半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
通報 |
んっ…、やめ、ろ。…お前、襲われたいのか?( 擽ったさと僅かの快感を拾いぴくり、相手の肩掴んで引き剥がせばそのまま至近で相手の瞳を見詰めて )
ふ、無理はしなくても良いぞ。あんたの練度がどの程度のものか知らないが、怪我でもしたら大変だろ。( 頬杖つき、過保護気味に )
( 相手に触れているのに、まるで体温を感じないのは肉体が酷い損傷を負っているからだろうか。彼には悲しい顔をさせてばかりだとこれまでを振り返ればやるせなさで一杯になり、目を伏せて緩やかに首を横に振り )…ッあんたには、待っていてくれる仲間や主が居る、だろ…。俺が消滅しても…一人じゃない。( 相手と共に過ごす幸せな日々が恋しいのは己も同じ。然し、身体の至る所を痛めつけられた身体では彼の本丸まで逃げ切れる自信がなく。己の願いを託せるのは相手だけ。目を開き真剣な眼差しで相手を見返すと考えた末の苦渋の決断を相手に告げ )切国、逃げろ。逃げて、このことを政府に…伝えてくれ。俺も、この本丸も、どの道もう、終わり、だ…。
…さあ…どうだろうな。( 相手の反応に満足気に笑みを浮かべては、誤魔化すように舌出しべー、 )
うっ…無理なんてしていない。それなりに練度はある、はずだ。あんたの足手まといにまではいかない。( 顔逸らし布を深々下げうぐっ )
っい、やだ…!国広を一人になんてさせない…!あんた言ったじゃないか…!一人にさせないと、だから俺とあんたも…あの本丸へ帰ろう。( 彼からの願いでも叶えらえないことだってある。このまま彼を一人にしたくない。あの時だって心が折れかけた自身にそう言葉を掛けてくれたから負傷ながらもあの本丸へ帰れた。だからその恩返しに過ぎないが、自身ができることはただひとつ。彼と共に本丸へ帰ること。そうと決断をすれば彼をそっと寝かせ立ち上がると脆そうな戸の前へ近づき柄を握り刀を抜けば一直線に切り落とし )
俺が堕ちた写しだからと揶揄っているのか…。良いだろう、望むところだ。( 相手の腰を引き寄せて抱き締め、首筋へ顔を埋めると其処へ口付けた後舌を這わせ )
どうだか。地下を進めばより強い敵が待ち受けている。侮ると怪我をするぞ。( そう告げると、店の者が頼んだ甘味を運んで来たようで、それを受け取り )
切国、( 彼が放つ鋭い一閃は古びた戸を真っ二つに裂き、いとも容易く外へ続く逃げ道を切り拓く。相手の言葉は嬉しく、つい手を伸ばしてしまいそうになる誘いだが身体が覚えている主への恐怖が自身を雁字搦めに縛り付けており、誘惑をぐっと噛み締めて我慢しつつ光の無い目を相手に向けて )帰れ、ない…。これ以上、主は裏切れない。――切国、俺は…ある命を受けている。何だと、思う…?( 傷口が開き夥しい血が流れるのも構わず床に手を突いて上体を起こせば自身の腰元の刀に手をやりそっと柄を撫でて )
――!っ、ま…待てくにひ…っん、…ふ( ひくっ、相手の服をぎゅ、と握り )
大丈夫だ。あんたに心配されるほど俺は柔ではない。( ふい、と顔をそらし )
……ッ、国広!あんた傷口、が…っえ?( カチン、と刀を納め彼の方へと振り返ってみれば、無理矢理にでも起こそうとする彼の姿に慌ててそちらへと行きかけるもハイライトのない瞳で自身を映しなんの事を言っているのか分からず立ち止まり不安そうに見つめ )…くに、ひ…ろ?
お前が誘ったんだろう?少々おいたが過ぎたな。お仕置きだ。( 首筋を食んで、口付け、ちゅうと吸い上げて痕を残し )
じゃあ、今度一緒に出陣してみるか。――そら、あんたの分だろ。( 甘味へ視線映せば皿に乗ったみたらし団子を相手へ差し出し )
あんたが俺を連れ出そうとしたら…迷わず折れ、と。出来ないのなら、差し違えてでも抵抗しろ、と…。そうしたら、主は俺を、認めてくれると言った。( すらり、と抜いた己の刀身はぴしりと音を立てながら刃切れを起こし、それを床に突き立て軸にして緩慢に立ち上がれば何処からともなく零れる笑みをくく、と噛み殺して。あまりに絶望的な状況に正気を保てずにおり、心配げに近付こうとする相手にあろうことか刃を向け、刀を構えて )逃げるなら、今のうちだ。切国、頼む…。
んっ…ぅ、ん( ビクン、と肩を揺らし声を手の甲で押さえつけ声を抑え )
…また今度、な。( "ありがとう"と甘味を受け取り一個団子を取ればもぐもぐ食べはじめ )
…国広…お前、( 向けられた刃に悲しげな表情を浮かべる他はなくただ絶望感だけが残り。このまま刃を交わせば、彼の刀そのものが折れる可能性が高くそれに自身では彼に立ち向かうことも刃で刃向かうことなんてできずただ途方に暮れるばかりであの男が憎らしく感じ。逃げることなく刀を抜くわけでもなく彼を見詰める表情は悲しげで )
…可愛いな。( ふ、と微笑めば耳元へ唇を寄せ、口付け )
…どうだ、美味いか?( 己も苺大福をつまみ一口 )
( 相手の悲しそうな顔を見るのは辛く構えた刀は震え、中々踏み込めずに重苦しい沈黙が続き。痛いほどの緊張に耐え切れず、遂には覚悟を決め足を踏み出すが身体が言うことを聞かずふらりふらりと覚束ない足取りで彼の間合いに近付き、刀を上から下へ振り下ろし。鋭さのない一太刀、簡単に避けられてしまうだろう )
ゃっ…ぅ、そんな、こと…いう、なっ( 擽たさに身を僅かに捩りあまり力が出ないのかぐ、と相手の胸元を押し )
…ん、食べてみるか?( こく、と嬉し気に小さく頷き何も思わず食べかけの団子を相手に差し出そうと )
( 此方とて彼が辛そうに見るのは耐えられない。それだけ痛みつけられても尚あの男の為に忠義を尽くす必要があるのか、なあ国広――。少しでも動けば傷口が開き血は流れ、彼の本体である刀でさえピシ、と罅がいく小さな音まで立て始め酷くなる一方でしかなく。もう限界が近いのか鋭さのない一撃が繰り出されるもそれを避け数歩間をあけ )…もう、やめろ。やめてくれ…!これ以上すればあんたは折れてしまう…!
それで抵抗しているつもりか?( 容易く相手の手首を捕まえ、ぎゅ )
…良いのか?では遠慮なく。( 差し出されたその手ごと握って自分の方へ引き寄せると団子を一口食んで )
構うものか。いずれは、朽ち果てる身だ――( 主が解任されたとして、残された刀達の行く末を示唆する言葉を独り言のように呟けば再び剣を握り直し、相手を追いかけるように一歩二歩と詰め寄って。彼の間合いに入り込み、再び得物を振りかぶった刹那、視界が激しく揺れ立っていることすら困難になるとがくりと膝を付き、突然その場に倒れ伏して。手から滑り落ちた刀が強かに床へ打ち付けられ、鉄屑の硬質な音が蔵の中で虚しく反響し )
っ、も…もうこれ以上は…( いとも簡単に手首を捕まえられてはこれ以上抵抗できず瞳で訴えるようにじー、っと相手を見据え )
へっ?――っな…なななななな…!あんた…なに、を…く、くにひ…ろ…っ( ぐい、と其方へと引き寄せられ上半身を乗り出してしまうと同時に見てしまった光景を目の当たりにしては動揺を隠せず口元を手で押さえあわわ / 二回目のプチパニック )
!ッ—―( どうすれば彼を止められるのか。そのことを考えつつ後ろへ後ろへと下がるも目前の彼の事を考えていたこともあり後ろに壁がある事すら気付かず背中をぶつけ逃げる道すらなく刀を振りかざされると目を瞑り身を引き締めやられる覚悟をしていた…が、鈍い音を立て目をそろり開けて見れば彼が倒れていて。そろりそろり、彼へ近づき様子を窺がっては傷口から酷い血の量が溢れでており何としてでも血を止めまいと手で押さえつけ )…ぁッ、国広…!しっかりしろ国広!
これ以上は、何だ?( きょとり、分からないふりでさり気なく片手で相手の腰を抱いて )
だから何故あんたはそう落ち着きが無いんだ。こんなことくらいで…おかしな奴。( くすくす、自分も大福を皿ごと差し出して )食べさしで良ければ、俺のもやる。
い゛ッ、うぅ…、( 相手のお陰で止血の役割は果たされているが傷に直接触れられる痛みに大きく呻いて身体を震わせ。もう剣を握る力も気力も残っておらず、自身の傷の状態から死を予感すると )き…切国、すまなかっ、た…。これで、もう…あんた、を…苦しませることも、無い…だろ…。( 虚ろの目で相手の顔を見、やっとのこと声に出せば襲い来る眠気に抗うことなく静かに瞼を閉じて )
っ~――も…む…だっ( 相手の肩口に頭のせうぅ / 訳:もう無理だ← )
だ、…っ、あ、ん…た…こ、れは…っ!( ぱくぱく / 落ち着き皆無 )…い、いただきます。( ひっ、ひっ、ふーからのそろーり苺大福取りぱくっ )
!国広…?だ、め…駄目だ!目を覚ましてくれ…っ!いや、だ…!いやだ…!( 徐々に冷たくなっていく彼の体温になんとしてでも己の体温を分かちあうべく此方へと引き寄せ抱きしめると、込み上げてくる感情が抑えきれず両目からは溢れんばかりの涙を流し )…なに、が…苦しませることも、ないだ。こんな形でそんな風に言える奴が…あるか…っ、( その涙が落ちる度に彼の頬を伝いつつ自身の手を当て頬を撫でてやり嫌味たらしく文句をぽつり。ふと、弱弱しくだが息を強いることに気付けば少しでも望みはあるかもしれない。そう思えば即行動に移すべく彼の額に願いを込めつつそ、っと口づけ。雨が降っていることもありこれ以上彼の身体を冷やすわけにいかないとなるべく大きめの何か、と蔵を探索しするとそこにシートの様な物を見つけてはこれで少しはしのげるであろうとそれを被せ彼を背負い蔵を後にし )
――は?…もっと、欲しいと?( するりと腰を撫で盛大な聞き間違え )
……あんた、子でも産むのか。( 相手の変な呼吸法にツッコミを禁じ得ない )さっきから何をそんなに緊張している?熱でもあるんじゃないか。
( ゆらゆらと揺れる揺り籠に乗っているかのような心地が気持ち良く、より深い眠りへと誘われ。相手が気を聞かせてシートに包んでくれたお陰で雨風は凌げ、密着した彼の暖かい体温が冷えた身体に伝わっていることもあり、状態は安定しているのか一定の寝息を相手の耳元で繰り返し。しかしながら、その呼吸は相変わらずか細く今にも途切れそうなほどで。どの道危機的な状況は変わらず、事は一刻を争い )
!( 腰撫でられびくっ、盛大な聞き間違えに肩口から顔を上げぎょっとした表情で )っは…?!そんなこと言ってな…っ、と…やめ、ろ…っ( うぐぐ )
ぐっ、…( ゲホゲホ、危うく苺大福喉に詰まりかけた打刀 )っ…俺は男だ!( 突っ込むとこそこではない )…ない。何でもない気にするな。( ふい、と顔を横へ向け茶を啜り )
( 蔵から出たのはいいものの感じたことのない気配を受け取ると、政府がこの本丸へやってきてるということだろうか。先に彼の怪我が最優先だと一旦この本丸から出るべく政府や審神者には気づかれずに急がねばならない。ならば来た道からとは別の道で行こうと走り出し。雨風の中を走り視界もそれ程よくない状況の中走り走り――すると、自身の本丸へとつきあともう少しだと走り玄関まで行きつくと荒い息を繰り返し。それを見た短刀達が慌てて主を呼び出してくると、みるみると顔は青ざめ慌てて手入れ部屋へと急ぎ早速、彼の手入れをはじめ )
…では、降参するか?( 勝ち誇ったような顔で首を傾げ )
いや、例え女でもこんなところで産むな。( 遠い目 )そうか?なら、良いんだが。( 彼の齧った苺大福を手元に戻し、気にせず再び食し始め )
( 幾らシーツに包まれているとはいえ、本丸内に着く頃には更に容態は悪化し酷く衰弱している様子。それでもまだ息をしているのは他ならぬ相手の適切な処置のお陰だろう。程無くして審神者により手入れが行われると、少しだけ回復したことにより暑さ寒さ、痛みを感じられるようになり、修復作業の工程で肉体の節々に激痛が走ると束の間意識が戻り苦し気な呻き声を上げ。ぼんやりと目を開ければ、其処には自身の刀に打ち粉を振るう男の姿。それが幻覚として己の主の姿と重なり、傍にいる男へ弱々しく手を伸ばすと声にならぬ声で痛みを訴え )ン、ぐ…ッ…!ある、じ……主、…いた、い…。
…( むっ )…誰が――降参なんてするか。( 顔を少し傾げかぷ、と彼の鼻を噛み )
生むわけないだろ…!( うがっ )…何故だか調子が狂う( ぽそ、再び団子に手を付けもぐもぐ )
( 不安げに見守ることしかできずジワリと涙を浮かべる己を見た審神者が安心させまいと”大丈夫だ”と頭を数回撫でては再び彼の修復に専念し。なんとか折れるまでにはいかず彼の手当ては終わり後は彼の刀を修復するのみ。所々に罅が入り危うい状態だったことにこの刀そのものを見ればわかると絶対に治して見せる。そう決意していたところへ弱弱しい彼の声が耳に届き其方へ顔をやれば手を伸ばし痛みを訴える姿。”主”という彼の言葉にはその男の影を重ねているのだろうか。そんな己がこの手を掴んでもいいのか。伸ばしかけた手を引っ込めるもこんな耐えられない姿を目にしては元もこうもないじゃないか。その手を握り頭を撫でてやりつつ )――国広…、辛いよな…痛いよな…っ、もう少し…もう少し頑張ってくれ…!俺も頑張るから…負けるな、国広…!!
…!っ…、な、何を…。( 鼻押さえ二、三歩後退り )
だったらお産の時のような息遣いをするな。…それは此方の台詞だ。( やれやれと肩を竦めつつ、美味そうに苺大福を頬張り )
( 握り込まれた温かな指先、頭を撫でられる心地いい感触。主からこんなに優しくされたのはいつ以来だろうか。そもそも、顕現されてより主に愛されていると感じた事など一度も無く、夢心地に男の顔を見上げて。虚ろな翡翠が映す男は、分霊の審神者では無く、紛れも無く己の主。初めて見る優しい顔付きの主に甘える様、握った手を頬に当てて擦り寄せ、ぽつりぽつりと心の内を吐露していき )ん…。――主、あいつ、を…許し…て、やって、くれ。ッ、頑固で、お人好し、の刀、だが…優しい、男だ。俺、そんなあいつが、すき、だから……だからどうか、切国には、手を、出さないで…。( 口を開くたびに身体に激痛が走り、顔を歪めながらも切なる願いを相手に告げ。今の優しい主なら、何でも聞き入れてくれるような気さえして )
トピック検索 |