自己満小説

あぁ、やっぱり違うクラスだ…
新学期にはクラス替えが毎年ある。きっと、ほとんどの女子が、いや男子も願ったことがあるだろう。好きな人と同じクラスになることを。私もその1人に入っている。まぁ、離れるとわかってたけど、少し期待していた。ほんの少しだけ…。あいつと“付き合っていた”ことは、一時期職員室の話題になっていたから、先生たちはクラスを離したんだろう。でも、もう別れてしまったのだからもしかしたら一緒になるかもなんて、そんな甘い考えは持たない方が良かったのかもしれない。あいつとはクラスが離れたが、仲のいい友達は沢山いる。それにもしかしたら、このクラスであいつよりもいい男子を見つけることができるかもしれない！それに、クラスが離れてる方が早く忘れられるはず！そう自分に言い聞かせて、少し落ち込んでる気持ちを盛り上げた。
それでも、心の隅であいつのいないクラスはつまらないだろうと思いながら新しい席に着いた。

「あーあ、光輝とクラス離れちゃったよ」
そう言って、私に近ずいて来たのは私の親友の夕希だ。夕希は高身長で美人だから、かなり男にモテる。光輝とは夕希の好きな男子。光輝は野球部のエースでイケメンなためこちらもかなりモテる。夕希がかなりアピールをしているが、全く気づかない鈍感くんでもある。どうやら、2人もクラスが離れたらしい。
「桜も離れちゃったね～蓮と。」
ニヤニヤと私の顔を見ながら夕希は言った。蓮とは、私の好きな人…元彼の名前。蓮は特別イケメンと言うわけでもなく、モテている訳でもない。それでも、私には蓮が1番かっこよく見える。バスケをしている姿は普段の倍かっこいい。