半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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もしかして…線香花火のことか?( 粟田口達が遊んでいるのを目にしたこともあり彼のその”手に持って楽しめる小型花火”をキーワードにぽつ )ふっ、いやそんなことはない。大人も子供も楽しめるものだと聞いた。万屋でそれを買って一緒にやるか。
ン…っ、ゃ…いや、だ…っ( 僅かに震え始めるとじわり涙を浮かべ )
そう、だ…—―ッ!( 此方もその異質な気配を感じては額から汗が流れると同時に木の陰から途轍もない気配が此方へ来ると刀を抜くのが遅く敵の刃を咄嗟に避けるも頬に掠り傷を覆い )…っは…おい…こいつ…検非違使じゃないのか。
っえ…あ、ああ…ありがとう。( 否定するその声音からは動揺しているようにしか思わず彼に何度か声を掛けるも集中しているのか聞こえていないフリなのか無反応のまま自身の体はいつの間にやら上半身だけ泡だらけに。一体彼はどうしてしまったのだろうか、未だに動揺している様子の彼を不思議そうに見つめ差し出されたタオルを受け取ると残る下半身を洗い終えてはシャワーで全部泡を流し始め )
ああ、確かそんな名だった気がする。大人同士でも楽しめるものだと良いが。( 察してくれた事に嬉しそうに頷き、まだ道には不慣れ故か目的地とは反対の方へ足を進めようと )万屋は…こっちか。
――っ!え、あ…( 泣き始める彼に気付き、ぎょっ )
ぐっ…、( 相手と検非違使の交戦に気を取られ背後から襲い来る敵に気付かず、咄嗟に刀で身を庇うも衝撃で身体ごと吹っ飛ばされ )――っ、それも、一体だけじゃないようだな。…逃げろ、切国。( 刀を軸にふらりと立ち上がり、何体かの禍々しい気配を感じ取っては )
(彼の詮索には答えず、平静を保つよう無心で自らの身体へ泡を滑らせていき。彼と同様、頭まで全身に満遍なく泡を塗りたくると桶を使用し豪快にざぱり、頭から湯を被って泡を洗い流し。数回その作業を繰り返すことで洗い残しもなく綺麗さっぱり身を清めると、相手の顔はなるべく見ようとせず、先に湯船の方へと向かい足をつけてみて)――!熱っ、
あんたとなら楽しい筈だ。俺はそう思う。( こく )…ちょ、待て( ぐわし、と肩を掴み )あんたは目を離すと何処に行くかわからない。して万屋はこっちだ。( はあ、ちょいちょい手招き )
…っ、( そろり目を開けちら、 )
っ嫌だ!あんたを置いて逃げられるわけないだろ!( 力強く首を振り敵を睨み付けつつ彼の元へ歩み寄ろうと早足で駆け寄るももう一体の敵に襲われ刀で身を庇う余裕もなく吹っ飛ばされ身体を思いっきり気に背をぶつけ )っ、がは…!
…たく、国広。先に体に馴染ませるために桶でかけてから入るんだ。( 全身を洗い流して一息ついていると彼の声にはあ、と溜息をついて。いつもよりも遥かに様子がおかしい彼が心配になってきてしまうとそう声を掛けつつ隣へ並び桶で湯を掬い身体を清めてから湯船へ入り彼の方へ向くと )そら、国広も来いよ。
な、何だと…?すまない…。これでは世話の焼ける何処ぞの爺のようだな。俺は。( 制されると恥ずかしそうに顔面手で覆い、しゅん )
……泣かせるつもりはなかったんだ。その、嫌だったか?( 布深々と下げ自ら殻に閉じこもり )
――…ッ!……、斬る。( 相手を傷付けた敵に血が逆流するかのような怒りを覚え、まずは目前の敵打刀を破壊。だが新たに現れた敵の槍に苦戦し相手の元に駆け付ける事が出来ないでいると、そうこうする内に相手に追い討ちをかけるべく向かった一体の敵が彼目掛けて刀を振り上げているところで )っ、切国、避けろ…ッ!
…そうか。そういうものか。( 相手からの説明を受け初めてはっとしたように気付くと、素直に従い少しずつ身体に慣らすよう掛け湯をして。先に湯船に入った彼からの誘い文句にどうしたことか顔までも熱くなり、この身体の火照りは風呂の蒸気だけのせいではないことを分かっていながらも誤魔化すように呟き、彼の後に続き半身浴程度に湯に浸かると赤らんだ顔を冷ますようわざとらしく手で仰ぎ )――やはり、熱いな。
――そんなあんたでも俺は好きだがな。( ぽろ、すたこらと万屋へ向かうべく彼の手を取り歩きはじめ )
…少し、驚いただけだ。あんたからされるのは嫌じゃない。( ぎゅう )
…ぅ、っ…!( 肩を押さえ彼の声にハッと上を見上げれば刀を振り上げる敵の姿。どうにかして避けないといけないのに初めて感じた”恐れ”という感情がでてきたせいか体が動かずにいて )
そうか?いい湯加減だと思うが、( 彼の様子を窺がっては入ったばかりだというのに自分の所為だとは露知らず顔の火照り具合が風呂に長湯をし過ぎたのだろうかと勘違いをしてしまい。彼の方へ近づき顔を心配げに覗き込むと )…国広、大丈夫か?逆上せてしまったのならこれ以上浸かると危ない。先に上がっていいんだぞ。
んなっ…。…、お、俺は…あんたの好き…よりも、もっとお前のことが好きだ。( 首や耳まで赤く染め上げながらも変なところで片意地を張り、彼の後に続いて )
――脅かすな。嫌われたかと思っただろう。( ほっ、抱き締め返し )
…くそッ、( 何を迷っているのか微動だにしない相手を見兼ね、目前の敵を圧し退けて其方へ駆け付けると、咄嗟に相手を強く抱き締めて自らが盾となり。同時に振り下ろされた敵の刃を背中で受け止め、苦痛に顔を歪ませ )――ぅ、ぐッ…!
…ん…、そうだな。もう少ししたら、先に上がるとする。あんたは満足いくまで入っていてくれ。( 先程以上に至近距離で相手に顔を覗き込まれてしまうと鼻の辺りまで湯に浸かりおずおずと湯の中に隠れ。風呂に逆上せるというよりは相手に逆上せている訳だが、そんな事は口が裂けても言えずにせめて平静を保とうと静かに目蓋を閉じて。心の中で十を数え、不意にざぱりと立ち上がればそのまま湯船から上がろうと )
……ふふ、そうか。( 不意に立ち止まったかと思えば人の視線をも気にとめず顔を近付け頬へちゅ、 )…俺もあんたに負けないくらいも…っと好きだ( 悪戯な笑みを浮かべ何事もなかったように歩き始め )…そんなわけないだろ。まあ…強いて言えば…悪戯は程々にな、国広。( 頭ぺし )
――!っ、え…くに…ひ、ろ…?( 一瞬、何が起こったのか分からずこの状況を把握できず。耳元からは苦しげな息遣いと目前に居るは敵が刀を振り出した後。もしかして俺が躊躇ったせいで?――視線だけ彼へ向け弱々しい声で彼の名を呼び )
…いや、俺ももう満足だ。( 此方もあまり長湯はしたくないのか充分に体の芯まで清めたと満足そう微笑み彼と共に一緒に上がることに。湯船から上がりそのまま雑に体を拭いてから脱衣所へ入っていき着替えがある棚へと向かい )
…あんた、変わったな。( 布を最大限引き下げつつぽそ )
う…難しいことを言う。まあ、お前の弱点が知れただけで収穫ものだがな。( トン、と自らの耳示して )
――にげ、ろ…俺、が、時間を、稼ぐ…。( 斬りつけられた背は熱く、血が滲み、それでも相手の声に反応し顔を上げては痛みに表情歪ませつつも剣を握り、背後の敵を倒すべく立ち上がろうと。しかし身体に上手く力が入らず、相手にがくりと凭れてしまう有様 )
( 脱衣所へ行く頃には外の様子も大分賑やかそうで。徐々に早起きな刀剣達が起き出しているのか、朝餉らしき美味しそうな香りにつられぐう、と腹が鳴り。軽く咳払いで恥ずかしさを誤魔化しつつ、体を拭いて浴衣に着替えると最後にその上から布を羽織るのを忘れず )…騒がしいな。
ん?そうか?( 彼の反応にくす、なんだかんだと万屋へ着き )…そら着いたぞ。( 中へ入り線香花火を探し始めきょろきょろ )
っな…う、うるさい。いい気になるなよ。( むむ )
っ、その状態だと無理に決まっているだろう…!( ぎゅ、と彼を抱きしめ目前の敵を睨み何時ぞや襲ってくるかわからない相手。自身のせいで彼に怪我を負わせてしまったのだから目前の敵を倒すのは俺だ。なるべく痛くない程度に抱きしめ髪に触れるだけの口付けをしてから彼から離れゆるり立ち上がり )――そら、来いよ。俺が相手してやる。( するり刀を抜き彼の前へ立ちはだかり )
そうだな…もしかしたら先に朝風呂するやつもいるだろう。( 浴衣を着つつ粟田口派か賑やかな声と共に此方へと来ている様子。そんな呑気なことを口にしふと隣にいる彼からの腹の虫を聞き間違えるわけもなく思わずくすくす、笑ってしまい。布を上から被り脱衣所から出ようとしたところで粟田口派の兄と出くわし挨拶を交わしつつその場を後にし )
――いろんな種類があるんだな。( ロケット花火からねずみ花火、様々なものが目に入り迷ってしまう程で )
悔しかったら俺の弱点でも見つけてみることだな。( ふ )
――切国、よせ…無謀、だ。( たった一振りで強敵立ち向かうなどあまりに危険だと、自らも戦うべく無理矢理立ち上がろうとするが背中の傷は存外深く、足腰に力が入らず。敵は容赦なく彼に襲い掛かる、そんな様子を見守る事しか出来ないこの身が憎く )
( 暖簾を掻き分け、すれ違い様粟田口の長兄と出会せば慌てて相手の背後に隠れ。余所者の自分を良く思っていない刀も居るだろう、そんな被害妄想に怯え未だ他刀とは打ち明けられずにいる始末。そんな中、彼の後に続き歩いていたところ本丸の表口から〝御免下さい〟の声。まさか主が、と一層警戒心を剥き出しにし相手の背後に張り付いて )
どれも気になるなら一層の事全部買うか?( 一つ手に取るとちらり、相手を見 )
言ったな。なら…あんたの弱点見つけてやる。( 抱きついているけともあり一先ず彼の首筋を甘噛してみて )
っく…!( 敵の凄まじい攻撃に刀で受け身をとるしかできず苦戦。なんとか隙を伺い乍受けつつ敵の隙ができると同時に刀を振り上げ一体だけは消え失せ。回りに居る敵に警戒しながら彼の元へ )…国広、ここはもう引こう。
お、おい…国広、動きずらいだろ。( 表口から聞きなれぬ声音が聞こえ対応しようかと思った矢先、背中へ張り付く彼を見やり一つ溜息を。このまま動くこともできず困ったようにしていれば、どうやらそれに気づいた刀が対応してくれたようで。彼の心配していたことではなく何事もなく終えその声はなくなり )…国広、どうかしたのか?
えっ、しかし…今日は持ち合わせが、( 小判の多くは本丸に置いて来てしまっており、おろおろ )
……っ、そんなことをしても、俺を煽るだけだ。( ひくり、小さく息を呑み刺激を我慢 )
――…。( 見事目前の敵を討ち果たす彼を見届けつつ木に手を突いて何とか起き上がったところ、近寄る彼の真剣な意見に悔し気に顔を歪ませ。最もな意見であるにも関わらず引く事を渋り )…帰城する、ということか?
…主が、迎えに来たのかと思った。そんなこと、あるはずないのにな。( 声の主が去って行くと安堵したように相手から身を離し、何処か憂いた眼差しを床へ彷徨わせ。態々主が自分の為に此処まで足を運ぶ事など無いことは、少し考えれば分かる事。恐怖や不信感はあれど、そんな現実を無意識のうちに寂しく思う自分がおり、ふるふると首を振って気を新たにし )それより、朝餉はまたあの大広間で摂るのか?
あんたには仮があるからな。前に買ってもらったやつも含めて、俺に買わしてくれ。( こくこく、 )
ん…、( 首筋へ舌を這わせかぷり。ちゅ、と首筋を吸い )
…そうだ。あんたは…俺のせいで傷を負おってしまった。そのせいで立つのもやっとだろう…?これ以上戦うのは無理だ。( 帰る事を拒む彼に言い聞かせるような口調で話し )
国広…あんた――ああ。いつもの所だが…嫌なら別の所で食べるか?( まだあの審神者に未練があるのか彼の反応を見る限り恐怖や不信感があるにせよ彼にとってはたった一人の主だからこそそんな反応をしてもおかしくはなくて。そう口に出そうとするも別の話題に変えられては言えず答えてやり )
あんたがそう言ってくれるなら…。( ぱあ、花火を両手に抱えわくわく )
っン……切国、( ぴく、相手の肩をやんわり押し )
…あんたの言う通りだな。今の俺では足手纏いにしかならん。帰城しよう。( 相手までも取り返しのつかない傷を負わせるのは此方としても本意でなく、悔しさは残るが時空遡行装置を起動させ、移動前の元居た小川に戻り )
――いや、皆と一緒で良い。( 何か言い掛けた彼の話の内容は何だったかと半ば不思議そうな顔をしつつ問いには平然と答え。此処で過ごしていくと決めたのだから少しは他の者と親睦を深めていきたいところ、と己なりには考えているものの中々打ち解ける事が出来ないのが現状で。広間への道は大体覚えているのか、すたすたと目的地に向かい )
( 嬉し気に色んな種類の花火を両手で抱え持つ彼の姿がなんだか子供の様に見えてしまうと思わずくすくす )…さ、会計を済ますぞ。( 花火を買っては店を後にし )
…っ、ん( 離すものかと言わんばかりにその場所を何度も攻め )
――国広、俺のせいで…必要ない怪我を負わせてしまってすまない。( 彼に深い傷を負わせてしまった責任感を感じ目を伏せ )
( 皆で朝餉を食べる為、彼の後ろを着いて行きつつ大広間へ向かい。そこへ近づく度に楽しげな声音が聞こえてくると殆ど刀剣が揃っているようで恐らく己ら二人が最後なのだろう。大広間へ入り奥の方へ歩みを進め行き交う度に刀と挨拶を交わしつつその席へ座り )
――何処でやろうか?水場が近い方が良いのか?( 花火に対する知識も無い為彼を質問攻めに )
っき、切国…ッ、待て、待ってくれ…っ、( うう、先よりも強めにぐい、と肩押し遣り )
いや…お前が居なければやられていたかもしれない。あんたが居てくれて、良かった。そう気に病むな。( 落ち込む彼の頭を優しく撫で、頬の掠り傷を指でなぞり )お前も…綺麗な顔に傷をつけてしまったな。後で主に見て貰え。
( 既に賑わいを持たせた大広間。どの刀からもつい視線を逸らしてしまうも、その中で唯一気を許しているのがあの料理上手な伊達の刀。列の真ん中に座して行儀よく食事をしているその刀と目が合うと、心持ち表情を明るくさせて其方へ歩み寄り。丁度空いていた膳を隣へ運んで来てくれたことから、相手の隣…では無く自然の流れでその刀の隣を選び、控えめながら彼や審神者以外の者に初めて笑みを見せ )
水場…、そうだな…小川とかがいいかもしれない。だがまだ花火をするには明るすぎる。だからもう少し暗くなってからやった方が綺麗だ。( こくこく )
っ、( 最後にちゅ、と口づけ離れ )…どうした?それにしてもあんたの弱い所、そこだったんだな。( 首筋示しクス )
……っ、俺がヘマしたからだ。あんたが悪いわけじゃない…!こんな傷、舐めていれば治る…っ( 弱弱しく首を左右に振り )…あんたの本丸まで連れていく。そんな怪我じゃ帰れないだろ…、
( 一人でも唯一気の許す刀がいることが嬉しい筈なのに何故だか伊達の刀だけ見せる彼の笑みが気に食わない。何故だかむかむかする上によくわからない感情に取り込まれると目前の美味しそうな膳をも摂る気になれず偶々自身の前に居た同じ刀派で兄弟である大きい方の刀が自身の様子がおかしいことを察したのか”どうした兄弟”と声を掛けられるも”なんでもない”と一言だけ告げその場から徐に立ち上がりほぼ食事をも摂らぬまま伊達の刀と彼が楽し気にしているその場を通過しても何も告げることなく大広間を後に )
そうか…そうだな。だが夜までにはまだ時間がある。改めて集合するか?それとも何かして時間を潰すか…。( ううん )
ち、違う。そういうのじゃない。ただ、痕…。此処は、痕が…残る、だろ。人に見られたら恥ずかしい。( 瞳泳がせ首筋を手で擦り )
切国…。気持ちは嬉しいが、あまり自分を責めては駄目だ。( 相手の様子に胸を痛め、眉下げつつ )ああ、すまない。…重ねて悪いが、肩を貸して貰えると助かる。
( その刀は相手や此処の審神者とはまた違った優しさを持っており、穏やかな口調に絆されてつい警戒心を忘れ話し込んでいると、不意に視線を横切る見慣れた布の裾。振り返る頃には彼の後ろ姿がありその表情までは窺い知れず、単純にもう朝餉を食べ終えたのかと不思議に思い。然し、彼の膳は殆ど手が付けられておらず、自身も相手刀に一言断りを入れ食事をそこそこに席を立つと、相手の後を追いかけて )――きりくに、切国。どうした、具合でも悪いのか? ( 相手の手を引いて呼び止めては、ただならぬ様子に心配顔 )
いや…何かして時間をつぶそう。だが、何をするか…それが問題だな。( 腕組んでうむ )…そうだ。国広、此処近くで祭りというものがあるらしいんだが、行ってみないか。
…なんだ。そんなことか。あんたは俺のモノだと分かるだろ。だから誰も近づかないしそれで十分じゃないか。( しれ )
…っ、すまない。( しゅん )ん、分かった。( こく、彼の腕を取り方を貸し )
――…別に。まだ飯の途中だろ早くいけ。( この感情が分からない限り今はまだ相手の顔を見たくないばかりに前を向いたまま平常心を保てていても無意識に声音は不機嫌さを醸し出しぱし、と相手の手を無理やりにでも放させ早足でその場を去り。—―無暗に苛立ちを覚えつつ己の落ち着く場所といえばとある縁側。そこから色とりどりの紫陽花が咲いておりそれを眺めつつぼんやり )
祭り、か。懐かしいな、刀だった頃は人間達が騒ぎ立てるのを見ていることしか出来なかったが。( 相手の手をぎゅ、と握り )…行く。
…っ、お前、案外独占欲が強い質なんだな。こんな事しなくたって俺は…あんた以外の者に気を許すつもりなんて無いというのに。( 目伏せ )
…、( 相手の肩を支えに何方とも無く歩み始めれば )…途中までで良いぞ。あんた、俺の主と仲が悪いだろう。( 直球 )
え、…。( 体調を心配して来ただけでそんなに素っ気ない態度を取られるとは思わず、暫し呆気に取られたように言葉を失い。何か相手の癪に障ることをしてしまっただろうかと考えども心当たりが見つからず、その背中を見送るだけでそれ以上追いかける勇気がすっかり無くなってしまい。ただ一つ分かることは何かしらの理由で彼を怒らせてしまった事。それが酷くショックで、しょんぼりと広間の方へ引き返し )
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