花を吐く患者 2017-12-28 21:33:08 ID:ad134b26a |
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改めてキャラを乗せます。
【提供キャラ】
【名前】華月 銀(かげつ ぎん)※兄貴は徹(てつ)
【年齢】21歳※兄は25歳
【性格】いつもヘラヘラと笑っている憎めない奴。明るく、誰とでも仲良くなれるようなタイプ。だが、腹の底で何を考えてるか分からない。
【容姿】病気の影響か髪の色素は抜けて、白と黒が混ざり合った銀色でショートヘア。瞳の色は黒色だが少し深い青のようにも見える。肌は白くやせ形。走ったり力仕事は苦手、と言うかできない。普段は着物で半纏を羽織っている。読書の時は眼鏡を掛ける。
【設定】
花を吐く奇病に掛かった青年。幼い頃は発病していなかったが、恋人の死を境に発病してしまう。本人の気持ちに合わせた花言葉を持つ花を吐く。それ故に気落ちが周りにダダ漏れになってしまう。吐くタイミングは咳き込むとパラパラ、ハラハラと口から出るような感じで、嘔吐するような風ではない。花を吐く以外に体力の低下が見られたがそれ以外は至って元気だ。
花吐き病については、以下のことしか判明していない。1、発病者は体力の低下、気持ちに合った花を吐くようになる。2、どういう感染経路か今だ判明していないが、吐いた花を他者が触れても感染はしない。3、この世に存在しない花を吐いた症例がある。この花は触れても無害だがどういったものなのか判明はしていないので要注意。
(/お相手募集板から参りました。トピ建て感謝です。早速ですがpf提出と共にロルテストのロルも提出したいと考えております。それにあたってロルテストのシーンについてご希望ありましたらお教え頂きたいです...!)
>ゲスト様
(/参加ありがとうございます!テストロルに関してですが。物語スタートに繋がるようなロルが嬉しいです。そのままスタートできたらよいかと考えています)
【名前】榊 圭一(さかき けいいち)
【年齢】32歳
【性格】生真面目で患者に真に寄り添うことをモットーとしている医者。立ち振る舞いは日本男児というよりかは、西洋の紳士に近い。医療に対する思想は凝り固まっておらず、戦後に外国から入ってきた新薬等にも興味を示している。一人で抱え込んでしまうことが多く、心配症な面も。
【容姿】黒髪は素晴らしく整っているという程ではないが、固めることで清潔感を出している。瞳は黒で切れ長。体つきは貧相に見えるが、骨張っていてしっかりとしている様子。英国じみた白シャツに紺色のネクタイ、ズボン。戦前から着倒している少しばかり黄ばんだ白衣を着ている。最近近眼が進んできたため、銀縁眼鏡を愛用。
【設定】
花を吐くという奇妙不可思議な病状に引き寄せられるようにやって来た医者。戦中では軍医として戦場を駆け回っていた経歴を持つ。今では故郷にて小さな診療所を営んでいる。戦場で知り合った男からの一通の手紙によって遠出を決意し、診療所のことは信頼を置いている助手に任せた。
軍医として体験した戦争は医者として誇りある仕事を全うしたが、悔やんでも悔やみきれない仲間の死が心に深く影を落としている。植物学者として名を馳せたいという夢を心に描き、未来を信じて兵隊となった親友も戦争で失った。死因は明らかに国の対処不足と見て取れるもので、未だに自国に対する疑念は晴らせていない。その出来事もあってか、戦後になってからは「命をどうしても救いたい」と医者として以上に肩入れしてしまうことが増えた。
親友と最後に会ったときに貰った彼岸花の押花。その花言葉の意味を彼はまだ知らない。
(/テストロルも一緒にと先程申したばかりですが、予想以上にpf完成が遅くなってしまったため、テストロルは明日提出させていただきます。提供予定の医者の設定について加えてほしいもの、また変更してほしい点ありましたらご指摘お願いします!)
(/プロフ、設定に関し申し分ございません。素敵なプロフありがとうございます。プロフの提出、期待して待たせていただきますね。)
桜花の花弁が私の目の前で舞いを踊り、少しばかり濡れた地面に、はらりとその身を落とした。
私の乗っていた黒塗りの汽車は、蒸気煙をあげながら私の故郷へと帰っていく。その様子をどこか寂しげに見守りながら、線路伝いに歩みを進める。
麗らかな春。物心ついたときから、この季節が一番好きだった。しかし、こんな雄大な「春」を最後に目にしたのは、果たしていつであったか。辺鄙な田舎とは心得てこの地に降りたが、ここはあまりにも自然と人とが近い。花や雑草、樹木。名が分からないものばかりだが、植物学者の親友ならきっと雄弁に、これらの植物の豆知識を披露してくれたことであろう。それ位に数々の自然が当然のごとく住民の家と溶け込んでいる。医療器具を片っ端から詰め込んできた鞄は軽いとはいえない手荷物だったが、早く戦友の元へ向かいたいという感情が勝り、歩幅も広くなる。革靴ではまずかったかと後悔しながらも、右手に例の手紙を持ちながら「華月」の表札を探し回った。
だいぶ時間はかかったがようやく、彼とその弟が住んでいるらしき旧家を発見することができた。華月と書かれた表札と私が向き合う。珍しい苗字だ。間違う要素もない。深呼吸をする。
「ごめんください」
診療所の訪問で患者の家を訪ねるときと同じようにして、大声で住人を呼ぶ。花を吐くとあった手紙の文面。初めはその病名さえ、見たことも聞いたこともなかった。
しかし、こうしてこの地までやって来たからにはこう思う。軍医の頃からの願い。患者とその家族のことを救いたい、と。私は気持ちを切り替え、ネクタイを正した。
(/テストロル完成です。お相手として承認されましたらニックネームを榊 圭一に変えて本格的にロル返信させていただく次第です。ご検討の程宜しくお願い致します...!!)
(/テストロル拝見しました。本当に小説を読んでいるようで素敵な文面ですね!内容、回し方に関しては申し分ないです。一つだけお願いがあります。行動小説文内では私ではなく名前で回していただけると嬉しいです。
例:華月と書かれた表札と圭一が向き合う。
と言った感じです。すみません、よろしくお願いします。テストロルをそのまま続けさせていただきますね。
改めて、これからよろしくお願いします)
よく通った声が母屋に響いた。その声はベットで植物図鑑に目を通していた銀の耳にも届いた。誰だろうか?いつも聞く郵便配達や新聞配達の人の声ではない。聴きなれない、初めて聞く人の声だ。ベッドから下り、羽織を着ると病室の窓を開け身を乗り出すように下を見る。そこに立つ白シャツの初老の男が目に入った。やはり知らない人だ。首を傾げているうちに客人を迎える兄、徹が姿見えた。
圭一の声に書斎で書類に目を通していた兄、徹は顔を上げ時計を見る。約束の時間10分前。さすが、徹が信用した人なだけはある。生真面目な彼らしいと思いながら、徹は友人であり医者の圭一を迎えに書斎を出た。片田舎には珍しい洋風の屋敷にこの兄弟は住んでいる。二人の他に年老いてきた母、おばあさま、お手伝いさんが二人暮らしている。周りは昔ながらのかやぶき屋根の家ばかりなので、この大きな屋敷のような家はよく目立つので迷うことはないだろう。玄関で草履に履き替え門の方へ向かう。春風、桜の花びらが舞う中で、徹が待ち望んでいた友人が立たずでいた。
「お久しぶりです榊さん。グアム島帰還以来でしたかね?積もる話もあるでしょう、中へどうぞ」
(/すみません。一応、名前があるキャラなので兄の徹さんのプロフあげておきます。)
【名前】華月 徹(かげつ てつ)
【年齢】25歳
【性格】生真面目で正義感が強い。何でもはっきりとものを言うため周りからは冷たい人だと勘違いされることがある。他人の感情には鈍く彼に告白した女性は何人も散っている。意外にも可愛いものや綺麗なものが好き。
【容姿】黒髪を短く切りそろえている。いわゆるスポーツ刈り。瞳は黒く眼光は鋭い。長らく南の方に飛ばされて戦っていたため浅黒い。軍人だったためか筋肉質である。普段は白シャツにズボン、時計をしている。左瞼から頬にかけて切り傷、背中には2発の銃弾後が残っている。人相は強面で軍人であった父にそっくり。(ちなみに、銀はお母さん似)
【設定】
華月家の長男で現家長。第二次世界大戦では前線に立つが、負けて榊と共に日本に帰国。前線で受けた傷は榊に手当てしてもらい、背中の銃弾も抜いてもらった。帰国後は故郷に帰り亡き父の後、地主として跡を継ぐ。本業は父の経営していた物流の仕事も継いで、社長の座についている。
弟の花吐き病に関しては帰国した時にはすでに発病していた。なぜこうなったのか、どうして弟が発病してしまったのか、どういった病気なのか分からず半分パニックになっていた。そして、幼い頃からの親友であり弟の恋人であった男の死もあり、憔悴していった。ある日ふと、自分を助けてくれた男のことを思い出し藁にも縋る思いで手紙を出したのだった。
(/ロル訂正失礼します。アメリカの捕虜になっていましたので、「アメリカから帰国して以来」となります。すみません)
洋風の屋敷の前で突っ立っていると、此方に向かってやって来る人影が一つ。嗚呼、徹さんだ。元軍人らしい強面。頬の切り傷。門に姿をあらわした戦友は、数年前に見た彼となんら変わってはおらず、圭一は安堵する。変わっている所があるとすれば、軍服でないこと位か。
「ええ、徹さんもあの時と変わらず何よりですよ」
ふっと笑みがこぼれる。あの時の...背中の銃痕の経過はどうだろうか。痛々しい背中の銃痕の跡。あれを抜いたのが数年前と思い出すと、時間が経つのも早いものだなと実感する。あの頃の圭一はまだ医者として、軍医として今より腕が立っていなかった。施術はしっかりと行えていただろうか。医者として気になることは多々あるが、ひとまず言われた通り、家に上がらせて頂こうと門の前で一礼し、徹の後についていく。
「それではお邪魔いたします」
(/テストロルの訂正ありがとうございます!一人称は名前で、の件了解しました。兄である徹のpfも助かりました。とてもロルが回しやすくなりました。改めて、これからよろしくお願いします。)
洋館の二階にある自身の病室から二人の姿が中へ入っていくのを確認してから銀は春風の吹き抜く空を見上げた。今日はいい天気だ。後でお手伝いさんに団子でも作ってもらって河原の桜並木のある河原でも散歩しようと考え、病室を出て台所にいるお手伝いさんの元へ向かうため階段を下りていった。
徹は、圭一を応接室に招き入れた。程なく、若いいかにも田舎娘の風貌のお手伝いさんが、珈琲を二人分淹れて、それぞれの前に置いた。圭一が一口飲んで落ち着いたころに徹は口を開いた。
「長旅お疲れさまでした。こんな何もない田舎に、銀の為に来てくれて感謝してもしきれません。」
そういって、頭を深々と下げた。徹にしてみれば最後の頼みの綱だ。病に関し医療の知識のない自身よりも知識のある圭一の方が銀を助けてやってくれるんじゃないか。そう言った思いが徹の中に合った。
(/一人称の件了承感謝です!!)
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