半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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…別に何も。あんたは素直じゃないからな、と呟いただけだ。( 反対の方角へ顔を背け )
…尻尾も、あるん、だ。( 笑い堪えつつ相手の背後へ周り込むと尻の辺りに丸いもふもふを装着 )――!…ひっ、…ひぅ、うう…ッ、ぶ、は…っ、( 破壊的な大笑い押し殺し奇妙な悲鳴を上げながら膝から崩れ落ち )
( 要するに、演練場での接触が今回の件に起因するという事。元々目を付けられていたのなら、この本丸の動向や彼方での出来事など政府が少し調査すれば直ぐに知れることなのだろう。この男が政府に繋がっていないと知り矛先を収めようとした刹那、次なる耳を疑う審神者の台詞に一瞬、時が止まり )…、一介の審神者に過ぎんあんたに何が出来る?あんたにはあんたの護りたい刀があるように、俺にも護るべき道理がある。主の地位を揺るがす者は、赦さない。( 無意識に伸ばした手は審神者の胸倉を掴んで離さず、紡ぐ声は怒りに打ち震えながらも酷く哀しげな目を向けて )
それを言うならあんただってそうだろ。…そうやってすぐはぐらかすところ。( む、めげずに反対の方角へ向けられてもその方へ顔を向け )
は?!あっ、ちょ…やめっ( 慌てて反対方向へ身体を向けようにもすでに遅し )っ~あんた俺になんの恨みがあるんだ!早くこれを取れ!おい、国広!( 目線を合わせ両肩をガシッ、からのゆさゆさ揺らし )
…すまない。君の言う通り俺は何も出来ない。政府からの指示に従うしかない…だから俺は君の審神者の剥奪を指を銜えて見ているしかできない力ないただの出来損ないだ…、すまない…すま、ない…っ( 酷い扱いを受けようがあの審神者に顕現されたことは変わりはないのだから護りたいと思うことは彼のとった行動は間違いない。だからこれ以上抵抗するわけもなく大人しく受け入れるが、それを見た切国が止めに入ろうとするもそこはやんわり手を翳し”駄目だ”と留め。視線を逸らさず真っすぐに彼を見詰め謝罪の言葉を述べるうちに自分自身の力のなさに悔しさと悲しさがごちゃまぜになり酷く辛そうな表情を浮かべ )
はぐらかしてなどいない。…あんた、何をしているんだ。( 困ったように眉下げ、布で顔面を覆い )
恨み?お前、俺にしたことを忘れたのか?( 突然の無表情 )
( 相手の沈痛な表情、繰り返される謝罪に少し頭が冷えたのかゆっくりと胸倉を掴んでいた手を離し。この男に責任はない、頭では分かっていても焦りと主を失う恐怖が自身を狂わせ軽く目眩を覚えてふらふらと後退り。ただ一つわかることは事態は一刻を争うという事。主に伝えなければ――そう考えると敢えて彼らには何も伝えぬままくるりと踵を返し )…頭を、冷やしてくる。
…いや、どうしても口を割らないんだな、と思ってな。( 苦笑しつつこれ以上彼を追及するのはやめ彼から一歩離れ )
えっ、( 突然の無表情にぎょ、 )…い、いや…忘れたわけ、で、は…( 彼の布から出ている三角の何かをちら )……だが、ここまでしなくてもいいだろ…!俺はそこまでした覚えはない!( うぐ )
( 何もできず只々黙って見ていることしかできずにいた己は拳を握り返し、不意に前を向いてみればすれ違うように彼がここを出ていく横顔は布越しでその表情は見えず。椅子から力なく崩れた審神者は自身の名を呼び”…切国。山姥切の傍に居てやってくれ…”と今までない弱弱しい声音でそう言入れを聞きいれ急いで彼の元へ )…国広…っ、
…読心術でも身に付ければ少しは分かるかもな。
似合っているのだから恥じることでも無いだろ。悪事も善行も、他人にしたことは倍になって返って来ると言う教訓をあんたに教えてやったんだ。兄弟の受け売りだがな。( 己の付け耳を指し示し )…これを外してくれたら外してやる。
( 先程から彼が着いて来ている事は振り返らずともその足音で分かる。優しい相手の事だから心配してくれているのだろうが今は彼に合わせる顔が無く、名を呼ばれた拍子に不意に歩みを止めて正面を向いたまま冷たく言い放ち )…切国。主の元へ戻れ。俺なんかの事に構っている場合ではないだろう。( あの男もつくづくお人好しであるのか、酷く悩んでいた様子だった。だからこそ今は自分などでなく、己が主の元へ行くべきだと厳かに諭せば再び手入れ部屋へと向けて歩みを再開し。衣服を着替え、早急にこの本丸を発つつもりでいて )
…そんなものがあればとっくにあんたの気持ちをすぐ知れたさ。
に、似合っているわけないだろ…!っぐ…それは…その、あんたも似合っているぞ、猫耳。( サラリ、悪気もなく正直に )……あんたは前に俺の頬を離してくれなかったろ。本当に外してくれるんだろうな…( じとぉ )
っ、( どうすればいい。彼の審神者の事で酷く悩んでいる主の事も心配ではあるが、彼の事も心配だからこそ何方も譲れない一方で彼からの冷たい言い草に歩んでいた足を止めてしまい。確かに彼の言う通り主の傍に居ないといけないことは分かってる。でも、あの話を聞いたのだからあの男の元へ行ってしまうんだろ。それは…駄目だ。 )――ッ、国広…あんた、何処へ行く気だ。( 彼の言い分を聞かず手入れ部屋へと早足で直行し少し開いた襖を勢いよく開け行かせないとばかりにとおせんぼをし )
…うるさい。段々慣れてきたというか、頭に違和感が無くなってきているのが尚のこと悔しいんだが?( 何故か偉そうに腕を組み )ああ、それは保証しよう。大丈夫だ。( 棒 )
退け。お前には関係無い。(追い抜いた彼に先を塞がれてしまうと為す術もなく足を止めて。手入れ部屋に戦闘服や本体である刀を置いて来てしまったことを酷く後悔しつつも、易々と白状する気も無く押し黙って相手を睨み。彼の事ならばきっと本丸へ着いていこうとするだろう。それだけは如何しても避けたいところで、何とか彼の注意を晒す方法を模索して)――切国、主を放って置いて良いのか?きっと今頃あの男は、あんたからの慰めを欲しているはずだ。
…威張るところが猫みたいだな、あんた。( くす、 )…国広…心なしか棒読みにしか聞こえないんだが。( じと )
( どうやら彼はそう易々と白状する気もないようだ。本丸へ行くことが分かっているからこそ行かせるわけにはいかない。あの男から受けた傷痕は主に治してもらったものの嫌でも染みついた恐怖心は未だ残っているもそんなモノ打ち勝って彼と共に行くのだから。だが、彼は何をしてでも己を行かせまいと主の事を出すあたり嫌なのは分かっている。それは分かっているが、彼を一人にさせたくない )…主はそんなやわじゃない。だから……大丈夫だ。俺なんかより他の名刀らの方がいいだろ。
んなっ…。あまり揶揄うとあんたを喰らってしまうぞ。( 双眸細め )気のせいだろう。切国、人を疑う癖がつくのは良くない。( 自分のことは棚に上げた )
……お前、( 察しの良い彼ならば己の考えている事の何もかもをお見通しなのだろう。相手の断固とした態度にこれ以上の抵抗は無意味なものと思われ、俯きがちに暫く黙り込み。然れど主と分霊、どちらも大事なものには変わりなく一方を切り捨てることなど出来はしない。決心したように顔を上げ、真っ直ぐに相手を見据えると )頼む、今は一人にさせてくれないか。何処にも行かないと約束する、から…。
?揶揄ってなどいないが。喰らう…って俺を食べても旨くもなんにもないぞ。( きょと、喰らうという意味を若干取り違えてる打刀 )
…うぐ、気のせい、じゃない…はず、だ。あの時だって中々放してくれなかったんだ、あんたは。だからこれで頷いたとしても俺のこれは取ってくれないのだろう…?( ふわりうさ耳持ちしゅん、 )
……国広、( 何かを決心したように此方を真っ直ぐ見据える彼に言い返す言葉もなく口籠ってしまい。そうは言いつつ何処かへ行ってしまうんだろう。行くな、なんて言葉で縛るのは良くないのは分かっているのに彼だって主の事が大切なんだ。だから彼を信じてここで待っていよう、そう決心すれば彼の元へ一歩、また一歩近づき抱きしめて )
――さて、な。喰ってみなければ分からないぞ?味見、してやろうか。( 不意に腰を抱いて引き寄せ、食指にて相手の唇をなぞり )…まあ、正直に言えば取りたくないと言うのが本音だな。その姿、愛らしいと思う。こう、上手く説明出来ないが…あんたのそういう姿を見ると、胸が高鳴る、というか。( 相手の仕草にきゅん )
( 相手の行動は想定外のもの。抱き締められたのだと理解するのに数拍の間を置いて。他人との接触には不慣れ故初めこそ戸惑ったように身を硬くさせたものの存外暖かな温もりを肌で感じ、こんな状況で焦る気持ちが不思議と心鎮まるような感覚。どうして良いものか分からずに中途半端に挙げた両手を彷徨わせ、抱き返すでも触れないでもなく結局迷った末に相手の背中を撫でてやるに留め )――切国…?どうしたんだ。
――ッ…?!く、国広…?っあ…あ、の…そ、…れは…どういう…こと、だ…( びくっ、不安げに相手を見据え )
…は…、え…っ、あっ、あ、あ、あ、愛らし…いっ?!( 激しく動揺からの棚に背中を激突、theプチパニック )く、国広…なんてこと言うんだ。そっ、そういうじょ、冗談はよしてくれ( 口元を手で覆い恥ずかし気に顔を真っ赤にさせ )
……別に、なにもない。( 相手の存在を確かめるように更に抱き締めて満足したのか俯き加減乍ゆっくり身を離し。”一人にしてほしい”そう最初に言われたことを思い出してはこれ以上彼につき纏うのは止そと彼から離れていきつつ )――じゃあ、俺は…主の…ところへ行く。( 体制を変えそのまま長い廊下を歩きはじめ )
…あんたはどういう意味だと思う?( 耳元へ囁き、彼の手を握って )
冗談でこんな事を言う訳ないだろう。それにしても驚き過ぎだ。大丈夫か?背を強かに打ち付けたみたいだったが。( くつくつ笑い交じりに手を差し伸べ )
( 強まる抱擁が急に外されると少し名残惜しいような心地に駆られるが今はまだその感情が何なのか分からず大人しく相手の行動を見守り。あれだけ頑なに己の行く手を阻んでいたにも関わらず、去ろうとする相手に一体どういう心境の変化かと口を開きかけるも、彼もまた己の気持ちを汲んだのだろう。口約束など紙切れの様な物、それを分かっていながら自分を解放したのだと悟ればぽつりと一人呟いて )――…すまない、ありがとう。切国。( 手入れ部屋にて身支度を済ませれば布を深く下げ、相手の気遣いを無駄にしないようこの本丸から立ち去って )
ッ、ん…ふ…いや、だ…いわな、い…っ( ふい、と顔を逸らすも耳元は真っ赤で )
っ平気だ。( そろり相手の手を掴み立ち上がるも少し痛かったのか背を擦り )…あんたの口からそんな事言うなんて思いもよらなかったんだ。しかも…そんな…あ、愛らしい…なんて。( 最後ぼそ、顔逸らし )
( 実は主の所へ行くと言っておきつつ秘かに陰に隠れていたのだ。彼の気配がこの本丸に感じなくなると同時にそこから出てくると入口をずっと見詰め。こんなことしている場合ではないと執務室へいるであろう主の元へ早歩きで出向いてみればあの事で悩んでいる様子。主、と声を掛け傍まで歩み寄り此方の声に気付いた主は”…あ、切国。山姥切は…そうか――っ切国。お前は山姥切の審神者の性格を知っているな。俺は切国からの話を大体は聞いていたから把握しているつもりではいるが…、ここに伝書鳩が来たということは彼方にも来ているはずだ。だとすれば、あの書を読んでいるなら…情緒不安定になっている、気がする。…あまり考えたくはないが、嫌な予感がする…お前に行かせるのはどうも気が引け…” と続けようとしたところに )…平気だ。主の心配には及ばない。…国広を連れて帰る。( そう告げてはそれ以上何も言えずにただ”…すまない。俺もできる限りなんとかしてみる”と伝えられてはここを後にしこの本丸から出ていき )
言わないのではなく、言えないんじゃないのか?…まあいいさ。あんたの考えて居る事くらい分かる。この、すけべ。( 布の端から覗く耳へふ、と息を吹きかけ )
……俺は思ったことを言っただけだ。それとも気に障ったか?( 首傾げ )
( 平時の冷静さが有れば周囲の異変に気付くことが出来たのだろうが、今は自身の審神者の事で余裕が無く。故に分霊が追いかけて来ていることになど夢にも思わず、ただ本丸へ続く一本道を突き進むのみ。昨晩と何ら変わりなく見える本丸に辿り着くと、一つ大きな深呼吸をした後主の待つ執務室へと足を向け )主、居るか…――ッひ、( 戸を叩き、襖を開けようとした刹那審神者の手が伸びてきたかと思えばそのまま部屋へと引き摺り込まれ。勢い余って床に転げた拍子に、腹へ一発、強烈な蹴りを見舞われ。苦しさに霞む視界に捉えたのは男の手の中に握り締められた一通の文。恐らく政府からの通達であろうか。“よく帰って来たな、国広よ。テメェのせいで俺は免職寸前だ。オラ、立てよ。ほとぼりが冷めるまでお前は今日から蔵の中で過ごせ。”追い詰められた男は咳き込む自分を無理矢理立たせると、口止めという名目で本丸の奥の蔵へと足を急がせた )
っ、ゃ…そ、れを言うなら…あんただって…そうだろ…っ( ぎゅと目を瞑りぞわっ、そろり目を開け横目で相手を睨み )
……べ、別に…そうではない、が。( もごもご )
…っ、間に合ってくれ…!国広っ( 只々、あの本丸へ続く険しい道を走り走り――一度も止まることなく走り続け。上を見上げてみれば雲行きも怪しく間もなくすれば雨も降りだしそうだ。霧がかかる前に早くあの本丸へ辿り着けなければ、と走る速度は緩めず走り続け )…っは…はぁ…は…っ…確か…国広が教えてくれた裏口があったな。( やっとたどり着いた本丸――やはり自身の住む本丸とは程遠い場所、薄暗い雰囲気が漂いつつも何処かピリピリした感じがして。まさか主が言った通りバレたのか、そうだと分かれば急いで裏口へと辺りを警戒しつつ入っていき )
さあ?何の事やら。( 邪魔な布を少しだけ脱がせ、かぷりと耳を食んで )
――なら良いだろう。貶しているわけじゃないんだ。…それより、早く此処を出たいんだが…。( 猫耳を取ってくれ、とジェスチャーで伝え )
( 本丸の最奥、裏口に程近い古めかしい蔵にて。普段は使い道の無い資材諸々この本丸全ての不用品を雑多に押し込め倉庫代わりに使用していたのだが、今日は刀を一振り其処へ閉じ込めて外へ出る。ポツリ、甘雫が頬を濡らし空を仰ぎ見ると、曇天の空は堰を切ったように泣き出し。この雨が不安も後悔も、何もかもを洗い流してくれたらどんなに良いかと、審神者なる男は一人雨に打たれながら天を睨めば再び俯いて自身の拳を見る。政府から審神者解任に繋り得る警告を受けたにも関わらず、自分を止められずまた刀を傷付けた、それを物語る拳は血に濡れ、それが自身の血であるのか返り血であるのかさえ判別が付かず。侵入者の気配にも気付かぬ儘、男は能面のように何の感情も映さぬ表情で、仕上げに蔵の鍵をかちりと施錠す )
んぅ…っ、そうやっ、て…惚けるの、は…ズルい、ぞ…っ( びくん、無意識に握られていた手を握り返して )
…絶対にコレを取ってくれよ。絶対だからな。( 強調するようにウサ耳を指差しつつ渋々と言った感じに猫耳を取り )
( そんなこととは露知らず本丸の中へと入ることに成功。まだ警戒は解けぬまま辺りはここへ来たときから感じたものと同様に何処と無くピリピリした雰囲気を醸し出し。あの審神者のことだ恐らく自身の刀を八つ当たりのようにしているかと思うと、分霊も被害にあっていたとしたら――やめよう。そう考えるだけで冷や汗が出てくる。首を左右に振り無駄なことは考えずに行くところは勿論、あの男所。分霊ならそこにいるはずだと重たい足を動かし長く暗い廊下を歩き )
嫌いではないくせに。( 相手の反応の良さに満足げに口角を上げちゅ、と手の甲へ口付けて )
…もし、俺が約束を破ったら?( ほっと息を吐き試すように目を細め )
( 濡れた体で男は本丸へと戻り、自らの執務室へと戻ろうとする道すがら。前方に、其処に居るはずのない刀――先程蔵に閉じ込めたはずの刀が一振り、布を纏って何やら慎重な足取りで本丸内を彷徨っている姿を発見し。気配からして自身の刀ではないことを咄嗟に判断すれば男は敵意に満ちた鋭い声で相手を呼び止める。大方、彼の分霊である国広が心配でやってきた昨晩の招かれざる客人だろう )――また、脚を斬られにやって来たのか?
~っ、なんで…あんたは…そんな…っ( そんな狡いことができる、とでも言いたげに相手へ視線を送り付け手の甲へ口元を防ぎ )
……そんなことするのであれば、またこれを付けてもいいんだが?( ちら、猫耳相手に見せ )
――!…そんなことの為に自らここへ来たわけがないだろ。あんただって薄々は分かってるはずだ。だから言わせてもらう、分霊は何処だ。( 不意に聞こえたあの鋭い声の持ち主――今にも記憶が新しい痛々しい記憶。あの男にやられた傷跡は深く爪痕を残していることは言うまでもない。目を閉じ一呼吸置いてから其方へと振り向きなるべく平常心を保ちながら相手を睨みつけそう問いかけた。だが、何故この男は随分と濡れているのだろう。それを知るまではまだ、分からぬまま )
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