よわむし 2018-04-06 20:14:32 |
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こーら、そんな褒めても何も出てこねぇぞ。(他人からかっこいい、なんて言われても軽く受け流すことが出来るのだが、相手からの言葉にはゆるりと頬をだらし無く緩め。間延びした声投げかけながら寝室へと向かって行く相手の後ろ姿を見送るも、財布を忘れた事に気付けば後を追うようにして歩を進め)
んー…。(果たして指輪を買いに行く時はどんな格好をすべきなのかと思案しながら寝室へ来るも、結局ラフすぎなければ問題無いと言う結論に至りクローゼットから薄手の七分丈のニットと黒のパンツを取り出しベッドに並べ。早々に部屋着を脱いで着替え始め)
かぁいい格好してんじゃん。(引き出しの中から愛用している長財布取り出し、それをズボンの後ろポケットへと捩じ込んでいれば横目に映る服を選ぶ相手の姿。じっとその姿を壁へと背を預けつつ眺めていれば程なくして決まったようで。着替え終わった相手へと背後から近付き後から抱き締めて)
うわっ、びっくりした…。いつから居たんだよ。(着替えを終えて振り返ろうとした瞬間聞こえた声と共に動きを封じられると、びくりと肩を揺らして感嘆の声を漏らし。体の前に回る相手の腕に手を添えながら不満を訴える顔を背後へと向けると、口を尖らせて問い掛け)
服選びだした辺りから?(此方へと向く表情や紡ぎ出される不満の訴えの割に、回す腕には相手の手が添えられている事に気付けば口元綻ばせ。首元へと小さなリップ音立てて口付けをした後相手の元から離れればじぃ、と相手の姿眺め。何か思い付いたように口の端上げて笑作れば近くにあった椅子指差し)晴、そこ座ってちょっとじっとしてて?
それ最初っからじゃん…、(大した事はしていなかったにも関わらず一部始終を見られていたと知ると謎の羞恥が込み上げ、僅かに眉間に皺を寄せて訂正するも首元に唇が触れると思わず口を閉じ。そのまま離れて行った相手から何やら視線を向けられると不思議そうに瞬きを繰り返し、程なくして出された指示の意味もよく分からないながら言われるまま椅子に座り)え、うん…。
一緒に出掛ける為に服選んでくれてんの見るのって優越感あったわ。(ふはり、と呼気とともに笑い声漏らせば悪戯っ子のような表情で。促すままに椅子に座った相手に満足気に頷けば、手際良く左側サイドの髪で編み込みを作っていき。戸棚から取り出したピンで耳の後ろ辺りで止まるようにしてから上の方にある束をほんの少し緩め。完成したなら、相手の目の前に目線を合わせるようにしてしゃがみ込んで)…ん、可愛い。流石俺の晴。
うるせえなあ、俺だって服装くらい少しは気い使いますー。(身も蓋もないはっきりとした物言いに益々気恥しさが募ると、不貞腐れたような口調で告げてふいっと顔を逸らし。椅子に座れば視界の端へ消えていった相手の姿を追おうとするも、その前に髪に触れられる慣れない感触があるとぴたりと動きを止め。何やら髪型を変えられているらしいことはわかるもののどうなっているのかはまるで見当が付かず、少しして目の前にやって来た相手に髪に触れながら問い掛け)え、なになに、どんななってんの?
んな怒んなって。俺の為に選んでくれてんかなって思ったらすげぇ嬉しかったんだからさ。(顔を逸らした相手の頬を人差し指でつんつんと突き。だらしの無い頬はそのままで目元に優しい笑み浮かべたならこちらを向いてくれるまで見詰めたままで。結い上げた髪を触る相手の手首を掴めばそこから離し、空いている方の手でスマホ操作すればカメラアプリを起動し内カメへと変更すれば相手の方へと画面向け)あー、んな触ったら崩れっから。…編み込みっての?あんま目立たねぇからこのまま外出ても大丈夫でしょ?
…じゃあ許す。(相手の口から素直な気持ちを聞くと怒ろうにも怒れるはずがなく、其方を向けば目の前で緩んだままの頬に口付けを落とし。抵抗しないまま手を離し代わりに向けられたスマホを両手で持ち色々な角度から自らの髪型を見ると、大きく目を見開いて歓声を上げ)うわぁ、すげえ…。俺の髪こんなんできんの?器用なんだなあ綾。
ん、ありがおうな。(頬へと柔らかい感触を感じれば、予期していなかったことにほんの少し目を見開くものの直ぐに笑み浮かべ直せば相手の頭を軽く撫で。スマホが相手の手へと渡ればにこやかな笑み浮かべ相手の新鮮なリアクションを見ていて。編み込んでいない方のサイドの髪へと指通しつつ)これくらいなら何とかな。手先は器用な方が良いじゃん?
(頭を撫でられる感触に頬を緩めて目を伏せ。借りたスマホ越しに何度も同じ場所を眺めて漸く満足すると、スマホを相手に差し出して頬を緩ませて。生れて初めての編み込みがどうにも気になってしまい時々軽く触れながら問い掛けに考え込むように首を傾げ悩まし気に小さく呻くと、眉を下げて複雑そうな笑みを浮かべて答え)んん…そうだけど、あんま綾が何でもできたらすげぇモテちまいそう。
(返されたスマホをポケットへと滑り込ませてから視線を上げれば何やら複雑そうな表情を見せる相手。小さく首傾げつつその様子を見ていれば不安要素が吐露されて。手で相手の頬を包み込む様にした後、軽く摘み痛みを伴わない程度に引っ張って)晴からモテたいって思ってしてるだけなんだけど、それでも不安?
んむ、…んーん。不安じゃない(頬を摘ままれるときょとんとして目を瞬かせるも、相手の言葉にだらしなく頬を緩ませ。特に抵抗もせずされるがままになりながらへらりと笑みを浮かべると、お互いの準備ができたところで外出を促し)じゃあそろそろ出かけるかぁ。
ん、良い子。(相手の否定の言葉と共に頬が緩んでいくのを見れば、摘んでいた手を離し代わりに親指で先程まで摘んでいた場所を撫で。外出を促されれば頷いてから立ち上がり。手を差し出せば相手が立ち上がるのを手伝うつもりで)…はい、お手をどうぞお姫様。
…ふは、お姫様って…俺は男なんですけどぉ。(子供扱いされているような気がしないでもないものの、それよりも甘ったるさの残る褒め言葉と頬を撫でられる感触に心地良さそうに目を細め。相手に続き立ち上がろうとした時目の前に手を差し出されるときょとんとして相手を見るも、告げられた気障な台詞には何処か照れ臭そうに笑い。相手の手に手を重ねて立ち上がるとぽつりと呟き)こんな事しても様になんだなぁ…。
知ってっけどさ。晴は可愛い可愛い俺のお姫様だろ?(一泊遅れて重ねられた相手の手。立ち上がる前、照れ臭そうな笑と共に告げられた言葉にはへらりとした笑みを浮かべて返事をしようか。相手が立ち上がればぐい、と己の方に手を引くと共に此方も相手へと顔近付け目論見が叶ったのならば相手の唇に触れるだけのキスを落とし)…んな気障な事して様になんのも晴がちゃんとノってくれるからだかんな。
なら綾は俺の王子様だな。…ん、(重ねられる甘い言葉に僅かに頬を染めて言葉を返すも、突然腕を引かれると前のめりになり相手の方へ一歩近寄り。驚いたように視線を上げた時唇が重なると目を見開くも、すぐに目を伏せると此方からも一度唇を重ね)違うって、綾がかっこいいからー。
ふは、俺は王子様って柄じゃねぇだろ。(微かに上気した頬のまま返された言葉には苦笑混じりに応え。唇を重ね合わせれば素直に従ってくれる相手の様に優しげな笑み浮かべていれば再び重なった唇。満足気に離れたなら今度こそ外出を促し)晴が思ってる程格好良くねぇけどな。…ほら、外行くぞ。
まぁナイトでも良いけど。けどそこは結ばれねぇ感じすんじゃん。(何が腑に落ちないのか分からないものの、以前相手が言っていた事を思い出しては笑いながら告げ。唇が離れた時言われた相手の言葉はどうにも納得が行かず、文句を言いながらも促されるまま玄関先へ向かい)かっこいいよ、誰が見てもそうだって。
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