Nobody 2017-11-19 03:10:28 |
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>71 ♦ ジャック・マクガヴァン
──…そう。あの時、貴方の手足の一本二本、撃っておけば良かったわ。
( ロンドン市内に響き渡る銃声、怒号、裂帛、悲鳴──この日の為だけに整えられたフィールド、万全の準備を施した装備、至る所に張り巡らされた立入禁止のテープ。俄然ロンドン警視庁は今日で殺人鬼の息の根を止めるつもりだ。死刑廃止制度を実施し平和を謳いながらも、逮捕を行う迄のプロセスの途中で射殺された事例は稀ではない。──矢張り撃ち殺すつもりなのだろう。自分の中の正義感は其れを容認する反面、確かな疑問を微かに抱いてしまっている。──嗚呼、まだまだ甘い。情状酌量の余地はない、彼は己の慕う師をその手に掛けたのだから。地を蹴る脚と拳銃を握る掌に溢れんばかりの力が籠るのを感じつつ頽廃した道を懸命に駆け抜け、特殊部隊と刑事課の仲間と共に砂糖に群がる蟻の如く後追いを続け。愈々大詰めかと推測した瞬間遠方の男は野生動物宛らに柵を飛び越え、聳え立つ建物の一角に身を滑らせると恐ろしい早さで上へと進むのが目視でき中には踏み込むなと片手で牽制を。きっと何かしらのアクションを取ってくる筈だ、と刑事としての勘を働かせ、期待を裏切らず凶悪な笑みを浮かべた彼が高々と己個人に向けて放たれた台詞には耳を塞ぎたくなる物が含まれており思わず碧眼を歪め。第三者の視線が彼女一点に向けられる中、激昂を見せる訳ではなく静かな怒りを体現したかのような面差しと声音で訥々と応答し。当たりの強い物言いではあるが、心臓ではなく手足に妥協した辺り結局甘ったれた精神は捨て切れないないのだろう。威嚇目的で銃口の照準を定めようと腕を挙げかけて──思わず瞳を瞠った。宙を舞ったガスボンベは男の手により爆発を起こし、反射的に腕で顔を覆うと数秒後にゆっくり瞳を開き幸い無傷という奇跡的な状態であった事に安堵を抱くも、咄嗟に周囲を見渡せば軽傷ではあるが傷を負った人員達。目分量で五分の一程度だろうか、動ける者に各自散開と告げると一人一人方方に散っていき。彼は此処までやってのけた。きっと生半可な覚悟ではない。ならば此方もそれ相応の姿勢で臨まなければ、そう決意すると彼が次に姿を現しそうな場所──建物の裏手、大きなトラック程しか確認できない荒涼とした地に足を運び。 )
( /展開についての容認をして下さった事にお礼を言い忘れておりました故に今回はお返事をさせて頂きました…!嬉しいお言葉有難う御座います。いえ、細かく書いて頂きとても分かり易いのでお気になさらないで下いませ。便乗するように此方も長くなってしまいましたが、次からは通常の長さに戻ります故…!詳細の付け加え、誠に有難う御座います。何人か動ける状態にありますが、個別行動と致しましたので実質一人という風に捉えて下さればと思います。此方蹴り可ですので、此方こそ引き続き宜しくお願い致します。 )
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