Nobody 2017-11-19 03:10:28 |
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>>66 津原 映奈
…………、おまえ……、それ、その表情でその台詞、変な男の前では絶対にやめとけよ……? 彼氏とかいるんなら、そいつには構わねえけどさ。
(順調に心を開いて胸の内を少しずつ取り出してはぽつりぽつりと呟く相手を、好奇心を抑えた目で
眺めていたが。一瞬の沈黙、からの躊躇いと期待に揺れる小さな声で危うい囁きを聞かされると、さしもの自分も思わず頬杖から顔を上げるほどには動揺して。今現在自分が付き合っている女たちからも同じように甘えてねだられ、その度に既視感と、彼女たちのキツく醸し出す狡猾な臭いにうんざりすることが多々あった。打算で言うのなら、津原映奈もある程度はそうだろう。だが彼女のそれは、既成事実をつくることで己を束縛しようというギラついたそれではなくて、自分の台詞がはしたなく聞こえることを知りつつも、それでも望まずにいられないという、一見誘惑ではあるものの小さな悲鳴のようにも聞こえる、明らかに異なるものだったのだ。またそれとは別に、優等生として明るいイメージを持つ彼女、明らかに男慣れしていない清純そうな彼女が色気のある台詞を囁くのは、それだけで単純に破壊力があった。……細い指でしかめた眉間を抑えると、如何にも己を棚上げしているおかしな忠告を返してから、長く大きくため息をつき。次に紡いだのは、単純に聞けば彼女の願いを素っ気なく退けるそれのようでいて、しかしその声音は明らかに彼女を家に泊める方法を探そうとしているもので。)
……うちのばばぁは入院してっから、俺は独り暮らしだけどさ。 ……忙しい医者業やってる親父さんは別として、おふくろさんは教師なんだろ? 流石にひとり娘が外泊となったら、遅かれ早かれバレて大目玉なんじゃねぇの。
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