Nobody 2017-11-19 03:10:28 |
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>>27 津原 映奈
おう、俺は構わねえよ。──その辺の店に入ろうぜ。
(自嘲気な笑みをじっと見下ろし、彼女を遠慮なく観察して。どうやら裏の顔の彼女も、優等生の人物像からかけ離れていると言えるほどには擦れきっていないらしい。自分が犯したことに対する自覚も、それを冷静に大きく振り返る理性も、まだしっかりと残している。捕まりかけた事への恐怖や動揺も窺える。完全に開き直っているわけではいないようだ──だが何故か、それでもこれを機に先程の行為を辞めるような気は更々無いようにも感じられ。その理由を探りたい、とまた好奇心が鎌首を擡げる。1週間も耐え忍んできた「退屈」は、今や不思議と薄らいでいた。新しいものを見つけた──そんな密かな悦びに内心ではほくそ笑みつつ、彼女の方から関わりを持ちかけてきたことを歓迎する気持ちを隠しながら素っ気なく言い。奥にいる先程の店員をちらと再び一瞥してから、彼女を連れて文具店の一角を出て、買い物客がまばらに行き交う商業施設のフロアへと踏み出し。)
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