説得するまでに別れが惜しくなり決心が鈍りそうな気がして不意に顔を上げれば軽く頭を垂れて )俺が修行に出たら、あんたから言っておいてくれないか。
ああ、好きにするさ。( ふん、先々に行く相手に慌てて後ろをあわあわと着いて行き )
ん。あ、山姥切。伝えてくれてありがとうな。切国の事宜しく頼むぞ、( ふふ )
!?そっ、そんなこと言われなくても知っている…!( うう / 強がり← / 反対方向へ体を向けずかずか先へ進め )
ン…嬉しいくせに。( ちゅ、とワザとリップ音を付けちらり目線で訴え )
……何を言われても俺は、知らないからな。( そこまでしてまで誰にも言わず一人修行に行く決意が固いのならば、此方とて何が何でも彼の見方でいよう。口に出た言葉は強がりなことを言うも本心は行動で示しそっと彼を抱き寄せ耳元へ口を寄せると応援とも取れる言葉を囁き )――…気をつけて行ってこい。俺は待っているから。
――…。( 本丸へ辿り着くと、主を警戒するようそろりと玄関の戸を開け中に踏み入り )
勿論だ、任せておけ。…切国、行こう。( す、と立ち上がり、ちょいちょいと手招き )
――そっちも嘘だと言ったらどうする?( により、目を細め )
う、嬉しくない。そんなことされたら、誘っているのかと…勘違い、するだろ…。( 目を逸らしごにょごにょ )
( 不意に抱き寄せられ、途端に鼓動が高鳴るのを実感しつつもその温かさに後押しされれば表情を柔く破顔させ、愛し気に彼の背中に手を回せば此方もぎゅ、と抱き締め返し。耳元に吹きこまれる心地の良い声音に今更となって別れを惜しむ気持ちに駆られると肩口に顔を埋めてすりすりと鼻先擦り付け )――ああ、ありがとう。必ず強くなって帰ってくる。そしたら、俺の話を…聞いてくれ。
…、( ちょい、と相手の布をやんわり掴み続いて中へ入りきょろきょろ )
あっ、ああ…!すまない主、失礼する。( ばっ、と立ち上がりぺこりと頭を下げ相手の元へ駆け寄り部屋を出ていき )…国広、主が認めてくれたぞ。良かった。( ぱあ、嬉しそうに抱き着いてぎゅう )
……あんたがこっちだと言ったのが嘘だというのか?( じとぉ )
勘違いではない。あんたが察した通りだ。…やろう、国広。( 掌にちゅ、ちら )
話…?ん、分かった。無理、するなよ国広。( 此方もドキドキと何度も鼓動がなるのを気付かないわけではなくまた、この時といい彼と話す時といいいつも同じ様な高鳴りを覚える。本当に一体俺はどんな病にかかってしまったのだろう。自身も彼が修行へ行って帰ってくるまでの間にこの病を問い詰めなければならないな、と課題を決め。そして彼の言う話とは何なのか気になるところだが、それはまた彼が帰ってきてから聞こうと更に力を強め抱き締め )
主…?あるじ…、( 名を呼んでもしんと静まり返っており、それが一層不気味さを醸して )
――…っき、緊張した…、( 部屋を出るなり彼を抱き留めるも緊張の糸がほつりと切れたのこへなへなとその場に膝から崩れ落ち )
さぁな。あんた、知っているんだろう?それともあれは強がりか?( 目を細め意地悪 )
えっ、う…や、やるって、その、でも、まだ明るい昼間のうちから、か…?( 動揺、じわりと手汗滲み )
…ふふ、何も今から旅立つわけじゃないぞ。( 言葉とは裏腹に離すまいと強めてくるその両腕に、大袈裟だとばかりに幸せそうな笑みを零して。相手と暫く離れるのはとても寂しいのが正直なところだが、だからこそ気持ちの整理もつけられる事だろう。それは恐らく彼も同じ。抱擁した手をやんわりと外せば、どちらからともなく身を離し )…さて。そうと決まれば旅立ちの準備をしないとな。
…な、なあ…国広。審神者が居ないのは何かおかしくないか。( 咄嗟に彼の手を握り不安げな声で )
!…国広、( 此方も同じようにその場を屈んで彼の頭をなでなで )
…意地悪。( む )早く連れて行ってくれ…あんたに甘えたい。( うぅ )
…駄目か?( しゅむ )
…俺に何か手伝えることはないか。( もう少しだけ抱擁を堪能したかったなんて思ってしまうのはやはり寂しいと思うこの想いを一旦閉じ込めるかのように首を左右に振り。さて、彼の修行の準備の手伝いをするべく何か自身に出来ることはないかと問いかけてみて )
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