響きあう物語

えっ……？そうね、ありがとう、久美子……（一瞬驚いたようにきょとんとするけれども久美子の鈍感さに苦笑いを浮かべ何にもなかったようにたんたんとお礼を述べるけれども心の中で久美子の鈍感だと思い
良いわよ、でも今度は、久美子の好きな曲にしましょう……（トランペットを構えると久美子の方を向いて久美子の好きな曲を弾きたい事を伝えて

他ならぬ麗奈のためだもん
任せてよ
（にっこり笑いながら
応援はするよ
応援は、ね？と心の中で呟いて）
じゃあ
もうずいぶん前だけれど、麗奈が学校で吹いてたの
ドボルザーク
わたしも練習したんだ
（ユーフォを構えながら）

久美子は、それで良いの……？（久美子が私の事をどうにも思ってなくて応援していると思い少しだけ不機嫌そうに久美子を見つめ
久美子がどれだけ吹けるようになったか楽しみね
良いわよ、それを演奏しましょう……（トランペットの音を出して音を確認すると久美子を見つめ

いいの、って
んー
麗奈は滝先生のこと、本気なんだよね？
それを応援してあげる、って言ってるんだから
いいんじゃないの？
（楽器を下ろして、麗奈に顔を向けてにっこり笑って）
それとも、余計なお世話、かな？
（わざと、イラッとさせるような態度で）

別に余計なお世話ってわけじゃないけれども……久美子の馬鹿……久美子は、私のことなんかどうにも良いんだね……（いらってするといじけたように自分の髪を触り軽くため息を吐いて小さく小言を呟き

（ふぅ、とひと息ついて）
ねぇ、麗奈
わたしが、どうでもいいひとのために、こんな重いものを担いで山に登る人間だと思う？
（くす、っと笑って
手を伸ばして麗奈の髪をそっと撫でて）
麗奈の髪、綺麗
わたしの癖っ毛とぜんぜん違う

んっ……、ごめん、久美子……（久美子に髪を触られると気持ち良さそうに体を少し振るわせて
ありがとう、久美子、でも私、久美子の髪も好きよ……（薄く微笑み久美子にお礼を伝えて久美子の髪を撫でようとして

分かればよろしい
（冗談っぽく笑って手を引いて）
麗奈のこと、大切に思っているから
幸せになってほしいから、応援するんだけど
違うの？
（麗奈が髪に触れるに任せて、彼女の気持ちを図ろうとじっと目を見つめて）

それは……ならば久美子自身がわたしを幸せにしてくれないの……？（久美子の頰を触り切なそうに久美子を見つめ久美子の気持ちを確認して

・・・麗奈の中に少しでも滝先生がいる限りは、無理だよ
（頬に触れる麗奈の手に、手を重ねて
頭を軽く左右に振りながら、少し寂しげに笑って）

私が滝先生を……？
それならば、久美子が滝先生を忘れさせてよ……（久美子を押し倒して涙目で久美子を見つめ

（押し倒されて、澄んだ青空を背景に麗奈の涙顔をじっと見て
やっぱり麗奈は綺麗だ、と思いながら）
なんで麗奈が泣くんだよ
（指先でそっと目尻の涙を拭って
優しく頬を撫でて）

久美子が悪いんじゃない……（涙を流しながら自分の悲しみの感情を久美子にぶつけるように久美子を押し倒したまま久美子の唇に自分の唇をゆっくりと近づいていき

（中指とひとさし指を麗奈の唇にそっとあてて）
キスしたら
先生のこと、忘れる？
（瞳の奥を覗きこむように、じっと見つめて）

久美子のキスで滝先生を忘れさせてくらい激しくして……（久美子の頰を触り顔を赤らめて目をうるわせながら切なそうに久美子を見つめ

麗奈のエッチ
そんなの、できないよ・・・
（くす、っと囁いて
口許から指を離して、そっと抱きしめるように麗奈を引き寄せて
目を閉じ、お互いの唇を触れさせて）

でも久美子に頑張ってもらわないと……んっ……まだ足りないわ……（久美子が私の唇にキスをされると発情したように顔を赤らめて久美子を押し倒したまま自分からも久美子の唇にキスをして

・・・ん
（閉じていた目をそっと開いて）
これは愛の誓いだよ
もしも裏切ったら・・・
殺すから
（くす、っと冗談っぽく笑って
でも目は笑っていなくて、じっと麗奈を見つめて）

愛の誓いは、破らないわよ
そう言えば1年の時の先輩とのトランペットのオーディションの時も似たようなこと言っていたわよね
確か裏切ったら久美子を殺して良かったのよね（当時の事を思い出して久美子の唇を触りくすりって笑い

わたしは誓いを守って今日まで生きてきたつもりだけど？
（麗奈を見つめ続けて）
麗奈は守れる？
滝先生に色目を使っているの見たら、後ろからユーフォでぶん殴るからね
（100％本気の笑顔でくす、っと笑いあって）