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No.1
by 梵 2018-01-18 02:07:22
皇木 悠として生を受け、20年と少し。平凡な中小企業に勤め平凡な暮らしをして来た私は“控え目で少し病弱な女性”として社会に溶け込んで来た。腰迄伸びた重たげな黒髪に気の弱そうな黒橡の瞳。あまり健康的では無い痩躯と肌の白さ、それが私という人間だった。
自己主張が控え目で嫌われ仕事も率先して行う出来た人間、職場でもそんな立ち位置だった。そう、何処にでも居る様な人間。それが皇木 悠。
此処に綴るのは私の復讐と、其れを取り巻く幾多の謎。そして小さな探偵のお話。