あるじ 2018-01-27 15:16:38 |
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( >> ) ALL①
(祭りの様な粋な騒ぎとは別の、人間の欲が滲む喧騒にはた、と足を止め階上を見遣り。階段の踊り場で起きた騒ぎは肥大化し、政府の人間の元に走る候補生も見えた事から立ち去ろうと目を逸らした其の刹那──階上から人がころり、なんて表現が似合わぬ勢いで落ちてくるのが見え。「 ええ… 」なんて情けない声と共に襲い来る衝撃を感じる暇も無く、意識は闇に溶け込んで。
前置きはさて置き。──次に目覚めたのは校内の保健室。仄かに香る薬品の匂いにすん、と鼻を鳴らしてはゆっくりと身体を起こし。布地が擦れる音とは別に、かたん、と小さく響く物音にぱちりと目を瞬かせ。──保健医は一日不在だと聞いていたんだけど、な。「 誰か、居るのか…? 」なんて声を掛けてみて。)
( >> ) ALL②
(寮から幾許か離れた場所に設立された談話室。候補生や刀剣男士等は此処で談笑したり、通販で買い物が出来る為かそこそこ人が揃っており。室内は学校の規模に比例するかの様に広く作られており、然し年中適温に保たれているのだから電気代は随分掛かっていると思う。そんな庶民的な事を考えながら手頃な椅子に腰掛け、ぼんやりと室内を見渡して。パソコンに向き合う者やボードゲームを楽しむ者、図書室で借りた本を夢中になって読んでいる者──。
穏やかな空気が流れる此処、談話室は心地が良い。一人で楽しめる娯楽も幾つか置いてある事から、飲み物でも持ってくれば良かったか、なんて思いつつ大きな欠伸を零し。ふ、と視界の端に捉えたのは自身と同じく一人で腰掛けている人物。普段なら特段見向きもしない様な、そんな光景ながら何を思ったのか。徐に立ち上がりつかつかと歩み寄ると「 ──なあ、何してんの? 」なんて声を掛けて。)
(\遅くなってしまい申し訳有りません。推敲に重ねれば重ねる程駄ロルが駄ロルに成ってしまい、然しお待たせし過ぎても申し訳無いと恥を偲んで投稿させて頂きます…。絡みづらい事は承知の上、もし場面が気に食わないと仰る場合は書き直し等甘んじて受けます故ご指摘下さい…!)
( >>23 ) 天鵞絨
(襷掛け用の紐を没収され、ひらひらと動く度に舞う布の感触にむっつりと表情を歪めて歩く。神への冒涜だなんだと政府の人間は告げるが、未だ袖の広い服は得意になれずつい袖を捲ってしまう。五年も経つのに着慣れない、なんて思っても紐が戻る訳でも無く。緩い足取りで変えの紐を取りに行こうか、然し寮までの道程が面倒臭いと悶々していた所に掛けられた声にぴた、と足を止め。特別低くも無い声音は青年と呼ぶ程の年代の男性のもので。投げ掛けられた言葉の内容は落とし物、らしいが。
──嗚呼、そう言えば。ついこの間、三年から世話になっている鳴狐──正確にはお供の狐、から無理無理持たされたハンカチがあった様な。祖父を彷彿とさせる口調に渋々持ち歩く様になった淡い色のハンカチは鳴狐から初めて贈られたもので。文句を言いつつ、それでも大切に仕舞っていた筈が落としてしまったらしい。声のする方にくるりと振り返り、「 ──嗚呼、えと。…すまない。 」などと当事者に向けて言葉を述べ。)
(\遅くなってしまい申し訳有りません。天鵞絨様の絡み文の方に絡ませて頂きましたが、絡みづらい時はご一報お願い致します…!)
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