半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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…すまない…。迷惑かけてばかりで…。( しゅん、力無く項垂れ彼を見送った後は意識を失うよう深い眠りに落ち )
分かった、何か作ろう。食べたいものはあるか?( ゆっくりと立ち上がり )
それは…っ、説教なら纏めて後で聞く。今はあんたと居たいんだ。( すり、すり )
襤褸布とは数年来連れ添って来た仲だからな。( 何の話 )切国、落ち着け。残念ながらあれは俺だ。布が無いからあんな無防備な姿に…。写しの身体など見て何が面白いのか。( ぞぞっ )
…皮肉なものだな。( 暴力でしか刀を支配出来ない我が主がいっそのこと哀れに思えてくると、撫で受けながら悲痛な面持ちで呟いて。彼らを見送った後は少し落ち着いてから仲間たちへ挨拶へ回り、全てを済ませる頃にはすっかり日も暮れてしまい。夜には兄弟刀が己の為に小さな宴を開いてくれ、結局彼らの本丸へ向かったのはその翌日の事 )
―――…に、ろ…国広。( 肩をやんわり叩き声を掛け )
い、いいのか?( おろろ )…いや、その…特には。あんたの得意料理でいい。( こくこく )
国広……、俺もあんたと一緒に居たい。( ぎゅう )
ほんとだな。どれだけあいつに世話になったことか…。風呂も内番も就寝するときもいつ何時もあいつが包んでくれたのに…今ではもうあの包容もないとなんだか寂しい。( しゅん / だから何の話 )……分からない。世話係はそれを見ては発狂したそうだが…( ぶる / ← )布がある時はそこまではだけてなかった筈が、あそこまでずばっ、と行くと…俺は一体何に向かっているんだ。( ぞわ )
( 彼が帰ってくるであろうと想定し、歓迎会ならぬ宴を始めようと準備を進めていたのだが、一向に彼が帰ってくる様子はなく宴は翌日までのお預けとなってしまい。それでも刀達はせっせと翌日に添え飾りつけやお酒など用意してからわいわいと賑やかだった本丸は暫くしシン、と静まり返った頃、その翌日。小さな呻き声を漏らしつつ見慣れた天井にぼんやりと眺め意識を少しずつ覚醒させては欠伸を漏らしゆっくり上半身を起こし布団から出て顔を洗おうと部屋から出ていき )
…ん…何だ、あんたか。俺なんか放って先に帰ってくれても良かったんだがな。( 先程よりも悪化したのか短く息をしながら卑屈度も増し増し )
得意料理など無い。( キリッ )出来合いのもので良いのなら。期待はするな。
どうしたらあんたとの事を主に認めてもらえるだろう…。こんなに好き合っているのに。( しゅむ )
俺達もそろそろ布離れした方がいいのかもしれない。あんたを包む物の代わり……俺では駄目か?( 何か始まった )世話係には刺激が強過ぎたのかもしれんな、国広第一の傑作は。今度は習合という謎設定も取り入れられるそうで俺達の今後にも期待だな。
( 早朝。身支度を済ませ、昨晩のうちに用意しておいた自身の私物を纏めた荷物を持って誰にも知られずこっそりと本丸を抜け出し。会えばきっと仲間達との別れが惜しくなる、そう考えての事だったが、門を抜けると今一度本丸を振り返り。皆を守れるほど強くなって帰ってくると決意改め踏み出す一歩、向かうにつれやや緊張した面持ちに変わり目的地に足を踏み入れるとそっと玄関の戸を叩き )
はあ…そんなことするわけないだろう。…旅館を見つけたんだ。少し先を行ったところにあったからそこで休ませてもらおう。( 相手に背中を向け )そら、乗れ。その状態だと歩けるのもやっとだろ。
それでいい。あんたの作った料理なら、なんでも。( こく )
あの審神者は気難しそうだからな…どうすれば認めてもらうか考えてみよう。( ぎゅ、ぎゅ )
えっ。それ、は……そ、の…どういう意味だ?( ぶわ )…その意味だと一時も離れず共に居ると、いうことだろう…?( うぅ / 何か言い出した )…だろうな。ぎゃあぎゃあ煩かった。( 耳塞ぎやれやれ )あまり期待していたらまた刺激が強くなって世話係が失神するかもしれない。( 遠い目 )
――?誰だ。( 玄関前に差し掛かったところで戸を叩く音が聞こえると同時に其方へ歩み寄り。ガラガラ、と扉を開けるとそこには彼の姿が。そんな彼の姿に眠気で半目だったのが表情を段々と明るくさせ思いっきり抱き着き )国広、お帰り。
――えっ、あ……すまん。重かったら、言ってくれ。自分で歩くから。( そう言いつつも足はふらつき、相手に凭れ掛かるようにして背中を借り )
あんた、嫌いな食べ物は無いのか。( 立ち上がり、建物に戻りつつ )
切国の良い所を挙げてみたらどうだろう。主にはもっと切国の事を好きになって貰いたい。( 純粋な目、きらきら )
?…ああ、その解釈で違いないが。そのままの意味だ。( 相手の片手を両手で包み )ふ、可愛いものじゃないか。世の中には俺の半裸を見たいがために中傷進軍させる変態審神者も居るんだぞ。( 背後ちらっと見た )
……おっと、ただいま。暫く見ないうちにこの本丸の雰囲気変わったか?( 出迎えたのは気怠げな半目。一瞬の沈黙の後不意に抱き着かれると咄嗟の事に僅かにたたらを踏んでバランスを保ち。相手越しに玄関や少し先の部屋の様子などが垣間見えると何やら飾り付けらしき物が見え、華やいだその様子に思い過ごしかと小首を傾げて )
平気だ。( よいしょ、と相手を背負いゆっくり歩きはじめ )――ん、着いたぞ。( 暫く歩き続け林を抜けたところに落ち着いた造りの旅館が目の前に。中へ入り女中に話しかけ部屋を案内され )
ない。何でも食べる。( お邪魔します、と中へ入り )
俺の…いい所?そんなもの俺にあるワケない。卑屈で何の取り柄のないただの写し刀だ( 遠い目 )
…俺が布離れしたら…俺を包んでくれるのか?( ぱあ )…え、そんな審神者どこに居るんだ。( 釣られて横からひょこ )そんなことをすればいつ折れるかわからないのに…国広を虐めないでくれ。( 眉下げ審神者をじぃ / ← )
あ…ん、それがだな。昨日、あんたが帰ってくる前提で歓迎会を開こうと主の提案でな。主は少しでもこの本丸に慣れてもうことと刀達と仲良くしてほしいと願っての事だと思う。( 彼から少し身を離しこの現状の意味を伝えると、彼の手を引いて例の部屋へと彼を連れていき。壁には短刀達がやったのだろう色とりどりな飾りつけが所々綺麗に付けられておりいつでも宴はできる状態。もうそろそろ刀達と主が起きる頃合いだと思えば、先に主の所へ案内しようと )…主の所へ行くか。
――思っていたよりも立派なところだな。( 初めて来た旅館というものに興味津々で、無理に身体を起こしそわそわと首を巡らせ )
ふ、お前らしいな。料理、手伝ってくれるか?( 厨へ赴き冷蔵庫の中を確認しつつ )
そんな事を言うな。あんたには良い所が沢山ある。強くて格好良くて優しくて、俺の事が大好きなところとか、だな。( ふふ )
いや、寧ろ…本当に俺で良いのか?( たじ )良いんだ、切国。俺なんかをぼろぼろになるまで使ってくれて、刀としてこれ以上に名誉なことは無いだろう。…あんたの世話係は俺の所と違って優しいんだな。( うむ )
それはすまなかったな。折角俺を待ってくれていたのに…。( 相手に手を引かれ本丸内に入ると、手作り感の溢れる可愛らしい装飾がより目立ち、期待を裏切ってしまったことへの後ろめたさに苦笑して。早朝のためか本丸は少し肌寒さを覚える程しん、と静まり返っており、彼の案内に導かれ審神者の私室の前までやってくると、物音一つ聞こえぬ部屋に不安を覚えて )まだ寝ているんじゃないか?
こら。大人しくしていろ。( 敷かれた布団へゆっくり相手を寝かせてあげて )…後で女中の者が夕餉持ってきてくれるそうだ。あんたの分だけ粥を作ってくれと頼んである。( こく )
!ああ。俺ができる派範囲であれば手伝う。( ぱあ )国広、なに作るんだ。
うっ…国広…あんた、そんなことよく言えたもんだな。( 顔真っ赤、すりすり )
?あんたの他に誰がいる?( きょと )…それはそうだが…無茶だけはしないでほしい。( ぎゅう )そ、うか?俺もあんたの様に刀として使ってほしいのだがな…、世話係は少し謙虚すぎるんだ。( 目伏せ )
いや、いいんだ。あんたの本丸の方が大事だろ。( 審神者の私室の前へ出て襖越しから声を掛けてみれば寝惚け声乍入っていいぞ、との返事が返ってきては襖をそろり開け中へと入り。口元を抑え欠伸をしつつ目の前に居る二振りの刀を捉えると、今までの眠気が吹っ飛び嬉し気に笑みを浮かべ )…おお!山姥切、お帰り。
そうか…面倒掛けてすまない。折角だ、あんたはあんたで旅気分を満喫するといい。温泉でも浸かって来たらどうだ?( 布団から目元を覗かせ )
んん、余っている食材が限られているからな。肉じゃがとカレー、どっちが良い?( はて )
本当のことだろ。早速主に伝えて来よう。( しゅた、と立ち上がり )
俺なんかより相応しい名剣名刀が沢山いるだろう。宝剣とされる刀もあれば天下五剣だってあるんだ。( 布深々 )それでも修行に出せるほど刀が育っているのだから大したものだ。あんたの世話係撫でてやりたい。( にげt )
( 帰ってきた声はおよそ抑揚のない気だるげな声音。やはり審神者は就寝中だったらしく控えめに室内へと踏み入ればやや委縮したように小さく声を掛け )起こしてしまってすまない。…ただいま、審神者。これから宜しく頼む。( 礼儀正しくぺこりとお辞儀し、相手の寝間に歩み寄ると目線を同じくするためすっと腰を屈め )あと、あんたにお願いがあるんだ。
気にするな。…いや、俺はいい。( 首フリフリ )あんたの事が心配だからな。傍に居る。( 寝間に近寄り正座をするとやんわり頭撫でてやり )
む、何方も捨てがたい。( うむ )…じゃあかれーがいい。( ぱあ )
いやいや待て!早まるな国広っ。( 腕掴みガシッ )…そ、そんな事伝えれば一層に機嫌を損なうかもしれないぞ。今とて機嫌が悪いなら尚更だ、( あわわ )
…そういうあんたはいいのか。もし俺が天下五剣や名剣名刀と共に一緒に居ること。( しゅん )まあ、それは認めている。なんだかんだ言って努力はしているか…ら…え?俺の世話係を?( きょと、背後チラ / !!よ、喜んで撫でうk(( )
いやいや、気にしないでくれ。もうそろそろ起きようと思っていたんだ。…此方こそ、宜しく頼む。( 寝起き特有の掠れた声でありながら呑気な笑い声を漏らしつつみっともない恰好で会わせてしまった申し訳なさで頬を掻いていれば、その彼の動作に気付くのにも一足遅く反応をして此方も慌てて乱れた身だしなみを整え寝間の上で正座をすると同じようにペコリお辞儀をし、真剣な眼差しを向ける彼にどうしたのかと、首を傾げつつ )ん?どうした?
…気を遣わなくても良いのに。ふふ、あんたの手、冷たくて気持ちがいい。( 撫でる手に擦り寄り、その手を掴んでは己の熱い額に乗せて )
カレーか。よし、分かった。なら、あんたには野菜を切ってもらおうかな。( 玉ねぎやにんじんを相手に手渡し )
む…それもそうだな。別の方法を考えよう。何か案はあるか?( 溜息、渋々隣に腰掛け直し )
良いわけ無いだろ。お前は俺のものだ。( 以前付けた相手の首筋の痕をなぞり )ああ。…いや、やはりやめておこう。写しに撫でられて喜ぶのはあんたくらいのものだ…。撫でられるならきっと三日月宗近みたいな刀がいいに違いない。( 急に自信なくなった卑屈 )
俺を戦で使ってくれ。強くなりたいんだ。あの本丸を救えるほど、強くならなければならない。いずれは修行にも出たいと思っている…。( 刀の鞘を握り、意を決して顔を上げれば静かな闘志を燃やしつつ真剣に相手に望みを伝え。これは前々から考えていた決断でもあり、誰よりも強い闘争意欲を見せ )
…ふ、そうか。このままにするから少し寝ておけ。( くす、 )
ああ、分かった。( 野菜を受け取り、流し台で野菜を綺麗に洗ってからまな板の上に乗せ包丁を片手に取ると、にんじんから危うい切り方に )
…なら、茶を誘うのはどうだ。和んだところで俺が話し掛け…るだろうか。毛嫌いされている上にまた喧嘩になりかねない。( 遠い目 )
っ…ん、くにひろ( ぴく、擽ったげに身を退こうと )…いや、そんなことないぞ。そら、見ろ。世話係が嬉しそうに頭を向けている。( はあ、 / ぱぁぁ!← )
――…山姥切。ん、分かった。だが、君がどれだけの練度か分からないから最初から飛ばすのは良くはない。刀達も慣れていないだろう。切国か燭台切に慣れるまで入ってもらおうと思う。( その意思に応えるべく此方も真剣な眼差しを向け説明をし、今日は確か出陣だった筈。それを思い出すとよし、決意したように声を張り上げ )今日は出陣予定があるから部隊を変えて出陣していこう。
ん…駄目、だ、あんたまで病が移…る…、…( すやあ )
形はどうでも良いが、指先を切らないように気を付けろよ。( 鍋や油を用意し、先に肉を炒めながら )
良い考えだと思ったんだがな。俺に聞かれても困る。…お前が主と親睦を深めたいか、その気持ち次第だろう。
ん、逃げるな。( ぐいと引き寄せ首筋へちゅう )――えっ、と…お、俺で良いのか…?( 其方をひょこりと覗き、恐る恐る手を伸ばし← )
…分かった、それで良い。恩に着る。(己としても馴染みのある刀と出陣出来るのは心強くもあって嬉しそうに微笑むと、こくりと頷き。早速本日の出陣も決まれば一言残し、再び分霊の隣へと足を向けて)では、必要になったら呼んでくれ。準備を整えておく。
――…おやすみ。( ぽそ、呟き顔を近づけ頬へちゅ、 )
わ、分かっている。( あわわ、恐る恐る人参を切り始めるも )…っ、( 言われてから間もなくして指を切る打刀 )
…深め、たい。( ぽそそ )だが、何を話せばいいかわからない。( しゅん )
――ッ、ぅ( びくっ、相手の胸元をやんわり押し )…いいそうだ。( こく / 何度も頷き待て状態← )
――国広、良かったな。主に許可が得て。( 一言告げ彼と共に審神者の私室を退室。襖を静かに閉め其方へ体を向き直ると、この本丸へ彼を迎えてから日が経っていないのにも関わらず初日から出陣すると聞いては心配の面も少々あるものの一緒に出陣できることが嬉しくて嬉しそうに笑って彼の手を取り喜びを表し )
――…、( 眠りに落ちて数時間後、女中が彼の為の懐石料理と粥を運びにやって来て )
ああもう、ばか。気を付けろと言っただろ。( 一度鍋の火を止め歩み寄れば血の滲むその指先をぱくりと咥えて血を舐め取り )
…そう、だな。まあ、俺が何とかするさ。何も二人きりで会わせるわけじゃない。少し会ってすぐに別れれば良い。( ぐい、と彼の手を引っ張り )
……、何故逃げる?( 素直に離れると不思議そうに首傾げ )…で、では…失礼する。( そっと貴方の髪に触れ撫で撫で )
ああ、きっと役に立って見せる。( 自分の事の様に喜ぶ相手の姿に嬉しさが増すと、相手の手をぎゅっと握り返し力強く頷いて。出陣の為には防具などの身だしなみの準備が必要で、荷物も何処かに落ちつけたいがために図々しいとは思いつつも続けて私室をお強請りし )それで、なんだが…切国、この本丸に空き部屋は無いか?いつまでも手入れ部屋を借りるわけにもいかないし、自室が欲しいんだ。
すまない。ありがとう。( 卓子の上に懐石料理と粥が並べられ一言礼を言うと女中は会釈しつつ退室 )――…くにひろ。国広、起きれるか。( 空いた方の手で彼の肩をやんわり叩き )
っ、これくらい平気だ。心配しなくて……っえ?!( びくっ、 )お、おい…っ、くにひろっ( ぶわわ )
!…ああ…国広が傍に居てくれるなら、俺はできると思う。( 引かれるがまま小さく微笑み )
……逃げているわけじゃない。が…目立つところに痕を付けるな、ばか。( ふい、むむ )……、( むっすぅ、嬉し気に撫で受けする世話係に羨ましそうに見つめ← )
む、空き部屋、か…、( この本丸も数多くの刀達がいる為、部屋も大分埋まってきているのもあり私室の空きがなく今はギリギリの状態というのは確かであり審神者もそれに困り果ててどうすればいいかと、粟田口のある短刀に相談するという奇妙な光景を見たような、見ていないような。実際に私室は空きがなく彼の要望に応えられず困ったように表情を浮かべつつ暫し沈黙が流れ考え込んでいると、そうだ。自身の私室ならまだゆっくりできるかもしれない。彼は嫌がるかもしれないが、それしか方法はなく )…国広、もし良かったら、なんだが。俺の私室に来ないか。
……う…、何だ…?( ゆっくりと目蓋を開け、気怠げに相手を見詰めると共に料理の芳しい匂いに気付き )飯、か。( よたよたと危うげに起き上がり )
――何だその顔は。驚いていないでほら、患部を洗ってから絆創膏。( 常備している絆創膏を取り出し相手を急かして )
あんたに何かあったら、俺が護るから。( ふ )
それはお互い様だろう。あんただって俺の首筋に噛み痕を残したじゃないか。( じと )さらさらで気持ちが良いな。切国、あんたも……って、どうした?( ちら、びく )
…!嫌だなんて言うわけないだろ。ありがとう。( この本丸の事情は分からないものの、相手から同室を誘われるほど親しみを感じてくれている事が何より嬉しく、照れくささを誤魔化すように相手の額に軽くでこぴんすればやんわりと微笑んで。あの本丸に閉じ込められ失っていた笑顔も此処に来てからというもの徐々に取り戻している様で )
…食べれるか?( 慌てて相手の背中を支え一段と具合が悪く見え眉下げそう問いかけ )
うえっ?!あっ、( はっ、あわわ、 / 水で患部を洗い )…洗ったぞ。絆創膏貰えるか。
ん、( こく、握られた手をぎゅうと強く握り )…だが、俺もあんたに何かあれば護るからな。
…っ、あれは…!そ、の…俺のものだと証明したかった…だけで。( 目逸らし、ぽそそ )…何もない。( ツン、世話係慌てて身を引き← )
ぅっ、何す…!あんた、そうやって笑えるようになったんだな。( 小さな痛みを感じた額を擦りつつ彼の顔色を窺うとそこには少々控えめだが柔らかく微笑む彼の姿。思わず目を見開き驚くものの今までとは違ってそう自然と笑えるようになったのが嬉しくて此方も釣られて笑って )
ああ、あまり食欲は無いが少しなら。( 彼に支えられながら何とか食膳につき )
…張ってやるから指を出せ。( ぴり、と絆創膏のテープを剥し )
ふ、あんたはもう十分俺を護ってくれただろう?感謝してもしきれない。( 歩みを進めつつ、伏せ目がちに )
…だったら俺も同じ理由でやったことだ。嫌ならもうしない。痕はじきに消えるだろう。( ふい )……?…!(合点がいったというように不意に相手の頭の布を払い )
…え…っ?…きっと、あんた達のお陰だな。あの本丸は自由が無いから…。( 思わぬ指摘にきょとりと目を瞬かせ、自分でも無自覚だったのか不思議そうに自らの口角の辺りを指で触れてみて。あの本丸と違い此処はとても居心地の良いところで、残してきた仲間を想うと彼らを見捨てて自分ばかり助けられたような気がし、罪悪感に苛まれるよう目を伏せて。然し、再び暗くなるまいと自らの頬をぺちぺちと叩けば、気を取り直し彼の私室の方向へと無理矢理足を進め )切国。あんたの部屋は確かこっちだったよな。
ん、少しでも食べれるならそれでいい。…ほら、あー。( 粥をスプーンで掬い彼に食べさせようと )
……、( そろ、り傷がある方の指を差し出し )
え、…感謝される程俺はあんたに何もしていない。主が居なければどうなっていたか…( ぽそ )
っ、嫌なんかじゃない。なんというか…その、もっと…残してほしいというか…( 痕がある方を手で撫でつつ視線逸らし )
?!っな…!な、なにする…っ!( バッ、と顔を其方へ向け睨み付け )
国広――…そっちじゃない。あっちだ。( 名を呼び何か言いたげにしていたが、それは言葉を飲み込んで危うく違うところへ行こうとする彼に慌てて止めに入り。彼の手を取り其方とは反対方向へ自身の私室へ案内すべく歩を進め未だに物静かな本丸の廊下を辿り一直線に向かい各部屋一つ、一つ通り過ぎると、ある部屋に足を止め )…ここが俺の私室だ。狭いだろうが、少しでも落ち着けると思う。( 襖を開け中へ入ることを促して )
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