薊 2018-03-04 11:55:06 |
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痛いって、言ったら、怒られた。
なんで、痛いのは自分だけと言ったら、怒られた。
どうやら痛いのは自分だけでも、他の人を傷付けるらしい。
見ている方も痛ましく感じるのだろうか。
わっかんねなァ、( けたり、 )
本当に面倒臭い。嫌いを見付けてしまう。
我ながら此の飽き性が大嫌いだ。
そんなだからうわべばかりの知り合いしかいないンだよなあ。( けた、 )
( 鋼の檻、銀の手綱、加えて項を覆う漆黒のチョーカー。あちこち擦りきれてぼろぼろの布切れを被った己はいつの間にか寝ていたらしい。うっすらと目を開ければ、見慣れた壁。朝昼晩、狭く暗い牢の中では昼夜すら分からない。ろくな飯も与えられず、又、寝起きだというのに空腹さえ感じなかった。ゆっくりと体を起こして、やること無しに両手で膝を抱え、顔を埋めた。ふと、いつもこうしで彼等゙から身を隠していたのを思い出す。此方へ来てからも無意識にしてしまう格好だ。落ち着く。なんて、阿呆らしい。だって、此所は今までと比べたら格別であるし、危険もない。゙彼等゙から追われる事もない唯一の安全地帯。飯など食わずとも私なら生きて行けるし、其れを彼方も察しているのだろうから。だって、最初は有ったパンを他の子に分けてやってからというもの私に対する飯の配膳は無くなったのだし。分けてやったその子は泣き付いて御免なさい。と謝ったけれど、特に問題などなかったし、痛ましげに見つめる周囲の目線に首を傾げたものだ。こんな扱いは初めてでは無いし、逆にカビたパンを嫌がらせで食べさせられることもないのだからこんなことどうということもない。迫られることもないのなら此処の食は大分救われているといってもいい。ふ、と息を吐いては空気を吸う。此処では呼吸をすることを求められている。それ以外に彼方から私に対して求められたことはなかった。その癖に他の子ばかり何処かへと連れられ、別離を泣き叫ぶ声ばかりが響いた。最早此処にいるのは私のみ。私だけずっと、此処にいる。他の子より大きくて、その分冷たい牢に閉じ込められたままだ。どうしてと問うたことが一度だけあった。声は掠れて、独白に近い其れに答える義務など無い筈なのに律儀なその人は、まだ私が必要とされていないからとだけ答えて去っていった。そうか。思わず納得してしまうような単純な答えで、酷く泣きたくなるような現実を突き付けられた気分だった。それからずっと、私は此の牢で過ごしている。私が誰かに必要とされるその日まで、私はひたすらに待ち続けるだけだ。 )
__ぁんて、ふもぉな、んだろ、、。
何時かの悲しみさえ、遠い記憶に成り下がってしまうのだろうか。
何時かの苦しみさえ、未来では笑い話と成るのだろうか。
今を耐えれば、将来素晴らしく華々しく生きれるのだろうか。
少なくとも今は、そんな未来に想いを馳せるのみ。
どうか、不毛だと笑ってください
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