*° tea time *° 【魔法使いの嫁】(エリアス募集)

あ、わかった！(相手がそういうとカーテンを閉めた向こうで大きく頷き、なにか買い忘れでもあったのかなと思いながらチセやルツにまた服を買ってあげるのかもと考え微笑みがこぼれると、服を着終わった自分の姿を鏡で見つめて)

遅くなってごめん、何着か着れた？(すぐ戻るつもりだったのに思ったより時間がかかってしまい少し焦った足取りで売り場に戻ってくると試着室に声を掛け)

ううん、全然大丈夫。エリアスの服も見といたから(カーテンを開ければもう皆の服を綺麗にたたんでかごに入れていて、焦って帰ってくる相手についつい微笑みがこぼれると何を買いに行ってたの？と首をかしげて)

君が選んでくれた服か、どんなのだろう…楽しみだなぁ(自分のために選んでくれたという事が心底嬉しいようでニコニコと顔を綻ばせれば子供じみた素振りでカゴの中身を見ないように持って会計へ向かい、戻れば「なにを買ったかはまだ内緒だよ」と人差し指立てると自分の唇に当てて見せ)

ふふっそうね、内緒だね(子どもっぽい相手にくすりと笑い自分も相手と同じように人差し指を自分の唇に当ててもう払ってくれたみたいでちゃんとラッピングまでされているカゴの中を見てありがとうと言えば、喜ぶチセやルツの顔が浮かんで)

他に見たいものはある？…チセ達も戻ったようだね(同じ仕草でもアイリスがするものは自分と全然違って何故か惹かれ不思議だなぁと思いながらそう問えば、向こうから楽しそうな表情で歩いてくるチセ達に軽く手を振り)

私は欲しいものは買えたし大丈夫。エリアスは何かある？(さりげなくエリアスと手を繋ぎ指を絡めれば向から楽しそうに歩いてくるチセに手を振って、エリアスの顔を覗き込めば首をかしげて)

僕も大丈夫、もう十分だよ(さり気なく絡んだ指がほどけないよう更にぎゅっと握ると覗き込まれた相手の瞳を見つめ)

じゃあそろそろ帰ろうか(ぎゅっと強く握られると少し驚いた顔をするもすぐに頬が緩んで、頬がほんのり赤くなっているのがバレないようにふいと顔を逸らしてチセたちの方を見て)

アイリス、寒くないかい？(逸らされた視線が気にかかったので覗き込まない程度に首を傾げて相手を盗み見れば赤らんでいる頬は寒いからだろうかと心配になりつつ手を引いて駅へ歩き始めて)

…鈍感(寒いのかと聞かれれば相手はなぜ自分がこんなに赤くなっているのかと気づいてないなと思い少し唇を尖らせて呟いて、大人しく相手についていきながら大きな背中を見てまた少し頬が赤らんで)

何か言った？…やっぱり寒いんじゃないか、赤くなってる(微かで聞こえなかった呟きで肩越しに相手を見遣ればやはり朱の差した頬が見え、慌てて振り返れば目線合うように屈みその頬を両手で包んで「あれ、あったかい」と零し)

…っ！！も、もうっ(相手の視線がこちらに向きほほに手が触れるとさらに顔が赤くなって、それでも気づかない相手に目をそらして顔を見せまいとするも両手で包まれているので顔は動かなくて)

あ、ごめんね、大丈夫？(視線逸らそうとする姿に何かまずかったかと慌てて手を離せば困った顔でおずおずと聞きながら再度手をつなぐために差し出し)

…大丈夫(まだほんのり赤くて少し頬をふくらませば相手の差し出された手を大切そうに握りしめて、こういう鈍感なところも愛おしいと心の中で思って)

大丈夫なら良かった(そう微笑みかければまだ人の多い駅の中を抜け目的の車両に乗り込むと四人で掛けられそうな席まで行き後ろから付いて来ている皆に指し示し)

ちょうど人数分の席があって良かったわね(チセやルツが座るのを見て自分もエリアスの隣に腰掛けるとエリアスに微笑み、窓の外を眺めて)

この時期は家まで行く汽車の本数も少ないし、混むからね(チセが買い物袋からガサガサとチュロスを取り出したので受け取れば窓に映る相手の目と視線を合わせ、食べる？と聞いて)

ありがとう(いい香りがしてきたチュロスを受け取ればチセとエリアスにありがとうとお礼を告げて、ルツが口いっぱいに頬張っているのを見るとつい笑いがこぼれて持ってきたハンカチで口元を拭ってあげて)

それにしても久し振りの人混みはちょっと疲れたなぁ(面白かったけどねと続けると首回りを解すようにぐるりと首を回しながら口元を拭いてもらうルツを見て、いいなぁでもしてもらったなぁと思い出し)