Me 2018-03-07 02:04:58 |
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( 雨が降っている。現実世界でも、私の心の中でも。ごろごろぴかぴか、雷まで鳴る正に大惨事。いいや、瞳から零れ落ちなかっただけマシなのか。___ 朝から雲行きは怪しかった。でも絶対大丈夫って過信して防御策は用意しなかった。だって、本当に大丈夫だと思ってたから。彼は私のことが大好きだから言いつけは守ってくれると思っていたし、私も彼を信じていたから。なのに、私見ちゃったの。お昼過ぎに彼があの子と会ってたところ。それまで持っていた天気も一気に悪くなって、ほんの数秒前までの曇りだった事実を掻き消すみたいに降り始めた。授業中も、休み時間も、ずっとずっと外も中も土砂降り。大洪水が起きる寸前みたいに。___ でも私、気付いた。雨宿りなんてしてたら一生帰れないって。気付いちゃったの。彼があの子と別れるつもりなんて一ミリも無いことに。濡れることを恐れて動かなかった私が全部悪いんだって。気づきたくなんて無かったけど )
___ だからね、ヒロ 。 別れよう、
( ああ、困った。そう思った人が自分一人で解決しなきゃいけない世の中だから。我慢できない心の狭い女の汚名を被らなきゃいけなくても、私から言わなくちゃいけないんだ。なんて生きにくい世の中。でもこれで少しは生きやすくなるかな?もう雨が降る心配をしなくてもいいんだから。__ ああ、何時の間にか外の天気も回復してたみたい。 )
( ―――― 空が。空が、蒼い。青天の二文字がお世辞にも似合うと言えない蒼さだ。灰の雲が好き勝手に蔓延り、その狭間に見える太陽は直ぐに顔を隠されてしまう。曇りとも晴れとも似付かわしくない天気。最後に見る天井がそれだなんてあんまりにも程があるんじゃないか、と憤ってみたところで、口から漏れるのは声とは形容出来そうに無い単なる空気のみ。舌の根っこを取り巻く鉄の味は中々外に出ていかないというのに。かふっ、空気の抜ける音がして。三日月よりも細く顰められていた両目が途端に満月となる。さっきから目の位置は合っていたのに、かち合ったのがこれでやっととは何とちぐはぐなことだろう。何度も何度も聞いたその声が、何度も何度も聞いた名前を呼んでいる。君に呼ばれる名前が特別の色を帯び始めたのはいつだったっけ。それを、いつ君に教えたっけ。一切合切を教え合った仲だと自負していたのに、まさか死の間際にして言っていないことを思い出すなんて自称にも程があったみたいだ。空気を吐き出すだけの役立たずの喉が未だ活きていたなら、これも全部君に教えて笑い話にしてしまうのにな。もう、泣く君の姿さえ朧気で。四肢の感覚が無くなり、声が消え、目さえ失った今。最期まで愛おしい人の声が聞こえるのは、置き去りにする者の唯一の特権かもしれない。何百回と聞いた御免を拾いながら、ゆっくりと霞の中に意識を手放していく。未練たっぷりに此の世と御別れ。 地獄の案内も君の声ならば喜んで落ちて行くのに、なあ )
「 一宮悠は想い人の腕の中で、全てをゆるして横たわっています。辺りには何かの肉片が散乱し、恋人が見つめています。嬉しそうだね。おつかれさま。 」 ― 某サイト様より拝借。
( 久し振りに心情練習 . 基本的に長ロル綴るだけの場所です . 長ロル書きたくなったら何時でも此処を使っていいよ . 誰にも邪魔されない世界に浸ろうね . 壁打ち推奨 、 でもお相手さんが気に入ったなら会話もどうぞ . 移動は自由に . 自由な世界 . )
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